石原明の「知的経営の切り口」 | 経営者会報 (社長ブログ)
企業を発展させるための経営のヒントについて、独自の切り口で紹介します。
2006年11月22日(水)更新
キーワードは「お手入れ不要」!?
「フィルター掃除不要」の代表格はエアコンですが、その他にも「お手入れ不要」を売りにした商品が続々と登場しています。松下電工は「日本初の全自動お掃除トイレ」であるタンクレス・トイレ「アラウーノ」を発売。
同社の調査によると、ブラシを使ったトイレ掃除の回数は年平均104回もあり、主婦が最も嫌う家事はトイレ掃除であるとの結果も出ています。それが、この「アラウーノ」に取り替えると、『年間たった4回』のブラシ掃除だけで、清潔なトイレが保たれるらしいです!(^^)!
こうした商品が登場する背景には、「家庭内の掃除回数が減っている」という現状があるようで、平成12年には「毎日1回以上掃除をする」主婦が7割近くいたのに対し、今年の調査では約半数が「掃除は2日に1回以下」と答えているそうですよ。
今はライフスタイルも多様化していますから、主婦といえども家の外にもやりたいことがいろいろあり、「家事にかける時間を最小限に抑えたい」という傾向が強まっているのは確かのようですね。
しかしこうした「お手入れ不要」の商品を作り出す技術は、かなり以前からあったんじゃないかと思います。要はメーカーが思いつかなかっただけ(――;) 商品開発は完全に「アイディア勝負」の時代に突入したと思います。
つまり、メーカーはいつまでも技術力ばかりに頼ってはいられない世の中だということ。いくら技術的にすばらしくても、消費者のハートをとらえる「切り口」がないと、なかなかヒット商品にはなれません。
これはシステム開発なんかも全く同じで、今や「技術先行型」から「アイディア先行型」に完璧にシフトしています。
情報化社会は相当速いスピードで動いていますから、経営者は特に、消費者のニーズや世の中のトレンドに常に意識を向けている必要があるわけです。私のブログもそうしたことを意識して書いていますので、ぜひ参考にしてください(@^^)/~~~
2006年11月15日(水)更新
「命名権」で企業ブランディング
つまりは、渋谷区が「命名権」を売ったわけですが、このように大規模施設の名前を大企業が買うといった「命名権ビジネス」が、今、花盛りなんです。
もともとこの権利を取得したのは電通で、契約期間は5年間。取得金額は年額8千万円に消費税を加えた計4億2千万円だったとか。その後、電通が大手飲料メーカーのサントリーに権利を転売したことで、この「渋谷C.C.Lemonホール」の誕生となったわけです。
03年に東京都調布市の東京スタジアムが「味の素スタジアム」となったのを皮切りに、横浜の「日産スタジアム」、「福岡Yahoo!JAPANドーム」など、今や企業名を冠した施設は、全国に30もあるそうです。
人材派遣会社フルキャストが、昨年、3年契約総額6億円をかけて、県営宮城球場を「フルキャストスタジアム宮城」に変えたり、久光製薬も昨年12月に東京・有楽町の映画館「丸の内ルーブル」の命名権を取得し、「サロンパスルーブル丸の内」が誕生したそうです。
なんでも「ココロのこりをほぐす映画館」というキャッチフレーズだそうで、観客が映画鑑賞に求める「リラックス」と、コリを癒す商品の効用がマッチすると判断。メーカー側はさらに「年配者向け」というサロンパスの商品イメージを変えることを狙っていて、試写会などのイベントには薬剤師を派遣し、サンプル配布などもしているそうです(~o~)
さらに、この「命名権ビジネス」の裾野は広がりつつあり、ゴルフ場のコース名や、バス停の名前など、さまざまな分野に及んでいます。
福岡サンレイクゴルフ倶楽部(福岡県高田市)は、昨年10月ゴルフ場としては全国で初めて、コースの命名権を、自然食品メーカー・ベストアメニティ(福岡県久留米市)に売ったそうですし、兵庫県内でスーパーを展開するマルアイは、今年4月の新店舗オープンに合わせて、神戸市須磨区にあるバス停を「鷹取町(マルアイ前)」としたそうです。
このバス停の命名権は1か月3万円で3年契約。神戸市が今春、市営バスの経費削減策として導入した、バス停命名権の第1号だそうです。
このくらいなら、中小企業にも十分実現可能な金額ですから、今後は「命名権」を「企業ブランディング」の選択肢のひとつとして、採用する企業が増えてくるのではないでしょうか(*^^)v ブランディングの幅が広がるという意味で、歓迎すべき流れだと思います。
