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2013年12月13日(金)更新

私が「ポッドキャスト」を始めた理由

今年も残すところ半月となりました(*^_^*) みなさんにとって今年はどんな一年だったでしょうか? 私は何かを始めたらやめないので()、年を重ねるごとに成果が上がっていくことが多いのですが、「ポッドキャスト」もそのひとつです。

 

今回はあらためて、私がポッドキャスト番組『石原明の経営のヒント+(プラス)/ プレミアム』を始めた理由をお話してみたいと思います。

 

じつは私の顧問先の社長さんにも、私のすすめでポッドキャストを始め、結果を残していらっしゃる方もいらっしゃいます。よかったら、参考にしてください(*^^)v

 

== 質 問 ==

 

ポッドキャストの番組をはじめた理由と結果に関する感想、今後の展望について・・・勉強会の中でも触れていただきましたが詳しく聞きたいです。

 

== 回 答 ==

 

一番の理由は、自分に一番合っている媒体だと思ったことですが、いろいろな理由でポッドキャストをやろうと考えました。イケると思ったので秒速でスタートしました()。今後はリアルイベントなどとの融合を考えています。

 

== 解 説 ==

 

ポッドキャストを始めた理由は、自分に一番向いている媒体だと思ったこと、マーケットの若返りが必要で使えるコンテンツを探していたこと、加えて顧客流入のチャンネルを変えることでこれまで私を知らなかった人へのアプローチができると思ったこと、あとは、新しいモノにはとりあえずトライするという心構えがあったことなどでしょうか?

 

一番合っているというのは、話を通してライブ感を伝えることができるということですが、講演を聞いたことがある方はわかると思いますが、私は(自分で言うのもなんですが)かなり話すことが得意です(^.^)

 

話し方も力が抜けていて独特で、聞いている方を話の中に引き込むことができるのでポッドキャストというコンテンツは一番向いていると思います。

 

また、本などの文章は何度も書き直したり、極端に言うと自分が書いていなくても自分が書きましたってことにできますが、話すということは誰かにやってもらうことができないことなので、できる人が極端に少ない=ライバルが現れにくいと思いました(*^^)v

 

毎回質問を早川くんにその場で質問を読み上げてもらって回答するというQ&A方式にしたのも、ライブでやっている感じをリアルに伝えることができると思っているからです。

 

マーケットの若返りが必要で使えるコンテンツを探していたこと、加えて顧客流入のチャンネルを変えることでこれまで私を知らなかった人へのアプローチができると思ったこと・・・に関しては、実はこれまでずっと考えていたことで、私が主宰する『高収益トップ3%倶楽部』も10年を超えて継続しているので、当初の顧客が10年歳を取っているということなので、媒体を変えて若い顧客を増やしたいと思っていましたが、ウェブでこれから普及するコンテンツだったので、この考えにぴったりだと思いました。

 

新しいモノにはとりあえずトライするという心構えがあった・・・に関しては、私の性格や仕事に関する基本的な姿勢というかスタイルなのですが、新しいコンテンツはスタートダッシュが上手くいけば“あっ”という間に1位になり、ブランドを作れるので、面白いと思ったモノにはとりあえず手をつけるということが良かったみたいですね。

 

おかげさまで“あっ”という間に1位になったので、その後のポッドキャストブームに乗って押し上げられて、地位を確立してしまった感じになっていますので、今後はリアルイベントとの融合など、かなり楽しいことを考えています(@^^)/~~~

 

 

 

いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。

 

これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~

 

また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v

2013年12月06日(金)更新

アプリ「WEAR(ウェア)」 の登場で大きく変わる買い物のスタイル

今、若者たちの「買い物」の仕方が大きく変わろうとしているのにお気づきでしょうか? 

