石原明の「知的経営の切り口」 | 経営者会報 (社長ブログ)
企業を発展させるための経営のヒントについて、独自の切り口で紹介します。
2010年05月21日(金)更新
ゲームで釣り上げた「カンパチ」が自宅に届く!? マルハニチロの新戦略
なんでも、携帯の釣りゲームで「カンパチ」を釣り上げて、サイトに住所・氏名などを記入すると、3枚におろした本物の「カンパチ」が無料で届くのだそうです(@_@;)
このゲームは『鹿児島カンパチ釣り天国』というものですが、同社と鹿児島県漁業協同組合連合会の販売会社が共同で取り組んでいる、鹿児島養殖カンパチのブランド構築に向けての企画のひとつです。
マルハニチロは昨年末に、養殖魚を「よかとと」ブランドに統一し、鹿児島の養殖場で育てたカンパチは「薩摩カンパチどん」と名付けて販促活動に懸命のようですね。
ネーミングセンスはともかく(笑)、ネットとリアルをみごとに繋いだこの戦略はかなりのセンスです(*^^)v ゲームの他にもサイトでは、カンパチの栄養価や料理レシピなども公開し、情報発信を積極的に行なっていくようです。
それにしても、今どきの人たちをリアルに“動かす”には、やっぱり「ゲーム」なんだ……ってことですよね。
特に最近の若い世代は、長い文章を読まない傾向がどんどん強くなっていて、寂しい限りですが、本はもとより、サイト上の長い文章なんかも、読まれなくなっているみたいです(――;)
すでに文章による説得の時代は終わり、“おしゃれ”か“おもしろい”でしか、リアルに人を動かせなくなっているのかもしれません。こうなるともう「感性」の勝負です!
経営者も、理論理屈にとらわれることなく、もっと感覚的に経営していくべきなのかもしれませんが、なかでも「ネットとリアルをつなぐとおもしろい」という感覚だけは、とことん磨いておきたいものです。
経営者が、「どうしたら人が動くか、集まるか」をわかっていないことには、会社の未来はありません。この事例を参考に、自社のマーケティングを“新感覚”で見直してみてください(@^^)/~~~
2010年05月14日(金)更新
自社における「顧客化のゴールは何か?」を考える
これからの時代、企業にとって「顧客化」はますます重要になりますが、“自社にとっての顧客化”はどうあるべきかを経営者がはっきり示していないと、現場はカラ回りを繰り返し、とてももったいない状況に陥ってしまいます(――;)
今回の回答を参考に、ぜひ「自社の顧客化のゴール」について、より深く考えてみてください。
== 質 問 ==
輸入の高級海産物を扱っている会社ですが、石原先生のマーケティングの仕組みの中に『顧客化』というのがあります。お客様にファンになってもらい、紹介してもらうというものです。
幸いに弊社と続けて取引してくださるお客様はたくさんいます。しかし「おまえのとこのためにお客を連れてきたぞ」ということがあったのは一度しかありません。
一体どんなことに気をつけ、何を準備し、継続すると、紹介は起こせるの でしょうか? 教えてください。
== 回答 ==
顧客化に対する質問は多くありますが、顧客化について考える時に大切なのは、自社のビジネスにおいて「顧客化のゴールは何か?」ということです。ビジネスによっては、そもそも紹介が出にくいという仕事もあります。どちらかというと、この仕事はそんな感じがします(ーー;)
ということで、その辺(ゴール)を一回見直す・考えてみるといいのではないでしょうか?
