石原明の「知的経営の切り口」 | 経営者会報 (社長ブログ)
企業を発展させるための経営のヒントについて、独自の切り口で紹介します。
2013年10月25日(金)更新
早稲田アカデミーが“学校教師”向けe-ラーニング講座開設!?
しだいに秋も深まり、“勉学の秋”真っ盛りといった感じですが、どうやら進学塾大手の早稲田アカデミーが、“学校教師”を対象に、指導力を養成するための「e-ラーニングサービス」へ本格的参入を決めたようです。
同社はこれまでも対面指導で同講座を実施してきた経緯があるのですが、“勝算あり”と踏んだのでしょう。新サービスとして「教師力養成塾e-講座」を立ち上げ、主に小学校から高校までの教師を対象に、3年以内で1千人の利用者を目指す意気込みです(*^_^*)
意外かもしれませんが、近年、学校には指導力に不安を抱く教師が多いのだそうです。そんな中、この講座は科目指導ではなく、「指導力」そのものの向上に特化するのが特徴的です。
じつは、「教育というものが上手くいくかどうかは、指導者側の「教えたい」気持ちと生徒たちの「学びたい」気持ちのバランスで決まるのです。いくら優秀な教師であろうと、興味を持たない生徒を相手に、良い授業をすることは不可能なわけですね(―_―)!!
私自身も以前、社員教育の講師などもたくさんやったので、このあたりのことがよくわかるのですが、本題の講義に入る前に、「なぜ今自己成長する必要があるのか」を理解してもらえるよう、柔らか~く柔らか~く、本番前の前座のように、いろいろな話をしたものです(笑)。
つまり、先生方も教科を教える前に、まずは生徒たちの「向学心」に火をつける必要があるわけですが、生徒たちの興味を引くというスキルにおいては、学校教師より塾講師のほうが一枚上手(うわて)なのかもしれませんね(*^^)v
それにしても、少子化に向かい先行き不安な塾業界において、「学校教師」という優良マーケットに目を向けたあたり、かなりの経営センスだと思います。教師にはもともと「向学心」があるので、対面でなく「e-ラーニング」でも十分な成果が上がるはずです。
さらに、今は「教師受難の時代」で、生徒たちが授業を聞かずに教室内を歩き回るといった「学級崩壊」や、鬼より怖い(?)「モンスターペアレンツ」に心を痛める先生も少なくないと聞きます。もしかしたら、一流企業のお客様相談室クレーム処理係が教える「モンスターペアレンツに対処する法」などという講座も、結構人気を呼ぶかもしれませんね(笑)。
それはともかく、自社では当たり前のスキルを「他業界」に売るという発想はとても良いと思います。ぜひこの事例を参考に、自社にも他業界に売れるスキルはないか・・・楽しみながら発想を拡げてみてください(@^^)/~~~
2013年10月18日(金)更新
経営者のネット活用術を考える
今週は10年ぶりの大型台風が猛威を振るいましたが、今の時代はマスコミの情報に加え、ネットでもリアルタイムの情報や画像がバンバン流れてくるので、図らずもネットの持つ影響力を実感してしまいました(*^_^*)
そこで今回は、経営者のネット活用について、あらためて考えをまとめ直してみました。みなさんは、どんなふうにお考えでしょうか?
== 質 問 ==
経営者の方のインターネット活用で、ブログやSNS、twitterやfacebookなどの使い方について先生のお考えを教えてください。
== 回 答 ==
経営者のネット活用については、その立場によって、
・大いに活用する
・使い方や用途を限定して活用する
・個人としてクローズして活用する
・まったく活用しない
と何パターンかに分かれると思います。
そして、その使い方の違いや理由を知っておくことが重要だと思います。
== 解 説 ==
ネット全盛の世の中なので、会社だけでなく、経営者自身もネットを活用すべきという風潮ですが、世の中の経営者をよ~く観察すると、いくつかその使用パターンに違いがあることに気づくと思います。
まず、パターンとしては、
(1)メルマガ・ブログだけでなく、SNS(twitter、facebookなど)に、「今日はここで〇〇しています・・・」とか、「これ食べました」「こんな人に会っています・・・」など、個人情報も含めてどんどん情報を出して自分をアピールするという方法。
次に私はコンサルという仕事をしているので、このパターンですが、
(2)メルマガ・ブログ、SNSなどは活用するが、個人情報はまったく出さない。出す情報は統一性を持って限定的に活用する方法。
その他に
(3)ネットは通信手段として便利なので使用するが、メルマガ・ブログ、SNSはほぼ活用しない。使うとしたらごく少数の限られた人にのみアクセス及び使用可能とする方法。
(4)ネットから自身を一切遮断して情報を公開しないという方法。
の4パターンがあることを知ってください。
ちなみに、会社のレベルや経営者の立場が上昇すると、この(1)~(4)という順番でネットから徐々に離れていくと覚えておくと良いと思います。
若い方はどんどんネット上に情報を公開して、人間関係を作ったりブランド化を図ろうとしますから、経営者でネットを活用していないなんて言うと“この人遅れている”とか“分かってない!”なんて思うかもしれませんが(ーー;)
経営者それぞれの立場で考えると、これから世に出たいと思っている方と、世に出てしまって圧倒的に勝っている・・・という立場では、チャンスとリスクに関する価値観がまったく違っている。また、ネット上の情報を必要とする ⇔ しない、という観点においてもまったく違う立場にあるということを知っておくべきだと思います。
これが分かっていないと、上位の方とまったくお付き合いができなくなってしまうというほど重要でリスキーな考えなので、この辺は注意して対応した方がよいと思います。
くれぐれも、自分より上位の方に会う時には、相手の承諾なしに勝手に情報をfacebookなどに公開しないでくださいね~(ーー;) 気づかないうちに関係性を遮断されて、取り返しのつかない事態になったりするものです。
いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。
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2013年10月11日(金)更新
機能と情緒を両立した“世界一カッコイイ”医療プロダクト!?
