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「思考できる人材」の育て方

投稿日時:2012/10/22(月) 15:13rss

10月も終盤、すっかり秋も深まりました。秋は、思考を深めるにも最適な季節です。今回はとある経営者の悩みを取り上げてみました。よかったら、参考にしてください(*^^)v

 
== 質 問 ==
 
人材教育に相当な時間とお金を掛けているつもりですが、なかなかこちらの期待するような「思考ができる人材」が育ちません。思考できる人材を育てるには、どうすればいいのでしょうか?

 
== 回 答 ==
 
この質問の答えはわりと簡単で、仕事をさせるときに、基本、指示命令しないで自分で考えさせるようにすると、思考する習慣が相手についていきます。
 
ただ、ほとんどの経営者の方はこれが出来ないので、部下やスタッフが思考しないようになってしまうのです。ですので、しっかりトライすることをお勧めします。
 
 
== 解 説 ==
 
経営者の方からの質問でとっても多いのがこうした内容なので、似たような質問を代表してこの方の質問にお答えします。
 
教育にいくら時間と費用を掛けても、日常で実務に入った時に社長や上司がいつも指示命令をしている環境だと、自分で考えそれを実行に移し結果を通してやり方や思考を改善していくことは出来ません。なので、自分で思考する人材は育たないと思います。
 
おそらくこういった質問をするということは、あなた自身が経営者としてあるいは上司として、部下に対してかなり指示命令タイプなんだと思いますが、それがご自分では気付いていないという状況だと思います。
 
・・・ただ、こういう事例というか状況は、日常的にほとんどの会社で起きていることでもあります・・・・(ーー;)
 
どうしてそうなってしまうか?ですが、それは、“リーダーとは指示命令する人”という概念が強いことと、目の前の仕事について絶対に自分の考えや、やり方の方が正しいし、結果もよく出ると考えているので、そうなってしまうようです。
 
・・・もちろん、緊急を要する仕事やリスクを伴う事柄の場合はその方が良いとは思いますが、気を付けて欲しいことは、指示命令をすればするほど、相手の脳は萎縮して、自分で考えるということを止めてしまうということです。
 
また自分がそんなふうに、もしずっと誰かから指示命令されていたとしたら、今の自分は形成されていたか? また、そんな環境にずっと留まっているか? と考えてみてください。
 
絶対に今の自分は形成されていないし、能力のある人なら絶対にそんな環境からは飛び出していったと思います。
 
人間というのはどうしても自分の考えで相手を動かしたいと思ってしまう傾向が強いので、また自分が上司の立場に立ち正しいと思うとその傾向がもっと強くなってしまって、無意識のうちに指示命令型になってしまうものです。
 
それでいて「なぜ自分で思考しないのか!」と叫んでも、あなたが環境を変え、接し方を変えない限り、部下に考えるという余地や時間を作ってあげることは出来ないということです。
 

 
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ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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