石原明の「知的経営の切り口」 | 経営者会報 (社長ブログ)
企業を発展させるための経営のヒントについて、独自の切り口で紹介します。
2018年11月30日(金)更新
ビジネスを成功させるために大切な「3つ」のこと ~ その4 ~
いよいよ11月も最終日ですが、前回までの質問『ビジネスを成功させるために大切な「3つ」のこと』は、意外なほどに反響が高かったので、補足的に解説してみようと思います(#^^#)
前回をうっかり読み逃した方、まずはそちらからお読みください。
== 質 問 ==
ビジネスを成功させるために大切なことを「3つ」挙げるとしたらどのような項目になりますか? 石原先生のお考えとその理由をお聞きたいです。よろしくお願いします。
== 回 答 ==
ビジネスを成功させるために大切なこと“べスト3”という質問なので、ちょっと真剣に考えてみました。せっかくなので順番も付けるとすると、
1)ビジネスモデルの精度
2)プロダクトアウトではなくマーケットインの思考
3)経営(決断と行動)のスピード
ということになりました。
== 解 説 ==
この質問に対する回答がブログ史上最高に長くなっていますが(笑)、今回は「3)経営(決断と行動)のスピード」に軸足を置いて、解説したいと思います。
私が、ビジネスを成功させる上で“経営(決断と行動)のスピード”=決断と行動の速さが大切だと考える理由は、トライ&エラーの数が経営を成功させるとても重要な要素になると考えているからです。
ビジネス成功のためには、マーケットインの解説でも触れましたが、提供する商品やサービスが顧客に本当に喜んでもらえることが必須で、こちらが考えた商品なりサービスが実際に顧客の手に渡った時、あるいは体験してもらった時に「予想と違った」と感じた場合、どれくらいの速さでその修正を決断し、実行に移すかで、成功か不成功かが分かれるわけです。
こちらの想定する満足を与えたのかどうかはスタートしてみないとわからないわけですから、まさに、この修正の速さが経営力ということになりますよね(*^^)v
例えば同じような商品やサービスを開発提供したAとB2社があるとして、B社の改善速度がA社の改善速度の2倍だったとすると、例えばB社が後発だったとしても先に始めたA社を完全に抜いて勝つことになります。
ということは、速さのある会社は良いビジネスのサンプルさえあれば、オリジナルの会社を抜いてしまうということで、いつしかマーケットでは、この会社が最初からこの商品やサービスを提供していたなんていうことになるのです。
これ書いていて、思い出した事例がありました。少し昔の話ですが(思い出したので書きますが)、引き継いだ時には1店舗だった和菓子系のお店を「あっ」という間に280店舗まで広げて大成功させた社長がいるんです。
「何でそんなに凄いことが出来るんですか?」と、質問したら「日本中の同類のお店をリサーチして“これはイケる!”と思ったら、恐ろしい速さで真似して広げているからだよ」と、さらっと回答が返ってきたことがあります。
当時超売れていたスイートポテトなんか絶品で、ビックリしたのですが、そのスイートポテトも凄~い田舎の町で新商品って出ていて、気に入ったので速攻作って売ってみたら大成功だったと言っていました。
その町のお店では「あ~! 今売れてる〇〇の真似してスイートポテト作ってる」って言われているそうでした。
ちなみに、真似は、商品だけでなく、経営のやり方とかも気に入った成功の事例があったらそれを全部高速で真似しているとも言っていました。
まぁいつもそんな感じだけどね。この方法は上手くいくよ・・・とのことでした。経営のスピード、大切ですよね! ・・・とまた、うっかり長くなってしまったので(笑)、続きは来週までお楽しみに(@^^)/~~~
私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v
前回をうっかり読み逃した方、まずはそちらからお読みください。
== 質 問 ==
ビジネスを成功させるために大切なことを「3つ」挙げるとしたらどのような項目になりますか? 石原先生のお考えとその理由をお聞きたいです。よろしくお願いします。
== 回 答 ==
ビジネスを成功させるために大切なこと“べスト3”という質問なので、ちょっと真剣に考えてみました。せっかくなので順番も付けるとすると、
1)ビジネスモデルの精度
2)プロダクトアウトではなくマーケットインの思考
3)経営(決断と行動)のスピード
ということになりました。
== 解 説 ==
この質問に対する回答がブログ史上最高に長くなっていますが(笑)、今回は「3)経営(決断と行動)のスピード」に軸足を置いて、解説したいと思います。
