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価格競争をせず、リピート性を高める道

投稿日時:2011/10/07(金) 10:30rss

早いもので、今年も10月に入りました。私は毎年10月になると、来年の目標や計画を考え始めるのですが、もうそんな時期になったのかとびっくりしてしまいます(*^_^*)
 
さて、今回はある経営者の方から、切実な質問が届いたので取り上げてみました。問題を解決する際の私の「思考法」も一緒に読み取っていただけると嬉しいです。

== 質 問 ==

値引競争をしようとしている他社もある中で、非価格競争に持ち込ませ、かつリピート性を高めるにはどうすればいいのでしょうか? 

== 回 答 ==

答えは、マーケットを特定して、そのマーケットに対して競争他社と比べて比較にならないほどの圧倒的な技術やサービスレベルを達成することです。それ以外には人的な繋がりを持つ等ですが、なかなか難しいのでお勧めしません。

== 解 説 ==

こうした質問は、いろいろな形でされることの多い質問ですが、すぐに出来るか? 出来ないか?(笑)、は別にして、起こっている問題を整理して考えると答えは簡単で、競争する他社に対して何かで値段に負けない圧倒的な差をつける以外に道はありません。
 
説明を付け加えると、競争なので戦っている何かのフィールドがありますよね。まずこれを決めることが必要で、これがマーケットになります。
 
マーケットは、BtoBの場合はあの企業とこの企業・・・などと言うように分かりやすい形もあれば、BtoCのようにこの所得帯で顧客を想定する・・・などというようにかなり曖昧な場合もありますが、そうすることで、そのマーケットでの競争相手も特定できるようになりますね(*^_^*)
 
そこで、他社に対して同じ値段帯なら圧倒的に勝てる技術やサービスを作れば、価格競争になりません・・・というか、相手が値段を下げても勝てないくらいに、必要な技術やサービスを持った会社になってしまうと思います。
 
ここで、それでも他社が値段を下げたら、そっちで買うという会社も出てくるという意見もありますが、それはそもそも、そのお客様は当社とはマーケットが違っていて、安くしたら買うというお客様だったということなので、当初はあまり気にしなくても良いと思います。
 
あとは、人的繋がりを持つとか、便宜を図る、接待漬けにする・・・等の寝技的なことがありますが(笑)、現状ではかなり難しいので、業種にもよりますが、あまりお勧めしていません。
 
これ、答えていて思ったのですが、問題を解決する時に、現状を考え過ぎてしまって「あ、無理・・・!」などというように、自社に当てはめてイメージしてしまうと、解決策や解決の切り口という“答え”は見つけ難いと思います。
 
先に「出来るか? 出来ないか? は別にして、整理して考えると答えは簡単で・・・」と書きましたが、みなさんはこういう思考にあまり慣れていないのかもしれませんね。
 
こういう時は、問題の解決策を探すという次元(・ステップ)と、それを自社に当てはめて考えるという次元(・ステップ)を分けると良いのではないかと思います。
 
解決策と、それを自社でどうするかは別問題なので、これを区切って考えられるようになると良いですね(*^_^*)
 
そして、“そうか、やっぱりこれしかないのか”ってクリアーになると、踏ん切りも付つくし、退路を絶たれるので、案外画期的な技術やサービスの糸口が見つかるかもしれませんよ。
 
それから、どうしても当社では圧倒的な技術やサービスが作れないので経営方針を変更、徹底した値段競争という戦略に出る! なんていう経営判断も、ハッキリと打ち出せるようになったりするものです。
 
ということで、こんな問題解決の方法も一緒に参考にしてみてください。今後の展開に、期待しています(*^^)v


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ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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