石原明の「知的経営の切り口」 | 経営者会報 (社長ブログ)
企業を発展させるための経営のヒントについて、独自の切り口で紹介します。
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2009年07月17日(金)更新
「人を育てる」をどう考えるか
== 質 問 ==
人(社員)に対する接し方、教育、育て方について話をして欲しいです。
== 回 答 ==
経営者や経営幹部、上司として部下の教育をするという場合は、テクニックよりも「どれだけ深く思えるか」ということになると思います。また、その姿勢がまずは相手に伝わらないことには、教育はできないと思っています。
== 解 説 ==
部下の育成法としていろいろな手段や方法がありますが、まず基本になるのはどれだけ相手を成長させたいと思っているか、また相手に対する愛情があるかということだと思います。
理由はそういう愛情なり思いが相手に伝わらないと、アドバイスを受けたいとか、教育を受けたいというスタンスに相手が立ってくれないからです。
また、もちろん部下が上司であるあなたに対して、仕事の成果などを通して尊敬や信頼を持っていなければ、そもそも教育を受けたいとか、この人の話を聞きたいと思わないので、仕事で圧倒的に部下を引き離した上で、こういう教育は可能になるのだと思っていてくださいね。
テクニックよりもまずは愛情という理由ですが、例えばコンサルティング手法やカウンセリングテクニック、また最近流行っているコーチングの手法などは、相手がこちらに対して、「コンサルをしてください」「カウンセリングをお願いします」あるいは「コーチをお願いします」というように、依頼してくれるので実現するものです。
つまり、これらは「依頼」の上に成り立つというそもそもの関係性の上に成り立っているから、やりやすく効果も出やすいという面があるのですが、部下は必ずしもそういった気持ちをあなたに抱いているわけではありません。
さらに、こういう依頼をして来る人は、自分に何らかの問題があると考えていたり、あるいはもっと成長したいと思っているからこそ、お金を払ってまで依頼をしてくるのに対し、部下は自分に対してそういう問題意識を持っていないことの方が多いものです。
・・・・だから、教育や育成が必要になるわけですよね(ーー;)
ですから、教育は相手の問題をこちらからが教える、提示してあげる、指摘してあげるということからスタートする場合が多いのですが、信頼のない人、また愛情を感じていない人からこういうマイナスを聞いたらほとんどの部下は反発しますので、まずは部下に対する愛情や思いがない人は、教育のスタートラインにつけないということです。
また私は、教育ということは、相手の触れられたくない感情に踏み込むということでもありますし、指摘したら絶対にその問題を克服するまで相手に付き合ってあげないと完成しないと思っているので、覚悟のない人には絶対にできないと考えています。
最近は、こういう教育のできる経営者や上司が本当に少ないと思っていますが、本当の組織化はこういうしっかりとした教育からしか生まれないと思っています。参考にしてください。
いかがですか? 私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。
これまでのQ&Aも「バックナンバーにたくさんあるので、興味があればぜひ覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
2009年06月05日(金)更新
「部下に任せる仕事」と「自ら率先して行う仕事」のバランスを考える
== 質 問 ==
「部下を信頼して仕事を任せること」と「自ら率先して仕事をこなすこと」経営者にとっては、どちらも必要なことだと思います。どちらか一方に偏らずにバランスをとってゆくには、どうすればよいのでしょうか?
== 回 答 ==
仕事を任せる、自ら率先して仕事をこなす・・・これをバランスよくこなすには、一度仕事の中身を整理して考え、任せる(部下がする)べき仕事と自分(経営者)自らがしなければならない仕事を区別するといいと思います。それで混乱が無くなりますね(*^_^*)
== 解 説 ==
おそらく質問の趣旨は、ある仕事をしなければならない時に、その仕事を自分がするか? 部下に任せるか? 自分がやっちゃった方が早くて簡単にしかも完璧に出来てしまう、でも部下にやらせないと部下が成長しない、だから我慢してでも部下にやらせた方がいいということもあるし・・・どちらがいいのでしょうか?