 

衣料品通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイは、この秋からスマホアプリ「WEAR」の提供を始めたのですが、このアプリを使って店頭商品のバーコードを撮影すれば、詳しい商品情報やおすすめコーディネートが見られるので、色やサイズはもちろん、手持ちの服とのバランスをじっくり吟味した上で買い物できるというシロモノなんです(@_@

 

つまりお店は「見るだけ」・・・ショールームと同じような位置づけとなり、実際の買い物はネットショップから! 買い物に出かけても、大きな荷物も持たずに手ぶらで帰れるというスタイルが一般化する日も結構近いかもしれません。
 

 

当然ですが、「WEAR」の導入に際して、業界の反応は真っ二つに分かれました。多くの商業施設に関わる三菱地所は「WEARへの参加は遠慮してほしい」と書面でテナントに通達したようですし、ルミネも「ルミネ店内での写真撮影は原則禁止とする」という書面を入居テナントに送付したと聞きます。

 

そもそも商業施設はそこに人とお金が集まることを前提にプランされているわけで、店頭での決済につながらないサービスは“想定外”ですよね(―_―)!!

 

一方、真っ先に参加表面したのがパルコです。同社は「ITはどう化けていくかわからない。早めに取り組んでおいたほうが有利だ」と、その理由を説明しています。それを受けたスタートトゥデイ側も、どうやら「パルコ経由で商品が売れた場合、数%の手数料をパルコに支払う」というしくみを提案したようです。

 

WEAR」を使うには、まずその店舗に設けられたコードを読み取って「チェックイン」する必要があるため、このようなしくみを構築することも可能なわけです。

 

もしあなたが当事者だったら、経営者としてどのような判断をくだすでしょうか?

 

三菱地所やルミネの言い分もよくわかりますが、私としては、こうしたIT化の流れはもう誰にも止められないだろうと思います。抵抗しているのは売り手の事情であって、消費者たちはお店で買ってもよし、ネットで買ってもよしという「選択の自由」が増すことになるわけですから…。

 

また、流行りのコーディネートなども含め、その服の周辺情報がカンタンに集まったり、その情報を友達同士で楽しく交換したり・・・世の中のSNS化が止まるはずもありません。「自分の業界には関係ない」などと言わず、経営者として“時代の空気”には、敏感になっておきたいものですね(@^^)/~~~

2013年11月22日(金)更新

あのケンタッキーがテイクアウト「からあげ」専門店!?

今年も“師走”が近づいてきました(*^_^*) この時期、一年で「鶏肉」が一番売れる季節だそうですが、あのケンタッキーフライドチキンが「お惣菜」市場に乗り出したのをご存じでしょうか?

先月(2013年10月1日)、その新業態一号店として、ダイエー碑文谷店内にテイクアウト専門店「鶏から亭」をオープンし、ネットでも話題になっているようです。





それにしても「からあげ」は、よほど日本人の舌に合うのか、常に安定した売上げを望めるいわば「テッパン商品」。ローソンの「からあげクン」をはじめ、コンビニ各社もテイクアウトのからあげには相当力を入れているようです。

老舗のケンタッキーといえども、そのブランド力に、いつまでもあぐらをかいてはいられないのでしょう。さらに、外食産業各社も苦戦が続いているようで、とくに若者をターゲットとしたお店は、この先の少子高齢化で伸びしろを期待できない分、新たなマーケットの開拓に必死の様相です。

そんな背景があっての戦略だとは思いますが、ケンタッキーが自社のブランド力を持って「お惣菜」分野に乗り出すと聞いたときには・・・正直「そこまでするか!」という感じを受けてしまいました(>_<)

同社は、年度内に6店舗の出店を目指しているそうですが、果たして「からあげマーケットを総取り」となるかどうか・・・今後の展開に注目していきたいところです。

一方、讃岐うどんチェーンの「はなまるうどん」は、新業態としてイタリアン酒場「PIZZA&WINE カヤバール」を出店したようです。小麦粉を扱うノウハウの発展系として、格安の石釜ピザをウリにしたお店だそうですが、こちらは「はなまるうどん」の名前を表に出していない分、ちょっと可愛げがありますよね(笑)。

それにしても、外食産業に限らず、大手各社が必死になってきていることを肌で感じます。われわれ中小企業は、そんな大手の戦略を横目に見つつ、最大限に知恵を絞りながら、勝ち残っていきたいものですね(@^^)/~~~

2013年10月25日(金)更新

早稲田アカデミーが“学校教師”向けe-ラーニング講座開設!?