私が、ビジネスを成功させる上で“経営(決断と行動)のスピード”=決断と行動の速さが大切だと考える理由は、トライ&エラーの数が経営を成功させるとても重要な要素になると考えているからです。
ビジネス成功のためには、マーケットインの解説でも触れましたが、提供する商品やサービスが顧客に本当に喜んでもらえることが必須で、こちらが考えた商品なりサービスが実際に顧客の手に渡った時、あるいは体験してもらった時に「予想と違った」と感じた場合、どれくらいの速さでその修正を決断し、実行に移すかで、成功か不成功かが分かれるわけです。
こちらの想定する満足を与えたのかどうかはスタートしてみないとわからないわけですから、まさに、この修正の速さが経営力ということになりますよね(*^^)v
例えば同じような商品やサービスを開発提供したAとB2社があるとして、B社の改善速度がA社の改善速度の2倍だったとすると、例えばB社が後発だったとしても先に始めたA社を完全に抜いて勝つことになります。
ということは、速さのある会社は良いビジネスのサンプルさえあれば、オリジナルの会社を抜いてしまうということで、いつしかマーケットでは、この会社が最初からこの商品やサービスを提供していたなんていうことになるのです。
これ書いていて、思い出した事例がありました。少し昔の話ですが(思い出したので書きますが)、引き継いだ時には1店舗だった和菓子系のお店を「あっ」という間に280店舗まで広げて大成功させた社長がいるんです。
「何でそんなに凄いことが出来るんですか?」と、質問したら「日本中の同類のお店をリサーチして“これはイケる!”と思ったら、恐ろしい速さで真似して広げているからだよ」と、さらっと回答が返ってきたことがあります。
当時超売れていたスイートポテトなんか絶品で、ビックリしたのですが、そのスイートポテトも凄~い田舎の町で新商品って出ていて、気に入ったので速攻作って売ってみたら大成功だったと言っていました。
その町のお店では「あ~! 今売れてる〇〇の真似してスイートポテト作ってる」って言われているそうでした。
ちなみに、真似は、商品だけでなく、経営のやり方とかも気に入った成功の事例があったらそれを全部高速で真似しているとも言っていました。
まぁいつもそんな感じだけどね。この方法は上手くいくよ・・・とのことでした。経営のスピード、大切ですよね! ・・・とまた、うっかり長くなってしまったので(笑)、続きは来週までお楽しみに(@^^)/~~~
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2018年11月16日(金)更新
ビジネスを成功させるために大切な「3つ」のこと ~ その3 ~
11月も半ば。このままの勢いで「師走」に突入しそうですが(笑)、こんな時期だからこそ思考を深め、来年に向けての策をしっかり練りたいということで、今回も前回の続きの回答です。あなたなら、どんな答えを出しますか? よかったらご一緒に考えてみてください。
== 質 問 ==
ビジネスを成功させるために大切なことを「3つ」挙げるとしたらどのような項目になりますか? 石原先生のお考えとその理由をお聞きたいです。よろしくお願いします。
== 回 答 ==
ビジネスを成功させるために大切なこと“べスト3”という質問なので、ちょっと真剣に考えてみました。せっかくなので順番も付けるとすると、
1)ビジネスモデルの精度
2)プロダクトアウトではなくマーケットインの思考
3)経営(決断と行動)のスピード
ということになりました。
== 解 説 ==
まずは「前回の振り返り」ですが・・・プロダクトアウトの意味は何かと言うと、“自分の作りたいモノを作って売ろうとすること・自分の良いと思ったことをサービスにすれば喜んでもらえる(=売れる)と考えてサービスを展開すること”の総称です。分かりやすく言うと、自分目線で良いと思った商品やサービスをマーケットや顧客に提供することですね。
これに対して、マーケットインとは、自分の考えでは無く、顧客の望むモノを作る、顧客に喜んでもらえることを調査してサービスを展開するというように、自分目線では無く、マーケット目線、顧客目線で商品やサービスを考えて提供することです。
これ、どちらが成功するかと言うと、絶対にマーケットインの思考を持ったビジネス展開ですよね(*^^)v
今回はさらに掘り下げますが、プロダクトアウトとマーケットインに関しては、事例を紹介するとより分かりやすいと思うので、解説と共に事例を挙げましょう。というわけで、前回に続いて、凄いモノが必ずしも売れるわけでは無い!といった事例を紹介したいと思います。
「凄いモノが必ずしも売れるわけでは無い!」とは、どんなことかと言うと、昔超精密な歯車を作った会社があり、精密機械の展示会で話題を総なめにしたことがありました。
