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プレーヤーでありたいマネ―ジャーと、どう対峙すべきか

投稿日時:2011/07/15(金) 17:27rss

関東地方でも梅雨明けし、猛暑が続いています。今年の夏は節電への貢献も加味して、より効率的な行動を心がけたいですね。組織で効率的な仕事をするためには、マネジメント能力の高い管理職の存在が不可欠ですが、今回はマネージャー育成に悩む経営者からの相談に答えてみました。よかったら、参考にしてください。

== 質 問 ==

どうしてもプレーヤーでありたいマネ―ジャーに、マネージャーとしての価値観を持たせるにはどうしたらいいでしょうか?

== 回 答 ==

こういう場合、とにかく無理しないことが重要ですが、何かの機会にマネージャーを体験させ、役にたっている自分を経験させると、マネージャー業務に興味をもって移行していくことは多いです。ですので、そんなシチュエーションを作れるようなトライをしてみてください。

== 解 説 ==

経営者や上司から見て、マネージャーや現場の責任者にさせたいと思っているプレーヤーの方がマネージャーや現場の責任者になりたがらない原因で多いのが、マネージャー業務そのものに対する情報や理解が無いために、漠然と無理と思っているとか自信が無いという状態でいるということです。
 
かなり積極的な人は別ですが、スタッフは知識や情報が無いと基本的には失敗を恐れて、何かに挑戦しようとしないことの方が多いので、そういう状況ではトライさせることは難しいと思います。
 
解決策として、こういう場合に有効なのが、仕組みとしてマネージャー業務を知るとか体験させるという機会を設けてしまうことです。
 
やり方としては、外部の研修に行かせて知識を身に付けさせる方法と、社内に教育の仕組みを作って、毎年定期的に現場のスタッフにマネージャー業務の知識や情報を与えておく、体験させるという方法があります。
 
また、社内の仕組みでいうと、本来は入社したときからキャリアパス等で現場の仕事が出来るようになったら次のステップとしてマネージャーの業務に上がって行くのが普通という環境や理解を作ってしまうという方法もありますね(*^_^*)
 
質問の方の場合だと、社内の準備もありますので、前者の外部教育に出すという方がいいと思いますが、この場合も「社内にノウハウを蓄積するために○○さんに外部の研修に出て来てもらってレポート書いて欲しい、感想を聞かせて欲しい・・・」というように、本人にはあまりプレッシャーにならないような伝え方で、参加させるなどの配慮をしてください。
 
そういう研修やセミナーに参加すると、現場力のある方であれば、知識が増すに連れて、かなり興味を持ってマネージャーの仕事を見るようになると思いますし、参加者とも仲良くなったりしますので、マネージャーに対するイメージも変わってくると思います。
 
無理しないで、興味の枠を広げさせるために、まずは知識を入れる、マネージャーの人と情報交換できるようにさせる、役に立つ自分をイメージさせたり、体感させたりする、そんなステップを踏みながら進めていくといいと思います。
 
もちろん、人によっては絶対にイヤダという人もいるので、その場合は無理しないで現場で活躍する方を選んでいただくわけですが、今回のことを教訓として、会社としては、先ほど解説したようなマネージャーへの自然な流れなどの仕組みはしっかり作るようにしてください。
 

いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 

これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があればぜひ覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~


ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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