しだいに秋も深まり、“勉学の秋”真っ盛りといった感じですが、どうやら進学塾大手の早稲田アカデミーが、“学校教師”を対象に、指導力を養成するための「e-ラーニングサービス」へ本格的参入を決めたようです。

 

同社はこれまでも対面指導で同講座を実施してきた経緯があるのですが、“勝算あり”と踏んだのでしょう。新サービスとして「教師力養成塾e-講座」を立ち上げ、主に小学校から高校までの教師を対象に、3年以内で1千人の利用者を目指す意気込みです(*^_^*)

 

 


 

意外かもしれませんが、近年、学校には指導力に不安を抱く教師が多いのだそうです。そんな中、この講座は科目指導ではなく、「指導力」そのものの向上に特化するのが特徴的です。

 

じつは、「教育というものが上手くいくかどうかは、指導者側の「教えたい」気持ちと生徒たちの「学びたい」気持ちのバランスで決まるのです。いくら優秀な教師であろうと、興味を持たない生徒を相手に、良い授業をすることは不可能なわけですね(―_―)!!

 

私自身も以前、社員教育の講師などもたくさんやったので、このあたりのことがよくわかるのですが、本題の講義に入る前に、「なぜ今自己成長する必要があるのか」を理解してもらえるよう、柔らか~く柔らか~く、本番前の前座のように、いろいろな話をしたものです()

 

つまり、先生方も教科を教える前に、まずは生徒たちの「向学心」に火をつける必要があるわけですが、生徒たちの興味を引くというスキルにおいては、学校教師より塾講師のほうが一枚上手(うわて)なのかもしれませんね(*^^)v

 

それにしても、少子化に向かい先行き不安な塾業界において、「学校教師」という優良マーケットに目を向けたあたり、かなりの経営センスだと思います。教師にはもともと「向学心」があるので、対面でなく「e-ラーニング」でも十分な成果が上がるはずです。

 

さらに、今は「教師受難の時代」で、生徒たちが授業を聞かずに教室内を歩き回るといった「学級崩壊」や、鬼より怖い(?)「モンスターペアレンツ」に心を痛める先生も少なくないと聞きます。もしかしたら、一流企業のお客様相談室クレーム処理係が教える「モンスターペアレンツに対処する法」などという講座も、結構人気を呼ぶかもしれませんね()

 

それはともかく、自社では当たり前のスキルを「他業界」に売るという発想はとても良いと思います。ぜひこの事例を参考に、自社にも他業界に売れるスキルはないか・・・楽しみながら発想を拡げてみてください(@^^)/~~~

 

2013年09月30日(月)更新

ローソンが「ほろにがショコラブラン」を売り続けるワケ

いつのまにか、すっかり秋めいてきましたね(*^_^*) 味覚の秋、「コンビニスイーツ」は相変わらずの激戦を繰り広げているようです。その戦術には、各社特有の色が感じられるのですが、とりわけ「ローソン」の戦い方はちょっとユニークです。
 
コンビニ各社が「POSデータ」をもとに、その商品構成を決めていることはあまりにも有名ですが、ローソンの「ほろにがショコラブラン」は、菓子パンの売上げ順位では30位前後で、決して「売れ筋」と呼べる商品ではありません。普通なら発注を止めてしまうところですが、なぜ同社がこの商品を売り続けるのか・・・。
 




それは、同社が“一歩進んだデータ分析”を試みているからなのです(*^^)v その秘密兵器(?)が、2010年に導入した共通ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」。これにより「約1割のヘビーユーザーが約6割の売上げを占めている」といったことがわかるようになってきたのだそうです。
 
同社が最も重視している指標の1つが「リピート率」。決して「売れ筋」とは呼べない商品でも、購入者の大半がリピート購入者ということがわかれば、取扱いを続けるという判断をくだすようです。
 
たとえば、この「ほろにがショコラブラン」は、一部の女性から頻繁にリピートされていることがわかりました。このパンはローソンにしかない商品です。ですから、品切れとなれば、大事な顧客を逃すことになってしまうわけで、単なる順位だけでは、本当の支持率はわからないのです。
 
つまり、データ分析の精度を上げることで、同店のディープな顧客たちの期待を裏切らない店づくりができるということです。「何を目当てに」来店しているかという視点で品揃えをすることによって、ヘビーユーザーたちが頻繁に通ってくれる店になるわけです。
 
