石原明の「知的経営の切り口」 | 経営者会報 (社長ブログ)
企業を発展させるための経営のヒントについて、独自の切り口で紹介します。
2011年01月14日(金)更新
経営者のあり方 ~社長が選ぶ今年の社長2010~
すでにご存じの方もいるでしょうが、学校法人産業能率大学は、従業員数が10人以上の企業経営者(経営トップ)を対象に、「2010年の最優秀経営者が誰だと思うか」という調査を行いました。
その調査は、昨年の11月26日から12月5日までの10日間、インターネット調査会社を通じて544人の経営者を対象に行ったそうですが、その結果は・・・
1位)ソフトバンクの孫正義氏
2位)ファーストリテイリングの柳井正氏
3位)トヨタ自動車の豊田章男氏
となりました。ちなみに、これ以下の結果については、上の画像をクリックすると見ることができます。1位の孫社長は、昨年の3位からの急上昇で、「多機能携帯電話(iPhone)などで業界をリードした」と評価され、投票数全体の約23%を占める“100票”を獲得したようです。
孫社長といえば、Twitter上でも、随分話題を振りまきましたよね。今、久しぶりに孫社長のフォロワー数をチェックしてみたら、約74万人になっていました(@_@;)
Twitterで浜崎あゆみ本人とやりとりし、それから数ヶ月後、本人が出演するCMが放映されたことで、「ホントだったんだ~」と驚かれた方も多いと思います。
Twitterをインフラとして上手に活かすことで、経営のスピードに一気に加速をかけたという点では私も高く評価し、私の主宰する「高収益トップ3%倶楽部」の会員向け月刊誌『経営情報レポート』にも取り上げたりしました。
さらに注目すべきは、「ソフトバンクアカデミア」の開校でしょう。この学校の目的は、ズバリ!孫正義の後継者を育てること。一般的な管理職研修や経営塾とは、一線を画す位置づけです。
なんでも、ソフトバンクグループ内から270名、社外から30名を集め、初代校長は孫正義氏本人が務めます。毎週水曜日の17:00から、ご本人の授業が始まっているようですが、ちょっと内容が気になりますよね(笑)。
上記のサイトからは、「ソフトバンクアカデミアの概要」が、孫社長自身の声で聞けますので、ぜひお聞きいただきたいのですが、目指すのは「21世紀のプラトンアカデミー」だそうで、かつてプラトンが哲学を教えることで「統治者」を育てたように、孫社長自身も“10年”という歳月をかけて、後継者を育てる意気込みなのです。
景気が悪いと、ついつい目の前の売上げにアタフタしがちですが、やはり優秀な経営者は見ているところが違うものです。
2011年がみなさまにとって輝かしいものとなるよう、私も良質な情報を発信し続けていきますので、どうぞ本年もよろしくお願いいたします(@^^)/~~~
2010年12月24日(金)更新
「ネーミング」に悩む社長へのアドバイス
さて、今年最後のブログは、「ネーミング」に悩む経営者からの質問にお答えしました。参考にしていただけるとうれしいです(*^_^*)
== 質 問 ==
商品名はもちろん社名もそうですが、ネーミングでいつも苦労しています。名前の付け方で、何かアドバイスをいただけるとうれしいです。また、アドバイスをしてくれるような良い会社はありますか?
