大きくする 標準 小さくする

2014年02月19日(水)更新

経営者にとって、仕事より大切なもの

このところ、関東地方も2週続けて大雪に見舞われ、大変な思いをされた方もいらっしゃったろうと思います。天候もそうですが、世の中には自分の力だけではいかんともしがたいことが多々あるものです。
 
雪の夜にそんなこと考えていると、ちょっと哲学的になったりするものですが(笑)、今回は、『学生・社会人との一問百答』に寄せられた過去の質問を取り上げ、「仕事より大切なもの」について考えてみました。よかったら、参考にしてください(*^_^*)
 
== 質 問 ==
 
経営者の皆さんにとって、会社や仕事は生きがいと思いますが、その会社よりも、仕事よりも大切なものがあるとすれば、それは、なんなのでしょうか? もしあればですが、教えてください。
 
== 回 答 ==
 
仕事というのがどこまでを指すのか? 例えば、収入を得る?得ない?とかの区別をどう考えるかなど・・・、この質問の回答はかなり難しいと思いますが、会社とか仕事とかと人生を比べると人生の方が圧倒的に長いスパンですよね。ですので、人生レベルで考えると会社や仕事よりも大切なものが見えてくると思います。
 
== 解 説 ==
 
学生さんからすると、純粋にこんな内容が疑問として浮かんでくるので聞きたいということだと思いますが、この質問の回答はかなり難しいですよね(p_-) 皆さんはこんな問題を考えたことありますか?
 
では、回答しますが、まず、経営者の方に会社や仕事よりも大切なものは何か? と聞くと、おそらく社会貢献とお答えになる方が多くいると思います。
 
自分が生きていることへの感謝ということで、ある程度成功した経営者の方ならば、会社よりも仕事よりも大切な項目にこの貢献をあげるわけですが、会社はともかく仕事をどういう定義で考えるかという時に、利益を上げる行為が必ずしも仕事と定義されるわけではありませんので、そういう意味では仕事=社会貢献と位置づけられる方もいるわけで、それよりも大切なことは無いということになってしまいます(^.^)
 
と、このロジックで言うと、経営者(=人間)にとって一番大切なものは会社や仕事(社会貢献含む)になってしまいますが、果たしてそうなのでしょうか?
 
意外と思われるかもしれませんが、私は最終的に一番大切なものは会社や仕事では無いと最近考えています。・・・というか考えるようになりました。
 
これは、多くの経営者の方と触れ合って、また、その中でも一流の方達と触れ合ったことから感じるようになったことでもありますが、それは、最後まで自分を必要としてくれる身近な人達の存在だと思っています。
 
この答えに至った理由の一つに、会社や仕事の長さと人生の長さを比べて考えてみたということがあります。・・・というか、優れた方達がそう考えていて、結果教えられました。
 
その中で、結構びっくりした質問は「会社や仕事も大切だけど、仕事はいつかやめなければならなくなるし、いつまでも会社にはいられないわけだけど、そんな、いつか終わるものだけを大切にしていて大丈夫なの・・・?」という質問がありました(@_@;)
 
こんなことを聞かれたことが無かったので、驚きましたけどね~(p_-)
 
それから、いろいろ考えるようになり、今の私なりの答えが、人生サイズで考えると、会社より仕事より大切なのは、自分を必要としてくれる人達の存在なのかな~と思うようになったということです。
 
あ、これって仕事も何にもしなくなった自分を必要としてくれる人達ってことですよ!
 
経営者として、お金をたくさんくれるから必要とか、この人といて得するから必要とか利用できるからとか・・・そんなんじゃなく、役立たずになった自分をそれでも必要と思ってくれる人達って感じでしょうか?
 
そう思うようになってから、仕事などを通して触れ合う人に対する考え方も接し方もかなり変わりました。
 
自然に、この人は自分をどんな理由で必要としているのかな~って、考えるようになったり、ですね(p_-) そして、もちろん誰と仕事をしようかという選択の基準もハッキリ明確に変わったと思います。
 
また、その人達と、年を取って引退した時に「あの時は面白かったね~」とか「死にそうになったけどやってよかったよね・・・」などと話し合えるように、いろいろな出来事を通していろいろな思い出を作りながら、生きていくのが大切だと思って仕事をするようになりました。
 
人を選び、人生を豊かにしたいと心から思います(^.^) 今回は、ちょっと深いお話になってしまいましたが、何らかのヒントになったらうれしいです。
 
 
いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v

2014年02月14日(金)更新

バネ屋さんがつくった新感覚ブロック「SPLINK(スプリンク)」

先週末に引き続き、今日も東京は雪模様ですが、みなさまどうぞ、お足元にお気をつけください(*^_^*)

もしかしたら、この雪で予定がキャンセルになった方もいるかもしれませんが、急にぽっかり空いた時間には、ぜひ自社の次なる展開を楽しみながら考えてみてください♪

今日はそのためのちょっとしたヒントをお届けしたいと思うのですが、下の画像・・・いったいなんだと思います?