また(偏らないで出来るようになるために)どのようにこういった問題を解決していますか? すべきなんでしょうか?・・・ということだと思います。
この答えは、その仕事が本来だれがすべき仕事かによって変わるので、仕事の整理をすると良いということですが、この意味についてちょっと解説します。
本来、会社(組織でもいいです)の仕事は、その仕事をするべき人が実行するべきです。例えば、仕事上の分担や職務だったり、営業だったら担当している顧客についての仕事などは、その担当者がするべき仕事です。
もし、その仕事を社長や上司がしてしまったら、永遠にその担当者は成長しませんし、その担当ということ自体が成り立っていないということになってしまいます。ですから、仕事を整理して、誰がするべきかを考えて、その人にやってもらう方が良いわけです。
本来は、自分がやっちゃえば早く終わるからやってしまうとか、ココは部下の成長のために任せるか、と考えるとすると、返って混乱をきたすということになるわけですね(ーー;)
もちろん、仕事を移行していくときには、こういった状況も確かに起こったりしますが、それはあくまでも、教育の過程で一過性的に起きることと考えるべきです。
指導をするならいいのですが、任せた仕事に手を出してしまったら、絶対に組織運営は出来ません。なので、仕事を分担して任せていかなければならないわけですね(*^_^*)
組織化はこうやって進めて行くものなんだなぁ~と 考えて、今のうちから試してみてください。将来社会人になったときにこの考えはすごく役に立つと思いますよ。
また、当社の組織化に対する考え方をホームページでバッチリ解説していますので、よかったらこちらも参考にしてください。
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2009年05月08日(金)更新
デザイナーがすぐに辞めちゃう!? クリエイター職の教育を考える
== 質 問 ==
企画デザイン会社を経営しておりますが、営業ではなく、デザイナー(女性)の教育に苦戦しております。続いても2年で退職してしまいます。一言では言えないと思いますが、どういうステップで進めていけばよいでしょうか?
== 回 答 ==
仕事の種類や内容によって、なかなか社員化するのが難しい職種がありますが、デザイナーをふくめ、クリエイターなどは、その典型的なパターンだと思います。ですので、無理に社員化しなくてもいいのではないでしょうか?(こんなこと言うと怒られそうですが、本当にそう思っています!)
== 解 説 ==
ちょっとセンセーショナルな発言をしてしまいましたが・・・この回答の大前提として、確認すべきことがあります。「教育」と言う内容ですが、これってどんなことなのでしょうか?
これがもし、デザインの能力やセンスの「教育」だったら、仕事的にかなり才能が関係してしまうので難しいと思います。・・・・・ということは、教育は不可能だということです。なので、求める仕事のレベルに合った人を採用することを考えた方が良いと思います(こういう意味の「教育」の場合は、以下の答えには当てはまらないのでご容赦ください)。
ということで、今回の回答は、「教育」の内容が、会社の理念や社長の考えに沿って行動すること、という意味でお答えします。それで、回答は何かというと、『社員化には向かないので、あまりそういう教育を強要しない方がいいのではないか』というコトです(ーー;)
これは、その社員も会社側も、どちらも大変になるのでしない方がいいって感じですが、そもそもクリエイター職というのは、職種的に経営理念や社長の考え方に即しないほうが能力を引き出せる種類の仕事・・・と考えて、理念などは押し付けない方がいいと思っているということです。
もっと言うと、そもそも、社員という扱いでこういった仕事をする人を採用しない方がいいのではないかということです。
その理由は、デザインやクリエイターという仕事は、芸術系なので、自由度やわがままさが非常に重要で、変に人の意見を押し付けたり、ひとつところに閉じ込めて置くと、才能が活かされなかったり、逆に枯れていってしまうからです。
ましてや、企業理念に沿って行動させたりしたら、創るモノから独創性が無くなってしまうと思います。ディレクターという仕事がなぜ重要かというと、そういう人間をコントロールするためですね(*^_^*)
もちろん、ということは、特殊な分野なので一般の社員さんとは分けて組織化に加えたりする経営上の考慮が必要ですから、それを社内には良く分かるように説明して混乱の無いようにしないといけないですが、扱いはあくまでもそういうふうにした方がいいと思います。
また、そう考えると、2年はどうかと思いますが、入れ替わるということ自体は、そう悪いことではありません。経営はいろいろな要因が集まって行われる行為ですが、業種・職種によってはこういう経営の形態も必要になるんだなと考えてみてください。
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2009年04月03日(金)更新
日本人には不向き!? 「完全歩合」セールスの採用を考える
== 質 問 ==
住宅販売で、完全歩合制のセールスマンを訪問させています。5名を常時待機させていましたが、1人が体の具合が悪く動けなくなってしまったのです。
もっとセールスマンを増やしたいと考えていますが、なかなか完全歩合のセールスマンが増えていきません。募集の方法や、セールスマンの見つけ方で良い方法は無いでしょうか?