== 回 答 ==
ネーミングの方向としてはいろいろなアイディアがありますが、商品名にしろ社名にしろマーケティング上とっても大切なので、慎重に付けることをお勧めします。また企業規模にもよりますが、出来る事ならプロのコピーライターさん等に協力をお願いすると良いと思います。
== 解 説 ==
ネーミング(それから、それに関連してロゴのデザイン等・・・)は、商品名にしろ、社名にしろとっても大切なので、慎重に付けていただきたいのですが、中小企業でこの認識(レベル感)や知識を持っている会社はとっても少ないと思います。
なので、かなり適当につけてしまうことが多いのですが、そういう安易な付け方は絶対にやめた方がいいと思います。中でも最悪なのが、顧客(一般の方)や社員さんからの公募で付けるという場合です。
顧客や社員はネーミングのプロでは無いので、商品や会社などの大切な名前について(凄い偶然が無いわけでも無いですが)良いアイディアが出せるとは考えない方が良いと思います。
それから、これは講演会等で良く言うのですが、製造業の会社で商品名を決める場合にとにかく多いのが「○○君」「○○ボーイ」と言う名前ですが、こういうネーミングでヒットしている商品を私はほとんど見たことがありません(ーー;)
これなどは、おそらく社長さんが付ける名前のベスト10に入ると思いますが、社長にセンスが無い限り絶対に自分で付けない方が良いと思います(だって、社長が付けた名前に反論できる社員さんはいないですからね)。
なぜ、それほどネーミングが大切かというと、商品そのものの売れ行きとかブランディング上で、とっても大きな役割を果たすからです。
・・・・この辺りのことは私の著作『気絶するほど儲かる絶対法則』の3章「ものはなぜ売れるのか」のところで詳しく書いていますのでよく読んでください(^_-)-☆ (ちなみにこの本は、タイトルだけで読みたくなる本「日本タイトルだけ大賞2010」にランクインしたらしいです)
さて、では参考になる基準ですが・・・私が社名や商品名、それからサービス名などを付ける場合に考えていることをちょっと羅列しておきます。
1)パッと見て分かりやすい名前を付ける。
2)意味を聞いたらなるほど・・・と分かり、忘れにくい名前。
3)いつ聞いても新鮮、古い感じがしない、なので流行でない名前。
4)商品名がそのまま一般名称として使われやすい名前。
5)信用や信頼が増す名前。
6)高級感を醸し出し、一流企業と比べても遜色ない名前。
・・・・などですね(*^^)v
それから、回答にも書いたように、社名や商品名を決める場合には、できればプロのコピーライターさんのような方にアイディアをまず出してもらう・・・等のプロセスを使った方が良いと思います。
もちろん、任せっぱなしもダメですから、そのアイディアにいっぱい注文を付けてもらいたいのですが、そうすれば、水準以上の名前が付く可能性が大きいです。
当社はそういったスタッフを社内・外にしっかり抱えていますので、何かあったら相談してください。勉強になると思います。
いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があればぜひ覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
また、来たる年も、みなさんのお役に立つような情報を発信していきますので、どうぞよろしくお願いいたします!
2010年12月21日(火)更新
「ゴパン」に見る“世の中にない商品”を売り出す法
三洋電機が今年(2010年)11月に発売した、世界初! お米からパンがつくれるホームベーカリー(実勢価格49,800円)ですが、当初10月8日(毎月8日はお米の日だそうです)の発売を予定していたものの、発売前に予約が殺到したため、急遽、発売を一ヶ月延期したという商品です(*^_^*)
いざ発売を開始してみると、初日に予約分だけで完売。その後の予約注文も、来年3月までの販売計画を上回るほどで、予約受付の一時中止を決断せねばならなかったほどの人気ぶりなんです(>_<)
もちろん、昨今の経済環境から、メーカー各社はなるべく在庫を持たない体制を取っているといった事情もありますし、「お客は並ばせろ」方式で、「売り切れ!」のニュースを販促に活かすという戦略を採る会社もありますが、この『ゴパン』に関しては、事前の地道なプロモーション活動が実った、と見るべきだと思います。
近年、小麦アレルギーを持つ方はもちろん、カロリーを気にする消費者が増え、小麦よりヘルシーな「米粉」を使ったパンやケーキもめずらしくなくなりましたが、まだ「米粉」そのものが手に入りにくい状況もあることから、同社は炊飯器のごとく「米粒」を入れておけば「パン」が焼きあがる…という画期的なパン焼き器を開発したのです。