== 解 説 ==
マーケティングにおいて、非常に大事なステップが、今回の質問のあった顧客化です。
なぜ大切かというと、商品やサービスを販売したときに、そのお客様から気に入っていただいてリピートや紹介が得られれば、マーケティングロジックが安定し、売るために必要なトータルの費用が大幅に下がるからです。
ということで、顧客化のゴールはお客様が商品やサービスを気に入ってくれてリピートしてくれる、新商品や新サービスを提案した時に買ってくれる、それだけではなく、新規にお客様を紹介してくれるということになります。
・・・これ、確かにそうですよね(^_^;)
皆様にもそう言っているし、もちろん、これが理論的には正解でありゴールなんですが、実はビジネスによっては顧客化というのがリピートまでは可能であるが、新規にお客様を紹介してもらうとなると、かなり難しいという種類のものもあります。
なので、自社にとってのマーケティングを考えた時には、顧客化のゴールは少しそういった要素も入れながら、考えると良いと思います。
・・・そうすると無理が無いですよね(*^_^*)
紹介が難しい仕事ですが、過去に私がコンサルした仕事でいうと、身近なところでは優秀な塾の生徒の紹介はほとんど取るのが難しかったです(ーー;)
理由は簡単で、親が自分の子供にだけいい教育をさせたいと思っているので、他の親には教えたくないと思ってしまうからでした。
また、手作りのとっても素敵なバックを作っているお店がありましたが、ここのお客様も基本的には同じモノを他のお客さんが使っていると優越感がなくなってしまうので、なかなか紹介は出ませんでした。
今回の質問の会社が扱っている商品を考えた時に、高級な海産物となると、どうも同じような状況が生まれやすいのではないかと思いますがいかがでしょうか?
だって、自分のお店がすごく美味しいめずらしい食材を出して繁盛しているのに、たとえ地域は違っていたとしても、他でも同じものを出して欲しくないのは常ですよね(^_^;)
ましてや、近場ならなおさらですよね(ーー;)
それに今はネットの時代なんで、そんな美味しい何かがあるなんてことがネットで取り上げられたらあっという間に広がってしまいますよね。
ということで、今回の質問は、業種そのものや扱っているものが、そもそも紹介には向いていない、顧客化のゴールはリピートや新商品の購入に留めて努力するというのがいいのではないでしょうか?
そうすれば、紹介が出ないのはまだ努力が足りないからだ・・・というような間違った努力はしないですみそうです。参考にしてください。
いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があればぜひ覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
2010年05月07日(金)更新
旅行の新スタイル!? 「タク旅」を開発した長野中央タクシー
実施は昨年の夏からだそうですが、バスツアーなどと違い「1名から催行」されるので、予約はしたものの、開催されるのかどうかを心配する必要もなく、こちらの要望にも臨機応変に対応してくれるのでかなり好評みたいです(*^^)v
今のところ、発着エリアはある程度限定されているようですが、ジャンボタクシーを3名から14名で利用するツアーだと、お一人様2,800円からという手軽さも受けているようですし、もちろん、家族や仲間同士で貸し切ることもできます。
地元客からは「家族に気兼ねなく友達同士で楽しめるタク旅のお陰で生きる楽しみが増えた」とか、「足の悪い私が旅に出るなんて考えられなかった。幸せをありがとう」とか、「移動中も仲間とゆったり楽しめるのは貸切ならでは」などという声が、続々と集まってきているそうです。
ご存じのように、規制緩和による供給過剰に不景気が追い討ちをかけ、タクシー利用客は、減少の一途をたどっています。会社としても、経験豊富なドライバーを遊ばせておくより、旅行ガイドとしてのスキルを身につけてもらって、「タク旅」で生き生きと活躍してもらったほうが何倍もいいですよね(*^^)v
これも経営者のアイディアと決断だと思います。このモデルがうまくいけば、全国的に広がる可能性もありますし、他のタクシー会社に、ツアープランの立て方やドライバー育成のノウハウを有償で提供する・・・なんて新規ビジネスに発展する可能性もあります。
そういえば、ゴールデンウィーク中の渋滞にも楽しみ方があって、みんな意外とイヤがってないというアンケート結果を発表していたテレビ番組がありました。
なんでも、家族が狭い空間に長時間いることと、運転中は相手の目を見ないで会話できることから、ふだんは話せないようなことを話せたり、連帯感が高まったりするんだそうです(*^_^*)
自宅に迎えに来てもらえるという利便性はもちろんですが、タクシーを使った旅行には、飛行機や新幹線、はたまたゴージャスなバスで行くツアーとは、また違った魅力があるのかもしれませんね。自社の持てる資産と強みを活かしたビジネスモデルだと思います。
この事例を参考に、自社のモテル力を違った角度で発展させる方法を、あれこれ楽しみながら発想してみてはいかがでしょうか? “休みボケ”のいいリハビリになるかもしれませんよ(@^^)/~~~
2010年04月30日(金)更新
経営者の休暇の取り方
== 質 問 ==
長い社会人生活を過ごすに当たり、オンオフの使い分けは非常に大切になってくると思いますが、みなさまは経営者という立場上、それもなかなか難しいと思います。
そこで、1・2日の短期休暇と長期休暇のそれぞれケースについて、みなさまのリフレッシュ方法を教えてください。
== 回答 ==
短期の休暇は体調管理、長期の休暇は視野を広げたり思考を切り替えたりといった精神的なゆとりを持つために使うというのがいいのでは無いでしょうか?