また、そもそも、完全歩合のセールスマンをと、考えるのがいけないのかもしれません。その辺も含めたアドバイス、どうぞよろしくお願いいたします。
== 回 答 ==
完全歩合のセールスマンで販売組織を作るというのは、おそらく日本では難しいと思います。もしするにしても、かなり工夫が必要ですので、考え直した方がいいのではと思います。それに、そもそも、経営そのものが大変になってしまいますよ。
== 解 説 ==
結論から言うと、完全歩合の営業が継続的に成り立つことは、日本では難しいと思います。これは、私自身が厳しい営業の世界にいたことがあるので、とてもよくわかります。フルコミッションでも平気で成果を上げていける人は、日本では何千人にひとりといった割合だと思いますよ。
誤解のないように聞いていただきたいのですが、アメリカ人などは、もともと外向き(不安を持ちにくい=なんとかなるさ…的明るさがある)ので可能ですが、日本人は、基本、根暗で心配性な部分を持っているので、フルコミッションのセールスなどはまったく向いていません。だから、営業組織を作って一時的に機能したとしてもすぐに壊れると思います。
もし、どうしても歩合制でやりたいというのであれば、歩合の支給の仕方を変える…例えば、1件当たりの金額にもよりますが、歩合の支払いを、成約時に半金、残りの半金を12ヶ月に分割して支払うと、生活が半金の方で維持できるようになるので、精神的プレッシャーからは解放されます。
また、この方法だと、そのセールスマンが何かすると、残りの半金がもらえなくなるので、リスク管理になりますね(ーー;) 多くの保険屋さんの歩合は、基本この方法で12ヶ月とか24ヶ月とかで割って支給されます。
また、住宅だとちょっと難しいですが、成果報酬の歩合にストックを付けるという方法があります。例えば、問屋業などルートで流れる商品の卸し先を開拓したら、その問屋に商品が流れている間は、ずっと何%かは、支払ってあげるという形を考えます。
これだと、こちら側はリスクが無く、営業側はストックのメリットが生まれ生活が安定しますので、もっと一生懸命がんばってくれます。・・・というように、販売してくれる側にもう少し何かしてあげないと、継続は無理ですね。
セールスというのは、それくらい大変な仕事だということです。参考にしてください。
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2008年08月29日(金)更新
あのミクシィが金曜日「自由時間」宣言!?
