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顧客を守れ!? 喫煙具メーカー元林が「スモーキングカフェ」オープン

投稿日時:2012/06/01(金) 13:30rss

昨今、禁煙エリアの拡大で、愛煙家にとっては「とかくこの世は住みにくい…」といったムードになっていると思いますが、そんな中、老舗喫煙具メーカーの元林が「喫煙カフェ」の展開に乗り出しました。
 
『スモーキングカフェ ブリケ』の第1号店は、(2012年)4月27日、埼玉県越谷市のショッピングセンター「イオンレイクタウン」にオープン。カフェには喫煙具売り場も併設されています。ちなみに「ブリケ」とは、フランス語でライターを意味するそうです(*^_^*)



 
 
店頭には「全席喫煙席となっておりますので、たばこの臭い、煙が苦手なお客様は入店をお控えください」と一風変わった注意書きがしてあります。今どき「全席禁煙」のカフェは当たり前でも、「全席喫煙」のカフェはめずらしいですよね(笑)。
 
茶色を基調にシックに統一された42席のカフェスペースでは、コーヒーなどとともに、サンドイッチやオムライスなどの軽食も提供し、もちろん「たばこ」を存分に楽しめます。通常の「紙巻きたばこ」の他に「刻みたばこ」も置き、フィルターと紙を買えば「手巻きたばこ」も楽しめるようですよ。
 
同社としては、全くの新規事業だそうですが、とりあえずの月商目標は約700万円。この1号店が成功すれば、郊外のショッピングセンターや駅ビルでの多店舗展開を視野に入れているのだとか。今や堂々とたばこが吸える場所には希少価値がありますから、結構イケるかもしれません!(^^)!
 
これからの時代、ビジネスの寿命はどんどん短くなっていきますから、私は最近社長さんたちに「ひとつの会社で、5業種くらいは当たり前にやってください」と教えているのですが、「さて、何をやりましょう?」となった時に、「自社の顧客を守る」とか、「自らマーケットを生み出す」みたいな発想からスタートすると、自然とアイデアが湧いてくるんじゃないでしょうか。
 
喫煙具メーカーが自ら喫煙スペースを提供する・・・ごく自然な流れですよね(*^^)v
 
どんどん肩身の狭くなっていく愛煙家たちの味方であることを上手にアピールすれば、同社を応援する人や企業も増えてくると思います。他の人の迷惑にならないよう、「一か所に集まって吸ってもらう」のは、とてもいいアイデアのように思えます。
 
そういえば、昔読んだ筒井康隆の小説に『最後の喫煙者』というのがありましたが、ふと思い出してしまいました(笑)。魔女狩りレベルの排斥運動となってしまった嫌煙権運動と愛煙家たちの闘いをユニークな視点で描いた小説なんですが、確か最後は愛煙家が動物園みたいなところに入れられてしまうようなお話ではなかったでしょうか…。
 
それはともかく、この事例を参考に、自社の新規事業のアイデアをあれこれ楽しみながら発想してみてくださ~い(@^^)/~~~


ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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