特に経営者レベルになると、後者の長期休暇は大切なので事前にしっかりスケジュールを決めて“しっかり休む”を取り入れて欲しいと思います。
== 解 説 ==
今回は休暇をどう取るか、どんな風に活かすかという質問ですが、家族とのコミュニケーションはとっても大切ですが、これは仕事以外(社会人生活でって書いてあるので・・・)と考えてお答えすると、大きく分けて2つの考え方ができると思います。
その一つが、日々仕事をするための気力や体力、思考力などを補充するため=“体調管理”のためにしっかりと休暇を取るという考え方です。
精神と体力は、実はかなりの部分で連動性があるのですが、本人的に認識し難いという問題があります。
なので、仕事でのパフォーマンスが落ちている時に、休むのではなくて返ってがんばってしまって成果を出そうとする場合が多いのですが、こういう努力は一時的には効果があっても、先々にはどんどんパフォーマンスが落ちるという結果を作ってしまいます(ーー;)
パフォーマンスが落ちる → 気合を入れる 短期は成果が回復 → 気が付くと疲れてパフォーマンスが落ちる → 気合を入れる 成果回復 → 倒れる!!
とかいうサイクルですね(@_@;)
こういう時は一回しっかり休息の時間を取って、休んでしまうことが重要なのですが、無理すりゃできる式で、粘る経営者の方は多いと思います。
疲れたら、自分の最高のパフォーマンスは出せないと肝に銘じて、予めスケジュールに休息の時間を割り振りましょう。
そして、休息に対するもう一つの考え方ですが、それは目線を日常から外し、遠くを見るために休むということだと思います。
経営は今の努力が今の成果と同時に将来の成果にも繋がると最大効率なのですが、そういう流れを創るためにも、経営者が定期的に今に視線を集中させることから離れなければならないわけですが、そのためにわざとちょっと長期の休暇をとるという考え方です。
目先の仕事に追われると、目先の成果は出ますが、長期的な視野に立った情報収集や戦略が立てられなくなりますからね(ーー;)
そして、結果的にはビジネスが小さくなってしまうので、目先の仕事を忘れてしまうくらい長い休暇をとって「思考のストレッチ」をしろということです。期間もそうですが、距離なんかも離れると観念して、思考を離すことができるようになりますよね。
こういう意味でわざと長期間休むということも非常に重要だと思います。以上が、私の思う経営者のための休暇の取り方ですが、参考になったら、ぜひそんな使い分けをしてみてください。
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2010年04月23日(金)更新
「カワセミブルー」の新車が好調!? 商品コンセプトを「色」で伝える
そんななか、今年(2010年)登場した新車には、これまでと一風変わったカラーが採用されているのをご存じでしょうか?
