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昔懐かしのリンゴ「国光」をネットで

投稿日時:2010/02/26(金) 13:47rss

みなさん「国光」というリンゴをご存じでしょうか? 最近ではほとんど目にしなくなりましたが、1960年代には、日本一のリンゴ生産県である青森で、品種別収穫量の6割を超えていた“メジャーなリンゴ”だったのです。

その「国光」に、年配者からラブコールが贈られ、今年(2010年)の年頭から、同県の産業技術センター「りんご研究所」が、「まごころふるさと便」としてネット販売を始めました。


ringo


今では、同研究所に残る「国光」の樹も、樹齢109年の7本を残すのみになってしまったようですが、毎年11月下旬頃には、この7本から約1トンものリンゴが収穫できるのだそうです。
この「国光」は収穫時期が遅く、実が雪をかぶることから別名「雪の下」と呼ばれ、青森の風土に適して貯蔵性も高く、長い間地元で愛されてきました。

また、しゃきっとした歯切れのよさとその酸味が特徴的で、この「国光」とデリシャスの配合で「ふじ」が誕生し、その「ふじ」と別の品種の掛け合わせで「星の金貨」などの優秀な新品種が生まれたのです。

こうした新品種に押され、「国光」自身は、近年、ジュースなどの原材料として引き取られることが多かったそうです。しかし、一方では、その味を懐かしむ年配者から「どこで買えるんですか?」といった問い合わせも、度々受けていたのだとか…。

そこで、いよいよ残り7本になったこの老木たちに「もう一度生きがいを与えたい」と、ネットでの販売を決めたのです。老木にあやかり「長寿林檎」と名付け、1箱3千円で販売しています。

国光、ふじ、星の金貨の“3世代”詰め合わせもあって、なかなかの人気ぶりみたいですよ(*^^)v

こうした事例を見るにつけ、「大量生産・大量消費」の時代は、確実に終わったのだと実感します。たとえ全国規模では供給できないものでも、その希少価値をわかってくれるお客さんにだけ、「限定品」として確実に届ける・・・ネットというインフラを使えば、それが誰にでも可能な時代なのです。

加えて「老木に生きがいを」といったストーリーは、人の心を打ちますよね(*^_^*) このストーリーに共鳴するかのように、「国光」を食べてみたくなる人も多いと思います。

意外とあなたの会社にも、“復刻”すべき貴重な財産が眠っているかもしれませんよ。ぜひ、そんな視点で、社内をじっくり眺めてみてください(@^^)/~~~

ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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