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ゲームで釣り上げた「カンパチ」が自宅に届く!? マルハニチロの新戦略

投稿日時:2010/05/21(金) 10:35rss

このところ、携帯ゲーム、とくに「イチゲー」と呼ばれるGPSを使った「ケータイ国盗り合戦」などの位置ゲームを集客に使う企業が増えていることは、以前このブログでも取り上げましたが、マルハニチロ水産が、これまたおもしろいしかけを始めました。

なんでも、携帯の釣りゲームで「カンパチ」を釣り上げて、サイトに住所・氏名などを記入すると、3枚におろした本物の「カンパチ」が無料で届くのだそうです(@_@;)


kanpachi


このゲームは『鹿児島カンパチ釣り天国』というものですが、同社と鹿児島県漁業協同組合連合会の販売会社が共同で取り組んでいる、鹿児島養殖カンパチのブランド構築に向けての企画のひとつです。
マルハニチロは昨年末に、養殖魚を「よかとと」ブランドに統一し、鹿児島の養殖場で育てたカンパチは「薩摩カンパチどん」と名付けて販促活動に懸命のようですね。

ネーミングセンスはともかく(笑)、ネットとリアルをみごとに繋いだこの戦略はかなりのセンスです(*^^)v ゲームの他にもサイトでは、カンパチの栄養価や料理レシピなども公開し、情報発信を積極的に行なっていくようです。

それにしても、今どきの人たちをリアルに“動かす”には、やっぱり「ゲーム」なんだ……ってことですよね。

特に最近の若い世代は、長い文章を読まない傾向がどんどん強くなっていて、寂しい限りですが、本はもとより、サイト上の長い文章なんかも、読まれなくなっているみたいです(――;)

すでに文章による説得の時代は終わり、“おしゃれ”か“おもしろい”でしか、リアルに人を動かせなくなっているのかもしれません。こうなるともう「感性」の勝負です!

経営者も、理論理屈にとらわれることなく、もっと感覚的に経営していくべきなのかもしれませんが、なかでも「ネットとリアルをつなぐとおもしろい」という感覚だけは、とことん磨いておきたいものです。

経営者が、「どうしたら人が動くか、集まるか」をわかっていないことには、会社の未来はありません。この事例を参考に、自社のマーケティングを“新感覚”で見直してみてください(@^^)/~~~

ボードメンバープロフィール

board_member

石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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