三菱自動車では、新型「RVR」のテーマカラーを「カワセミブルー」にしました。カラーのモチーフは、清流に住むカワセミの青い羽の色。
「RVR」は、低燃費でエコカー減税の対象車であることから、「環境の時代らしいクリーンなイメージから名付けた」そうですよ。
トヨタ自動車でも、6年ぶりにモデルチェンジした「パッソ」で、「ウグイスメタリック」や「キナコメタリック」といった新色を採用しています。
これまで自動車業界では、「腐る」という理由から食べ物の名前を使った色はタブー視してきたそうですが、先に日産自動車が「マーチ」でパプリカなどの食材をモチーフにした色を出して成功した例もあり、「食べ物は最も身近な自然と受け止める向きが強まっている」として、採用を決めたようです。
いずれにしても、「日本語」を使った色の名前が採用されているのがおもしろいですよね(*^_^*)
四季折々をめでる感性を持った日本人は、山吹色、群青色など、日本ならではの色の名前を無数に生み出してきました。
そうした感性が、「エコ」の時代とマッチしたのかもしれません。もしかしたら、これまで「ワインレッド」「ロイヤルブルー」などと呼んでいたカラーを、「日本語」で表現することで、海外にも広く受け入れられる商品名が誕生するかもしれませんね(*^^)v
また、三菱自動車が「環境の時代」を意識したように、色の名前ひとつで、会社や商品のイメージやコンセプトを上手に伝えることができるのです。
「RVR」の「カワセミブルー」は、一番人気のチタングレーに続く第2位の人気だそうで、同社で上位に来ると予想していた「白」や「黒」をあっさり抜き、会社側もちょっと驚いているみたいです。
こうした流れは、自動車業界以外にも広がっていくことでしょう。ぜひ、この事例を参考に、自社の商品カラーの付け方を、見直してみてはいかがでしょうか?
2010年04月16日(金)更新
石原流「ビジネスモデル」の思考法
== 質 問 ==
現在、保険代理業(生保、損保)を行っているので、この業界でのビジネスモデルとしてはどのようなアイディアがあるのか、例があれば教えて頂きたいです。
== 回答 ==
ビジネスの特性や置かれている環境そして構造などを考えて、一回保険のビジネスが、そもそもどんなビジネスなのかを考えてみるといいですね。
どんな仕事もそうですが、そうすれば結構、客観的な視点で解決策が見えてきます。
== 解 説 ==
今回は、ビジネスそのものの相談ですが、保険の方はかなり苦労しているようですね(*^_^*)大手保険会社さんからも結構相談や講演・コンサルの依頼が私のところには来ています。
こういう相談に直接お答えしている関係で、この質問には直接的な回答(実はこうすれば絶対にいけるという答えはあり、実際に実行していただいてかなりの成果に繋がっています)はできませんが、いい機会なので、こういうビジネスを見直すときの考え方を回答したいと思います。
コレなら、保険の仕事以外の方も参考になると思います(*^^)v
それは、今、見(考え)ているよりももっと広い範囲に視野を広げて、その仕事の特性や置かれている環境、構造などを一回整理して考えてみることです。
例えば、「保険ってそもそもどんな成り立ちをして業そのものができたのか?」とか、「生きてる人全員にとりあえず必要ってことは、会う人はみんな見込客なんだなぁ~」とか、「コンプライアンスが一番キツイ業界、特に最近では商品が横並びで尚且つ複雑、普通の人にはまったく違いや特徴が分からない」・・・とかですね(*^_^*)
それから、「環境的にはネットの関係で、非常に危うい状況になっているなぁ~」などですが、考えると、結構いろいろ出てきますよね。
こういう事項を今度は、くっつけたり、並び替えたり、どっか別の仕事でこんな感じの仕事はないかなぁ~とか思考して、もっと視野を広げて行ったりするのもいいですが、こんな項目を客観的に見ていきながら、答えを導いていく感じですね。
そうすると、突然! 「あ!コレ、行けるかも!!」って答えが出てきたりします。
もちろん、一回でこの答えが見つかるほど簡単なビジネスはどこにもありませんから、わたしの場合は、このリストを毎日見て思考・毎日見て思考・・・を繰り返して行きます。
保険の答えを出す時は、確か一週間くらい考えていたと思います(ってことは「最低コレくらいは考えてね」ってことです)。