最近は、どの会社もデータの分析に力を入れていますが、「Ponta(ポンタ)」のようないろいろなアイテムが増えてデータ分析がより精密になったことに加え、その判断スピードにも磨きがかかりました。
 
ローソンでは、全店の売り上げ記録を精査すると、わずか1日のデータだけでも、その後の商品動向がわかるといいます。つまり「翌日」には、経営判断をくだせるということです。
 
これからは、社内外でうまくデータを利用・活用できる能力が、ビジネスを発展させられる重要な要素になってくるでしょう。ぜひ参考にしてください(@^^)/~~~

2013年09月13日(金)更新

勉学の秋に「勉強カフェ」!? サードプレイスのススメ

朝晩は少しずつ秋めいてきましたが、読書の秋、勉学の秋・・・この秋こそ、語学の習得や新しい資格試験に挑戦しようと意気込んでいる方もいらっしゃるかもしれませんね(*^_^*)
 
とは言うものの、日本の住宅事情では、勉強する場所を確保するのがなかなか難しい・・・。「書斎」を持つのが夢という方も多いと思います。そんな中、ブックマークの運営する「勉強カフェ」が、首都圏を中心に積極的な展開をみせています。
 




近年、自宅と会社以外に「第三の場所(サードプレイス)」を持つことをススメる向きもありますが、近所のファミレスやカフェより「勉強に適した場所」を提供するビジネスは、結構ねらい目かもしれません。
 
現に、猛暑が続いた今年の夏休みには、「1日280円」のキャッチフレーズで、月額8,400円の高校生向けプランを新たにつくり、好評を得たようです。確実に静かで、かつ自宅より勉強がはかどるスペースが常に確保されているとなれば、月8千円の価値は十分あるかもしれませんね。
 
加えて、ドリンクバーや、教科書などを置いておけるロッカー、コピー機なども整備され、使い勝手への配慮にも余念がありません。さらに、勉強に疲れたら、共用スペースで他の利用者たちとコミュニケーションを取ることも可能なのです。これって、ちょっとした「リアルSNS」ですよね(*^^)v
 
“快適な場”を提供することで会員を囲い込むという戦略には、ビジネスプランとしての将来性を感じます。今後の日本は少子高齢化に向けて一直線をたどるわけですから、どの業界でも新規の集客が困難になるわけで、会員から定期収入を得るしくみは、かなりありがたいはずです。不動産の空き物件をかかえる会社などはとくに、新規ビジネスとして検討の余地があるかもしれません。
 
また、将来有望な高校生はもちろん、資格試験を目指す社会人は、顧客層としてもかなり優良です。そこに次なるサービスの提案をしていくと考えれば、期待が持てそうな感じがしますよね。これからの日本は、一社一業種では済まない時代が来ると思います。ぜひ、他社の事例を参考にしながら、自社の新規ビジネスについても、楽しく発想を拡げてみてください(@^^)/~~~
 

2013年08月30日(金)更新

「第三の選択肢」となったブラザーの家庭用プリンタ

暑かった夏も、そろそろ終わりを告げようとしています。経営者としては、この秋から年末までの戦略を入念に練りたいところですが、家庭用インクジェットブリンタ市場における「ブラザー工業」の戦い方がちょっとおもしろかったので、私なりの視点で解説してみたいと思います(*^_^*)
 
ご存じのように、家庭用プリンタの市場では、これまで「セイコーエプソン」と「キャノン」が“2強”と言われていました。そんな中で、ブラザーのインクジェットプリンタ『PRIVIO(プリビオ)』が、ことのほか好調な動きをみせているのです。
 


 
 
ブラザーが取った戦略は、「第三の選択肢」であることを徹底的に訴求すること! 自ら「三番手」であることをうたって、勝利を勝ち取った戦術はかなりユニークです(*^^)v
 
これまでは同社は、主にスモールオフィス向けの「ファックス付き複合機」に力を入れていたようですが、昨年(2012年)から、家庭向けの機種をすべて同一ブランドに統一しました。つまり、家庭用プリンタ市場に本気で参入しようと腹をくくったわけですね。
 
とは言うものの、 “2強”を相手に真正面から戦うのは、至難の業です。品質を訴えるのか、価格を訴えるのか、使い勝手の良さ、デザイン性、ランニングコストの安さ・・・どこをどう訴えれば、消費者の心に届くのか、試案のしどころです。
 
