大きくする 標準 小さくする


これからの時代の「専門性」を考える

投稿日時:2011/12/16(金) 13:30rss

今年もいよいよ半月を残すばかりとなりました。経営者のみなさんは、来年の計画を固めていると思いますが、ポッドキャストのリスナーさんから、ちょっとおもしろい質問が届いたので、ご紹介したいと思います。自社の進むべき方向性を考える上での、参考にしていただければと思います。
 
== 質 問 ==

石原先生のポッドキャストを聞いていると、「まず専門家として突き抜けなさい」というお話がありました。私は、ITの技術ではそこそこの技術を持っていると思っています。ただ、一人社長でずっと現場をやっていますので、早くこの状態から抜け出したいとも思っています。
 
また先生は、「1社5業種」ぐらいにしなさいともおっしゃいます。もっと会社が大きくなった将来のことだと思いますが、マーケットリサーチする際に、自分の専門分野をどこまでどのように意識すればよろしいでしょうか? また、専門家として突き抜ければ、マーケットリサーチなど必要なくなるのでしょうか?

== 回 答 ==

今の状況を考えるとITという専門分野の他に、まずはもう一つ専門性を持つといいですね。その専門分野は、ITとなるべく遠いところの分野が良いと思います。ITの専門でよかったですね(*^_^*)

== 解 説 ==

ひと昔前の右肩上がりの経済状況であれば、専門性のある分野で何か確固としたモノ(技術や知識・・・etc)を持っていれば十分に生きていけたのですが、今の様な経済状況になると一つの専門分野だけで生きていけるのは、その分野の第一人者というタイトルを持った人だけ・・・ほぼ1人しか生きていけないという感じになっています。
 
なので、回答の様に何かもう一つ専門分野の開拓をされた方がいいのですが、ご自分の場合、今の専門がITということなので、非常に有利だと思います。
 
理由は、今どんなビジネスを立ち上げようとしても必須でITが関わってくるからです。ITの知識や技術をすでに持っていて活かせるようになっているということは、それだけでかなりのインセンティブを持っていると言えます。
 
私は、独立志望の若い人達に「今、独立するのなら、強烈なリアル営業を学ぶか、ITの知識を持つかのどちらかは絶対にクリアーした方が良い」とアドバイスしています。
 
IT技術者の方がこれに気付いていないのがなんとももったいないのですが、起業にはすごく有利なのです。
 
では、他の分野の専門性の見つけ方ですが、あなたの場合なら、絶対にITと遠い分野、業界としてITに関心がないとか遅れているという分野でプラスαの専門性を目指すと良いと思います。
 
ITが得意だと、他の分野を探す時にも何かITがらみで・・・という感じで思ってしまう方が多いのですが、簡単に移行できる分野にはそれだけライバルも多く、突出することや市場を独占することは難しいと考えるべきです。
 
それに比べて、ITとかけ離れている分野に進出すれば、ほぼあなたのひとり勝ちになる可能性が高いということです。
 
私の顧問先にも、弁護士で不動産知識がすごくある方や、ITの専門家で会計の能力が非常にある方などがいますが、いずれもすごく成功しています。
 
方向性としてはこんな感じです。ぜひ、何かプラスαになる専門分野を持つようにしてみてください。他の方がこれをするより絶対に成功しやすいですよ(*^_^*)
 

いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 

これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
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ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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