石原明の「知的経営の切り口」 | 経営者会報 (社長ブログ)
企業を発展させるための経営のヒントについて、独自の切り口で紹介します。
2012年07月13日(金)更新
新人だけが働く居酒屋!? 『新卒ダイニングRookies』の目線
今年4月に、大阪の繁華街「北新地」にオープンした『新卒ダイニングRookies(ルーキーズ)』では、業績もことのほか好調に推移し、早くも複数の店長候補が現れたと聞きます(*^^)v
その名のとおり、新入社員だけで運営する居酒屋なのですが、こんなユニークな発想の持ち主は、レストラン経営の「きちり」。最近ではあのタニタとパートナーシップを組み、「タニタ食堂」を大ヒットさせている仕掛人でもあります。
なんでも同店は、関西地区採用の9人が、内定の段階から共同で企画したそうで、指示を仰ぐ上司のいない中、提供する料理、価格設定、内装までを、すべて新人だけで考えたのだとか。もちろん、相談に乗るコーチ役の先輩社員はいたようですが、会社は同店を“人材育成の場”として捉え、“新人のうちに思いきった失敗をさせる場”をつくりたかったのだそうです。
これまで同社の新人は、本社で短期間の研修を受けた後、所属する店が決まり、店長のもとで働きながら訓練を受ける体制だったようですが、思い切って採算を度外視し、研修用の店舗を出したというわけです。もちろん、新人研修に付き合われるお客さんとしてはどうなのか…とちょっと心配になったりもしますが、その点「北新地」に出店したあたりは、さすがだと思います。
北新地は、大阪では割とお客さんの年齢層も客単価も高い地区。北新地で飲んでいる方の中には、経営者や企業幹部なども少なくないので、わが社の新人を見るようなあたたかい視線で応援してもらえるだろう・・・という、多少の読みもあったのではないでしょうか(*^_^*)
そんな北新地で、新人たちが決めたこの店のコンセプトは「おっちゃんたちのディズニーランド」。店は以前の鳥料理店を居抜きで使ったようですが、1階30席、2階42席の広さで、売上高は月間400万円と、ほぼ見込み通りの数字で推移しているようです。
私はこの店の存在を知った時、思わず笑ってしまったのですが、一見無謀に見えて、じつはかなり賢い戦略ですよね。 考えてみると「マイナス」がひとつもないのです!(^^)!
今どき居酒屋のオープンくらいでは、どこのメディアも取り上げてはくれませんが、現に同店のメディア露出は多く、来店したお客さんも、ブログやSNSに、おもしろがって投稿してくれます。
その上、多少の段取りの悪さがあっても「新人だから…」とお客さんから大目に見てもらえるでしょうし、同社のグループ店で、仮にこの店より業績の悪い店があったとしたら「新人に負けるな!」と、ハッパをかける絶好の材料にもなるでしょう(笑)。
もちろん、この店で働く新人たちも、座学の研修を何十時間受けるより、貴重な経験をたくさん積むことで、驚くべきスピードで成長していくと思います。同社の狙い通り、とかく失敗が許されにくい今の社会で「失敗してもいいから、思いっきりやってみろ!」と言われる環境に身を置けることは、将来的にも他に代えがたい財産となることでしょう。
新人だけに居酒屋を任せるなんて、一見突飛な発想に見えますが、じつは冷静に考えると利点のほうが多いわけです。これからの時代、経営者はこのくらいの高さと広さを持った目線で発想できないと、勝ち残っていけないように思えます。
この事例をよい刺激に、自社の経営課題を一挙に解決する“奇策”はないか・・・楽しみながら発想を拡げてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
2012年07月09日(月)更新
企業向けのサービスで収益を確保するために
== 質 問 ==
現在『高収益トップ3%倶楽部』で勉強中です。質問させていただきます。B to Bで比較的大きな企業にサービスを提供していますが、お客様は1社に発注し続けることはせず、相見積りを取ったりコンペを行ったりします。
設定した最低価格を下回らない金額内で一番安いベンダーが受注するなど価格競争となってしまいます。企業向けサービスで収益を確保するためのアイデアをお聞かせ下さい。よろしくお願いします。
== 回 答 ==
時代に逆行するような提案ですが、こういう場合はリアルな営業を強化するのが良いのではないでしょうか? 営業を強化して、値段に唯一対抗できる情報をいち早く掴む、これがポイントだと思います。
== 解 説 ==
情報化社会の実現で価格に対する問題は、どういう業態かは別として避けて通れない問題です。同じ商品やサービスを誰かがもっと安く提供すれば、当然他社も価格を下げなければ顧客からは指名されなくなります。
特に、大企業などにBtoBサービスを行う場合に、同じ商品やサービスを他社よりも高く売ることは現実には不可能です。自社を選んでもらい売上げを確保するためには、何か別の付加価値を付ける以外に方法は無いと思います。