なんでも開発には5年の歳月を要したそうですが、米粒から直接パンをつくるには、まず米を水で柔らかくし、さらに削ってペースト状にする必要があります。その上で生地をこねていくわけですが、その複雑な作業を、一つのモーター回転軸と異なる回転数で行う正逆回転機構を採用することで、この一台でお米からパンを作ることを実現したんだそうです。
しかし、米粒からパンができるなんて、初めて聞くと、ちょっと信じられない感じがしますよね。世の中にない商品は、それだけ売りにくいということです(-_-;)
そこで同社は、マーケティング本部を絡めて大々的にデビューさせる戦略を採りました。月に1~2度のリーダー会議を持ち、8つのワーキンググループでは、生産や販促計画を綿密に詰めていったようです。
都内に期間限定で『ゴパン』で焼いたパンを試食できるカフェを開いたり、新潟県魚沼市をはじめ、各地のJAと協力し、その土地のお米の味を生かした“ご当地パン”をつくるイベントを行ったり、都内の製菓・製パン材料店でデモンストレーションを行ったり…と、創意工夫を凝らしたプロモーションを展開していったのです。
また、通常の新商品プロモーションは、3~4ヶ月前から始めるようですが、こと『ゴパン』に関しては、10ヶ月も前からプロモーションに着手したそうです。その甲斐あって、発売前から多くのメディア露出に成功し、プログやツイッターでも随分と話題になっていたようです(*^^)v
常々私が教えているのは、「いきなり売るから難しい」ということです。もともとマーケティング思考の弱いわが国では、「いいものをつくれば売れる」という概念が根強く残っている面があり、商品が出来上がってから、初めてその売り方を考える会社も少なくありません。
そういった意味では、同社が「マーケットを先につくろう」と発想したことこそが勝因であり、とりわけ世の中にない商品を売り出すためには、この発想がキーになります。
来たる年も、われわれ経営者にとっては、厳しい経済環境が続くと思いますが、そんな時代だからこそ、新しいアイディアを持つ商品やサービスが強く望まれるのです。この事例を参考に、ぜひ勇気を持ってチャレンジを続けていきましょう(@^^)/~~~
2010年12月10日(金)更新
なぜ、うちの社員はやる気を出さないのか
あまりにベーシックな質問ですが、経営者にとって、とても大事な問題が含まれていますので、今回は2週続けてのQ&Aとなりますが、この質問に回答してみたいと思います(*^^)v
== 質 問 ==
社員にいまいち「やる気」が感じられずに困っています。社長の私が何を言っても「暖簾に腕押し」といった感じなのですが、やる気のない人をやる気にさせるにはどうしたらいいでしょうか?
== 回 答 ==
人事的な話だと、採用時の問題、その後の教育の問題、根本的な給与の問題。経営的な話だと、ビジネスモデルの強さの問題、組織化が進んでいるか、または役職者が育成されているかという問題。経営者としてあなたがどれ位社員さんから信頼されているかという問題などいろいろな原因が考えられますので、まずは、問題の本質を見極めましょう。そこからの対処です。
== 解 説 ==
今回の質問は、社員さんに「やる気」が感じられないということですが、こういう問題の原因(=たくさんありますが)は、大きく分けると、社員さんの側の問題と会社側の問題に分けられると思います。
そして、さらに分解していくと根本的にどういったことが主要な理由で、その理由が引き金となって、他の問題が重なり合って複雑化しているかなどが分かってくると思います。なので、まずは経営全体から見て、問題の本質や原因を探ると良いと思います。
そこで、その問題の本質が、社員さんの側にある場合には、採用の仕方にかなりの問題があると思いますので採用時の面接のやり方等を見直し変更してください。 (という具合ですね)
もちろん、優秀な人材が御社に興味をもって、問い合わせや入社を希望してくれるかどうかは、御社の経営の安定度や発展度、知名度などによりますので、それを可能にしているビジネスモデルは強いのに、その割には優秀な人が採用できていないと言う場合は採用のやり方に問題があるということです(ーー;) (コレ、分かりますよね。原因の追究です)
会社側に問題の原因がある場合とは、採用の後にどんな教育をしているか? そして評価の仕組み(給与も含めてです)が整っているか? また、先輩や役職者が育っていて、社員全体の見本になっているか。そして、経営者であるあなたが、社長として社員全体から信頼され、尊敬されているか?・・・・なども、社員さんの「やる気」や「行動」に直接的に関わってきますので、これらに問題がある場合には、それを変えていかないといけないわけです。
