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中古車リースが月額1万5000円!? 「レンタス」に学ぶ商売の極意

投稿日時:2011/09/09(金) 12:00rss

中古車を使った激安レンタカーを展開する「レンタス」が、いよいよ来春から「中古車リース」を始めるようです。
 
同社は2008年12月に設立され、「ニコニコレンタカー」として12時間2980円(登録会員は2520円)で展開している会社ですが、レンタカーの価格破壊もここまで来るとちょっとすごいですよね。
 



 
 
 
 
 
 
安さの秘密は「中古車」を使っているからですが、中古車流通で特に人気のない車種はオークションに出しても買い手がつかないので、このビジネスモデルは、スクラップされていく車の有効利用でもあるわけです。
 
そして来春からは、同じモデルを「中古車リース」でも展開するわけですね(*^^)v 法人・個人向けに車両のタイプにかかわらず、1ヶ月1万5000円程度の均一料金で貸し出す方針なのだとか…。
 
こちらも安さの秘密は、走行距離15万キロを超えた中古車を使うことにあるわけでが、なぜそれが可能になるかと紐解くと、同社のFCの8割が「ガソリンスタンド」だから、というところに行き着きます。
 
ガソリンスタンドのスタッフには車好きも多いですし、 自動車整備士の資格保有者も少なくないので、自社で整備点検ができるというメリットがあるのです。
 
また、近年業績悪化に苦しむスタンドも多いため、副業としてレンタカー事業やリース事業を持ちかければ、多くのスタンド経営者が同意するのではないでしょうか。同社はFC店舗数をこの2年半で3倍にすると意気込んでいるようです。
 
それにしても、バブルの頃は「どんな車に乗っているか」がステイタスでしたが、今どきの若者は、車に関心を持たないといいます。といっても、重い荷物を運ぶ時など、車があると便利な場面もあるわけで、そうなると「激安レンタカー」で十分ですよね。車のニーズは、ファッションから機能にシフトしているように感じます。
 
一方、企業も厳しい時代には社用車にかかる経費を減らしたいと考えているでしょうから、安全面さえクリアできれば、激安リースに飛びつく会社もあると思います。
 
車に対する消費者感覚の変化や中古車流通の実体をリサーチしたことで、このビジネスが生まれているわけですが、やはり「ガソリンスタンドと組もう」と発想したところが勝因だと思います。
 
この事例を参考に、自社が組むべき相手は誰か、あれこれ発想を広げてみてください(@^^)/~~~
 
 

ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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