石原明の「知的経営の切り口」 | 経営者会報 (社長ブログ)
企業を発展させるための経営のヒントについて、独自の切り口で紹介します。
2006年09月01日(金)更新
経営者の本棚
先日の『高収益トップ3%倶楽部』の勉強会でも話したんですが、経営者にとって「読書」はとっても大切だと思うんです。といっても、経営者の中にも、読書はもともと苦手とか、とても時間が無くて本なんか読んでられないという方もいらっしゃるだろうと思うので、今日は経営者の方に「読書をこんな風に捉えてもらいたい」というお話をしてみたいと思います。
人は出来るだけ早い段階で『知識の受け皿』を持つことが重要なんです。自分の中に『知識の受け皿』があれば、たとえ初めてのことに出会ったとしても、的確に判断できますからね。どんなに頭が良くても知識がないと、インパクトがあるものに負けちゃうんですね。よく東大生が新興宗教にはまったりしますが、こんな理由からなんです。
ゴルフの宮里藍ちゃんも読書家で有名ですが、それは彼女の父親が「スランプは自分を客観的に見ることによってしか抜けられない」からと、将来必ず来るであろうスランプに向けての対応策として、小さい頃から意識的に本を読ませた結果みたいです。
それでは、具体的にどうやって本を読んでいったらいいかということですが、まずこの人の本は面白いと思ったら、「その人の書いている本をできるだけ全部買って、出版順に読む」ということを、最低5人の著者についてやってください。
これをすると、その著者の脳みそがスッポリ自分の中に入ったような感じになります(*^^)v 一人だけだと、あまりに偏りすぎるので、最低5人と言ったのは、そんな意味合いからです。
そして次の段階は、「その本の中で紹介している本を読んでいく」ということ。こうして楽しい読書の旅が始まるのです。ここまで来ると、本屋に行くと「この本が自分を呼んでいる!」と思える状態になり、目が合った本を買うと、自分の知りたかったことがバッチリ書いてあったなんて、面白い現象まで起こってきます。
こんな繰り返しで、間違いなくご自分の中に確固たる『知識の受け皿』が確立されるはずです。
さらに、読んだあとの本はすべて本箱に綺麗に並べ、月に一回程度、「順番に背表紙を眺める」ということをしてください。「この本にはこんなことが書いてあったな」と、たまに思い出しておくと、自分の中の知識がより定着し、いつでも使える状態になります(*^^)v
そうそう、ここで大事な注意ですが、経営者の方は、自分の本棚は決して人に見せてはいけません。ご自身の頭の中を全て他人にさらすことになってしまいますからね(-_-;)
私の事務所の会議室にも、ずらーーーっと本が並んでいますが、これは人に見せてもいい用の本棚。自宅にはその4倍程度の蔵書があります(笑)。
というわけで、この秋は今一度「読書」の大切さを見直し、ご自分の経営判断に磨きをかけてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
2006年08月24日(木)更新
中高年男性の習い事ブームを考える
多忙な日常を離れ、少し時間ができたりすると、ふと「趣味でも持ちたいなぁ」という気持ちがムクムクを沸いてきたりするものです(~o~)
ここ最近、中高年男性の間では、静かな「習い事」ブームが起こっているようですので、今日はその話題を取り上げてみようと思います。
ひと口に習い事と言っても、その内容は多岐に渡っていて、ペン習字、書道、英会話といった超定番から、陶芸、社交ダンスなど最近のブームに乗ったもの、また「食」に関わる習い事もかなりあって、その代表格が「そば打ち」です。
全国にあるそば打ち教室は、どこも中高年の男性で大盛況。もちろん初心者向けの教室もありますが、中にはかなりレベルの高い教室まであって、広島県北広島町にある「達磨 雪花山房」には、日本屈指のそば打ち名人である高橋邦弘氏に教えを請うために訪れる“プロ”があとを絶たない中、素人のそば好き中高年がプロに交じって、熱心にそば打ちを習っているようです。
面白いのが、彼らが求めているのは「レシピ」ではなく『技』であること。そのあたりが主に女性の通うお料理教室とは決定的に違うようです。
京都の妙心寺東林院の住職・西川玄房氏自らが精進料理の手ほどきをする教室が人気になっていることからも、どうやら中高年男性の習い事のキーワードは、「技」と「心」にあるようですね。
また、もうひとつのキーワードとして浮上してきたのが、「あきらめていた夢の実現」です。
楽器挫折者救済合宿 なんてのもウケているみたいで、参加者の4割が40代以上だそうですよ。アクティブなところでは、サーフィンに挑戦するオヤジたちも増えているみたいです(*^^)v
よく、「引退して時間が出来たら、何か趣味でも始めようと思っている」とおっしゃる方がいますが、はっきり言って、引退してからでは“手遅れ”だと思います(-_-;)
どんな趣味でも習得して面白くなってくるまでには、それなりに時間がかかりますから、せめて40代後半くらいから始めたいものです。
さらに、アドバイスさせていただくと、私は趣味は「インドア」と「アウトドア」でひとつずつ持つのがいいと思います。それぞれに種類の違ったコミュニティが持てますし、体と心のバランスを考えても、とってもいいことだと思います(*^^)v
少し長い視野を持って、あなたも「趣味」を探してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
2006年08月11日(金)更新
「ゲド戦記」に見るジブリの一人勝ち現象
さて、夏休み映画の中でも、大注目株として公開中の「ゲド戦記」。もうご覧になった方もいらっしゃるでしょうか?映画の内容については、いろいろな評判が聞こえてきますが、その広告戦略の裏側を覗くと、ちょっとびっくりしてしまいます。
この映画は、なんと電通と博報堂DYメディアパートナーズが共同で広告宣伝を展開しているのです!(^^)!
