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1本18万円!? ガリレオ望遠鏡の復刻版完売

投稿日時:2009/06/12(金) 16:30rss

今年は、ガリレオが望遠鏡を使って天体観測を始めてから400年に当たるそうです。それを記念して、世界天文年2009日本委員会は、ガリレオが天体観測に使った望遠鏡を可能な限り精密に復元し、限定販売を行いました。

1本17万8千円するレプリカを、30本限定で売り出したところ、約1か月で完売したそうです。消費不況が叫ばれるなか、うらやましいような話ですよね(*^_^*)


望遠鏡


これは、イタリア・フィレンツェの博物館に所蔵されている2本の望遠鏡の図録をもとに、京都市の文化財複製会社に製作を依頼したもののようですが、全長1.3メートルの木製の望遠鏡で、倍率は14倍。筒の前後に直径3センチほどのレンズが取り付けられています。
しかし、この望遠鏡で月を見ても、視野に入るのは月の一部だけ…という、なんとも「見づらい」望遠鏡みたいです(――;) しかし、「ガリレオがのぞいたときと同じ視野が得られる」とあって、ファンからの根強い要望で、追加注文を受けることになったといいます。

鹿児島県の宇宙館の館長も自費で購入したそうですが、「『世界で初めて星を見た望遠鏡だよ』と子どもたちに伝えると、興奮してのぞいてくれる」と話しています。これは、商品と一緒に“ストーリー”を買っているのと同じです。

ガリレオはこの望遠鏡で、月のクレーターや木星の衛星など、数々の大発見をしたわけです。そのガリレオと「同じ視野」を体験しながら、遠い宇宙に思いを馳せる…なんともロマンがありますよね。そのストーリーに、天文ファンは心躍らせるのです。

どうせならもっと生産量を増やして、ネットで上手に販売したら、世界中から注文が集まるんじゃないかなどと、つい商売っ気を出してしまいますが(笑)、それはともかく、成熟した消費者たちは、機能やスペックではない部分に、お金を払う意味を知っています。

持っているだけで楽しくなる、触っているだけで豊かな気持ちになれる…ガリレオの望遠鏡とはそんな存在です。そして、こんなふうに自分の心を満たしてくれる商品には、惜しみなくお金を払うのが今どきの消費者なのです。とりわけ「趣味」の分野では、その傾向が顕著です。

反対に機能やスペックを追及していく商品は、やがて価格競争に巻き込まれていくのが世の常です。もちろん、ビジネスを考えるとこの分野を避けて通るわけにはいきませんが、自社の商品やサービスを「価格競争に巻き込まれない」世界に持っていくのも、経営者の発想しだいだと思います。

この事例を参考に、時には“宇宙サイズ”で、発想を広げてみてください(@^^)/~~~

ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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