しかし、同社が取った戦略は、他ならぬ「第三の選択肢」があることを徹底的に訴求することだったのです(@_@。年末商戦では、「プリンタに、第三の選択肢」をキャッチコピーに、主に量販店で存在感を高めていきました。
 
選択肢が増えるのは、消費者にとってもうれしいことです。考えてみれば、安さや品質をアピールするより、自ら「三番手」を名乗り、「選択肢に入れてほしい」と訴えかける作戦は、消費者の心に届きやすかったと思いますが・・・この発想って、なかなか出てきにくいんじゃないでしょうか?
 
メーカーとして「商品の良さ」を訴えるのはカンタンですが、自社商品がお客さんから「どんな風に見えるのか」は、マーケット全体を俯瞰するような視点を持ち合せない限り、気づくことはできません。
 
たぶん、プリンタを買いに来たお客さんは「へぇ、ブラザーも家庭用プリンタ出してるんだ」というのが、正直なリアクションだったと思いますが(笑)、それを素直に戦略に活かせる同社のセンスは、評価に値するんじゃないでしょうか。
 
その証拠に、今では同社もすっかり“3強”の仲間入りを果たした感さえあります。最近は、「三番手」というポジションをきちんと確立した上で初めて、家族や運動会の写真など、身近な日常の光景を印刷したサンプル冊子を店頭で配布し、品質や使用感を訴え始めているようです。モノゴトには“順番”があるわけです。
 
競合に食い込むための秀逸な戦略のひとつとして、よかったら参考にしてください(@^^)/~~~


2013年08月12日(月)更新

ファンを身内に! 「LEGO」快進撃の裏側

夏休み真っ只中。今ドキの子どもたちは、やれ習い事だ、やれ学習塾だと、のんびり遊んでいる暇などなさそうですが(―_―)!!、子どもの頃に、誰もが一度は遊んだことがあるであろう、デンマークのブロック玩具「レゴ」が、あいかわらず世界中で大ヒットを飛ばしているようです。
 
同社は、1949年からプラスチック製のブロック玩具を作り始めたそうですが、60年以上も同じブランドの玩具が人気を持ち続けるのは、結構すごいことだと思いませんか?
 
 


 
もちろん、その経営戦略もすばらしく、これまで「男児玩具」のくくりに入っていたレゴが、女児向けの新商品「レゴフレンズ」に力を入れ、マーケットを拡大した戦略については、私の主宰する『高収益トップ3%倶楽部』の会員向け月刊誌「経営情報レポート」でも取り上げたことがあるのですが、どうやらその戦略が功を奏し、昨年(2012年)の売上高は、前年比約25%増だそうです(@_@。
 
さらに、その戦略を見ていて感心するのは、顧客の巻き込み方です。世界中にいるレゴの熱心なファンやアクティブな消費者たちとの連携プレイが、同社の成長を支えているわけですが、そのプラットフォームになっているのが、『LEGO CUUSOO(レゴクウソウ)』というサイトです。
 
一般の消費者が、「こんな商品があったらいいな」を投稿できるサイトで、商品化を支持するサポーターを1万人集めれば、レゴ本社が商品化を検討してくれるしくみになっているのです。
 
同社が一年間に発売する商品は約300種類に達するそうですが、これらを生み出すデンマーク本社の開発部員はわずか150名ほどで、この『LEGO CUUSOO(レゴクウソウ)』から企画のヒントを得ることも少なくないと言います。
 
それはともかく、これからのビジネスは、「みなさんの声を積極的に聞きますよ!」という窓口を上手に設けられるかどうかで、明暗が分かれてくると思います。世の中が日増しに“SNS的”になっていますから、消費者は「お客様」ではなく「身内」として扱う距離感や感覚が好まれるわけですね(*^^)v
日本のように、成熟した消費社会には、「好きなメーカーやお店のために一肌脱ぎたい」と思っている人が、じつは大勢いるのです。こういう人たちの手を上手に借りない手はありません。
 