社員さんに「やる気」が感じられないといっても、よく考えると、こういったいろいろな要因がその状況を生み出しているわけです。
なので、まずはあなたが会社の実情を冷静に観察して、主要因を考えてみてください。そして、その原因を出来るだけ早く改善していくようにしてください。
改善の仕方は、最終的には全部を変えていかないといけないですが、例えば、一箇所を大きく改善すれば、後はゆっくり時間をかけて変えていっても大丈夫という場合もあるので、急ぐとしても全部に手は付けなくて良いはずです。
これは、例えば、社長が信頼されていれば、多少給与は低くてもみんな言うことを聞いてしっかり仕事をしてくれる・・・とか、ビジネスモデルが強くて、結果仕事がすごくやりやすければ、先輩に尊敬できる人物がいなくてもしっかり仕事をしてくれる・・・あるいは給与が同業の会社と比べてかなり高いとみんながしっかり仕事をしてくれる・・・とか。こう説明すると、分かりますよね。
原因や本質を見極める、何から変えるべきか考える、最終的には原因全部をゆっくり変えていく、こんな風に取り組んでいってください。
今回は質問の性質上こんな広範囲な回答になってしまいましたが、ぜひ参考にしてみてください。
いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。
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2010年12月03日(金)更新
セミナー集客に悩める経営者がリアルに人を集めるために
ネット全盛の時代下で、リアルに人を集めるということについて、あらためて考えてみることにしましょう。
== 質 問 ==
最近、自社で開催するセミナーに人が集まりません。セミナー集客についてよい方法があれば教えてください。
== 回 答 ==
セミナー集客は、告知可能な見込客データが参加人数の最低10~30倍は無いと、あるいはこの告知可能な母数となるデータを増やし続けるしくみを作らないと難しいと思います。なので、まずはこの母数を集めることを考えてください。
== 解 説 ==
BtoBビジネス、BtoCビジネスによらず、セミナーを絡めたマーケティングはすごく上手く行く場合が多いので、いろんな会社が何かを販売しようと考えた時に勉強会の開催やセミナーを計画しますが、ココで困ってしまうのが集客の問題です。
こちらの会社も当初は人が集まり、良い形でセミナーからの販売が進んでいったのだと思いますが、その集客に陰りが見えてきたのでしょう。
こういう場合に考えられる方法ですが、即効性を考えるのならば、何らかの形で広告を出して、露出を高める以外には無いと思います。なので、状況が緊急ならば、見込客のいそうな媒体に広告を出して集客してください。
これは雑誌などの紙媒体でもネットでの告知でも何でもいいです。これでしばらくは集客が出来ると思います。
ただ、同時に考えないといけないことがあります。それは、その雑誌やネットでの媒体から見込める顧客にも限りがあるということです。
例えば、発行部数5万部の雑誌にセミナー参加をうながす広告を掲載して、効果があったとしても、何回か広告を出すうちにその雑誌の中であなたの会社の広告に興味を持つ人が全て集まってしまったら、効果がストップしてしまうということです(ーー;)
分かりやすく言うと、もともとあった御社の見込客データでセミナー集客を図った時に、何回か告知するうちにまったく反応がなくなったと思いますが、それが遅かれ早かれ必ずやってくるということです。・・・これは、既存の見込客を対象に告知して集客を図ると、必ず起きる結果ということです。
では、どうしたらセミナー集客を継続的に進めることが出来るかですが、それは、広告を出す場合でも、いきなりセミナー集客するということではなく、潜在的な見込客層をまず集めて、情報発信などの教育をしていくという以外に方法は無いと思います。
例えば、将来的にセミナーに興味を持ってくれそうな人や会社に対して興味を引くオファーを広告に掲載して、アドレスや住所を取得、その後、そのアドレスや、住所にいろいろな情報を送り、教育していき、ゆくゆくはセミナーに参加してもらうように育成するということです。
見込み客情報をハウスリストといいますが、これが毎回のセミナー参加人数の10倍、出来たら30倍くらいになると良いと思います。
こう考えると、雑誌一回の広告掲載で、セミナーに集客するより、一回の告知で魅力あるオファーをもとに将来的にセミナーに参加してくれそうな層の見込顧客をごっそりその雑誌から取ってしまって、その後、育成していくという方がずっと良いということです。