・・・質問の収益を上げる方法ですが、付加価値を付けて沢山の受注を確保、数をこなすことで効率を上げ尚且つ数をまとめることで自社の仕入れコストを下げて収益性を確保するというのが、一番の得策だと思います。これなら、他社と同じ値段でも競争に勝って行くことができるようになります。
では、何を付加価値とするかですが、付加価値で一番価値が高いモノは何かというと、それは各種の“情報”です。各種というのは、何かというと、例えば、顧客の顧客がどういった動向をしているのか?とか、顧客の業界で起きている変化、ライバルの動向、マーケットからの認知や評判、新規事業でやってみたい事に関にする情報…etcですが、こういった顧客の関心のある情報をいち早く顧客側に提供することができれば、付加価値が高い分、他社に受注をもって行かれることは無いと思います。
これを分かり易く表現すると、顧客の知りたい情報をいち早く掴んで、顧客に提供する体制を作れば、競争に勝てるということですが、これを行うために一番良いのがリアル営業の強化だと思います。
とっても時代に逆行している感じの提案ですし、そんなことをすればコストが上がってしまうという恐れもあるので、なかなか大変ですが、今、どこの業界でもリアル営業の強化はしていないので、返って逆張りで強みを発揮するのではないかと思います。
理由は顧客の知りたい情報は、リアルに顧客に聞くしか無いからです。他社がやらない今なら、かなり効果があると思いますので、私の提案の意味が分かったら検討してみてください。ある程度の無理をしないと、この競争には勝てないと思います。
いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
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2012年06月29日(金)更新
泡立て機能付きビールジョッキ!? 「おもしろさ」が波及する時代
2012年06月22日(金)更新
少ない人数で上手に商材をPRする法
さて、今回は私が毎週金曜日に配信している無料版ポッドキャスト『石原明の経営のヒント+(プラス)』のリスナーさんから寄せられた質問を取り上げてみました。よかったら、参考にしてください。
ちなみに、只今ポッドキャストでは、今月26日に出版される私の新刊についての解説音声も配信中です。ぜひ一緒にダウンロードしてくださ~い(*^^)v
== 質 問 ==
石原先生の語尾と早川さんの抑揚に親しみを感じ、デスクワークのときはいつも聞いています。私は中学・高校向けの副教材を制作、販売する会社で制作と営業を兼務しています。
扱っている製品はきちんと売れるのですが、営業マンの数も多くなく、代理店さんにお願いしても全国の学校をカバーできていない状態です。少ない人数で学校へ上手にPRしていくにはどのような方法があるでしょうか。ご教授いただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
== 回 答 ==
B to Bビジネスで効率的に成果を出すのに一番良い方法は、セミナーを使っての集客から4ステップマーケティングを展開することだと思っています。これは学校などにも当てはまることだと思うので、ぜひ考えてみてください。
== 解 説 ==
B to Bビジネス、特に今回の質問のように企業や学校などの組織にノウハウやサービスを提供するようなビジネスの場合に一番適している仕事の進め方は、セミナーを使っての集客から4ステップマーケティングを展開することだと思っています。
特に少ない人員で代理店も活用しながら販売していこうと言うのであれば、なおさら効果が出せるので、ぜひ、セミナー開催を考えてみてください。
セミナーが良いのは、売り込みという感じにならずに顧客を沢山集めることができるということです。また、セミナーのタイトルや内容を工夫することで顧客の関心をリサーチすることができたり、アンケートなどから直接接触し、より深い情報を取ることもできるようになるということです。
セミナー展開の仕方ですが、御社の場合だと対象は子供たちに指導を行う学校の先生たちということになりますので、先生たちが現状でどういったことに悩みや関心を持っているかを考えた上で、セミナーの内容を考えてみてください。
御社の商品をいきなりPRするというより、結果として、御社の副教材を活用すると良いのだなと思えるような内容に、セミナーの方向を向けていくという感じですね。で、興味のある方には当日あるいは後日個別に相談が出来るというかたちで、プレゼンへと持っていきます。
参加者には情報提供を定期的にして、見込客フォローをしていきます(この辺りの内容に関しては私の著書を読んで4ステップマーケティングを理解してくださいね)。