拡大鏡で見ないと分からないサイズですから、メッチャ凄~いわけですが、この歯車に対するビジネスの問い合わせは一件も来なかったそうです。
話題になったけれど、ビジネスには繋がらない・・・理由はそんな歯車は使いようが無いからだそうです。まあ、この歯車を使うとなると回りのモノが全て超小さくならないとダメですからね(-_-;)
話題になり、プロモーションにはなったかもですが、こんな事例がプロダクトアウトでやってしまう間違いです。
似た様な事例で、医療機器メーカーの話を思い出しました。超精密な所まで拡大できる凄い顕微鏡を作った会社が過去にありましたが、この凄い顕微鏡は値段も相当だったために、ほとんど売れなかったそうです。
開発段階の商品説明では“凄い!”“素晴らしい!”と好評だったそうですが、実際に販売の段階になると「仕事となるとそこまで精密でなくても大丈夫、性能は低いけれど1/10の値段で買える従来のモノで全然事が足りるので必要ない」とみんなに言われたそうです。
こんな凄いモノを作れば凄い販売ができると思っていた企業の読みはまったく外れてしまったということです。これがプロダクトアウトの失敗例ですね。
これ、安い1/10の性能の顕微鏡を販売している会社に聞いてみたら「ウチでも凄い性能のモノはいくらでも作れますが、それ作っても実際の医療現場では使い道が無いので、作りませんよ」と答えたそうで、こちらの会社はしっかりマーケットインで商品を作っていたということですね。
というわけで、今回は3回に渡って詳しく解説しましたので、ぜひ参考にしてください(@^^)/~~~
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これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
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== 質 問 ==
ビジネスを成功させるために大切なことを「3つ」挙げるとしたらどのような項目になりますか? 石原先生のお考えとその理由をお聞きたいです。よろしくお願いします。
== 回 答 ==
ビジネスを成功させるために大切なこと“べスト3”という質問なので、ちょっと真剣に考えてみました。せっかくなので順番も付けるとすると、
1)ビジネスモデルの精度
2)プロダクトアウトではなくマーケットインの思考
3)経営(決断と行動)のスピード
ということになりました。
== 解 説 ==
まずは「前回の振り返り」ですが・・・プロダクトアウトの意味は何かと言うと、“自分の作りたいモノを作って売ろうとすること・自分の良いと思ったことをサービスにすれば喜んでもらえる(=売れる)と考えてサービスを展開すること”の総称です。分かりやすく言うと、自分目線で良いと思った商品やサービスをマーケットや顧客に提供することですね。
これに対して、マーケットインとは、自分の考えでは無く、顧客の望むモノを作る、顧客に喜んでもらえることを調査してサービスを展開するというように、自分目線では無く、マーケット目線、顧客目線で商品やサービスを考えて提供することです。
これ、どちらが成功するかと言うと、絶対にマーケットインの思考を持ったビジネス展開ですよね(*^^)v
今回はさらに掘り下げますが、プロダクトアウトとマーケットインに関しては、事例を紹介するとより分かりやすいと思うので、解説と共に事例を挙げましょう。というわけで、前回に続いて、凄いモノが必ずしも売れるわけでは無い!といった事例を紹介したいと思います。
「凄いモノが必ずしも売れるわけでは無い!」とは、どんなことかと言うと、昔超精密な歯車を作った会社があり、精密機械の展示会で話題を総なめにしたことがありました。
拡大鏡で見ないと分からないサイズですから、メッチャ凄~いわけですが、この歯車に対するビジネスの問い合わせは一件も来なかったそうです。
話題になったけれど、ビジネスには繋がらない・・・理由はそんな歯車は使いようが無いからだそうです。まあ、この歯車を使うとなると回りのモノが全て超小さくならないとダメですからね(-_-;)
話題になり、プロモーションにはなったかもですが、こんな事例がプロダクトアウトでやってしまう間違いです。
似た様な事例で、医療機器メーカーの話を思い出しました。超精密な所まで拡大できる凄い顕微鏡を作った会社が過去にありましたが、この凄い顕微鏡は値段も相当だったために、ほとんど売れなかったそうです。
開発段階の商品説明では“凄い!”“素晴らしい!”と好評だったそうですが、実際に販売の段階になると「仕事となるとそこまで精密でなくても大丈夫、性能は低いけれど1/10の値段で買える従来のモノで全然事が足りるので必要ない」とみんなに言われたそうです。