しかし、気をつけなくてはいけないのは、施設やバス停はあくまでも公共性のあるものだということ。そこに「ハマる」名前をつけることが相当大切だと思います。
完全に浮いた名前をつけてしまうと、企業のマイナスイメージが広がる…なんてことにもなりかねませんから、そのあたりのことに注意しながら、来るべきチャンスに備えて、あなたの会社でも一度検討してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
2006年11月07日(火)更新
日本の“おカネ事情”
ところで、日本全国に「預貯金」がまったくない世帯はどの位あると思いますか?
金融広報中央委員会(事務局・日本銀行内)の発表によると、「預貯金なし世帯」は全体の22%だそうです。
金融広報中央委員会では、毎年「家計の金融資産に関する世論調査」(調査期間:6/23~7/10、対象は全国の1万8千世帯、回収率34.5%)をしているようですが、今年「預貯金が全く無い」と回答した2人以上の世帯比率は22.2%で、前年を0.6%ほど下回り、これは4年ぶりの減少傾向なんですって。
96年には10%前後だった貯蓄なし世帯比率は、2000年以降急激に高まり、03年には20%を突破! ここ数年22%前後で推移しているようです。
ちなみに、貯蓄なしの単身世帯は、32.3%もあるそうですから、景気回復などと言っても、将来に不安を抱える人はまだまだ多そうですね(――;)
一方、1世帯当たりの平均貯蓄(金融資産)残高は、1,073万円と前年より12万円の減少。昨年より貯蓄が増えたと答えた世帯は、4.4ポイント増で、全体の25.1%という結果となりました。
三菱UFJメリルリンチPB証券でも、面白い調査結果を発表していて、100万ドル(約1億2千万円)以上の資産を持つ日本の富裕層一人当たりの平均保有資産は、270万ドル(約3億2千万円)だと発表しました。
同調査では、アジア地域の富裕層の平均は、320万ドル、世界平均は380万ドルだそうですから、「日本はお金持ちの数は多いが、小粒である」と分析しています。
以前の記事にもあるように、アジアの富裕層は約240万人で、このうち日本人が141万人と約6割を占めているものの、1人当たりの平均保有資産では、日本はアジア8カ国・地域のうち7番目という結果に。
トップは香港で530万ドル、2位の中国も500万ドルで、いずれにしても大きく水をあけられた形となりました。
こんな結果を見ていると、もっと日本からもスケールの大きいお金持ちが誕生してもいいように思いませんか? 日本という狭い世界に満足せず、もっとグローバルな視点を持ちたいものですよね。
私は、自社のサイトにも「経営のヒント」というブログを書いているのですが、経営者に「世の中を見る目」さえあれば、いくらでもビジネスを大きくするチャンスが見つかると思うのです。「世の中の見方」として、参考にしていただければうれしいです(@^^)/~~~
2006年10月30日(月)更新
経営者の勉強の仕方
私の主催する『高収益トップ3%倶楽部』の勉強会では時々お話するのですが、経営者はまず、自分が「天才型」か「秀才型」かを見極める必要があります。
「天才型」経営者というのは、生まれながらの直感で「売れるもの」がわかったりするなんてタイプ。反対に「秀才型」経営者は、文字どおりコツコツ真面目に勉強して、実力をつけていくタイプです。
この両者は、勉強すべきものも全く違いますから、注意が必要なんです。ひとことで言うと、「天才型」はあまりまじめに勉強しないこと! 人の話もあんまり聞かないでOKです(*^^)v
若くして経営者になった場合は特に注意が必要で、経営者の先輩たちは、「こんな本を読め」とか「早起きしろ」とか、はたまた「掃除をしろ」なんて、その人に良かれと思って「一般的」な助言をしてくれるものです。
経験の少ない若き天才経営者は、「そんなもんかな」と、素直にその教えを聞いているうちに、全く「普通の人」になってしまうなんて例も少なくないんです(――;) 諸先輩方は、悪気なくふつうの人になることを教えてしまうんですね。
天才型の若き経営者の方は、そんなドツボにはまらないよう、十分ご注意いただきたいと思います。さらに言えば、同じ天才型でも、「仕事を作れる天才」とか、「組織を動かせる天才」などさまざまなタイプがいますから、自分の引き出しを増やすようなイメージで、上手に勉強されるといいと思います!(^^)!
