石原明の「知的経営の切り口」 | 経営者会報 (社長ブログ)
企業を発展させるための経営のヒントについて、独自の切り口で紹介します。
「ネット集客」からの方針転換は必要か ~その4~
いよいよ令和元年も残りわずかとなってきました(#^^#) さて今回も前回に続き、私の主宰する『高収益トップ3%倶楽部』の勉強会に参加してくださった方からの質問にお答えします。
== 質 問 ==
最近の石原先生が発信する情報から、ネットとリアルの立ち位置が大きく変わっていくことをようやく理解しました。「リアル重視」で考えた時に、最初の集客の方法はどうすべきでしょうか?
弊社はこれまでネット集客に頼り切っていたので、その方針を変えるべきか悩んでいます。そのあたりをご指南いただけると幸いです。
== 回 答 ==
こちらの質問ですが、「方針を変えるべきか?」ということと、「リアルな集客の方法は何か?」という2つの項目に分けて回答したいと思います。
1つ目は方針についてですが、方針を変える必要はありません。ネット中心で成果が出ているならそれは続けて、新たにリアルな集客方法を追加すれば良いだけです。
== 解 説 ==
今回も予告通り脱線回答(スピンアウト回答その2)となります。前回に続き、人気ドラマのスピンアウト企画のようで、なんか楽しい気分で回答したいと思いま~す(#^^#)
ネットでの集客に限界を感じた、日本のネット勝者「楽天」と中国のネット勝者「アリババ」の取った戦略の違い・・・この辺りの話が、今話題になっているOMO(オンライン・マージ・オフライン)の始まりへと続くわけですので、スピンアウトといえども、とっても重要な回答になります。
前回は日本のネット勝者楽天が、ネットと対立関係にあったテレビCMや新聞などのリアルなマス媒体に広告を打つ、野球チームの買収、金融業への転換などの動きを取ったと書きましたが(石原先生、民放連で講演するなんてすっごいですね!と一部から反響ありました)、今回は中国のネット勝者アリババの取った驚きの戦略について解説したいと思います。
ネットでの集客がこれ以上は無理と限界を感じて、ネット以外の方向としてリアルなマス広告に向かった楽天と違って、アリババのジャック・マーの取った戦略は、当時としては何ともビックリする方法でした。
もちろん、その背景には日本と中国、それぞれの国柄やマーケットサイズの違いなど、いろいろな要素が考えられますが、その一番の違いはネットを特別なモノと認識(ネット神話説ありましたよね)していた日本を始め世界のネット系企業の経営者に対して、アリババのジャック・マー始め中国のネット系企業経営者は、そこまでネット神話を強く感じていなかったからではないかと思います。
ネットもお金を稼ぐ単なる便利なツール、という感覚がもともと強かったと言うか、もっと儲かるモノがあるならどんどん変化させて行こうという気質が強かったからだと思います。
それに・・・なんといっても世界で一番合理的な思考を持っているのが、中国人ですからね! また、基本アメリカとは対立関係にあるので、アメリカの思想には丸ごと賛同したくないという、根底からの意識も強いはずです。
と、前置きはさておき、アリババのジャック・マーの取った戦略と言うのは、集客をネットでは無く、人を介して、1対1、フェイスtoフェイスで行うという方法でした!
そうです! マス広告などに頼らず、人が人に直接会って教える!という方法です(-_-;)
それも、中国全土の地方の村々に人を派遣(用意)して店舗を構え、ネットでモノを買ったり売ったりすることができるという知識や方法を教え、なおかつ、その人達にはパソコンとか当然無い人も多いので、注文や販売を代わりにやってあげるという方法で、ネットの知識やネットでの購買を、普及・拡大させていったわけですね。
このお店、E-コマースとコンビニの合体したような店舗になっている感じで、配送センターの機能も持っているわけです。これを「農村タオバオ」と言いますが、ネット企業がこの発想を持つというのは当時としてはウルトラ凄いと思います(p_-)
※参考サイト(こちらのサイトの情報は分かりやすかったです)
https://www.sbbit.jp/article/cont1/32020
2014年11月にスタートした農村タオバオは開始から1年を過ぎて、既に1万4000拠点が設置されています。全国21省以上に展開され、地方自治体が資金援助しているケースもあります。2016年中に4万、2019年までに10万もの拠点を設置する計画です。物販だけでなく、投資商品や都市部での病院予約など高度なサービスへの拡大計画も報じられました。
ネットでの集客をマスを使わずに地道に人を介して行うという、この斬新な発想は驚くほどの成果を上げることになるわけですね。
今では、この農村タオバオのお店の回りに、リアルな商圏が生まれ、このお店を訪れる客が増えたことで、飲食店が流行ったりもしているそうです。
ということで、このスピンアウト企画の回答はこれでおしまいです。次回は、本来の回答の2つ目の理由をお届けします(@^^)/~~~
私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v
== 質 問 ==
最近の石原先生が発信する情報から、ネットとリアルの立ち位置が大きく変わっていくことをようやく理解しました。「リアル重視」で考えた時に、最初の集客の方法はどうすべきでしょうか?