そして、その母数をしっかり獲得できれば、毎回のセミナーへの集客はそんなに難しくないと思います。参考にしてみてください。
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2010年11月29日(月)更新
「福袋」進化系!? 2011福袋事情
まずびっくりしたのが、「ネット予約可能な福袋」。高島屋オンラインでは、12月下旬までネットで予約を受け付け、新春1月2日より順次配送するという「並ばない」福袋の販売を始めました。
さらには、「年内販売型」の福袋も登場!同じく高島屋では、コートや手袋などの雑貨を詰め合わせた「年内販売型福袋」(1万~3万円)を販売しています。こちらは、中身の種類やサイズを選ぶこともでき、実際に試着できる売り場もあるといいますから驚きです(@_@;)
ここまでくると、「セール」や「バーゲン」といったいどこが違うのか・・・と思ったりしますが(笑)、「福袋」という言葉の響きに引き寄せられる消費者心理も、なんとなくわかるような気がします。
一方、老舗の三越でも、日本橋店は今年話題の坂本龍馬をかたどった純金製の像(約200グラム、280万円、1点限定)を用意したり、銀座店では「ターゲット別福袋」を用意したりしているそうです。
最近、お弁当を作る男性が増えていることから、「弁当男子福袋」として、曲げわっぱ弁当箱作りの体験や土鍋などを合わせた福袋(2万1000円、6点限定)などを販売する予定だとか。
いずれにしても、「福袋」というマーケットに対し、「並ぶのがイヤ」「中身が見えない」「趣味に合わないモノが入っている」という“不満要素”に対処していった結果、こんなふうに進化した福袋が生まれたのでしょう。
しかし、同時に「袋を開くときのワクワク感」を失っているのも事実。正月早々、お屠蘇気分で列に並ぶのも楽しみのひとつ、と考えることもできます。
もちろん、この事例のように、「自分の好きなものが選べる」という「現実的」なメリットを重視して福袋を進化させる道もありますが、並んでもらう時間に何らかの楽しい体験をしてもらうとか、福袋に「おみくじ」の要素を持たせて、今年の運勢を占ってもらうとか・・・「エンターテイメント性」を加味した進化も考えてみたらいいんじゃないでしょうか(*^^)v
あなたなら、来年に向けてどんな「福袋」をつくりますか? こうした思考のトレーニングは“経営脳”を鍛えるので、ぜひ忙しい仕事の合間に、楽しみながら発想してみてください(@^^)/~~~
2010年11月19日(金)更新
経営者の“枠”を広げるために
しかし、経営者のみなさんには、日々「自分の枠を広げる行動」をとり続けていただきたいものです。ということで、今回はこんな質問を取り上げてみました。よかったら、参考にしてください(*^^)v
== 質 問 ==
石原先生はよく「経営者は枠を広げなさい」とおっしゃいますが、経営者の枠の広げ方には、ビジネスモデルの分析が有効でしょうか?
== 回 答 ==
経営者の枠を広げるには“実体験”こそが必要だと思います。という意味でも、いろいろなことがリアルに体験できるように、まずは「組織化」を達成することが重要ですね。
== 解 説 ==
経営者の枠を広げる方法についてはいろいろあると思いますが、大切なのは、現実に人に触れる、モノに触れるという実体験だと思います。
ご質問のように、成功している会社のビジネスモデルを詳しく分析することもとても良い方法だと思いますが、その場合にも、出来ればリアルに、見る、聞く、触れる、利用するという実体験が伴うともっといいと思います。
これは知識と経験、イメージと現実というように対比して考えていただいても良いのですが、何かを想像するということと、実際に体験するということでは100倍位インパクトに違いがあり、そのインパクトが体験した人の枠を広げるということです。
また、自分よりも大きなことを考えている経営者の方のエネルギーや息使いに触れることで感じる体験は、知識をいくら積み重ねても得られるものではないと思います。
これは、もっと身近に社員数ということを考えてもそうで、300人規模の会社を作りたいと思ってイメージしている人数と、実際に300人の人間を見た時のインパクトはまったく違い、ある人にとっては恐怖すら感じる人数であったりするのです。
・・・・と、こういうふうに考えると、やっぱり経営者の枠を広げるには、実体験に代わるものはないと思います。
ということで、人に触れる、モノに触れる、利用してみる、実際に行ってみる、海外に出かけてみる・・・など、実体験が経営者の枠を広げると考えてください。
さて、そこで大切なのが、経営者がまず最初のビジネスの立ち上げに成功したら、なるべく早く組織を動かし、現場に自分がいなくても利益が上がる仕組みつくりや組織化への取り組みです。