そうすると、潜在意識などもフル動員した面白いアイディアが出てきたりします。秘訣は、答えや、答えのヒントが見つかり、気分が楽しくなる状態を早く作ることですね。
ということで、一生役立つ思考のトレーニング方法にもなります。ぜひ、トライしてみてください。
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2010年04月09日(金)更新
携帯ゲームで集客!? GPSと情報をリンクする威力
今、電車に乗ると、半分以上の人が携帯電話をいじっているように思いますが、この「位置ゲー」が、みごとに「ネット」と「リアル」をつなぐ役目を果たしているようで、出張族の中には、この「ケータイ国盗り合戦」にハマッている人も多いと聞きます。
最近では、この「位置ゲー」が、集客ツールとして大活躍しているのです。同名の「位置ゲー」を運営する「コロプラ」では、ゲームと店舗との提携をすすめており、ユーザーたちの間では、買い物することで得られる通常では手に入らない「レアアイテム」を求めて、わざわざ地方まで買い物に出かける…なんてことがふつうに行われているみたいです。
ちなみに「コロプラ」とは、仮想通貨「プラ」でアイテムを買い集め、自分のコロニー(居住地)の人口が増えるのを楽しむというゲームです。さらに移動先でしか買えない仮想「お土産」を集めたり、別の参加者と交換したり、近くに滞在する参加者と交信できたりするというしかけがウケて、2008年10月の会社設立後、ユーザーは順調に伸び続け、今では約100万人に達する勢いなのだとか(@_@;)
このゲームに昨年(2009年)から新たに加わったのが、カードを使った実店舗との連携システムです。ユーザーが提携店で買い物をすると、購入金額に応じたカードを受け取ることができるのですが、そこに記載された番号を登録すると、通常では入手できない「レアアイテムのお土産」が買える、というしかけです。
このレアアイテムは、ゲーム内で仮想通貨を使って高値で売買されることもあるため、交通費をかけてまで、わざわざ買い物に出かける・・・なんて現象が起きているわけです。
それに対する賛否はともかく、GPSと情報を上手にリンクさせることで、ネット社会の住人を、リアル社会へ連れ出すことができるわけですね。
ちなみに、提携店舗は、買い物をした利用者に渡したカードの金額の20%を、集客の謝礼として運営会社に支払う仕組みになっているため、初期費用や固定費用はかからないみたいです。
これって、格安ツアーに組み込まれているお土産やさんと、旅行代理店の関係と同じ図式ですよね(――;) 土産店の集客が携帯ゲームで行われるようになったとは…今っぽいというかなんというか…。
マピオンやコロプラは、地方の活性化に留まらず、法人向けのサービスにも積極的な動きを見せています。マピオンは今月(2010年4月)1日から、ANAの携帯サイトにゲームを導入し始めました。
全国の空港や観光地で、携帯電話から位置情報を取得すると、スタンプが溜まっていくしくみです。つまり、携帯を使った「スタンプラリー」みたいなものですね。
一方、コロプラが東京メトロと組んで発売する「1日乗車券」(710円)は、新宿など首都圏の27の駅の定期券売場で買えるそうですが、駅の外に出て携帯電話から位置情報を取得すると、駅ごとに異なるバーチャル食材がもらえます。
「1日乗車券」の番号を入力すると、ゲーム内に料理人が現れ食材を調理してくれて、ゲームが進行するというしかけです。さらに今月17日から10月16日までは、東京メトロ全駅で、ゲーム内アイテムも配信するそうですよ。
こうした事例からもわかるとおり、情報化社会は限りなく進化を遂げています。「ネットもよくわからないのに、今度はGPSか…」などと言わず、経営者のアイディアしだいでどんどん集客が楽になっていく社会だと、歓迎の気持ちを持って、ぜひ前向きに捉えてみてください(@^^)/~~~
2010年04月02日(金)更新
twitterを使い始めて思うこと
今回は、私が最近始めた「twitter」についての質問を取り上げてみました。みなさんの中にも、ユーザーが多いと思いますので、ぜひご意見・ご感想をお寄せください(*^_^*)
== 質 問 ==
先生もアカウントをお持ちですが、twitterの活用について考えておられますか? もしくは企業がtwitterを使っていることをどう考えられますか?