同社では、Google社を参考にして、2006年6月から、週のうち1日を自分の好きな研究やサービス開発に使っていいという「ワンデイフリー(ODF)」制度を導入したそうですが、急成長する会社では当然みんな猛烈に働いているわけで、そんななか自分ひとりが「無理に遊べ」と言われても…かなり実践しづらい面があったみたいです。
そこで思い切って会社側から「金曜は自由時間」宣言をし、その日は読書をしたり、ミニゲームを開発したり、はたまた技術者同士が集まって討論したりと、一日を有意義に使えるようになったのだそうです。
そもそも、この制度を導入した背景には、「ソフト開発の生命線は独創性である」と考える同社の経営姿勢が存在するわけですが、世の多くの開発者たちが、日々の仕事に追われているうちに、すっかり「発想の泉」を枯らしてしまうことに危機感を感じているからなのです。
確かに一理あるのですが、一般の企業では、なかなか実行しづらいですよね。これはある意味、mixiのようなビジネスが、「積み上げ型のビジネス」だから、こんな制度の導入を可能にしているわけです。
どういうことかと言うと、SNSという「インフラ」を作ったら、あとはそこにいろいろなサービスを「プラスアルファ」していくだけで、飛躍的にビジネスが大きくなります。これを私は「積み上げ型」と表現したわけですが、日々の営業努力で日銭を稼がないといけない企業とは、ビジネスモデル自体が違うわけです。
インフラを整備していく段階はかなりヘビーでも、それを過ぎれば、あとは楽しいアイディアをどんどん出せば出すほど、それがすべてお金に換わるというわけです(*^^)v
現に、この制度を利用して、通常はデータベース業務を担当する社員が「遊び」で開発した、同じ高校の同窓生や似た趣味を持つ人を自動的に選んで表示する『おすすめマイミクシィ(友人)』機能は、あまりの出来の良さに、会社がすぐに採用したのだとか。
この機能は、毎週金曜日をその開発に充て、半年足らずで完成させたので、なんと!「開発日数およそ25日」という異例の速さで世に出たものです。
こんなふうに、同社はもう完全に「プラスアルファ」の段階に入っているわけですね。これを経営基盤が安定していない会社がそのまま真似したら、大変なことになりますが(――;)、経営者としては、こんなレベルの企業があることを知っておくべきでしょう。
結局は、「経営者がどこまで先のことを考えているか?」が、その企業の成長スピードを決めているのです。いきなりこのステージには立てないにしても、たとえば、月に1回だけ「フリーな日」を作ってみるなど、段階に応じた方法があるはず。
いずれにしても、常に新しい情報に敏感であり、かつ「感性」を磨き続けない限り、勝っていけない世の中です。経営者はもちろん、社員にも「そのための時間」を作ってあげるべきかもしれません。参考にしてください(@^^)/~~~
2008年02月01日(金)更新
ユニークな“福利厚生”で魅力ある会社へ
動物用医薬品メーカーの共立製薬では、犬か猫を飼っている社員を対象に、毎月一律千円を支給する「ペット扶養手当」を、昨年12月から開始したそうです。社員290人のうち、約80人に適用されているみたいです。
同社では、配偶者に1万円、子供1人当たり5千円の扶養手当を出しているようですから、金額は人間並みとはいかないまでも、将来的にはその飼育年数に応じて、表彰金や特別休暇の創設も検討中で、ペット購入時には、手当として1万2千円を支給する制度も整えるそうです。
一方、ペットフードメーカーの日本ヒルズ・コルゲートでも、2年前から慶弔手当として、購入時と死んだ時にそれぞれ1万円を支給しているようです。死んだ時においては、「社長名で香典が届くほか、忌引休暇が1日与えられる」そうですから、ペット愛好家にはありがたい制度ではないでしょうか。
ここ数年、中小企業を取り巻く「人材採用事情」は、ますます厳しいものになってきているようですが、こうしたユニークな福利厚生を持つことで、マスコミに取り上げられたり、応募者増加につながる可能性もあります。
私の主宰する「高収益トップ3%倶楽部」の会員向けに毎月発行している「経営情報レポート」で以前取り上げたこともありますが、登山を趣味とする人をメインに採用しているビルメンテナンス会社があるんです。
東京墨田区にある「エーファイブサービス」や、文京区の「スカイブルーサービス」という会社では、山を趣味とする人を多く採用し、そのロッククライミングで鍛えた技や体を駆使して、ゴンドラが使えない複雑なデザインをした高層マンションの窓拭きなど、ビルメンテナンスの仕事を請け負っているのです。
こうした仕事は、登山家たちの格好の“トレーニング”にもなりますし、社員は自由に数か月の休暇を取って、海外登山に挑戦してもいいという制度まで設けていたりしますから、山を趣味とする人たちにとっては、なんとも魅力的な会社ですよね。
こんなふうに、人の嗜好や趣味をベースに社内の仕組みを整えることで、優秀な人材を集めることも可能なんです(*^^)v ペット関連会社のように、その仕組みが自社の商品やサービスに関連したものなら、なおいいですね。
この事例を参考に、自社で実現できそうな「ユニークな福利厚生制度」について、いろいろとアイディアを出してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
2007年03月08日(木)更新
内定辞退を防ぐ研修プログラム
不景気の時代に、企業が自社の研修施設を売却してしまった反動だそうですが、同時に内定を辞退する学生も相次ぎ、採用予定数を確保できない企業も増えているようです。そんな中、内定辞退を防ぐ研修プログラムが注目を集めています!(^^)!
