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顧問料に見合わないお客様の断り方

投稿日時:2009/05/22(金) 15:37rss

今回は「Q&A」バージョンでお届けしますが、私を「断る営業」のプロと知ってか(笑)、こんな質問が届きました。みなさんの実務にも役立つと思いますので、参考にしてください。

== 質 問 ==

私は、地方の税理士事務所を経営しています。新規顧客については、仕事量に見合う顧問料のお客様のみを顧問先として、見合わないお客様についてはお断りをしたいと考えています。その際の断り文句としていい言葉があれば教えてください。

ちなみに、その言葉は既存客の値下げ交渉などを断る時にも有効かを教えてくださると助かります。


== 回 答 ==

こういう場合の断り文句はこちらから断るというかたちではなく、条件を提示して相手に判断させる・・・断る場合でも相手から断ってもらうかたちにすると良いと思います。

また、この相手に判断させるということを覚えると、値下げの交渉にも役立つと思います。練習してみてください。

== 解 説 ==

こういう場合の断りの文句としては、
「申し訳ありません、その金額だとなかなかお受けすることは難しいのですが…。どうしましょうか?」
あるいは、
「業務の内容をこれだけにしていただければ、その金額でお受けすることが出来ますがいかがですか?」
などと、条件を付加して相手に判断させるというかたちにするといいと思います。

こうすれば、こちらから直接出来ませんと断ったかたちになりませんから、話が穏やかに進みますし「あの税理士事務所は・・・・」などといった変な評判を立てられることなく、あまり受けたくない仕事を受けなくて良くなりますから、業務に支障が無くなります。

とくに地方で仕事をする場合は、評判や風評が意外に大きな影響を与えてしまったり、何かの情報が思わぬ形で広がってしまって、後で結構大変になったりすることもありますので、断る時には、なるべくこちらから断るかたちは避ける方が良いということです。

値下げの要求についても、
「だったらこういう形にして今の金額を維持するのはどうでしょうか?」
あるいは、
「御社の側でこういう業務をしていただければ出来ますが・・・」
というかたちですね(*^_^*)

また、その際、今の金額でこんな業務をしているということも説明できれば、値下げを跳ね返せるかもしれません。

こういうかたちで条件を付加することで、「YES」か「NO」の二者択一の単純な答えから「交渉」の世界に話を展開させられます。ぜひ参考にしてください。


いかがですか? 私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。

これまでのQ&Aも「バックナンバー」にたくさんあるので、興味があればぜひ覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~

ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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