== 回答 ==
twitterに付いては、始めてみたばかりなので何とも言えない部分もありますが、現時点での感想は新しく加わった通信手段という感じです。ネットの普及で個人が簡単にメディアを持つ時代が来ると思っていましたが、それが一気に加速した感じです。
== 解 説 ==
twitterの活用法に付いては現在模索中なので試行錯誤しながら書き込みをしていますが、現時点で感じているのは、ネット上に持てる個人のメディア(情報発信ツール)ということです。
twitterはフォローしてくれる人に向かって、情報を発信することができる・・・というものなので、こういう考え方ができると思いますが、お金や時間はたまたシステム構築など何も投資することなしに、こんな媒体を使えるようになってしまったのですから、世の中、なんと便利になったことかと思ってしまいます。
また、ネットにPCから画像や動画も配信できるとなると、本当にメディアが持ててしまった感じですが、中でも、twitterは「情報の連鎖」という面で非常におもしろいと最近感じています。
とは言いながら、たまにパスワードを忘れたりする感じで(ーー;)、ゆる~くtwitterを活用(実験・検証)している私ですが、twitterなどネットの出現でちょっとビックリしたことがあるので、このQ&Aの回答の参考になると思って少しその話をします。
それは、私が最近「成功曲線セミナー」を8年ぶりに復活させ、セミナー集客のために中身を知ってもらいたいと無料のオリエンテーションを企画し、それを告知しようと考えて、このメルマガに掲載したり、号外を出したり、ブログに書いたりしたなかでの気づきです。
実際にオリエンテーションを開催した時に感じたのですが、twitterをはじめ、かなり多くの書き込みがネット上に掲載されたようですね(*^_^*)
こんなことは8年前にセミナーを開催していた時には絶対になかったことなので、かなり新鮮でしたし、あらためて「集客が楽になったな~」とビックリしながら強く感じてしまいました。
こういったネット上のクチコミを一気にやりやすい形で連鎖させていくのがtwitterだと思うので、工夫次第ではかなりのことが起こせる感じがしています。
このtwitterに関しては、今後もいろいろ試行錯誤しながら感想をレポートさせていただきます。・・・と、今回はQ&Aとはちょっと違う感じになってしまいましたが、参考にしていただければと思います。
ちなみに、私のtwitterIDは「IshiharaAkira」です。よかったらフォローして、私のつぶやきを受け取ってください(*^_^*)
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2010年03月26日(金)更新
ネット販売・進化系・・・「プチギフト」&「おねだり機能」
おもしろいのが、「相手のメールアドレスさえわかればOK」というところ。運営するのは、株式会社メールdeギフトという会社です。
サイトに相手のメールアドレスを入力すれば、相手に「◎◎さんからこんなギフトがきました」といったメールが届き、受け取りたい場合には、そこで自分の住所を入力するとその品物が届く・・・というしくみです。このしくみなら、相手の携帯アドレスやニックネームしか知らない場合でも、相手にプレゼントが贈れるというわけです(*^^)v
これって、今の人間関係を、みごとにマーケティングに活かしてますよね。特に若い世代では、個人情報保護のために、学校でも住所録が配られなくなりましたから、友達と言っても、相手のアドレスしか知らない・・・なんてことがふつうにあるみたいです。
また、わざわざ住所を調べたり、いちいち入力したりするのも手間がかかりますから、相手のアドレスだけで、思い立ったらプレゼントが贈れるという手軽さもいいですね。「当日」でも間に合うそうですから、このあたりも、時代のスピード感覚にマッチしていると思います。
もうひとつおもしろいと思ったのが、「おねだり機能」を付けた下着メーカー「トリンプ」の通販サイトです。女性が自分で選んだ商品を、彼におねだりできるしくみなんです(*^_^*)