この事例を参考に、自社でもそういうしくみを持てる方法はないか・・・この夏の暑さに負けず、ビジネス脳をフル回転させてみてください(@^^)/~~~


2013年07月29日(月)更新

粋の美学!? 「痛スーツ」という着眼点

以前、私のブログでも「痛ネイル」を取り上げたことがありますが、中小企業が向かうべき“コアマーケット”という意味でも、オタクの世界については、日頃から観察を続けていたりします(笑)。そんな中、「痛スーツ」の登場を知って、ちょっと笑ってしまいました(*^_^*) 
 


 
 
「痛スーツproject」の代表を務める吉田氏の実家は、神戸で50年続く仕立屋さんだそうですが、近年クールビズなどの流れもあって、将来的に先細りになると考え、彼自身がもともとアニメやアイドルなどオタク文化が好きだったことから、「スーツ×萌え」に活路を見出せないかと考えたのだそうです。
 
お値段は上下で5~50万円と、ちょっと高めの路線を狙っているみたいですが、居酒屋さんなどで「上着をお預かりします」と言われた時に味わえる優越感を考えれば、意外と安い投資かもしれませんよね(*^^)v
 
日本にはもともと「チラ見せ」の文化があり、着物や羽織の裏地に派手な模様の生地を使ったり、地味な着物の下に真っ赤な襦袢を着てみたり・・これぞ「粋」の美学なのです! 下着では見せられる人が限られてしまいますが(笑)、スーツの裏地とは「いいところを突いたなぁ~」という感じがしませんか?
 
また、同プロジェクトでは、今月(2013年7月)にフランス・パリで開催された、ヨーロッパ最大の日本文化イベント「JAPAN EXPO」に出展するために、「クラウドファンディング」のしくみを使ってパトロンを募集し、15万円以上集めたようです。
 
そんなところも“今っぽい”ですよね。よかったら参考にしてください(@^^)/~~~


2013年06月28日(金)更新

ガンダムの“世界観”を商品化!? 「アムロ・スタイル」で大人を狙う

国民的ロボットアニメ「機動戦士ガンダム」の人気は相変わらず根強いようですが、玩具のバンダイがそのアパレル路線に本気で乗り出しているのをご存じでしょうか?
 
昨年(2012年)4月に“COOL JAPAN”をコンセプトとしたメンズアパレルブランド『STRICT-G(ストリクト ジー)』を立ち上げ、新東名高速道路の静岡サービスエリアと、江東区青海のガンダムフロント東京に直営店を開きました。
 
失礼ながら、玩具メーカーのアパレル部門と聞くと、キャラクターをプリントしたTシャツのようなものをイメージしてしまいますが(-"-)、TシャツはTシャツでも、『STRICT-G』のものは、マジでカッコイイ(*^^)v 逆によ~く見なければ、ガンダムブランドだとは気づかないくらいのデザイン性の高さなんです。
 
その『STRICT-G』の次なる展開が、主人公であるアムロ・レイの私服をイメージしたカジュアルウェアシリーズとして発表した「アムロ・スタイル」。
 



 
上の写真のデニムジャケットとパンツ+インナーの茶色のニットは、アムロの私服の代表的なコーディネートだそうですが、3点で72,240円と、お値段もかなりのレベルです。その他、フード付きパーカー(23,250円)やストライプ柄のショートパンツ(15,225円)なども取りそろえているのですが、近ごろ流行りのファストファッションとは、一線を画したラインナップですよね(^_-)-☆
 
よくありがちな発想だと、アニメファンを狙ったコスプレ色の強いウェアを企画してしまいそうですが、「あえてガンダムらしさを抑え、大人向けのカジュアルウェアに仕立てたのがミソ」なのだとか。直球ストレートな企画ではなく、“世界観”というキーワードで商品展開を広げているところは、さすがだと思います!(^^)!
 
同じく広げているのが、作り手側のネットワークで、バンダイのオリジナル商品だけでなく、“EDWIN”、“JAM HOME MADE”、 “SWANS”など、日本を代表するファッションブランドともコラボレーションしていく戦略なのです。
 
ここまで本気を見せれば、アニメの世界も「キャラクター商品」の域を越えられるんだなぁ~と、妙に感心してしまった事例です。「くまモン」もいいですが(笑)、その背景にある“世界観”を商品化するという企画の“高み”に、敢えてチャレンジしてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~


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ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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