これまで両社はジブリ作品に交代で出資し、制作メンバーに参画することが慣例となっていました。前作「ハウルの動く城」には電通が出資していたので、今度のゲド戦記は、博報堂DYの順番だったわけですが、今回はジブリ側からの要請もあり、両社が協力して、広告宣伝を優位に進めていくことになったようです。
ちなみにこれは、国内広告の上位2社が『同一案件に取り組む初のケース』だそうで、電通と博報堂DYがタッグを組んじゃうんですから、もう怖いものなしって感じですよね。
アニメ映画の世界でスタジオジブリが完全にトップの地位を確立したことがわかります。これはもう「一人勝ち現象」と言ってもいいですね。
金額は明らかにされていませんが、2社はこの作品に同額を出資したとか。「ゲド戦記」は複数の出資者から資金を調達する「製作委員会方式」を採用しているので、その他にも、日本テレビ放送網、ウォルト・ディズニー、東宝、三菱商事の子会社でアニメ制作のディーライツなどのそうそうたるメンバーも参画しているようです。
映画を作るには、ものすごいお金が必要ですから、たとえ才能があっても、お金を集められなくて、映画が作れない方も大勢いるだろう中で、「ゲド戦記」の内情を知ると、そこには完璧な「勝者の理論」を見るようで圧倒されますよね。
トップになるということは、欲しいものが全て手に入るということなのです(*^^)v 今後はますます「勝者の理論」が強烈になり、勝ち組と言われる企業連合軍VS消費者という構図が鮮明になっていくことでしょう。
私は「ひとりだけで儲ける時代はもう終わった」と思っていて、これからは優秀な企業がコラボして、全てのマーケットに影響を与える時代が来ると考えています。
「アニメ」はもう、日本が誇る巨大ビジネスになりつつありますが、こういうムーブメントも踏まえ、2005年春に徳間書店から独立したスタジオジブリの今後を、温かく見守りたいと思います(@^^)/~~~
2006年08月04日(金)更新
稼いだお金の使い方を考える
一方、世界に目を向けてみると、世界の富豪たちが、スケールの違うお金の使い方をしていることにちょっとびっくりしてしまいます。
米国の著名投資家ウォーレン・バフェット氏が、370億ドル(日本円で約4兆2180億円)をあっさりと慈善活動に寄付を決め、そのうちの310億ドル(約3兆5340億円)を、マイクロソフト創業者のビルゲイツ夫妻が運営する財団に委ねたというのです。
2000年に設立された「ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団」は、この寄付により運用資産590億ドルとなり、フォード財団(116億ドル)を圧倒的に突き放し、米国一の慈善団体となったそうです。
医療と教育に力を入れている財団で、昨年も貧困国に住む子供に対する予防接種や、エイズやマラリアのワクチン研究などを行ったようですが、バフェット氏はこの財団に寄付を決めた理由を、ズバリ「一番効率よく運用しているから」と説明しています。
世界第2位の資産家としては、稼いだお金は、やはりきちんと運用してくれる人に託したいとの思いがあるのでしょう。
バフェット氏は2000年から毎年、ホームレスや貧困問題に取り組む支援団体に寄付する目的で、自分と一緒に「ランチをする権利」を競売にかけています。今年もインターネット最大手イーベイに出品され、過去最高額の62万100ドル(約7130万円)で落札されたようですよ。
こんな話を聞くと、「何でもお金に変えるんだなぁ」とちょっとびっくりしてしまいますが、これは、日本の経営者と米国の経営者の「思想」の差が生む行動の違いなのです。
日本の経営者は、きちんとした仕事をすることが、そのまま社会貢献につながると考えている方がほとんどだと思いますが、米国の場合、「稼ぐこと」と「社会に貢献する」ことは、全く別次元の問題なのです。
彼らは自分が一所懸命稼ぎ出したお金を、社会のために「使う」ことで、初めて貢献したという満足感が得られるのでしょう。
これは、本質的には宗教や文化の違いによるものですが、鉄鋼のカーネギーや石油のロックフェラー、自動車のフォードたちのように、ビルゲイツもまた、2008年にはマイクロソフトの日常業務から身を引き、財団の運営に専念するのだそうです。
「富の稼ぎ方」より「使い方」にその経営者の「人間性」や「生き方の美学」をみる、実に米国人らしい進路だと思います。
今日の話題をきっかけに、みなさんも、稼いだお金の使い方や、自分が経営者を退いた後のことを、少し考えてみるのもいいかもしれません。この夏休みにでも、少し時間を作ってみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
2006年07月27日(木)更新
日本の億万長者141万人に!