こういう流れで、まずは自社で開催、そこで成果を出した内容を全国の代理店で代理店支援として開催すれば、結果、代理店も活発に動いてくれるようになると思います。この方法なら少人数で必ず成果が出せると思います。試してみてください。
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2012年06月15日(金)更新
コンビニがカフェに!? ライバルは異業種からやってくる
三菱商事とともに、ブラジルなどの農園から独自に豆を調達。コーヒー専門チェーンさながらに、店員がマシンを操作し、入れたてのコーヒーを提供するのです。
一方、セブン-イレブン・ジャパンでは、アートディレクターの佐藤可士和氏とタッグを組み、豆や焙煎方法の見直しを行うほか、佐藤氏デザインのマシンや紙コップに切り替えて「セブンカフェ」を展開する構えだとか。この夏までに、まずは北海道で試験導入する計画だそうです。
その他、ミニストップなどでも、抽出マシンを設置。スリーエフにいたっては最大8種類のコーヒーを用意し、カップに自分で好きなコーヒーを注いでから代金を支払うシステムを取り入れたため、数種類を混ぜてオリジナルブレンドを楽しむこともできるといいます。
こうした背景には、コンビニが得意とする緻密なマーケティングリサーチがあります。コーヒーは、「たばこ」に代わる継続買いが見込める新商材として期待されているのです。
そうは言っても、若い世代の女性たちは「缶コーヒー」では満足しません。お弁当やお菓子はコンビニで買っても、コーヒーは「スタバ」で・・・と予想していたところ、意外とそうでもない事実が判明したのだとか。
なんと、「マクドナルド」で買ったコーヒーを持って、コンビニでパンやお菓子だけを買う女性客が増えていたのです(@_@。
思えばマクドナルドには、新たな集客の武器とするため、2008年にコーヒーの味を全面的に刷新した、という経緯があります。それまで4年間の販売数量は6.6億杯だったのが、見直し後の4年間は10億杯に増えたというデータもあります。
オフィス街にあるマクドナルドでは、無料でコーヒーを配るなど、相当な努力をして「マックなら格安で美味しいコーヒーが飲める」ことをアピールしてきましたよね。「だったらウチでもできるんじゃないか!」と、コンビニ各社が立ち上がった格好です。
最近スイーツ類にも力を入れているコンビニですから、ここに美味しいコーヒーがあれば、他店に流れる客を取り込めます。そう考えると、カフェ戦争では、もともと扱う商材の多いコンビニが、俄然有利に見えてきます。カフェチェーン各社も、さぞや青くなっていることでしょう。
こんなふうに、「ライバルは異業種からやってくる」というのが、ここ最近の傾向です。右肩上がりの時代はとうに終焉を迎え、日本のマーケットは縮小の一途にあるわけですから、「陣取り合戦」は、ますます過酷になっていくのです。
しかし、この事例に見る「コーヒー」のように、マーケットのキーとなる商品やサービスは必ず存在します。そんな視点で、自社のマーケットを、今一度冷静に見つめ直してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
2012年06月08日(金)更新
経営者は他人の心理をどう読むか
さて、今回は「スタッフの心理の読み方」について質問が届いたので、それにお答えしています。経営力を高めたいなら、人間心理に強くなっておくことは必須です。よかったら参考にしてください(*^_^*)
== 質 問 ==
会社のスタッフの心理の読み方を教えてください。また、ビジネスに必要な心理学の学び方についても、教えていただけるとうれしいです。
== 回 答 ==
基本的に、「他人」の心理は「自分」の心理を掘り下げて考えて理解していくのが一番分かりやすいと思います。スタッフの心理も、購買心理も、この延長線上で理解していくことができるようになります。
そして、経営の場合は、そこに経済的な要因が重なってくるということも同時に理解することが大切だと思います。
== 解 説 ==
人間の心理というのは基本的に共通しているモノなので、人(この場合はスタッフということですね)の心理を深く理解したいのであれば、まずは自分の心理や感情の動きをいつも観察する習慣を身に付けることをお勧めします。
心理学の本を読んで勉強することも確かに大切ですが、本の内容を何に照らし合わせて確認し自分のものとするかは、やはり自分の心理や感情の動きを基準にして落とし込んでいくのが良いということです。
そこで、とても大切なのが客観性ですが、自分の心理や感情を、他人事のように観察する習慣が同時にこの客観性も強化してくるので、まずはトライしてみてください(*^^)v
やり方は、何か感情が動いた時に、なるほどこういう刺激があるとこんな感情になって人はこんな心理になるんだなぁ~という感じで、心理を押さえていくということですね。