一方、「秀才型」経営者は、自分の「経営ノート」(=どんなことがあっても揺らがない、自分の経営哲学)を作るために勉強が必要と考えてください。考えがブレたり、迷ったりしたときに「戻る場所」を持っている経営者は、根本的な強さがあります(*^^)v
もちろん、尊敬する人に直接お会いして教えを請えればベストですが、お互いに忙しい身の上ですから、無理に会おうとするより、「本」で勉強するのは相当楽な方法です。秀才型経営者の読書は、質も量も必要だということです。
最後にもうひとつだけアドバイスしますが、あなたは「成功から学ぶのと失敗から学ぶのはどっちが役に立つ」とお考えですか?
ちなみに私は、「失敗から学ぶ」方が意味があると考えています(^^♪
実は、成功の要因は、当の本人も正確に把握できていない場合がほとんどなんです。「なんだか知らないけど当たっちゃった!」って感じで収益を上げている会社も結構ありますし、普通、成功はいくつかの要素が複合的に重なっての結果なので、そこから学ぶのはかなり難しいと思います。
反対に、はじめから「失敗しよう」と思って経営している経営者は居るばずもなく、みんな真剣にやった結果コケているわけですから、失敗からはとっても学びやすいんです。
これを参考に、この秋、あなたの経営手腕にますます磨きをかけていただければうれしい限りです(@^^)/~~~
2006年10月23日(月)更新
様変わりする社員旅行
といっても、かつての社員旅行といえば、温泉に入り浴衣に着替えて、大広間で宴会・・・というパターンでしたが、今どきの社員旅行は、全く違ったイメージみたいです!(^^)!
大手旅行各社も、そんなニーズに素早く対応していて、JTB西日本では、「チームビルディングを取り入れた社員研修旅行」プランを作り、フレックスタイムやSOHOスタイルで働く職場でのコミュニケーション不足を補う機会として、ひと味違った社員旅行を提案しています。
チームでアドベンチャー体験をすることで、より強固な組織作りに「社員旅行」を活かそうという試みですね。
また、近畿日本ツーリストでは、15年ぶりに『職場旅行 虎の巻』という社員旅行のノウハウをまとめた幹事向けの冊子を復刊させ、各支店窓口で配布を始めたそうです。
この冊子は、社員旅行を成功させる幹事の心得10か条を指南するとともに、豊富なカラー写真で、国内外のお勧め旅行先を紹介したり、「無理酒」「下ネタ」「記憶喪失」など宴会でのご法度までレクチャーする親切ぶりです。
旅行のプラン自体も昔とはずいぶん違うようで、ほぼ全日自由行動! 全員が集まるのは、最終日の夕食だけ、なんてケースもめずらしくないみたいです。これなら、旅先でまで、上司にお酌をするのは御免だなんて若者も、十分楽しめる内容ですよね。
こんな感じの旅行なら、「頑張れば、また来年も行ける!」と、社員旅行が社員のモティベーションを高める役割までしてくれるかもしれません(*^^)v
日本の企業も、ここ数年成果主義に走りすぎた感がありますから、社員旅行が社員同士のコミュニケーションを良くしたり、社内に一体感を生んだりする役割を果たすことも期待できます。
というように、社員旅行もしばらくみないうちにすっかり様変わりしていたことに、ちょっと驚いたわけですが、ものごとは日々変化し、それがビジネスチャンスに繋がるわけです。いかに早くその変化の兆しを捉えるかが、経営者にとって大切な資質なんです。
あなたの周りにも、昔からやっている行事や慣習で、変化しつつあるものがきっとあるはずです。それを切り口に、ビジネスモデルを組み立ててみると、意外とおもしろいことになるかもしれません(@^^)/~~~
2006年10月13日(金)更新
ライバルは異業種!?