メリルリンチ日本証券が、先月発表したレポートによると、日本の億万長者は、2005年末時点で141万人に達し、なんと全世界の16%を占める割合だそうです!(^^)!
これは毎年、世界の富裕層、すなわち「主たる住居目的の不動産を除く資産が100万米ドル(日本円で約1億1600万円)以上ある方々」を調査しているものですが、世界の富裕層はこの1年で40万人増加し、870万人存在するそうです。
地域別にみると、富裕層の最も多い地域が北米で、290万人。次いでヨーロッパの280万人と続きますが、日本も含めたアジアにも、240万人もの億万長者がいるのです。欧米と肩を並べているようで、なんだかうれしい気持ちもしますね(^^♪
そのうちの141万人が日本にいるというわけなのですが、日本の富裕層も、この1年で7万人増えたそうで、その背景には、日本経済の成長や、株式相場の好況があるようですが、経営者としては、こういった「基本の数字」をきちんとおさえておくことが大切です。
不景気が長く続いたので、消極的な思考が身についてしまった方も多いかもしれませんが、景気のベクトルが上向いた時に、経営の舵取りを間違えると、せっかくのチャンスを逃すことにもなりかねません。
現に、高級品や贅沢品も売れてきていますし、不景気を理由にみんなが辞めていたこと・・・たとえば、「ハナキン」や「旅行」なんかも、完全に復活してきていますよね。人々の気持ちが前向きになってきたということは、新しい「しかけ」に反応しやすくなっているということです(*^^)v
あなたの会社でも、お客さまに「ワンランク上の楽しい世界」を上手に提案できれば、きっとおもしろい展開が生まれると思いますよ(@^^)/~~~
2006年07月21日(金)更新
経営者が実務から離れないと会社はダメになる!?
今、若者たちの間で圧倒的に人気を集めているサイトをご存知でしょうか。YouTubeという、アメリカのサイトなんですが、ユーザーがアップロードした動画がFlash Video形式に変換され、全て無料で公開される動画のポータルサイトなんです。
先日の高収益トップ3%倶楽部の勉強会では、このYouTubeのサーバーを落としたくらいに人気のある日本のアニメを見たりしたんですが、大半の方がこの話題についてこられてなかったような印象でした(-_-;)
とにかく今は時代のスピードがとても速いですから、経営者が自分の業界のことしか知らないような会社では、いささか先行き不安です。特に社長は、せめて3分の1は仕事から離れ、最新の情報収集に当たるべきではないでしょうか(*^^)v
今や『Web2.0』の時代。人々の価値観は大きな変革期を迎え、それに伴い仕事のやり方も変えていく必要があるのです。
経営者自らが、いちはやくその変化をキャッチし、進むべき方向性を決めることが、ますます大事になってきています。
少し脅かすようですが、いくら会社が忙しいからと、社長やそれに順ずる方が、「作業」ばかりしているようでは、あなたの会社の発展はありませんよ(@^^)/~~~
2006年07月14日(金)更新
有料観覧席で見る花火大会
下町の一大イベントである隅田川花火大会には、毎年約90万人の見物客が集まり、場所を確保できなかった人たちは、「歩きながら見る」ありさまでしたが、そんな中、優雅に観覧席で見られるというのは、相当魅力的かもしれませんね!(^^)!