じつは、今年のグッドデザイン賞を受賞した世界最軽量の松葉杖、「ドライカーボン松葉杖」という商品なんです!
こんなカッコイイ松葉杖の産みの親は、株式会社メディカルチャープラスという会社。同社は「デザインやアイデアの力で医療・福祉プロダクトに情緒的な物語を+(プラス)する。」をコンセプトにした企業です。
思えば私も今年初め、雪の日にホームで転倒という思わぬアクシデントに見舞われたことから、松葉杖を使って生活した期間が少しだけあったのですが、軽量でこれだけかっこいい松葉杖があったら、すぐにでも使っていただろうなぁ~と、ちょっぴり残念に思います(*^_^*)
それにしても、同社のコンセプトは素晴らしいですよね。その昔から「病は気から」という言葉もあるとおり、病気やケガは、患者さんの気持ちを変えることで、回復に向かう場合も多いと思います。
機能だけでなく、「デザイン」を追求しているところがステキです。そもそも「デザイン」には、人の心を動かすパワーがあるのです。こういう会社、つい応援したくなっちゃいますよね(*^_^*)
私は常々、日本人には、もともと「人の心を揺さぶるデザイン力」が備わっているのだ…と話してきましたが、四季折々の自然を愛で、旬の食べ物を感謝していただきながら暮らしてきた日本人には、稀有な美意識が備わっているはずです。
その感覚を、積極的に世界に発信していくべきだと思っているのですが、そう考えると、「デザイン」で注目される日本企業がもっと増えてもいいはずなんです。
みなさんのまわりには、「もっとデザインが良ければ使いたいのに…」という商品はありませんか? チャンスはどこにでもころがっているものです。この事例を参考に、ぜひ身の回りに“アンテナ”を立ててみてください(@^^)/~~~
2013年10月04日(金)更新
社長は「365日24時間 年中無休」!!?
秋は思考を深め「哲学する」のにもってこいの季節ということで、今回も、かつての「学生・社会人との一問百答」の中からこんな質問を選び、あらためて考えてみました。みなさんは、どんなふうにお考えでしょうか?
== 質 問 ==
社長は「365日24時間年中無休」という考え方がありますが、 率直に言って、どのようにお考えになられますか?
== 回 答 ==
これまで出会ってきた社長さんたちをイメージしてお答えすると、“365日24時間年中無休”で活動して上手く行っている社長さん(会社)はほとんどないと思います。
== 解 説 ==
休息も仕事である・・・なんて解釈の仕方もあるので結構この質問に対する回答は難しいのですが“365日24時間年中無休”という、この言葉からイメージするような・・・それも現場で働き詰めの社長さんが成功することはほぼ無いと思います。
理由は、そんな会社で働きたいと思う社員がいるのか? 実際にやろうとすると赤字になる、また、こういう生き方は周りの人を巻き込んで不幸にする・・・など、いろいろあるのですが、マーケットや社会全体がサービスや効率性を追いかける時代から、多様性を考えないといけない時代へと変化しているからです。
・・・さらにこの時代に効率を追いかけると大手との競争になってしまうので、中小企業では絶対に太刀打ちできないわけですから、マーケットを「多様性=富裕層」に向けてシフトさせないといけないわけです。
ということで、最近、富裕層向けの仕事をしたいと話す社長さんは多いのですが、富裕層向けの仕事をしようと思っている社長さんが実際には“365日24時間年中無休”で働いているなんていうのであれば、絶対に富裕層の方の気持ちや、どこに満足を感じるかなんて分かるわけがありませんよね(ーー;)
社長自らが同じ様なライフスタイルを過ごすことで、その雰囲気がサービス全体に伝わって初めて富裕層が安心するサービスができ上がるということです。
だからこそ、現実的に社長が“365日24時間年中無休”では、かなりまずいということになります。
また、これは時代を通して言えることで、会社を発展させる一番の方法は、経営者が自分よりもランクの高い方と触れ合って、今の自分のレベルでは知ることができない情報に触れることだと思いますが、“365日24時間年中無休”なんてやっていたら、そんな貴重な情報に触れることなく、一生ビジネスが過ぎていくということなので、会社の発展は絶対に望めないと思います。
中小企業の経営者が一番好きなことは、今と同じ事を一生懸命やる(=変化を怖がってさらに成長する可能性があることを拒否する、知らないことを素直にやってみようとしない)ことなので、きっと“365日24時間年中無休”という言葉はバッチリハマってしまうのだと思いますが、ある意味とっても危険な言葉だと思います。
ちなみに付け加えますが、これまで出会ってきた社長さん達は成功している度合いが強ければ強いほど、事実として、休みをたくさん取ったり、仕事以外のことに時間をたくさん使っている方たちばかりでした。ぜひ参考にしてください(*^_^*)
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ボードメンバープロフィール
石原 明(いしはら あきら)氏
僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社
ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。
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