こんな凄いモノを作れば凄い販売ができると思っていた企業の読みはまったく外れてしまったということです。これがプロダクトアウトの失敗例ですね。
これ、安い1/10の性能の顕微鏡を販売している会社に聞いてみたら「ウチでも凄い性能のモノはいくらでも作れますが、それ作っても実際の医療現場では使い道が無いので、作りませんよ」と答えたそうで、こちらの会社はしっかりマーケットインで商品を作っていたということですね。
というわけで、今回は3回に渡って詳しく解説しましたので、ぜひ参考にしてください(@^^)/~~~
私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
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2018年11月05日(月)更新
ビジネスを成功させるために大切な「3つ」のこと ~ その2 ~
早いもので、今年のカレンダーも残り2枚となりました。経営者のみなさんは、年末に向けてますます忙しい日々が待っていると思いますが、こんな時期こそ思考を深め、来年に向けての策をしっかり練りたいところです。
というわけで、今回も前回の続きの回答です。あなたなら、どんな答えを出しますか? よかったらご一緒に考えてみてください。
== 質 問 ==
ビジネスを成功させるために大切なことを「3つ」挙げるとしたらどのような項目になりますか? 石原先生のお考えとその理由をお聞きたいです。よろしくお願いします。
== 回 答 ==
ビジネスを成功させるために大切なこと“べスト3”という質問なので、ちょっと真剣に考えてみました。せっかくなので順番も付けるとすると、
1)ビジネスモデルの精度
2)プロダクトアウトではなくマーケットインの思考
3)経営(決断と行動)のスピード
ということになりました。
== 解 説 ==
この度いただいた質問“ビジネスを成功させるために大切なことは?”に対し、回答に3つの項目を挙げ、せっかくなので順番も考えてみました。今回は2つ目の「プロダクトアウトでは無くマーケットインの思考」についてです。
プロダクトアウトの意味は、“自分の作りたいモノを作って売ろうとすること・自分の良いと思ったことをサービスにすれば喜んでもらえる(=売れる)と考えてサービスを展開すること”の総称です。分かりやすく言うと自分目線で良いと思った商品やサービスをマーケットや顧客に提供することですね。
これに対して、マーケットインとは、自分の考えでは無く、顧客の望むモノを作る、顧客に喜んでもらえることを調査してサービスを展開するというように、自分目線では無く、マーケット目線、顧客目線で商品やサービスを考えて提供することです。これ、どちらが成功するかと言うと、絶対にマーケットインの思考を持ったビジネス展開です。
これに反して、極まれに、プロダクトアウトで成功する場合がありますが、それはその作品等が、アートや芸術などのレベルに達した場合のみで、一般的な商品やサービスでは、難しいと思います(p_-)
このマーケットインとプロダクトアウトですが、分かっていてもなかなかできないことが多く、マーケットインで作っていると本人が思っていても、結果はプロダクトアウトだということが意外に多いですから、最初は特に自分のやっていることを客観的に見る、気を付けて観察する必要があると思います。
・・・・・・まあ、売れ行き次第で分かりますが(-_-;)
ちょっと例を挙げますが、昔大ヒットした商品に、「便座の取っ手」がありましたが、ご存知ですか? 新潟の主婦の方が創ったそうですが、トイレの便座に後付けで貼ることで、何だかきれいな感じがして大ヒットしました。その当時、印税が山ほど入ったそうです(^_^)/
このヒットを見て、トイレメーカーが便座に取っ手を付けましたが、全然不評、一体化したらきれいな感じがしないわけですね(-_-;)
主婦の方は、見事なマーケットインの発想で考えて発明、これに対してメーカーは、全くマーケットインの発想が無く、プロダクトアウトの発想で便座と一体化した商品を作ってしまったということです。
この主婦の方はお見事ですが、こんなちょっとした工夫もマーケットインの発想があれば、生まれてくるわけです。マーケットインとプロダクトアウト、ぜひこの違いを理解して、マーケットインの発想を身に付けてほしいのですが、その為の練習法をアドバイスしておきます。
それは、世の中でヒットしたモノやサービスをたくさん観察することです。なかなか難しいですが、分かれば、売れなかったモノやサービスも探して学習することも同時にやると良いと思います。
