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「プラレール」で社員研修?!

投稿日時:2007/09/14(金) 18:40rss

各企業では、それぞれ工夫を凝らした社員研修を行っていると思いますが、JR東海では、なんと! おもちゃの「プラレール」を乗務員の訓練に使っているのだそうです。

これは、最新技術を乗せて超高速で走る新幹線の安全を守るために実施している訓練で、全体の状況を把握しながら効果的な訓練ができるうえ、なにより安上がりで、しかも「なごやかな」雰囲気になるというメリットもあるんだそうです。なるほどねぇ~(*^^)v


プラレール


たとえば、故障で止まった新幹線を駅にいた別の新幹線が救援するといった想定の訓練が行われたりするみたいですが、このプラレール訓練は06年7月から開始されたもので、発案者の方は「技術進歩で、トラブルを経験する乗務員が減った。実際の車両を使った訓練では個々が全体状況を把握しにくい。この歯がゆさを、手軽な予算で解決できた」と話しています。
JR東海では、もちろん実車訓練も実施していますが、乗務員教育の基本は5冊のマニュアルだそうです。日々の業務をマニュアル化することはとても大切ではありますが、同時に「マニュアルの限界」も存在することを、経営者は知っておく必要があるでしょう。

「マニュアルだけの教育では、現場で異状に即応できないのでは」という不安を抱えていたJR東海では、沿線全駅を再現できる量のプラレールパーツを購入し、信号機などは特注したといいます。

メーカーである「タカラトミー」は、「最初は驚いたが、現場の方々から直接いただく意見はとても貴重。今後に役立てます」と話し、特注を受けた標識や信号機を、早速商品化したそうです。

「プラレール・訓練用パック」なんかを作って、鉄道各社に売り込んだりしたら、結構なマーケットになるのではないでしょうか…。

それはともかく、ちょっとしたアイディアで「マニュアルの限界」を超えた発想力には、ちょっと感心してしまいました。例えば、営業マン研修などに使えるゲームなんかも、探してみたら結構あるかもしれませんよね。

この事例を参考に、自社の研修のあり方を見直してみると同時に、自社製品を他業界の研修用に活用できないか……などと発想を広げてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~

ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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