1,100席程用意される優良観覧席に申し込むには、墨田区役所内の実行委員会に、往復はがきで申し込み、大会協賛金として、1口5,000円の納付が必要ですが、例年2倍を超える応募者が殺到し、抽選になるそうです。
また、早くも今週末に行われる横浜港の国際花火大会では、昨年初めて優良観覧席を設け、こちらはホームページから申し込みを受け付けたところ、1席6,300円する観覧席は、用意した1,200席すべて完売!
海に浮かぶ花火を、大桟橋の特等席から見上げることができるのが人気を呼んだようです。
こうした観覧席の料金は、大会運営資金の一部に充てられるようですが、どの自治体でも花火大会には相当な費用がかかっていると思いますので、企業からの協賛金ではなく、一般のお客さんからもお金を出してもらう仕組みとして、「優良観覧席」はすごくいいアイディアですよね。
タダで見られるものを有料にするってことに、多少の抵抗があるのかもしれませんが、『その楽しみが保障される』のであれば、お金を払ってもいいという人は、結構たくさんいると思います。暑い中、せっかく時間を使っていくのですから、思いっきり花火を堪能したいですものね。
運営費が確保できず、継続が危ぶまれるイベントへの集客方法として、『特別な楽しみ方を有料で売る』という発想は、大いに参考になると思います(*^^)v
2006年07月06日(木)更新
ホームページを使った採用を考える
今回のサイトは、コンサルティングはもちろんですが、『評価制度の普及』と『サイトでの採用』を目的として作りましたので、採用ページにはかなり力が入っています。ぜひ参考にしてみてください。
評価制度にしても、採用にしても、問い合わせをもらう前に、うちの会社に関するきちんとした情報を知っておいてもらいたいので、原稿も私自ら、それはそれは真剣に書きました。ページ数もかなりのボリュームです!(^^)!
私は、常々「話して人に影響を与えた言葉は、それを文章にして届けても、相手に読んでもらえさえすれば、同じ効果を発揮する」ということを、顧問先のみなさんにアドバイスしているのですが、今回のCK PLATのサイトは、その最たるものです。
確かに文章化するのはたいへんでしたが、このレベルで書いておけば、もう二度と同じことをしゃべらなくていいと思ってるんです。前々回のブログ記事「経営者の読書術」のところでも書きましたが、サイトの存在も全く同じで、今後私は、このサイトによって、大きな時間の節約ができるわけです。
このサイトで、どんな人材が採用できるかは乞うご期待! ですが、私たち中小企業にとって、「採用」はますます難しい問題になってきています。景気の回復に伴い、大手企業の大量採用がはじまり、各企業が新卒採用で必要な人員を確保するのが難しくなったため、中途採用の枠を拡大するケースも増えているようです。
そんな背景もあって、人材サービスのインテリジェンスは、この9月をめどに、企業が自社の中途採用業務をネットで一括管理できるシステムの無料提供を始めます。
利用できるのは、インテリジェンスの人材紹介や、転職サイトの顧客企業で、このシステムを使うと、企業側は、応募者の個人情報や、採用活動の進捗状況などを管理しやすくなるんだそうです。職種別に採用状況を一覧できたり、応募者ごとの選考結果が検索できたりと、なかなか便利に使いこなせそうです。
顧客企業は、インテリジェンスの専用サイトを通じて、このサービスを利用するわけですが、これって逆から見れば、インテリジェンスには各企業の採用状況が丸見えだってことですよね。まさに、「インフラを作ったものの勝ち」っていう世界ですね。
現に、採用ビジネスでは、インフラ構築の競争が起きています。この業界では、みなさんご存じのリクナビが業界トップなわけですが、このリクナビに、平均で1社500万円くらいはかけていると思います(ちょっとした企業だと、平気で1,000万円くらい払っているかもしれませんね)。
1社500万円×7,000社と考えると・・・なんと、350億です!
ちょっとびっくりしませんか?(@_@;)
いくらお金を払ってでも、優秀な人材確保が企業存続の大事な要素なわけですが、採用が自社サイトでできるってことは、こうした面から考えても、すごいことですよね。みなさんの会社のホームページは、「採用」を意識して作ってますか?
真剣に考えてみる価値があると思います(@^^)/~~~
2006年06月30日(金)更新
スタバにみる出店の発想転換
その出店場所は、なんと病院!
