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話題の「俺イタ」「俺フレ」にみる“真の経営者”のあり方

投稿日時:2012/11/22(木) 18:40rss

しだいに年末が近づき、とかく会合なども増えてくる季節ですが、苦戦する飲食店の多い中、「毎日長い行列のできる店」をご存じでしょうか?
 
その店とは、欧風立ち飲みというユニークなスタイルで超人気の「俺のイタリアン」と「俺のフレンチ」(通称、俺イタ・俺フレと呼ぶそうです)。最近うちのスタッフも並んできたようで、「超、感動しました!」と報告を受けました(笑)。
 

 
 
  
マスコミにも度々登場しているので、中古本販売ブックオフの創業者である坂本孝氏が手掛けた店であることはご存じの方も多いと思いますが、昨年(2011年)9月「俺のイタリアン新橋店」オープンを皮切りに、わずか1年ちょっとで9店舗にまで拡大させた手腕はさすがだと思います。
 
私はかねてから、この停滞した日本経済を活性化するには、「真の経営者」を育てるしかないと考えているのですが、ひとつの事業を成功させた経営者、とりわけ「創業」を経験している経営者は本当に強いと思います。
 
この坂本氏にしても、「最高の料理を徹底的にリーズナブルに!」というコンセプトのもと、外食産業激戦区である恵比寿や銀座に打って出て、16時開店のお店に朝から行列をつくらせているのです。
 
立ち飲みスタイルにしたのは、もちろん回転率を上げるためですが、通常のレストランであれば2回転するのも厳しいご時世に、ふつうに3回転以上させているみたいですよ(*^^)v
 
お客さんとしては、お店の前で1時間以上も並び、その後立って飲み食いすることになるわけですが、それを平気でさせられるのは“想像を超えたレベルの商品とサービス”を提供しているからです。
 
銀座八丁目店を訪れたうちのスタッフも、「1時間も立ってるとさすがに疲れ、途中で帰ろうかと思った」ようですが、ようやく店に入れて最初の一皿目を口にした瞬間、そんな思いは遥か彼方に吹き飛び、「楽しくて仕方なくなったんです!」と熱く語ってましたっけ(笑)。
 
それもそのはず、老舗フレンチの「シェ・松尾」では◎万円するフィレステーキやフォアグラとほぼ同等のお料理が1000円台で食べられるのですから…。その原価率はなんと4~6割! 業界の常識では「ありえな~い!!」数字なのです。もちろん量もたっぷりで、2~3人では食べきれないほどだそうです。
 
その上、ワインも超格安。持ち込み料(999円)を払えば、家から頂き物のワインを持ち込んでもOKだそうですから、言うことなしですよね!(^^)! こんなレベルのお店なら「こんどはあいつを連れて行こう!」とリピーターが増えるのも当然です。
 
来年坂本氏は、「俺の割烹」と銘打ち、伊勢エビやマツタケなどの高級食材をいただける和食立ち飲みの出店を計画中だそうです。この勢いで、次は中華の高級店でも出すんじゃないでしょうか?
 
それはともかく、「真の経営」ができる人にとって、業種や業態は全く関係ないのだということが、この事例からもよくおわかりいただけると思います。坂本氏から刺激を受けつつ、自社の新規事業について、楽しみながら発想を拡げてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~


ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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