石原明の「知的経営の切り口」 | 経営者会報 (社長ブログ)
企業を発展させるための経営のヒントについて、独自の切り口で紹介します。
2014年04月25日(金)更新
人生を一度だけやり直せるとしたら…
日頃なかなか読めない分厚い本を読むのもよし、旅先で「哲学」するのもよし・・・なかでも、自社や自分自身について、深く考える時間を取ることをおすすめしたいと思います。
ちょうど、私が毎週月曜日に配信しているメルマガで「学生・社会人との一問百答」の過去の質問に答えてみたので、2週続きのQ&Aになりますが、よかったら参考にしてください(*^^)v
== 質 問 ==
会社を経営なさってきたなかで、一度だけやり直せるとしたら、 何をやり直したいですか? あるいは、どの段階からやり直したいですか?
== 回 答 ==
最近私が分かってきたことのレベルが本当に価値ある内容になってきたので、もしこのレベルのことが分かった上で、やり直せるとしたら、会社をスタートした時点か、社会人スタートの段階に戻りたいとマジで思いますね(*^_^*)
== 解 説 ==
大学生の方からの質問なので、少し教訓的なことも含めて回答したいと思いますが、モノゴトの本質や世の中の動きの意味が分かってくると、正直、愕然とすることが多々あります。
そういうことが分かるまでにはかなりの経験と人との出会いとかも含めた運などが無いと難しいモノですが、私が今分かっていることのレベルはかなりのモノになっていると思うので、その理解を持って、もし人生をやり直せるとしたら、とにかく何年でもいいので、時間を巻き戻したいと思いますね。
いつでも望んだところに戻れるとしたら、会社をスタートさせたところか、社会人一年生に戻って、人生をリスタートさせたらとってもおもしろいと思います(^^♪
私もそうでしたが、若いころは、体力もあるし、自分レベルでは結構な成果が上がっていると思う変な自信があって、人の言うことに耳を傾けないわけですが、本当にもったいなかったと思います。
・・・まあ、理解力という点で、若い自分には理解の及ばなかっただろうということも想像はつきますが、もし私がずっと若い時点で今分かっていることを知っていたら、まったく別の人生を歩んでいただろうと思います。
ということもあって、最近は、私の考えをしっかり受け入れてくれる経営者の方に少しでもたくさん教えたりとか、今の私の考えを残していこうと思っています。
そして、人生の時間とかも結構考えるようになっても来ましたので、教えても無理そうな方とか会社、そして条件の整っていない相手には関わることを止めようなどとも思っています(笑)。
その分、心の通ったクライアントに、全力で関わっていきたいと思っているわけですが・・・あなたの場合はいかがでしょう? この質問に、どうお答えになりますか?
私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
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2014年04月18日(金)更新
経営者のネット滞在時間
== 質 問 ==
経営者の方は一日にどれくらいの時間インターネットを利用されますか? また何に利用しますか?
== 回 答 ==
あるレベルを超えると便利なものは急に不便になるという現象がいろいろな場面で現れますが、おそらく売上げが上がり、企業規模が大きくなるにつれて経営者がネットを利用する時間はどんどん少なくなっていくと思います。
== 解 説 ==
最近、“ネットの利用時間はビジネスのランクが上がるに連れて少なくなるのではないか?”と思っていたのですが、そのお話をするのにちょうど良いタイミングなので、この質問にお答えすることにしました。というのも、「ネットは本当に便利なのか?」と最近強く感じることが多いからです(p_-)
ちなみに今、私は一日にどれくらいネットを利用するか?また、どれくらいPCを開いている時間があるか?ですが、iPhoneのおかげもあって、ネットの利用は、たまに気になるメールのチェックを入れる程度。一日のうち多くて15~20分といったところで、PCを開いている時間は、原稿を書いている時間(今も沖縄行きの飛行機で原稿を書いていますが)を除けば、おそらく一日数分ではないかと思います。
これ、みなさんからすると、かなり意外だと思いますが、自分で検索等をすることはほとんどありません(*^_^*) 誰が私の代わりにするか?と言ったら、スタッフや顧問先の方達や、その時私のそばにいる方達です(笑)。
メールの返信で長くなりそうなときは、ほとんどその場から電話を入れることが多いですし、メールでないとダメな場合は、秘書に代理で書いてもらっています。
当然私の所に来るメールには、秘書にもCC:を入れてもらっていますので、原則私はメールを読まなくても良くなっていて、返信が必要な場合には秘書から「返信されていますか?」と連絡をもらうことになっています。
このような仕組みにしたのは、一日のメールの量がかなりの分量になり、返信や対応に使っている時間がオーバーフローし始めて、なんとかしないといけないと感じたことからです。
ちなみに、メールって送ったら相手は必ず読んでいると思いがちですが、忙しく飛び回っている方ならおわかりのとおり、ある時にプツッと音がして、対応できなくなる時が来ますよね(笑)。
『「週4時間」だけ働く。』の著者ティモシー・フェリスさんではないですが、そうなると、読まなくても何とかなるという非常に面白い現象に直面します。ちょっと、危険なお誘い、たくさん来るメールはすべて読まなくても大きくは問題が無い・・・という、やってみた人だけが結果を通して知る真実の瞬間が訪れるのです。
もちろん、私の場合は、仕事が仕事なので、秘書に読んでもらってはいますが(~_~;) じつはこれ、頼まれた仕事も同じ感じになることも多々ありますので、注意深くこの回答を読んでいただけると良いと思います。
なぜ、こんなことが起きてしまうのかですが、多くの人にとってタダで使える便利なツールが一人の人に集中して集まると、オーバーフローして大変なことにってしまっているわけです。
言い方は乱暴ですが、タダだから気軽に使うコミュニケーションツールによって、そんなに大切でない内容までどんどんメールで飛び交ってしまうという現象が起きているのではないでしょうか・・・これに一々返信していたのでは、たまったモノではありませんよね(─_─)!!
