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メディアに踊らされない経営者の判断力

投稿日時:2013/04/19(金) 09:30rss

時代のスピードがますます速くなっている時代、日々さまざまな経営判断を問われる局面が訪れると思いますが、今回は消費税増税に関する質問を取り上げ、メディアの情報をどう見るかという視点をお話したいと思います。よかったら参考にしてください(*^^)v
 
== 質 問 ==
 
世の中を賑わせている消費税の増税について、先生はどう思われていますか?
 
== 回 答 ==
 
消費税の件もそうですが、世の中やメディアの情報はかなり偏っているので、物事を考えたり判断する場合は、必ずその背景を知ってから・・・という習慣を持った方がいいと思います。
 
== 解 説 ==
 
消費税増税については、今かなりホットな話題ですよね。不動産や住宅関連など、業界によっては駆け込み需要の動きが相当あるので、関心は今後もっと高まると思います。
 
こういう話題やメディアで気になった情報について考えるときには、まず何をすべきかというと、その話題を取り巻く背景等も含めてしっかり情報を集めてから考えることだと思っています。
 
たとえば、消費税ってそもそもどんな税制か? 狙いは何か? いつどこで出来たのか? 成功例は?・・・などを一人の偏った意見ではなく、できれば専門家も含めて複数意見をニュートラルに聞いてみる、探してみる、あたってみる、という姿勢が重要だと思います。
 
これが、あなたが経営者であればなおさらで、経営判断を伴う項目で「○○について考える」時に、簡単に知人の考えを聞いて決めるというのでは、かなり問題だということです(ーー;)
 
また、ネットやメディアの情報をそのまま受け取るのも結構危険です。メディアはある項目について取り上げるときに「この案件をどう取り上げたら視聴率が上がるか? 雑誌の購買が伸びるか? そうなるように大衆を煽れるか?」・・・などを意識的・無意識的に考えてしまうという性質を常に持っています。
 
・・・大物タレントなどが離婚するときに、しょうがない状況と擁護するか? これはひどい、人間じゃないと中傷するかは、大衆がどっちを望んでいるかなどで微妙に変わってしまうということです(ーー;)
 
理由は、メディアは公的なものであると同時に、広告宣伝をたくさん取って収益を上げないと成り立たないという立場でもあるからです。
 
消費税の話に戻ると、消費税の発祥はフランスで、フランスといえば、凱旋門、ルーブル美術館・・・などというように、世界一の観光大国で、フランスの人口6,544万人に対して年間7,680万人(2010年時データより)とすごい数の観光客が訪れるのです。
 
国民から税金を取るよりも、この世界中から集まる観光客に税金を払わせようと考えたのが最初のようです。(・・・・頭いいですよね~フランス人、恐るべしです(*^_^*))
 
なので、大衆向けのスーパーなどでは、食品に消費税がかからないなど調整しているようです。
 
日本も今後は観光に向かっていかざるを得ない状況なので、もし国が政策としてこういう方向に向かうのであればとってもいいと思いますが、消費税ひとつとっても、そもそもこういう情報がメディアにぜんぜん載っていない、TVでも話さないで、「消費税、消費税」って叫んでいる現状をよく見るべきですよね。
 
「何かについて考える時には、背景をよく理解する」ぜひ、こうした習慣を持つようにしてみてください(@^^)/~~~
 
 
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これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
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ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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