それが出来ていないと、次のステージに上るために枠を広げることが出来ないということですね。そのために、私の発行するメルマガなども最大限活用してください。ということで、今回の質問は、いろいろな意味で勉強になりましたね(*^_^*)
いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。
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2010年11月12日(金)更新
「プチプチ」に学ぶ自社商品のメディア露出
そのニュースとともに、メディアに多く取り上げられたのがこの「プチプチ」です。ご存じ「プチプチ」は、緩衝材メーカー最大手「川上産業」の登録商標ですが、「暗い地中生活の気晴らしにしてもらいたい」と、チリ大使館を通じて作業員らにプレゼントされたのです。
以前はもっぱら緩衝材として使われていた同社の製品を「気晴らしグッズ」として売り出したという話題は、以前、私のブログ「石原明の経営のヒント」でも取り上げたことがありますが、このチリのニュースを見て、「あいかわらず“発想”のいい会社だな」と、ちょっと感心してしまいました(*^_^*)
同社は平成16年の新潟県中越地震の際にも、プチプチを使用した「寝袋」(けっこうあったかいらしいですよ)を被災地に届けていましたが、この会社には「自社の製品と社会をどう結びつけたらいいか」を常に考え続ける、頭の柔らかさがあるように感じます。
海外支援は今回が初めてだそうですが、地下約700メートルの閉ざされた空間に、長期に渡って閉じ込められている作業員のことを考え、「私たちにも何かできることはないか」と考えたのでしょう。自社商品の「宣伝」といえばそれまでですが、自社と社会のつながりを常に意識していなければ、なかなか迅速にこんな行動は取れません。
その業界に長く居すぎると、どうしても発想が凝り固まってしまうものですが、この「プチプチ」のように、自社製品がまったく違う用途で、社会の役に立つケースもあるのです。
ぜひ、経営者はいつも発想を柔らかくして、チャレンジを続けてほしいものです。経営者のちょっとした「思いつき」が、メディアへの露出につながり、一躍有名になる会社も出てくるかもしれませんよ。この事例を参考に、発想を拡げてみてください(@^^)/~~~
2010年11月05日(金)更新
新しいことをやってみる時の準備と検証
というわけで、今回は「新しいこと」への取り組み方についての質問を取り上げ、来年の準備の参考にしていただければと思います。
== 質 問 ==
部下を教育して、組織を運営させたり、新しいことをやってみる時の準備で、石原先生が何をされているのか(考えているのか)聞かせてほしいです。また、実際動きだしたことに対する検証をどういう視点でみているのかも教えてください。
== 回 答 ==
準備としてとにかく大切なのは、プランを磨くことだと思います。ついで、メンバーを選ぶこと、そしてそのメンバーのチームワークを図ることを考えます。
検証に関しては定期的なミーティングを欠かさないこと、その場で進捗に合わせて自由度をコントロールしていきます。
== 解 説 ==
今回の質問はとってもおもしろい質問で、この回答はみなさんにとってもかなり興味ある内容だと思います(*^_^*)
まず、部下に組織を運営させたり、新しいことをさせてみる時の準備についてですが、とにかくプランをしっかり作るということに、まずは注力させます。考えと、その考えに基づいて実際に実行した場合のギャップは本来かなりありますので、多くの方がまずは不完全でも行動に移してしまった方が早く成果に繋がると考えていますよね。
私も、基本的にはこの考え方が正しいと思いますし、行動なくして結果はいつまで経っても得られないと思いますが、その反面、計画をしっかり作っておけば、無駄な行動は取らなくてもいいので行動の効率がかなり高くなり、結果としては早く成果に結びつくということも、とっても正しいと考えています。
一番良いのはその人なりの考えのまとめ(プランのつくり)方と、それを実行した場合に一番効率が良いという実行のバランスをそれぞれの方が経験的に知ることだと思いますが、自分以外の人にこういうことをさせようとする時には、まずはしっかりとしたプランを作らせる方がいいと思っています。
理由は、それが一番良い教育になるということと、(プランを基にすることで)仕事が進んでいく中でのコミュニケーションが上司と部下の関係で一番よく図られると考えるからです。
こういった話は、ビジネスモデルを作っていく時に経営者の方にも良く解説するのですが、プランの質が高ければ、人材の採用にしても、資金調達にしても、まったく問題なくスムーズに進みます。