まあ、最近流行っているコミュニケーションツールでやり取りされているほとんどの内容も、ビジネスレベル的に言ってどうでもいいことである場合が多いのではないかと思っています。
来たメールや便利なネットに時間を取られてしまって、一日のうちほとんど生産性の無い時間を、ビジネス先進国である日本中のビジネスマンが送っているようで、とっても嘆かわしい感じがするのは、私だけでしょうか?
さて質問ですが、もしメールが一通1000円だとしたら、あなたは一日何通のメールを相手に送ると思いますか? また、送るメールの内容はどれくらい重要度のあるものになると思いますか? さらに、世の中がどれくらいスッキリすると思いますか?
私は、自分の時間給や仕事の重要度を早くから感じていたので、意味なくネットに付き合うことはかなり早々に止めにしています。また、時間給の高い重要度の高い仕事をされているクライアントの社長さんにもそれを勧めています。
という意味で、経営者やビジネスレベルの高い方は(気がついた方から)どんどんネットに関わる時間が少なくなっていくのではないかと思っています。この回答、いろんな意味で参考にしてみてくださいね(@^^)/~~~
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2014年04月11日(金)更新
福島~栃木の温泉地を巡る100キロトレランで復興支援
しだいに陽気もよくなり、ランナーにとっては最高の季節が到来しましたが、来たる6月28日、東日本大震災復興支援の一環として、福島から栃木の温泉地を巡る100キロトレイルランニングレースが開催されるようです。
近年、経営者の中でも「趣味は走ること」と公言する方が増えていますが、とかく具体性にかける復興支援策も目立つなか、時代の空気感にマッチした、なかなか期待値の高い企画ではないでしょうか。
大会名には「東北復興の架け橋FUKUSHIMA-NASUロングトレイル~羽島、二岐、甲子、那須、板室~」といういささか長い名前が付いていますが(笑)、福島・栃木両県の観光協会などで構成する実行委員会が主催し、関東でのロングトレイルレースは初の試みとなる模様。
温泉地への「前泊を条件に参加者を募る」といいますが、参加費(宿泊費別)は一人2万円。18歳以上の男女800人を募集する意気込みなので、大会運営予算は1,600万円ということになります。選手を応援する家族や友人を入れると、温泉地への経済効果はそれなりのものになるでしょう。
東日本大震災以降、復興支援を名乗るイベントや施策は数々ありますが、実際に成果を上げたものはどのくらいあったでしょうか・・・。その点、この企画には具体性があるように感じます。
近年のランニングブームは東京マラソン他で実証済みですし、フルマラソンに飽き足らず、海外の100キロレースを目指すランナーも増加傾向にあると聞きます。実際、私が仲良くさせていただいている経営者の中にも、100キロレースの経験者が何人かいらっしゃいます(*^_^*)
もちろん、初年度から成果は上がらないかもしれませんが、こうしたレースは毎年続けることで、しだいに認知され、情報発信の仕方によっては、海外からも参加希望者が押し掛けるような名物レースに育たないとも限りません。
最近私のもとには、過疎地の打開策といった相談が持ち込まれることがありますが、設備投資に大金がかからないトレイルランニングレースなどは、ひとつのアイデアとしてアリだと思います。この大会が日本の景勝地や温泉地の勝ちパターンとなるかどうか・・・レースの行方とともに、大会運営の行方にも注目していきたいと思います(@^^)/~~~
2014年04月04日(金)更新
経営は「理論」か「体験」か
== 質 問 ==
理論からだけでは分からない、実際の経営を通して初めて知ったことや、体得できたものなどありましたら、教えてください。
== 回 答 ==
理論は目安なので、実際の仕事に合わせて全てチューニングする感じで取り組んだ方が良いということを実際にやってみて学びました。
== 解 説 ==
理論はとっても大事ですが、理論通りに物事が進むことはほぼ無いと思っています。
というのも、理論は仮説を基に作られたり、誰かが何かをやってこうなったから正しいということで後付けで作られていきますが、実際のマーケットは感情を持った人の集団行動を基に動いているわけですから、同じことをタイム差でやったとしても全く同じような結果にはならず、完全に失敗に終わることもしばしばあるからです。
よく・・・本を読んでやってみたけど、全然上手く行かなかった、だから本なんて役に立たないってやつですね(─_─)!!
理論通りにやってみて上手くいかないケースをもう少し解説すると、誰かがやったことをそっくりそのままやってもうまく行かない理由に、マーケットがその方法に慣れてしまうということがあります。
こういうのを「二番煎じ」と言いますが、二番煎じとはよく言ったもので、その手法なり方法が顧客から見ると新しさがまったくないという状況になってしまったということです。
ところが、その飽きてしまったはずの方法や手法でも、ちょっとひねってやり方をほんの少し変えてみただけで、最初にやった時よりも効果が上がるなんてこともあったりするわけです。
理論は大切ですが、その通り使ってもなかなか上手くいくものでは無いということを、私はこんな繰り返しの中で学んだと思います。
なので、今でもいろいろな理論を知ろうとはしますが、それがそのまま役に立つとは思っていない・・・何か変更を加えることで、変化する時代やマーケットに合わせて使うので成果が上がるということも同時に理解しています。
本を読むことはとっても大切ですが、本の通りにやってみたけれど全然ダメだった=役に立たない、なんて言わないで、理論にはアレンジが必要と覚えておいてください(*^_^*)
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ボードメンバープロフィール
石原 明(いしはら あきら)氏
僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社
ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。
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