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自分でネイル!? 只今「セルフサロン」急増中

投稿日時:2012/02/17(金) 10:00rss

これまでプロから施術を受ける場所として存在していたエステやネイルサロンに、「セルフスタイル」のお店が増えてきているのをご存じでしょうか?
 
たとえば、持ちがいいと評判の「ジェルネイル」などは、プロのネイリストにやってもらうと1万円前後はかかるようですが、プロ用の道具が準備されたセルフスタイルのサロンに出向き、プロの助言を受けながら自分自身で行えば、3000円程度で済むことから人気を呼んでいるようなのです。
 

 


 
 
 
 
確かに、不景気の時代にはありがたいサロンです。しかし、セルフサロンがウケている理由は、価格の安さもさることながら、「前から自分でやってみたかった」という消費者の潜在的ニーズを満たしたことにあると見るべきでしょう。
 
ジェルネイルとは、爪にゲル状の樹脂を塗り、UVライトで硬化させるもの。マニキュアよりも長持ちし、装着感が軽くて違和感がないという部分が人気の秘訣のようですが、専用の道具がないと、なかなか自分では上手にできないみたいです。
 
つまり、自分でやってみたいけど、最初から道具をそろえるのはちょっとハードルが高い・・・こうしたセルフスタイルのサロンは、その“お試し”の場にもなっているわけです。
 
最初はプロの助言を受けながら試しにやってみる。そして気に入れば自宅用のキットを買うという流れです。その後は「プチスクール」を開催するなどして顧客フォローをし、消耗品を販売し続けられるように工夫すれば、かなりしっかりしたマーケティングロジックとなります。
 
さらにもうひとつ、女性の関心が高いジェルネイルは、自分でやったとなれば、何より“友達に自慢できる体験”となる点も見逃せません(*^^)v 
 
今やブログやSNSなどで情報発信を続ける人も多いので、こうした「ネタになる体験」こそが、プロによるサービスより価値を持つ時代になったのかもしれませんね。
 
ネイルサロンに限らず、美容家電や化粧品などを試せるセルフスタイルのエステサロンや、愛犬のシャンプーを飼い主が行えるサロンなども続々登場しています。
 
このスタイルのサロンなら、会社が場所と道具さえ用意すれば、プロは時間ごとに一人か二人いれば十分ですから、従来型のサロン経営のネックになっていた人件費の問題もクリアし、収益性の高いモデルをつくれると思います。
 
この事例を参考に、自社の商品やサービスを楽しく「体験」してもらうにはどうすればいいか、そこから自社のビジネスモデルやマーケティングをブラッシュアップできないか・・・あれこれ発想を広げてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~


ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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