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地域密着型ビジネスを考える

投稿日時:2007/06/22(金) 14:35rss

今、エリア限定のガイドブックが売れているのをご存じでしょうか? それも、銀座や六本木といった華やかなエリアのタウンガイドではなく、「大田区ウォーカー」「足立区ウォーカー」「るるぶ相模原市」といった、観光地とはほど遠いローカルな地名を冠したガイド本が売れています。

大田区ウォーカー

角川クロスメディアは、この「街角ウォーカー」シリーズを『雑誌とネット』で展開中です。グルメやレジャー情報はもとより、街の歴史、意外と知らなかった地元の穴場情報、神社のお祭りや商店街のイベント、はたまたスーパーの営業時間や公共施設の情報までをも網羅し、生活便利帳としても使えると地元住民から絶賛されているようです。
平成17年7月に発売された第一弾の「足立区ウォーカー」は、初版4万部を完売し、すかさず重版。以後、大阪の堺市、枚方市、東京の江東区、千葉の船橋習志野など、人口増加が目立つ地域を中心に相次いで新刊を発売し、今年度は前年の2倍に当たる約30冊の発売を予定しているそうです。

こうした本は、都心の学校や会社に通っているため、地元のことをあまり知らない住民たちに売れているのだと思いますが、その地域に新しく引っ越してきた人たちにも必要でしょうし、他には、そのエリアを担当している営業マンたちにも売れているんじゃないかと思います。

個人情報保護法の施行で、リストが簡単に手に入らなくなりましたし、NTTの電話帳にも連絡先をわざと載せないお店も増えてきたようですので、最近では駅前の案内板でお店の広告を見ながら、必死にメモを取る営業マンの姿を見かけることもあります。もしかしたら、そんなところにも隠れたニーズがあるのではないでしょうか。

それはともかく、今の時代、ネットで検索する場合も、ふたつ以上のワードを複合的に組み合わせて目当ての情報を探す人たちが増えています。その中でも「地域を限定する」キーワードは検索件数がとっても多いようです。

試しに、あなたの会社の商品やサービスに、地域を組み合わせてネット検索をしてみてください。「建設機械 埼玉」とか「美容院 自由が丘」といったことですが、こうしたキーワードに対して、検索エンジン対策をしておくこともとっても大切です。

インターネットの世界は、極端に言えば全世界を相手にできるわけですから、ついついターゲットを広げた発想をしがちですが、「地域を限定してみる」など、ターゲットを絞った発想をしてみると、また違ったものが見えてくるはずです。

地域限定ガイドのニュースから、こんなことを考えてしまったんですが、この事例を参考に、自社のマーケティングをもう一度見直してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~

ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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