こういうふうに心理や感情の動きを観察して思考を積み上げていくと、人にこういう刺激を与えると、きっとこんな感じで思考が動くとか、こんな感情になるはず・・・という“仮説が立つ”ようになると思いますが、それを想定して実際に何かを指示命令して人がどんな心理や感情で反応するかをさらに観察検証していくと、ほとんどの人の心理や感情が分かってくると思います。
これ、掘り下げていくと深層心理みたいなところまで分かるようになりますから、ぜひトライしてみてくださいね(^_-)-☆ 顧客の購買心理も、基本この流れで分かってくると思います。
・・・ちなみに、私の場合は、人の心理が、この深層心理っぽいところまで分かりますので、その辺の占い師よりも信憑性があると良く言われます(笑)。
会社のスタッフの心理に関してですが、こういった要素にプラスして、経済的な要因が人の心理や感情を動かすということも、さらに理解しておいてください。
スタッフ個人に経済的な問題やマイナスがある場合は、正常な心理状態ではいられないということです。
会社がなぜ給与(固定給)をスタッフに支払うかは、安定した精神状態で働いてもらうため、のベースとなるからです。ということは、フルコミッションや歩合給だと、不安定な心理状態を作りやすいということでもあります(ーー;) こういう視点から、自社の現状を今一度見直してみてください。
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2012年06月01日(金)更新
顧客を守れ!? 喫煙具メーカー元林が「スモーキングカフェ」オープン
『スモーキングカフェ ブリケ』の第1号店は、(2012年)4月27日、埼玉県越谷市のショッピングセンター「イオンレイクタウン」にオープン。カフェには喫煙具売り場も併設されています。ちなみに「ブリケ」とは、フランス語でライターを意味するそうです(*^_^*)
店頭には「全席喫煙席となっておりますので、たばこの臭い、煙が苦手なお客様は入店をお控えください」と一風変わった注意書きがしてあります。今どき「全席禁煙」のカフェは当たり前でも、「全席喫煙」のカフェはめずらしいですよね(笑)。
茶色を基調にシックに統一された42席のカフェスペースでは、コーヒーなどとともに、サンドイッチやオムライスなどの軽食も提供し、もちろん「たばこ」を存分に楽しめます。通常の「紙巻きたばこ」の他に「刻みたばこ」も置き、フィルターと紙を買えば「手巻きたばこ」も楽しめるようですよ。
同社としては、全くの新規事業だそうですが、とりあえずの月商目標は約700万円。この1号店が成功すれば、郊外のショッピングセンターや駅ビルでの多店舗展開を視野に入れているのだとか。今や堂々とたばこが吸える場所には希少価値がありますから、結構イケるかもしれません!(^^)!
これからの時代、ビジネスの寿命はどんどん短くなっていきますから、私は最近社長さんたちに「ひとつの会社で、5業種くらいは当たり前にやってください」と教えているのですが、「さて、何をやりましょう?」となった時に、「自社の顧客を守る」とか、「自らマーケットを生み出す」みたいな発想からスタートすると、自然とアイデアが湧いてくるんじゃないでしょうか。
喫煙具メーカーが自ら喫煙スペースを提供する・・・ごく自然な流れですよね(*^^)v
どんどん肩身の狭くなっていく愛煙家たちの味方であることを上手にアピールすれば、同社を応援する人や企業も増えてくると思います。他の人の迷惑にならないよう、「一か所に集まって吸ってもらう」のは、とてもいいアイデアのように思えます。
そういえば、昔読んだ筒井康隆の小説に『最後の喫煙者』というのがありましたが、ふと思い出してしまいました(笑)。魔女狩りレベルの排斥運動となってしまった嫌煙権運動と愛煙家たちの闘いをユニークな視点で描いた小説なんですが、確か最後は愛煙家が動物園みたいなところに入れられてしまうようなお話ではなかったでしょうか…。
それはともかく、この事例を参考に、自社の新規事業のアイデアをあれこれ楽しみながら発想してみてくださ~い(@^^)/~~~
2012年05月25日(金)更新
デザインやアート感覚をどうビジネスに取り入れるべきか
2012年05月18日(金)更新
経営者の考える「コミュニケーション力」とは
== 質 問 ==
私はこれから就職活動をはじめます。新卒採用で重視される能力が8年連続で「コミュニケーション力」であるという記事をよく見かけるのですが、経営者の皆さんがお考えになる「コミュニケーション力」とはどのようなものでしょうか? 今後の参考のためにも、ぜひご回答いただければ幸いです。
== 回 答 ==