私は、こういった学習や訓練をたくさん積んで来ているので、商品やビジネスを見たらすぐに「あ!これはマーケットインの発想で作っているから売れるよね!!」とか「う~ん、これは激しいプロダクトアウトだから、厳しいよね」というように判定できるようになっています。
ぜひ理解すると共に、判定できるようになってほしいと思います。また来週に続きます(@^^)/~~~
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ビジネスを成功させるために大切なことを「3つ」挙げるとしたらどのような項目になりますか? 石原先生のお考えとその理由をお聞きたいです。よろしくお願いします。
== 回 答 ==
ビジネスを成功させるために大切なこと“べスト3”という質問なので、ちょっと真剣に考えてみました。せっかくなので順番も付けるとすると、
1)ビジネスモデルの精度
2)プロダクトアウトではなくマーケットインの思考
3)経営(決断と行動)のスピード
ということになりました。
== 解 説 ==
この度いただいた質問“ビジネスを成功させるために大切なことは?”に対し、回答に3つの項目を挙げ、せっかくなので順番も考えてみました。今回は2つ目の「プロダクトアウトでは無くマーケットインの思考」についてです。
プロダクトアウトの意味は、“自分の作りたいモノを作って売ろうとすること・自分の良いと思ったことをサービスにすれば喜んでもらえる(=売れる)と考えてサービスを展開すること”の総称です。分かりやすく言うと自分目線で良いと思った商品やサービスをマーケットや顧客に提供することですね。
これに対して、マーケットインとは、自分の考えでは無く、顧客の望むモノを作る、顧客に喜んでもらえることを調査してサービスを展開するというように、自分目線では無く、マーケット目線、顧客目線で商品やサービスを考えて提供することです。これ、どちらが成功するかと言うと、絶対にマーケットインの思考を持ったビジネス展開です。
これに反して、極まれに、プロダクトアウトで成功する場合がありますが、それはその作品等が、アートや芸術などのレベルに達した場合のみで、一般的な商品やサービスでは、難しいと思います(p_-)
このマーケットインとプロダクトアウトですが、分かっていてもなかなかできないことが多く、マーケットインで作っていると本人が思っていても、結果はプロダクトアウトだということが意外に多いですから、最初は特に自分のやっていることを客観的に見る、気を付けて観察する必要があると思います。
・・・・・・まあ、売れ行き次第で分かりますが(-_-;)
ちょっと例を挙げますが、昔大ヒットした商品に、「便座の取っ手」がありましたが、ご存知ですか? 新潟の主婦の方が創ったそうですが、トイレの便座に後付けで貼ることで、何だかきれいな感じがして大ヒットしました。その当時、印税が山ほど入ったそうです(^_^)/
このヒットを見て、トイレメーカーが便座に取っ手を付けましたが、全然不評、一体化したらきれいな感じがしないわけですね(-_-;)
主婦の方は、見事なマーケットインの発想で考えて発明、これに対してメーカーは、全くマーケットインの発想が無く、プロダクトアウトの発想で便座と一体化した商品を作ってしまったということです。
この主婦の方はお見事ですが、こんなちょっとした工夫もマーケットインの発想があれば、生まれてくるわけです。マーケットインとプロダクトアウト、ぜひこの違いを理解して、マーケットインの発想を身に付けてほしいのですが、その為の練習法をアドバイスしておきます。
それは、世の中でヒットしたモノやサービスをたくさん観察することです。なかなか難しいですが、分かれば、売れなかったモノやサービスも探して学習することも同時にやると良いと思います。
私は、こういった学習や訓練をたくさん積んで来ているので、商品やビジネスを見たらすぐに「あ!これはマーケットインの発想で作っているから売れるよね!!」とか「う~ん、これは激しいプロダクトアウトだから、厳しいよね」というように判定できるようになっています。
ぜひ理解すると共に、判定できるようになってほしいと思います。また来週に続きます(@^^)/~~~
私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。
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ボードメンバープロフィール
石原 明(いしはら あきら)氏
僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社
ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。
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