弊社はこれまでネット集客に頼り切っていたので、その方針を変えるべきか悩んでいます。そのあたりをご指南いただけると幸いです。
== 回 答 ==
こちらの質問ですが、「方針を変えるべきか?」ということと、「リアルな集客の方法は何か?」という2つの項目に分けて回答したいと思います。
1つ目は方針についてですが、方針を変える必要はありません。ネット中心で成果が出ているならそれは続けて、新たにリアルな集客方法を追加すれば良いだけです。
== 解 説 ==
今回も予告通り脱線回答(スピンアウト回答その2)となります。前回に続き、人気ドラマのスピンアウト企画のようで、なんか楽しい気分で回答したいと思いま~す(#^^#)
ネットでの集客に限界を感じた、日本のネット勝者「楽天」と中国のネット勝者「アリババ」の取った戦略の違い・・・この辺りの話が、今話題になっているOMO(オンライン・マージ・オフライン)の始まりへと続くわけですので、スピンアウトといえども、とっても重要な回答になります。
前回は日本のネット勝者楽天が、ネットと対立関係にあったテレビCMや新聞などのリアルなマス媒体に広告を打つ、野球チームの買収、金融業への転換などの動きを取ったと書きましたが(石原先生、民放連で講演するなんてすっごいですね!と一部から反響ありました)、今回は中国のネット勝者アリババの取った驚きの戦略について解説したいと思います。
ネットでの集客がこれ以上は無理と限界を感じて、ネット以外の方向としてリアルなマス広告に向かった楽天と違って、アリババのジャック・マーの取った戦略は、当時としては何ともビックリする方法でした。
もちろん、その背景には日本と中国、それぞれの国柄やマーケットサイズの違いなど、いろいろな要素が考えられますが、その一番の違いはネットを特別なモノと認識(ネット神話説ありましたよね)していた日本を始め世界のネット系企業の経営者に対して、アリババのジャック・マー始め中国のネット系企業経営者は、そこまでネット神話を強く感じていなかったからではないかと思います。
ネットもお金を稼ぐ単なる便利なツール、という感覚がもともと強かったと言うか、もっと儲かるモノがあるならどんどん変化させて行こうという気質が強かったからだと思います。
それに・・・なんといっても世界で一番合理的な思考を持っているのが、中国人ですからね! また、基本アメリカとは対立関係にあるので、アメリカの思想には丸ごと賛同したくないという、根底からの意識も強いはずです。
と、前置きはさておき、アリババのジャック・マーの取った戦略と言うのは、集客をネットでは無く、人を介して、1対1、フェイスtoフェイスで行うという方法でした!
そうです! マス広告などに頼らず、人が人に直接会って教える!という方法です(-_-;)
それも、中国全土の地方の村々に人を派遣(用意)して店舗を構え、ネットでモノを買ったり売ったりすることができるという知識や方法を教え、なおかつ、その人達にはパソコンとか当然無い人も多いので、注文や販売を代わりにやってあげるという方法で、ネットの知識やネットでの購買を、普及・拡大させていったわけですね。
このお店、E-コマースとコンビニの合体したような店舗になっている感じで、配送センターの機能も持っているわけです。これを「農村タオバオ」と言いますが、ネット企業がこの発想を持つというのは当時としてはウルトラ凄いと思います(p_-)
※参考サイト(こちらのサイトの情報は分かりやすかったです)
https://www.sbbit.jp/article/cont1/32020
2014年11月にスタートした農村タオバオは開始から1年を過ぎて、既に1万4000拠点が設置されています。全国21省以上に展開され、地方自治体が資金援助しているケースもあります。2016年中に4万、2019年までに10万もの拠点を設置する計画です。物販だけでなく、投資商品や都市部での病院予約など高度なサービスへの拡大計画も報じられました。
ネットでの集客をマスを使わずに地道に人を介して行うという、この斬新な発想は驚くほどの成果を上げることになるわけですね。
今では、この農村タオバオのお店の回りに、リアルな商圏が生まれ、このお店を訪れる客が増えたことで、飲食店が流行ったりもしているそうです。
ということで、このスピンアウト企画の回答はこれでおしまいです。次回は、本来の回答の2つ目の理由をお届けします(@^^)/~~~
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ボードメンバープロフィール
石原 明(いしはら あきら)氏
僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社
ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。
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