特に、20代女性の海外旅行離れが加速しているようです。昨年1年間の旅行者は190万人と、5年前の2000年より74万人も少なくなっているのです。他の年齢層では、大きな変化はないところを見ると、20代女性の特異な現象といえるでしょう。
では、この年代の女性たちは、そのお金を一体何に使っていると思いますか? エステや岩盤浴などのリラクゼーション系?? 確かに、この市場も拡大傾向にあります。昨年のエステ市場は4,500億円と、前年比3.6%増だそうです。しかし、エステは旅行の本当のライバルでなく、真のライバルは、液晶薄型テレビをはじめとする「家電」なんですって(^^♪
高嶺の花だった大画面テレビも、ここへきて、随分と値ごろ感のある価格になってきたので、思い切って決断・・・といったところでしょうか。今やDVDも月極の定額制で好きなだけ借りられる時代になりましたし、ケーブルテレビがついた賃貸マンションなども増えてきましたから、「いい画面で観たい」という欲求も自然と高まるのかもしれませんね。
またこの層は、携帯電話や携帯音楽プレーヤーなど、新・必需品への出費もかさみます。大型テレビと並んで、地上デジタル放送対応チュナー付パソコンも人気ですし、今年、音響機器の オンキヨーが初めて作ったパソコンも、なかなかの人気ぶりだそうですよ。
音楽や動画をダウンロードすることが当たり前となり、パソコンにも「音質の良さ」が求められる時代になりました。オンキヨーのパソコンは、そんな耳の肥えた若者たちのニーズにも十分応えたというわけです。
今や、携帯もパソコンも持っていない人を探すのが難しい世の中です。しかもそれらは、どんどん新機種が出ますから、買い替えサイクルも早くなる一方。お金もかかるわけですね(――;) そんなあおりで、自然と「海外旅行」への出費が抑えられることになったのでしょうが、ここで注目したいのが『ライバルは異業種だ!』という事実です。
これまでの経営は、業界で1位になることを目指し、「競合他社」に勝っていけばよかった面がありましたが、これからの時代、どうやらそうはいかないようです。
企業は、単にモノやサービスを提供するだけでなく、「家でゆっくり映画を観る生活」「いい音で好きな音楽を存分に楽しむ」などの魅力的なライフスタイルそのものを消費者に提案し、他で使うはずだったお金を、自分たちのフィールドまで持ってきてもらうくらいのパワーを持った経営が求められるようになったと思います。あなたはどうお感じでしょうか(@^^)/~~~
2006年09月29日(金)更新
韓流から逆流!?