スターバックスジャパンは、岡山大学病院(岡山市)、獨協医科大学病院(栃木県壬生市)のほか、金融機関や電機メーカーの本社等に出店を始めています。
また、ステーキ店のペッパーフードサービスは、大阪大学への出店を皮切りに、今後3年間で50店の新規出店を計画中とか。
阪大の学生食堂内に開業した「ペッパーランチ」は、通常店舗の4分の1の広さながら、セ氏260度に熱した鉄板で好みの焼き加減に焼いて食べるステーキなど、通常店と同じメニューを提供し、学生たちにもなかなか好評のようです。
このような外食チェーンの出店戦略の背景には、都心部に有力な出店候補地が減り、他のチェーンやコンビニとの物件争奪が激化するとともに、賃料も上がる一方という現実がありますが、それはともかく、今まで「店舗は場所」と考えていた発想を、『人の居るところに出せばいいんだ!』と切り換えたところに勝因があるのではないかと思います。これって、「エキナカ」ビジネスと同じ発想ですよね(~o~)
実際、事業所内への出店は、繁華街の路面店に比べて、その投資コストはほぼ半額だそうです。駅前のいい場所に、高額の投資をして出店しなくても、「人」が居るところなら、ニーズはあるのですから(*^^)v
「エキナカ」ビジネスに大成功した埼玉県の大宮駅では、わざわざ入場券を買ってまでエキナカのお店に行く人も増えたようで、入場券の発券数は、昨年の1.5倍を超えたそうです。電車に乗らない人までが、駅を利用するようになってしまったわけですね。
また、各大学から、人気外食チェーンへのラブコールも増えてきているようで、人気店の「集客力」に、少子化で学生確保がたいへんになってきた学校側が期待している、といった構図さえ生まれているのでしょう。
待っているだけでなく、お店側からお客さんに一歩近づいていくと、いろいろと面白い展開があるわけです。柔軟な発想力があれば、ビジネスはどんどん進化していきますね(@^^)/~~~
2006年06月22日(木)更新
経営者の読書術
中小企業経営者はどなたも忙しいですから、読書の時間を取るのはなかなか難しいかもしれませんが、今日は経営者だったら、『本』をこんな風にとらえてもらうといいなぁというお話をしようと思います。
ちょうど、今週の火曜日にあった高収益トップ3%倶楽部 の勉強会でも話したのですが、本は使い方によっては、経営者にとって、大変ありがたいツールになるのです(*^^)v
たとえば、これは最近の私のおすすめ本です。
『〔新版〕男の服装術』 落合正勝著 PHP研究所刊
私は経営コンサルタントですから、顧問先の方からいろいろな質問を受けるわけですが、最近は「服装はどうすればいいですか?」みたいな質問を受けることが増えました。「人は見た目が9割」みたいな本が売れたり、「人間の評価はほぼ第一印象で決まる」なんて考え方もあるので、ビジネスマンとしては、「身なり」も外せないポイントになってきているのでしょう。
そんな質問を受けた時、私はその方に、この本を渡すようにしています。経営のことならいくらでも話しますが、私は服装に関するプロではありません。そんな私があれこれ説明するより、人気服装評論家である落合さんがこのレベルで書いてくれているので、そのまま本をハイと渡すことで、精度の高い情報を、瞬時に相手に提供することができるのです。これは私にとっては、まるで「時間」を買っているのと同じ感覚なんです(*^^)v
私は、昔からかなりの数の本を読んできましたが、すばらしいと思った本は、必ず複数冊買うようにしてきました。これには意味があって、ひとつはその著者に対する敬意を表すため。「よくぞ書いてくれました!」という感謝の気持ちでもあります。そして、もうひとつは、このことをぜひわかっておいて欲しいという相手に渡すためです。万が一その本が絶版になったりしたら困りますからね(――;)
過去に一番たくさん買った本は、なんと500冊も買いました。まぁ、これは私の職業柄もありますが、経営者のみなさんにも、ぜひこういう感覚をわかっておいて欲しいと思うのです。1冊の本は、1時間のお説教にも勝るはずです。
社員の成長の度合いに合わせて、その時々に気づいて欲しいことをテーマにした本をさっと渡せたら、社長として、ちょっとかっこいいですしね!(^^)!
経営者はいずれ「教育者」としての役割を果たすべきだと私は考えていて、そういう意味でも、「良書」をどんどん活用していって欲しいと思うのです。社員の教育はもちろん、取引先にももっと勉強し、レベルアップしてもらうことで、ビジネスはどんどんやりやすくなるはずです。今週末にでも、あなたの本棚をもう一度見直してみたらいかがでしょうか?
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ボードメンバープロフィール
石原 明(いしはら あきら)氏
僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社
ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。
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