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中小企業の社長の「時間価値」~後編~

投稿日時:2015/02/23(月) 09:11rss

昨年私が主宰する『高収益トップ3%倶楽部』の定例勉強会で“経営者の時間価値”というお話をしたのですが、参加者から突っ込んだ質問が届いたのでお答えしてみました(*^_^*)
 
この内容、かなり面白いというか、重要な内容になると思うので、2回に分けてお答えすることにしたのですが、今回はその後編をお届けします。
 
== 質 問 ==
 
石原先生の「時間価値」のお話を聞いて目が覚めた思いなのですが、中小企業の社長、もしくは役員は、時間当たりのコストは平均でいくら位だとお考えでしょうか? 
 
また、時間価値を個人的に上げていく習慣についても、何かアイデアがあれば教えてください。
 
== 回 答 ==
 
経営者の時間価値については人それぞれの資質や思考が違いますので、平均を出すのは難しいし、あまり意味が無いと思います。
 
時間価値を上げる方法は個人のパフォーマンス上げることですが、同じ能力ならば目先の利益でなく、将来の利益のために時間を使うようになれば上がると思います。
 
== 解 説 ==
 
前回の回答で、経営者の平均的な時間価値はいくらか?という問いを考えたり、回答することに、あまり意味はないということが分かったと思います。
 
経営者の時間価値は、その経営者(=その人それぞれ)の能力や置かれている状況・思考などによって千差万別なので平均値は無いし、もしそれが分かったとしても、それがあまり意味を持つとは思えません。
 
それよりも、その人一人ひとりが自分の時間価値を知り、何をすべきかを考え、それを意識した方が何倍も価値を発揮できると思いますので、思考を切り替えていただく方が良いと思います。
 
ということで、今回は最後の回答で、時間価値を上げるにはどうしたら良いかということに対する答えを続けます。
 
ビジネスマンであれば自分の時間を時間価値の高い仕事に集中させるところが重要で、もっと時間価値の高い仕事ができるようになることを意識してスキルアップのための時間を確保することです。
 
企業がスタッフの時間価値を意識し効率的活用するのであれば、時間価値の高い人間をその時間価値の高い仕事に集中させるような仕組みを作ることが重要です。
 
例えば、営業のスペシャリストをなるべく優良な顧客と面談させるようにシフトを組むとか、優秀な人間をより優秀にするために、時間価値の高い仕事ができる人間だけを集中して研修するなど、意識した教育制度の確立が重要です(*^^)v
 
一般的に多くの企業は能力の低い人を教育する場合が多いのですが、同じ費用と時間をかけるのであれば、優秀な人間を教育した方が効果や効率が高いわけですね。
 
もちろん、優秀な人間だけに大切な仕事を集中させるとか教育をするとなると、その他の人の成長が遅れるというリスクがあり、結果として組織の成長も弱まりますから、バランスを取って進める必要があります。ですから、経営者はその辺も考慮して収益と組織の成長を考えた経営をしていかないといけないわけですけどね(p_-)
 
さて、話は核心に迫りますが、経営者の時間価値を上げる方法として一番良いと思うのは、目先の問題や売上げに捉われないで、未来の価値に対して時間を使う習慣を付けることだと思います。
 
例えば、今月の会社の売上げに一番貢献しているのが経営者自身だということになると、自分の能力を目の前の仕事だけに投資していることになり、現在の貢献度は高いとしても将来を考えた場合には、価値が低い(=時間価値の低い)仕事に自分の能力を使ってしまっていることになります。
 
その能力を例えば・・・営業力・交渉力・想像力・企画力なりを、能力の高い人の採用に使ったり、今取引している会社よりももっと大きな会社との取引をスタートさせるために使う、あるいは未来のための新商品開発、事業開発のために使うように考えることで、結果が飛躍的に向上する=時間価値が飛躍的に大きくなるということです。
 
これ、とても当たり前のことで、普通に考えるとできそうなことなのですが、ほとんどの経営者の方が分かっているけどなかなかできないでいる問題でもあるのですね(―_―)!!
 
理由は、こういった“時間価値を向上させるための行動”をするためには超えないといけない精神的なハードルがあるからなので、それを少し解説して、今回のQ&Aの最終回答にしたいと思います。
 
経営者が自分の能力を時間価値の高い行動に使うことができない理由は、ズバリ目の前の仕事や状況を精神的になかなか手放せないからです。理性では目の前の仕事や状況よりも将来の価値を上げるための行動(=時間価値の高い仕事や物事)に時間を使う方が良いと理解しているのに、感情がその理性を打ち負かせてしまう場合がとても多いからです。
 
もちろん経営そのものが赤字であったり、危機的な状況や抜き差しならない問題を抱えているのならば、それに対処するために全力で目先の問題にあたらないといけないわけですが、経営者は現状が黒字化している、または経営的にさしたる問題が無い、またはかなり安定した状況にあるのであれば、将来の価値を作る仕事に自分を向けなければならないわけですが、目の前で起こる問題や儲かる話などに感情を取られてしまうことがとても多いのです。
 
ということで、頭で分かっていることを感情的に受け入れないことが、経営者が時間価値の高い仕事に就けない一番の理由だと私は考えています。したがって、経営者が自分の時間価値をもっとも向上させるためには理性を持って将来の価値あるモノゴトのために自分の時間を使うことを理性だけでなく感情的にも理解することだと考えています。
 
今回の回答もとても長くなってしまいましたが、参考にしていただければと思います(@^^)/~~~
 
 
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ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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