韓国観光公社によれば、今年上半期に韓国を訪れた日本人は約120万人。前年同期比で4.5%の減少だそうですが、120万人って結構な数字ですよねぇ。
韓流ブームが盛り上がった2004年、2005年には2ケタの伸びを示していたそうですから、それに比べての「減少」ってことでしょうが、おもしろいことに、反対に日本を訪れる韓国人旅行者が20%も増加しているんですって。韓流から逆流現象ってことでしょうか(*^_^*)
訪日した韓国人旅行者は、半期ベースで初めて100万人を超え、23.6%増と過去最高の伸び率を記録したみたいです!(^^)! 韓国では、海外旅行がちょっとしたブームになっているようで、それに加えウォン高になったことも理由のようですが、韓国ドラマが、日韓の文化交流に一役も二役もかっていることは間違いなさそうです。
韓国ドラマにハマったことをきっかけに、韓国語を習い始めたり、韓国へ旅行したくなった人がたくさん現れたわけですから、観光局の親善大使より、大きな役割を果たしたんじゃないかと思います(*^^)v
韓国から日本へ旅行に来た人たちは、日本のどこに興味を持ったり、日本にどんな印象を抱いたりするのでしょうか・・・ちょっと聞いてみたい気もしますよね(~o~) 日本に魅力があれば、今後ますますこうした観光客は増えてくるでしょうから、そのターゲットに向けたサービスなどを考えてみるのもいいかもしれませんね(@^^)/~~~
2006年09月25日(月)更新
優秀な実習生に『入社パス』を発行する会社
東京・港区が本社のIT企業ワークスアプリケーションズという会社ですが、この会社では、インターンシップに参加した学生の中から成績優秀者に対し、3年ないし5年の間ならいつでも入社できるパスを与えるというのです。おもしろいことを考えましたよね(*^^)v
8月1日~25日までの期間、今年の第3期インターンシップ生となる300人近い学生が、間仕切りのない約850平方メートルの広さの部屋に集められ、プログラミングの入門書と、ネットにつながっていないパソコンが各自に1台与えられた上で実習がスタート。
この期間の実習課題は「ホテルの業務管理システムを構築する」というもので、期間中は日給1万円が支払われるものの、参加者は実習期間中盤で、社員相手に自分の開発した製品を売り込み、そこで認めてもらえなければ直ちに実習終了となるそうです。
次の段階に進めた人も、最後にもう一度社員に営業活動をして、入社パス取得者が決まるのだとか。若干の辞退者もいたそうですが、最終日を迎えられた学生は174名ほどだったといいます。
そもそもインターシップを受けるには、まず説明会に参加し、筆記試験をパスする必要があり、昨年は約1万人が説明会に参加、1,240名がインターンシップに進み、そのうち470名に入社パスを発行したそうです。
パス発行は今年で5年目で、これまでパス発行者の約半数が入社しているそうですから、なかなかの確率ではないでしょうか。一度他の会社で働いたり、起業したものの、思い直して入社してくるなんてケースもあるみたいです。
この会社が学生の何を見ているかというと、決して技術や知識ではなく、論理的な思考能力や問題解決能力、発想力などの資質です。こうした資質は、筆記試験や面接だけではなかなか見抜くのは難しいものです。
学生にも実際の体験を通して、この会社でやっていけるかを良く見極めてから入社を決めてもらった方が、お互いの幸せのためにいいですから、本当にうまいやり方を考えたものだと思います!(^^)!