企業は内定者を一人確保するために、60~80万円程度の採用コストをかけていると言われていますが、大企業では約2割、中小企業になると約半数の内定者が辞退してしまうんだそうです。内定辞退をしたことのある学生は、なんと全体の63%にものぼるそうですから、ちょっとびっくりしてしまいます(@_@;)
そうした現状を改善するべく、企業研修などを手がけるJTBモチベーションズでは、「内定者動機づけシステムプログラム」の営業を始めました。
内定者向けに集合研修を行うプログラムなんですが、研修を通して仕事の意欲を高めたり、コミュニケーションや問題解決のスキルを身につけさせたり、はたまた自社商品やサービスをテーマにしたテレビCMやPRビデオを作成させることで、会社への理解を深めさせていくそうです。
また、人事部がメールマガジンなどで情報発信を積極的に行うとともに、ブログを開設して、内定者同士のコミュニケーションを円滑にし、就職に対する不安を解消する手助けもするようです。
費用は50人規模の研修で100万円弱だそうですが、あなたはこの金額をどう判断するでしょうか?
最近では、「内定辞退」という第一関門を突破して無事に入社しても、3年以内に辞めてしまうケースも多いと言います。要は受け入れる企業の体制が整っているかどうかが大きな問題なのです。
当社のコンサルティングメニューの中でも、人事評価制度が好調に推移しているのは、こうした社会背景の影響もあると思っているんですが、内定者や新入社員に向けた研修を行うと同時に、管理職や先輩社員たちが各自の能力を存分に発揮して、やりがいを感じながら働いているかどうかについても、丁寧に確認してください。
研修を終えて、やる気まんまんで職場に配属された新人が、ギャップを感じて戸惑ってしまうようでは、研修費用をドブに捨てたも同然です(――;)
経営者には、社員の気持ちを敏感に感じ取る感性とともに、広い意味での職場環境を整える能力がますます求められる時代になってきたようです(@^^)/~~~
★『成長主義人事制度』についてはこちらで詳しく解説しています。
http://www.ckplat.co.jp/kadai/hyoka1.htm
2006年09月25日(月)更新
優秀な実習生に『入社パス』を発行する会社
東京・港区が本社のIT企業ワークスアプリケーションズという会社ですが、この会社では、インターンシップに参加した学生の中から成績優秀者に対し、3年ないし5年の間ならいつでも入社できるパスを与えるというのです。おもしろいことを考えましたよね(*^^)v
8月1日~25日までの期間、今年の第3期インターンシップ生となる300人近い学生が、間仕切りのない約850平方メートルの広さの部屋に集められ、プログラミングの入門書と、ネットにつながっていないパソコンが各自に1台与えられた上で実習がスタート。
この期間の実習課題は「ホテルの業務管理システムを構築する」というもので、期間中は日給1万円が支払われるものの、参加者は実習期間中盤で、社員相手に自分の開発した製品を売り込み、そこで認めてもらえなければ直ちに実習終了となるそうです。
次の段階に進めた人も、最後にもう一度社員に営業活動をして、入社パス取得者が決まるのだとか。若干の辞退者もいたそうですが、最終日を迎えられた学生は174名ほどだったといいます。
そもそもインターシップを受けるには、まず説明会に参加し、筆記試験をパスする必要があり、昨年は約1万人が説明会に参加、1,240名がインターンシップに進み、そのうち470名に入社パスを発行したそうです。
パス発行は今年で5年目で、これまでパス発行者の約半数が入社しているそうですから、なかなかの確率ではないでしょうか。一度他の会社で働いたり、起業したものの、思い直して入社してくるなんてケースもあるみたいです。
この会社が学生の何を見ているかというと、決して技術や知識ではなく、論理的な思考能力や問題解決能力、発想力などの資質です。こうした資質は、筆記試験や面接だけではなかなか見抜くのは難しいものです。
学生にも実際の体験を通して、この会社でやっていけるかを良く見極めてから入社を決めてもらった方が、お互いの幸せのためにいいですから、本当にうまいやり方を考えたものだと思います!(^^)!
