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カーフィルムが売れない…需要の減少にどう立ち向かうか

投稿日時:2009/03/19(木) 17:04rss

東京でも、そろそろ桜が咲きそうですが、今回は、私の発行する週刊メールマガジンの読者さんから寄せられた質問に対する「Q&A」を取り上げてみたいと思います。

== 質 問 ==
私は現在、カーフィルムのメーカーに勤務し、カーフィルムの施工や車体のコーティングなどを行う、いわゆるカーディテーリング業者を対象に、カーフィルムの営業を行っております。

しかしながら、車にお金をかける人がだんだん少なくなってきているせいか、ここ数年カーフィルムに対する需要は伸び悩んでおり、それに伴って、弊社におけるカーフィルムの取り扱い数量も減少してきております。また、カーフィルムの施工を行う業者の数も限られていることから、新規開拓もままならないのが現状です。

こうした現状を打開するためにはどうしたらよいのか、アドバイスをいただければと思います。よろしくお願い致します。
== 回 答 ==
需要と供給の関係から考えてこのマーケットの変化は自然の現象です。現マーケットの中でのシェアを考えつつも、新しいマーケットへの方向転換を考えるべきです。

ただ、チャンスは多いと思いますのでアイディア勝負と考えてがんばってみて下さい。


== 解 説 ==
カーフィルムに限らず、車に付随した商品やサービスは顧客の嗜好が変化していることから、今後どんどん減っていくものと思います。

理由は、パソコンや携帯電話、ゲームソフトなどいろいろな商品やサービスが向上してきたことにより、車に対して消費者が感じている魅力そのものが低下してきているからです。

わかりやすい例としたら、それこそちょっと前までは女性にモテたい男性の必須アイテムとしての位置づけが車にはかなりありましたが、今はゲームソフトに強いとか、ITに明るいとか、お笑いのセンスがあるみたいなことが、モテルということに関して、車より上になったかもしれませんよね。

娯楽という点でもそうで、今度の連休に家族そろってドライブに行くことと、家でDVDを見るのとどっちが良いかと家族に聞くと、子供たちは結構「DVD!」って答えたりしますもんね(ーー;)

消費は、利便性の追求と感情と紐付いた行動によって形成されるものですが、車の消費を支えてきたのが、利便性よりも「感情的な面からの消費」と考えると、明らかに消費は下がっていくということです。

さて、そういう状況で今回の質問の回答を考えると、まずは絶対に消費はもっと下がって行きますので、その中でいかにシェアを下げないでいくかということと、今提供している商品やサービスを軸として、それを他の業界に向けて提供するナドといった新規のビジネスを作っていく以外に方法はないと思います。

マーケットの中でシェアを確保する方法ですが、あなたの会社が業界内である程度の規模を持っているのであれば、市場の衰退に合わせて廃業する企業等が出てくるはずなので、いち早く企業の合併や業務提携をうながすなどという方法が取れます。

また、小さい規模ならば、経費等は極力使わないで収益構造を改善し、マーケット内で最後に残る企業のいくつかに残るという方法があります。ただ、この場合はいずれも消極策ということになりますので、やはり新規のビジネスを今の仕事を基にして考える方がいいと思います。

その場合の方法ですが、新規事業を考える場合のセオリーでもありますが、御社の持っている長所を全て書き出す、抱えている問題点を全て書き出す、というようにリスト化して思考するといいと思います。

長所と短所を全て書き出し、それを眺めてデスカッションすると、いろんなアイディアがでてくるものです。

また、「フィルムの施工やコーティング×○○業=△△で大いに喜ばれるかも?」という計算式を作って、無理やり考えてみるなんていうこともスッゴクいいと思います。(これ、個人的にはかなり好きな方法で、新規ビジネスの立ち上げ時によく使います)

長所の中には、持っている技術やノウハウの他に、人的な経験、情報といった資産も含まれます。

例えば、今の販売ネットなどもまさに持っている大きな資産となるはずですが、通常何かの商品やサービスを考えた時に販売のネットを作るのはとっても大変な作業なのですが、みんな困っているわけですから、(今もっている技術やサービスを他業種に向けて提供するサービスなり商品を考えれば)あっという間に販売できるというわけですよね(*^^)v

そう、考えると結構チャンスがあると思います。参考にしてがんばってみて下さい。

・・・という回答を私がしたら、別の読者さんからこんな感想が届きました(*^_^*)

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私はオーストラリアの日系企業に勤めておりますが、今回の「カーフィルムのメーカー」の営業の方からの質問に対して私から提案があります。

オーストラリアなどの紫外線が特に強い国への海外展開を考えたらいかがでしょうか。

確かに、石原先生のおっしゃる通り、カーフィルムは「国内での」消費は下がっていくだろうと思われます。

しかし、紫外線が強く皮膚ガンの発生率がとてつもなく高いオーストラリアなどの国は下がらずむしろ人口も移民受け入れで増えて来ておりますので、マーケットは拡大していると感じます。

こちらのカーフィルム施工率はとても高いです。私の周りだけの話をしますと、20数人の同僚の中で、カーフィルムをしているのは、半数以上です。

私の車はしておりませんが、子供が産まれたこの機会につけることを検討しています。
新車を買うときは、必ずつけるかどうか聞かれますし、中古車を買うときは実はこれが重要なファクターとなります。以上、ご提案まで。

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どうですか? こんなふうに視点を変えると、ビジネスのアイディアってどんどん出てくるものですよね。

これから日本は少子化で、どのマーケットも縮小傾向に向かいます。みなさんのなかにも、同じような悩みを抱える方が多いと思いますので、ぜひ参考にしてください。

私のメルマガ、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。

これまでのQ&Aもメルマガバックナンバーにたくさんあるので、興味があればぜひ覗いてみてください。もちろん、質問も受付中です(*^^)/~~~

ボードメンバープロフィール

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石原 明 氏

経営コンサルタント。日本経営教育研究所代表、僖績経営理舎株式会社代表取締役。

現在、「成功哲学」「売れるしくみづくり」「成長のための組織づくり」「プロ経営者の育成」などをテーマに中小企業から大手企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する『高収益トップ3%倶楽部』には全国延べ3,500社が参加。

2万人の読者を抱えるメールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』や独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。毎週金曜日に配信する人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は年間ダウンロード回数が650万回を超えている。主な著書に『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)や『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』(サンマーク出版)、『すべてが見えてくる飛躍の法則 ビジネスは、<三人称>で考える。』(アスペクト)、 『トップ3%の人だけが知っている仕事のルール』(中経出版)などがある。

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