こちらも、彼のアドレスをサイトに入力すると、トリンプから「◎◎さんからおねだりされています」みたいなメールが届き、いやなら「却下」もできるしくみなんですが、なんと!79%の男性が「おねだり」を聞き入れているそうです。驚異的なコンバージョン率ですよね(@_@;)
たとえば、ホワイトデーのお返しや、クリスマスプレゼントなんかにも、このしくみはかなり有効だと思います。男性としても、ヘタなプレゼントをして自分の評価を落とすなら、相手から「おねだり」されたほうが、よっぽど楽かもしれませんね(笑)。
消費不況と言われる中でも、こうしたネットならではの“しかけ”で、着実に売上げを伸ばしている会社もあります。人間のちょっとした心理がわかれば、ネット販売をも進化させることができるのです。ぜひ、参考にしてください(@^^)/~~~
2010年03月19日(金)更新
ある「振り回し型」の社長の場合・・・
というわけで今回は、私の著書の読者さんからの質問を取り上げてみました。みなさんの中にも、思い当たるフシがある方もいらっしゃるかもしれません。ぜひ、参考にしてください。
== 質 問 ==
先生の著書『うちの社長はなぜ「ああ」なのか?』を読みました。大変参考になりました(*^_^*)診断の結果、自分は「振り回し型」でした。
だからでしょうか、将来的に大切な仕組み作りなどが苦手なので、ついつい後回しになってしまいます。直すのに何かいい方法はありますか?それから先生にもそういうことはあるのですか? 教えてください。
== 回答 ==
目の前の事に振り回されないで、仕組み作りなど、将来に関わる大切なことをしっかりやるためには、目線を先にのばすのが一番良いのではないかと思います。
経営においてはいろいろなことが大切なのですが、その物事がどれ位大切かどうかは立っているスタンスの違いに拠ると思います。なので、目線を先にすれば将来のウエイトが増し意識が変わりますので、ぜひ経営の目線を先にのばしてみてください。
== 解 説 ==
本、読んでいただいてありがとうございます。私の本にはそれぞれ書いた意図や理由があるのですが、経営者の最後(というかもっとも大事な)の課題は自分の性格や考え方の問題点に気付いてそれを変えることなので、今そういうご自身の問題に気付かれたとしたらとっても良かったと思います。
「振り回し型」の経営者を変えていくヒントは本の中に詳しく書いていますので、今回は質問の内容の仕組みつくりなどが後回しにされないようにするにはどうすれば良いか?という問いに答えたいと思います。
そこで冒頭の回答になるわけですが、こういう場合の解決策は“経営の目線を先にのばす”ということが一番良いのではないかと思います。
目線をのばすというのはどういうことかというと、経営者が経営を考える時の思考のスタンスを今月や来月あるいは今年いっぱいといった目先に合わせるのではなく、最低2年~3年先、できれば3年~5年先に合わせて考えるというスタンスになることです。
冒頭の説明のように目線をのばすと考え方の視点が変わりますので、結果、物事に対する思考のウエイトが変わりますから、目先のことよりも先のことの方が大切に見えてきますよね。だから、この方法が良いということです。
もちろん、経営の状況などもありますので、一概にスタンスを先にはのばせない場合もありますが、経営的に問題がないのであれば、ぜひ視点を先にのばすことをお勧めします。そうすれば、結果として仕組み作りなど将来大切なことに経営のウエイトが変わってくると思います。
最後に私の場合ですが(ーー;)
私もアイディアがどんどん先行するタイプなので、ともすると目線が、超・至近距離になる場合があるので、経営は出口を考えて行う!なんてことをしっかり思い出すようにしています。逸る自分を抑えるのにはこれが一番良いと思っています。
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ボードメンバープロフィール
石原 明(いしはら あきら)氏
僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社
ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。
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