石原明の「知的経営の切り口」 | 経営者会報 (社長ブログ)
企業を発展させるための経営のヒントについて、独自の切り口で紹介します。
コンビニがカフェに!? ライバルは異業種からやってくる
今、コンビニ各社が「カフェ」に力を入れ始めているのをご存じでしょうか? ローソンは「MACHI café」と銘打って、「あなたのマチが、どこでも、カフェになる。」作戦を決行中。2013年2月期末までに、「カフェスタイル」の店舗を、現在の2.5倍にあたる2500店舗にまで増やす意気込みだそうです。
三菱商事とともに、ブラジルなどの農園から独自に豆を調達。コーヒー専門チェーンさながらに、店員がマシンを操作し、入れたてのコーヒーを提供するのです。
一方、セブン-イレブン・ジャパンでは、アートディレクターの佐藤可士和氏とタッグを組み、豆や焙煎方法の見直しを行うほか、佐藤氏デザインのマシンや紙コップに切り替えて「セブンカフェ」を展開する構えだとか。この夏までに、まずは北海道で試験導入する計画だそうです。
その他、ミニストップなどでも、抽出マシンを設置。スリーエフにいたっては最大8種類のコーヒーを用意し、カップに自分で好きなコーヒーを注いでから代金を支払うシステムを取り入れたため、数種類を混ぜてオリジナルブレンドを楽しむこともできるといいます。
こうした背景には、コンビニが得意とする緻密なマーケティングリサーチがあります。コーヒーは、「たばこ」に代わる継続買いが見込める新商材として期待されているのです。
そうは言っても、若い世代の女性たちは「缶コーヒー」では満足しません。お弁当やお菓子はコンビニで買っても、コーヒーは「スタバ」で・・・と予想していたところ、意外とそうでもない事実が判明したのだとか。
なんと、「マクドナルド」で買ったコーヒーを持って、コンビニでパンやお菓子だけを買う女性客が増えていたのです(@_@。
思えばマクドナルドには、新たな集客の武器とするため、2008年にコーヒーの味を全面的に刷新した、という経緯があります。それまで4年間の販売数量は6.6億杯だったのが、見直し後の4年間は10億杯に増えたというデータもあります。
オフィス街にあるマクドナルドでは、無料でコーヒーを配るなど、相当な努力をして「マックなら格安で美味しいコーヒーが飲める」ことをアピールしてきましたよね。「だったらウチでもできるんじゃないか!」と、コンビニ各社が立ち上がった格好です。
最近スイーツ類にも力を入れているコンビニですから、ここに美味しいコーヒーがあれば、他店に流れる客を取り込めます。そう考えると、カフェ戦争では、もともと扱う商材の多いコンビニが、俄然有利に見えてきます。カフェチェーン各社も、さぞや青くなっていることでしょう。
こんなふうに、「ライバルは異業種からやってくる」というのが、ここ最近の傾向です。右肩上がりの時代はとうに終焉を迎え、日本のマーケットは縮小の一途にあるわけですから、「陣取り合戦」は、ますます過酷になっていくのです。
しかし、この事例に見る「コーヒー」のように、マーケットのキーとなる商品やサービスは必ず存在します。そんな視点で、自社のマーケットを、今一度冷静に見つめ直してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
三菱商事とともに、ブラジルなどの農園から独自に豆を調達。コーヒー専門チェーンさながらに、店員がマシンを操作し、入れたてのコーヒーを提供するのです。
一方、セブン-イレブン・ジャパンでは、アートディレクターの佐藤可士和氏とタッグを組み、豆や焙煎方法の見直しを行うほか、佐藤氏デザインのマシンや紙コップに切り替えて「セブンカフェ」を展開する構えだとか。この夏までに、まずは北海道で試験導入する計画だそうです。
その他、ミニストップなどでも、抽出マシンを設置。スリーエフにいたっては最大8種類のコーヒーを用意し、カップに自分で好きなコーヒーを注いでから代金を支払うシステムを取り入れたため、数種類を混ぜてオリジナルブレンドを楽しむこともできるといいます。
こうした背景には、コンビニが得意とする緻密なマーケティングリサーチがあります。コーヒーは、「たばこ」に代わる継続買いが見込める新商材として期待されているのです。
そうは言っても、若い世代の女性たちは「缶コーヒー」では満足しません。お弁当やお菓子はコンビニで買っても、コーヒーは「スタバ」で・・・と予想していたところ、意外とそうでもない事実が判明したのだとか。
なんと、「マクドナルド」で買ったコーヒーを持って、コンビニでパンやお菓子だけを買う女性客が増えていたのです(@_@。
思えばマクドナルドには、新たな集客の武器とするため、2008年にコーヒーの味を全面的に刷新した、という経緯があります。それまで4年間の販売数量は6.6億杯だったのが、見直し後の4年間は10億杯に増えたというデータもあります。
オフィス街にあるマクドナルドでは、無料でコーヒーを配るなど、相当な努力をして「マックなら格安で美味しいコーヒーが飲める」ことをアピールしてきましたよね。「だったらウチでもできるんじゃないか!」と、コンビニ各社が立ち上がった格好です。
最近スイーツ類にも力を入れているコンビニですから、ここに美味しいコーヒーがあれば、他店に流れる客を取り込めます。そう考えると、カフェ戦争では、もともと扱う商材の多いコンビニが、俄然有利に見えてきます。カフェチェーン各社も、さぞや青くなっていることでしょう。
こんなふうに、「ライバルは異業種からやってくる」というのが、ここ最近の傾向です。右肩上がりの時代はとうに終焉を迎え、日本のマーケットは縮小の一途にあるわけですから、「陣取り合戦」は、ますます過酷になっていくのです。
しかし、この事例に見る「コーヒー」のように、マーケットのキーとなる商品やサービスは必ず存在します。そんな視点で、自社のマーケットを、今一度冷静に見つめ直してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
ボードメンバープロフィール
石原 明(いしはら あきら)氏
僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社
ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。
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