じつは、横浜市にあるバネ製造会社「五光発條」が開発した製品で、金属製のバネをつなげて遊ぶ新感覚ブロックなんです(@_@。

その名も「SPLINK(スプリンク)」。昨年(2013年)12月に第一弾として「ネコキット」(840円)、「カエルキット」(1680円)、「ペン立てキット」(1890円)の3種類を自社サイトで限定発売しました。

この第一弾で好感触を得て、ボディパーツ6種、ジョイントパーツ6種の全種類のパーツを各100個詰め合わせた「頭脳を刺激するコンプリートセット」(7,140円)と使用頻度の高いパーツを詰め合わせた「頭脳を刺激するプロフェッショナルセット」(7,140円)の発売も開始!

なんでも社長の村井さんは自称「レゴマニア」だそうで、社長室には7万個以上のバネを使った「昇り龍」や、社長自らかぶることもある「帽子」、伸びをする「猫」などの作品がズラリと並んでいるそうです。きっとバネで“レゴを超える世界観”を表現したいのではないでしょうか。

同社は高い技術力を持ち、カメラ向けのバネではシェア6割を占めるものの、近年は生産コストの安い海外メーカーとの価格競争に苦しんできたそうです。

そんな中で、このバネ製ブロックの開発に着手してきたわけですが、本業に負担をかけずに開発費を捻出するために「クラウドファンディング」で、55万500円の調達に成功・・・出資者たちに、試作品を評価してもらったり、パッケージデザインなどの様々な支援を受けて、商品化にこぎつけたそうですよ(*^^)v

こうした事例を見るにつけ、「もう経営者は一人で悩む時代じゃないんだなぁ~」と感じます。勇気と誠意があれば、支援者とカンタンに繋がれる・・・そんな時代感覚を身につけて、新たな展開に乗り出してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~

2014年02月07日(金)更新

後継者選びの基準

早いもので立春も過ぎ、この春からの人事に頭を悩ませている方も多いかもしれません。そこで今回は『学生・社会人との一問百答』に寄せられた過去の質問を取り上げ、経営の「後継者選び」について、あらためて考えてみたいと思います。よかったら、参考にしてください(*^^)v
 
== 質 問 ==
 
後継者を選ぶ基準はどのようなものでしょうか?
自分と同じ感覚の人材を選ぶのでしょうか?
あるいは、新しい何かを求めて選ぶのでしょうか?
 
基本的には、会社を維持して繁栄させてくれる人を選ぶのだと思うのですが、みなさまのお考えをお聞かせください。
 
== 回 答 ==
 
後継者を選ぶときに才能で選べればそれに越したことはありませんが、才能は無くても会社の経営はできるので、経営の知識を身に付けた人に経営を引き継ぐのもひとつの方法だと思います。
 
== 解 説 ==
 
後継者を選ぶ場合に、感情的には自分と同じ感覚や才能を持った人間を選びたいと思ってしまいますが、冷静に考えて自分と同じ能力や感覚を持った人間は、たとえ親子でもほとんどいないので別の才能や、もっというと経営の知識を持った人間を選んだ方が良いと思います。
 
これは、才能は引き継げないということですが、例えば創業者がなぜ会社を作り発展させることができるかというと、それは例えば何らかの才能があったからですね。
 
ちなみに、会社を創業できる才能というのは、売る力としての営業力、作る力としてのデザイン力や製造力、そして顧客に満足を与えるという意味でのサービス力なのですが、こういう能力や才能は創業者にはあっても、後継者に同じように備わっているということはほとんど無いということです。
 
それどころか、創業者と違った能力(父親が営業力で息子がサービス力を持っているとかです)が身に付いているということすらなかなか無いわけですから、本当に才能は引き継げないということです。
 
では、どういう人間に経営を引き継げばよいかですが、それは、例えば会計財務の知識といった経営力を持った人間ということになります。
 
理由は、たとえ自分に何らかの才能や能力が無くても、経営ができれば、営業力を持った人間を採用すればいいわけですし、製造力を持った人間やサービス力を持った人間を採用することができるからです。
 
才能は引き継げないが、経営の知識は勉強すれば身に付けることができるということです。つまり、そういう人間に事業を継承させるのが良いのではないでしょうか(@^^)/~~~
 
 
いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v
 

ボードメンバープロフィール

board_member

石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

バックナンバー

<<  2014年2月  >>
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28