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経営者のストレス耐性

投稿日時:2010/10/22(金) 13:30rss

あの暑かった夏がウソのように、すっかり秋らしい陽気になりました。私は例年、10月になると、来年の計画を立て始めます。秋はモノゴトをじっくり考えるのに、いい季節です。

さて、今回は「明大生との毎週一問百答」に寄せられた過去の質問より、事務局からの質問を選んでみました。よかったら参考にしてください(*^_^*)

== 質 問 ==

ご自身のストレス耐性は強い方だと思いますか? トップはことのほか強いストレスを感じていらっしゃるかと存じますが、「ストレス」をどのように捉えていますか?

(経営者会報ブログ事務局 田中学)



== 回 答 ==

多少のストレスは人の成長を促しますので、そう考えるとストレスは有効ですが、経営上のストレスがあまり強いと本当に大変なので、経営者は経営的なストレスを感じなくても仕事を進めていけるように早くなった方が良いと思っています。

== 解 説 ==

内容がストレスについて(捉え方など)ですが、私は、ストレスに強い経営者(・・・あるいは人間)は基本いないと考えた方がいいと思っています。

ですから、ストレスを感じなくても経営が成り立つように一秒でも早く、ビジネスモデルやマーケティングロジックを強化して、経営的に安全な場所へ行ってしまうべきだと考えています。

あ!もちろん、経営は単に売上げが上がればいいってものではなく「売上げ-経費=利益」なので、ちゃんと会計的にも収益が上がった状態にして、それでもって、何かあってもそうそうびくともしない位の内部留保をしておかないとダメだと思っています。

私は、ストレスについては最終的に誰かが責任を取ってくれる環境であれば、重要な人を成長させる要因と考えています。なので、少々厳しい社風や仕事環境などは、どちらかというとウエルカムだと思っています。

また、アマチュアスポーツなどにおいてもそうですが、緊迫する場面や状況で、ストレスを感じながら一生懸命やって成果をあげるなどということは、とってもすばらしいことなので、大いに経験すべきと思っています。

そういう経験を通してあきらめない気持ちが培われたり、他者への愛情が芽生えたり、自己成長するといったことがたくさん起きると思いますので、スタッフやリーダーの成長のために、仕事上でストレスをかけるという経営手法は大切で、すごくいいと考えていますが、これが経営となると、後ろに誰もいない状況になってしまうので、失敗=破産、となってしまいます。

また、これが自分だけの環境ならまだいいのですが、家族もいるし、社員さんやその家族の生活まで影響を及ぼすとなると、経営者がマジに遭遇する困難は、およそ人間の耐えうるストレスを超えてしまうということです(ーー;)

それに、いろいろな方にお会いして思うことは、そういう非常な困難を乗り切った方は確かに強いですが、どこか人間的なバランスをおかしくしてしまっている場合も多いようです(ーー;)

・・・と、以上のような関係から、私は、なるべくなら経営的なストレス無しに企業経営を進めていけたらと思っています。
また、顧問先の社長さんには、そういったリスク管理も含めて、成功して先に逃げるという経営を提案するようにしています。
  

いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。

これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があればぜひ覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~

ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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