それどころか、ビジネスモデルが本当に素晴らしければ、求人しなくても優秀な人が勝手に入れてくれと言ってくるし、資金調達しなくても投資したいといろんな会社や人が寄ってくると思います。
また、ビジネスモデルが強ければ、社員さんも、ここにいればいいことがあると分かるので、教育しなくても積極的に動いてくれると思います。
こういうふうに考えると、組織化によらず、新規の仕事によらず、モノゴトをスタートさせる時には、絶対にしっかりプランを練ることだと思います。ということで、まずはリーダーとなる人間に、しっかりしたプランを作らせること・・・これが一番と思っています。
プランがしっかりしたら、次に何をするかですが、私の場合はその仕事を誰に任せるかということで、メンバーの人選にかなり注力します。
また、リーダー(プランを作った人ですね)を中心に選ばれたメンバーがしっかりコミュニケーションが取れるようにすることが大切なので、リーダーに組織を動かす上でのコミュニケーションの取り方を教えていきます。
・・・・ちなみに、蛇足ですが、プランが強ければ、メンバーは集まった時点でやる気になっているので、コミュケーションもしっかり取れると思いますよね(ーー;)・・・だからプランが大切なんですね。
続いて、仕事の進捗ですが、私の場合は継続的なミーティングを持つことで、クリアーしていくことを習慣化しています。ミーティングの周期についても、最初はだいたい週一回程度で行うようにして、全体の進捗を測るようにしています。
週一回ミーティングを行うと、実際にその仕事の現場にいなくても、何回目かで全体像がかなりはっきりしてくるので、参加者の様子を観察して励ますことも指示を出すこともかなり自由に出来るようになってきます。
そして、こういうふうに新規の取り組みをすることで、その仕事に関わった人間がこういう仕事の仕方を覚えてくれて、結果として組織全体に広がっていくと考えています。
こんな感じが、私の部下に組織を運営させたり、新しいことをさせてみる時の方法です。ぜひ、参考にしてみてください。
いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があればぜひ覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
2010年11月01日(月)更新
お風呂用スピーカーが販売台数50万個超のスマッシュヒット!?
この「お風呂で使える防沫スピーカーPomme(ポム)」が、50万個を超すヒット商品になっていると聞いて、ちょっとビックリしてしまいました(@_@。
失礼ながら、とりわけデザインがいいというわけでもなく、ごくシンプルな商品ですよね。もちろん、同様の商品も多数出ています。そんななかで、なぜ、この商品がこんなに売れたのか…。
その要因としては、まず標準小売価格を1000円(税抜)という買いやすい値段に設定したこと。音量調節などは、中に入れたiPodなどの携帯音楽プレーヤーで行うタイプのようですが、「防沫」という単一の機能に絞り込んだことで、この価格を実現したのだと思います。
他社がラジオなどの付いたデザイン性の高いスピーカーで行くのなら、真逆に舵を切るのも賢い経営判断です。今やほとんどの人が携帯音楽プレーヤーを持つ時代。「お風呂でも聞きたい」人は増える一方でしょうから、マーケットの将来性も十分ありますよね。
こんなスピーカーを持っていれば、音楽のみならず、語学などの勉強やポッドキャストをお風呂で聞くなんてことも可能です。
私が毎週配信しているポッドキャスト番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』も、お風呂で聞くとまた格別かもしれません(笑)。
それはともかく、こうした何気ない商品でも、的を絞った商品開発と売り方しだいでは、確実にスマッシュヒットを飛ばすことができるのです。
相変わらず「モノの売れない時代」と嘆く経営者も多いですが、この事例を参考に、明るい気持ちで自社の戦略を見直してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
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ボードメンバープロフィール
石原 明(いしはら あきら)氏
僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社
ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。
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