このワークスアプリケーションズの今年6月期の売上高は、約142億円ですが、ざっと計算しても、このインターンシップに数億円単位の経費をかけていることがわかります。ソフト開発の会社ですから、人材こそ企業成長の決め手であることをよくわかっているのでしょう。
この事例を参考に、あなたの会社は採りたい人にとって魅力的か、採用したい人に向けてのメッセージは十分発信されているか、また採用のやり方に見直すべき点はないかなど、じっくり考えてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
2006年09月15日(金)更新
豪華客船で世界一周の旅
しかも、この募集広告は2008年4月からのツアー客を募集するもので、この金額は「早期割引価格」なんだそうです。正規の価格だと、387万から~1900万円するのだとか。
巷では、2007年問題などと騒がれていますが、団塊の世代の退職金を狙った広告なのかな、などと思ったりもしますが、それはともかく、世の中には、こういう旅行に行こうと普通に思う層が確実に存在するということです。
長いこと会社を経営していると、自分の業界の枠に囚われた思考回路が出来上がり、ついつい自分の物差しで世間を見てしまいますが、経営者としては、「自分の想像外」のことにも注意深く目を向ける感性を持ちたいものです。
自分だったら、お金はもっと別のことに使うとか、102日間も家を空けられないよとか…色々思うことはおありでしょうが、この豪華客船・飛鳥が大人気を得ていることだけは確かな事実のようです。
ちなみに、日頃、嫁×姑のバトルにうんざりしているご主人が、102日間の平穏な暮らしを求め、親孝行と称して、お母さんをこの船に乗せるなんて、シニカルな需要もあったりするみたいですから、世の中には自分の想像を超えることがたくさんあるものです(笑)。
このツアーは、日本で最初のクルーズ専門の旅行会社ゆたか倶楽部というところが企画しているものですが、この会社が本当に上手な「顧客化」をしていたなら、「怖いものなし」といった感じですよね。なんせ、客層がいいですから(*^^)v
それに、102日間も一緒に船旅をすれば、気の合うお客さん同士は、相当仲良くなるはずですから、自然とコミュニティが出来上がりますし、旅から帰った後も、そのお客さんたちに楽しい情報を提供し続けていけば、そこから新たなビジネスチャンスも生まれてくると思います。
たまには日常を離れ、枠を外していろいろと考えてみると経営に活かせるヒントが見えてきますよね(@^^)/~~~
2006年09月08日(金)更新
そろばんで世代を超えたコミュニケーション
高齢者には懐かしく、子どもたちには目新しい存在のそろばん。大人にとっては、今流行りの「脳トレ」の一環に、そして子どもたちにとっては「基礎学力アップ」にと、それぞれに目的は違うようですが、そんな「そろばん」を介して、世代を超えた交流まで生まれているそうですから、ちょっと面白い現象だと思いませんか!(^^)!
電卓やPCの普及ですっかり影をひそめていたそろばんですが、このところ学校教育の現場でも注目を集めていて、兵庫県尼崎市は、国の構造改革特区制度で通称「そろばん特区」の認定を受け、2004年度から小学校の授業に尼崎市独自の「計算科」を導入したのだとか。
計算力や暗記力が身につくのはもちろんのこと、「子供たちの集中力が増した」とますます学校側の期待を集めているようです。
「そろばん」とはなかなかユニークな存在で、通常計算は『左脳』を使うものですが、そろばん上級者になると、頭の中で玉をイメージして暗算するようになり、『右脳』を使い始めるんだそうです。そろばんは、右脳と左脳の両方をバランス良く刺激する貴重な道具なんですね。
さらに、脳にいいだけでなく、“そろばんのお役目”はまだまだ広がりそうなのです。
千葉県船橋市の市立三山東小学校では、そろばんを地域の高齢者と子どもたちの交流に役立てているそうで、今年から週に2回、60~70代が中心のボランティアの方が、「パチパチ先生」として朝の授業の前の時間を使い、6年生にそろばんの指導をしているんですって(~o~)
学校側でも、「自分たちのために頑張ってくれている方々の姿から、子どもたちも計算力以外に学ぶものがあるはず」と考えているようですが、ひとつの道具にすぎなかったそろばんが、世代を超えたコミュニケーションに役立っているなんて、ちょっと楽しいですよね。
こんな兆しを捉えたら、そろばんメーカーや業界団体などがさらに後押しをすると、ひとつのムーブメントを起こせるんじゃないかと思います(*^^)v
この事例を参考に、あなたの会社の商品でも同じようなことができないかなどと考えてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~ ̄
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ボードメンバープロフィール
石原 明(いしはら あきら)氏
僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社
ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。
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