このワークスアプリケーションズの今年6月期の売上高は、約142億円ですが、ざっと計算しても、このインターンシップに数億円単位の経費をかけていることがわかります。ソフト開発の会社ですから、人材こそ企業成長の決め手であることをよくわかっているのでしょう。
この事例を参考に、あなたの会社は採りたい人にとって魅力的か、採用したい人に向けてのメッセージは十分発信されているか、また採用のやり方に見直すべき点はないかなど、じっくり考えてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
2006年07月06日(木)更新
ホームページを使った採用を考える
今回のサイトは、コンサルティングはもちろんですが、『評価制度の普及』と『サイトでの採用』を目的として作りましたので、採用ページにはかなり力が入っています。ぜひ参考にしてみてください。
評価制度にしても、採用にしても、問い合わせをもらう前に、うちの会社に関するきちんとした情報を知っておいてもらいたいので、原稿も私自ら、それはそれは真剣に書きました。ページ数もかなりのボリュームです!(^^)!
私は、常々「話して人に影響を与えた言葉は、それを文章にして届けても、相手に読んでもらえさえすれば、同じ効果を発揮する」ということを、顧問先のみなさんにアドバイスしているのですが、今回のCK PLATのサイトは、その最たるものです。
確かに文章化するのはたいへんでしたが、このレベルで書いておけば、もう二度と同じことをしゃべらなくていいと思ってるんです。前々回のブログ記事「経営者の読書術」のところでも書きましたが、サイトの存在も全く同じで、今後私は、このサイトによって、大きな時間の節約ができるわけです。
このサイトで、どんな人材が採用できるかは乞うご期待! ですが、私たち中小企業にとって、「採用」はますます難しい問題になってきています。景気の回復に伴い、大手企業の大量採用がはじまり、各企業が新卒採用で必要な人員を確保するのが難しくなったため、中途採用の枠を拡大するケースも増えているようです。
そんな背景もあって、人材サービスのインテリジェンスは、この9月をめどに、企業が自社の中途採用業務をネットで一括管理できるシステムの無料提供を始めます。
利用できるのは、インテリジェンスの人材紹介や、転職サイトの顧客企業で、このシステムを使うと、企業側は、応募者の個人情報や、採用活動の進捗状況などを管理しやすくなるんだそうです。職種別に採用状況を一覧できたり、応募者ごとの選考結果が検索できたりと、なかなか便利に使いこなせそうです。
顧客企業は、インテリジェンスの専用サイトを通じて、このサービスを利用するわけですが、これって逆から見れば、インテリジェンスには各企業の採用状況が丸見えだってことですよね。まさに、「インフラを作ったものの勝ち」っていう世界ですね。
現に、採用ビジネスでは、インフラ構築の競争が起きています。この業界では、みなさんご存じのリクナビが業界トップなわけですが、このリクナビに、平均で1社500万円くらいはかけていると思います(ちょっとした企業だと、平気で1,000万円くらい払っているかもしれませんね)。
1社500万円×7,000社と考えると・・・なんと、350億です!
ちょっとびっくりしませんか?(@_@;)
いくらお金を払ってでも、優秀な人材確保が企業存続の大事な要素なわけですが、採用が自社サイトでできるってことは、こうした面から考えても、すごいことですよね。みなさんの会社のホームページは、「採用」を意識して作ってますか?
真剣に考えてみる価値があると思います(@^^)/~~~
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ボードメンバープロフィール
石原 明(いしはら あきら)氏
僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社
ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。
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