この場合に経営者の言うコミュニケーションとは、おそらく“相手の気持ちを察知できる能力”のことを指していると思います。ただ、これは能力と言うより姿勢が身に付いているかや、そういった性質が性格の中に備わっているかという感じで捉えた方が良いと思うので、日頃からそういう姿勢で生活しているかということに心を配っていただく方が良いと思います。そういう姿勢が身に付いていれば、おそらくどんな会社も欲しがる人物となると思います。
== 解 説 ==
回答したように、この場合の「コミュニケーション力」は、おそらく“相手の気持ちを察知できる能力”のことを指していると思います。
ただ、能力と言うと、それが出来るなら能力はあるということになり、ちょっと変な感じもするので、もう少し詳しく解説すると、“相手の気持ちを察知する”ことが日常的に習慣化しているとか、性質や性格の一部になっているような方を採用したいので、表現上こういう言い方を取っていると考えた方が良いと思います。
理由は、やろうと思えば出来るということと、そういう考えや姿勢が自然に身に付いていていつも取れているというのでは、状況が全然違っているからです。
人のために何かしてあげられる状況があった時に、やろうと思えばできるという人は、例えばやってあげたんだから何か見返りを求めたりするかもしれませんが、普段から性質として人の気持ちを察知して生活している人は、そんな見返りはきっと求めたりすること自体が思考になかったりする・・・と、それくらい違っているかもということですね(^_-)-☆
これから就職活動をはじめる学生さんには、ぜひ、この辺りのことを覚えておいていただくと良いと思います。
就職活動に際して、経営者のいう、この場合の「コミュニケーション力」は、面接の時に注意して何とかなるという感じのものではなく、日常的にこういう姿勢が身に付いている人を採用したいということです。
ですから、面接に向けての努力ではなく、日ごろから性質や性格から変えるべく意識することが大切だと思います。
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2012年05月11日(金)更新
「アップル・ストア」はティファニーの2倍!? 米小売業販売効率調査
それは、日本で言うなら「坪効率」に当たる調査結果を発表した記事だったのですが、アメリカの調査会社「エイシムコ」が米国に本社を置く小売業(レストランを除く)約160社を対象に、各社の2010年第4四半期から11年第3四半期末までの総売上高を基に、「平方フィート(約0.092㎡)当たり売上高」を調査したものでした。
その結果、堂々一位に輝いたのは米アップルストア。平方フィート当たりの売上高は年間5,626ドル(約45万円)で、2位のティファニー(2,974ドル)の約2倍! 平均的な店舗の約17倍にも達する数字だそうです(@_@。 しかも、前年同期と比べた増減率でも、アップルは49.1%増と、やはりトップの成績です。
上の画像は、ニューヨーク市5番街にあるアップル・ストアですが、なんともカッコイイですよねぇ~(*^_^*) 経営戦略には、「商品」をブランド化する道と「企業そのもの」をブランド化する道がありますが、アップルはその両者に成功している稀有な存在だと思います。
惜しまれつつも他界した創業者のスティーブ・ジョブズ氏が、たった一代でここまでやり遂げてしまったことには、敬意を表さずにいられません。「追悼ブログ」にも書きましたが、ジョブズ氏が「デザイン」を経営に持ち込んだことで、ビジネス界が大きく変わったと思っているからです。
「デザイン」こそ、世界に通じる”言語”です。アップル製品をお持ちの方はご存じでしょうが、同社の製品には「取扱説明書」がありません。シンプルなイラストが描かれた紙が入っているくらいで、他社製品にあるような分厚い操作マニュアルなどないのです。
もちろん、説明なしでも「感覚」で使える製品力の高さもありますが、製品の価値は「伝える」ものではなく「伝わる」べきものであると、ジョブズ氏は考えていたのではないでしょうか。
こういうコンセプトでものづくりをしているからこそ、アップルの製品はあっという間に地球サイズで広がったのだと思います。「iPhone」や「iPad」などの新製品が出る度に、世界中のアップル・ストアの前には、徹夜の行列ができ、話題になりますよね。
折りしも、新緑の美しい季節です。「経営は一代でここまで行ける!」・・・この事例に刺激を受けつつ、思いっきり発想を拡げていきましょう(@^^)/~~~
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ボードメンバープロフィール
石原 明(いしはら あきら)氏
僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社
ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。
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