石原明の「知的経営の切り口」 | 経営者会報 (社長ブログ)
企業を発展させるための経営のヒントについて、独自の切り口で紹介します。
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2013年03月01日(金)更新
『のぼうの城』に見る新感覚のリーダーシップとは
早いもので、今日から3月のスタートです♪ しだいに芽吹いてくる草木のごとく、私たちも気持ちや思考を“春モード”に切り替えていきたいところですね。
そこで今回は、思考のシフトチェンジに最適な本をご紹介したいと思います。昨年(2012年)映画も公開されて話題になったのですでに読まれた方も多いと思いますが、この本をぜひ、「経営書」として読み直してみてください(*^^)v
「のぼう」とは、主人公である成田長親のこと。忍城(おしじょう・埼玉県行田市にあった城)城主・成田氏長の従弟でありながら、馬にも上手に乗れず武将に求められる資質ゼロの男で、かといって農作業をしてもその不器用さからかえって足手まといになる始末。まさに「でくのぼう」を絵に描いたような人物なんですが、なぜかみんなから「のぼう様、のぼう様」と親しみを込めて呼ばれ、愛されているのです。
この忍城に天下統一を控えた豊臣秀吉の命で、石田三成率いる2万の兵が攻めてきたからさぁたいへん! 城主は「一戦も交えず速やかに開城せよ」と言い残し小田原城へ。しかし、あとを任された「のぼう様」は、うっかり敵軍にけんかを売ってしまったのです(ー_ー)!! そこから500人対20,000人というありえない戦が始まるわけなのですが・・・。
リーダーシップにはいろいろなカタチがありますが、この長親は「人心を掌握する」タイプのリーダーで、彼を取り巻く個性派たち(武勇に優れた正木丹波、荒くれ者の柴崎和泉、兵法書を読破し実戦経験がないにも関わらず「軍略の天才」と豪語する坂巻靭負ら)や農民たちまでもが「のぼう様がやるって言うんじゃ仕方あるまい!」と、それぞれの持てる力を惜しみなく発揮し、一致団結してしまうのです。
それどころか、戦の終盤にはある奇策を講じ、敵軍の心まで掌握してしまう・・・これぞ「のぼうスタイル」なわけですが、じつは今、こういう新感覚のマネジメントが“キテる”んですね(*^^)v 命令で部下を動かす時代はとっくの昔に終わっているのですが、残念ながらそのことに気づいている経営者の少なさにはびっくりしてしまいます。
なぜなら、リーダーシップや組織運営に関する書籍やセミナーでは、未だに「率先垂範」「背中で教える」「結果責任を取る」…などと教えられていることが多いからです。情報には“タイムラグ”がありますから、気をつけて選択しないと、うっかり日本が右肩上がりの時代の理論を学んでしまう可能すらあるということです(―_―)!!
時代は変わったのです! トップはこのことに早めに気づく必要があると思い、私の主宰する『高収益トップ3%の倶楽部』の今月の勉強会では、「危険!! 今の世の中、勉強すると馬鹿になる?」というちょっとショッキングなタイトルで(笑)、たっぷり解説するつもりです。会員以外の方にも、ビジターとしてご参加いただけますので、よかったら“生”でお聴きください(@^^)/~~~
2013年01月18日(金)更新
事業規模縮小・再出発への準備の仕方を考える
== 質 問 ==
今までやってきたビジネスモデルが、マーケットの縮小で将来的に期待できないため、事業規模を一旦縮小し、最終的には整理して再出発しようとする場合に、その準備の仕方や注意事項があったら教えてください。
== 回 答 ==
こういう場合に取る戦略は、いくつかありますが、整理して再出発すると決めたなら取るべき戦略は“積極的な消極策”・・・ですね。ただ、もう一回マーケットについて考えてみるのも良いかもしれませんよ。
== 解 説 ==
今のビジネスモデルが将来的に期待できない(=発展しない)と感じたときに取る戦略は、いくつかに分かれると思います。
一つは、今回の質問者のように、状況に合わせて縮小、整理、再出発していく戦略です。
こういう選択をした場合に取るべき戦略は“積極的な消極策”だと思います。
縮小するという計画を積極的にするのって意外に難しいので、こういう場合には、かなり意識しないとできないと思います。理由は、お金を使わないようにするというとホントにへこんでしまいますが、積極的にお金を使わないようにする・・・と言い直すと、ちゃんとした目標になり楽しくなりますよね。なので、こういう感じで意識してみてください。
そして、もう一つはそのまったく逆で、縮小していく業界の中で、最後のマーケットを取りに行くという戦略です。
縮小するマーケットには、例えば新規参入する会社は皆無、業界全部が縮小に向かっている、新規の投資は極端に少ない、跡継ぎはほぼいない、いるとしてもかなり能力が問題、経営の進め方が前近代的、インフラが余っている(タダでもらえる可能性もある)、人材の確保が超簡単……などの特有の特徴があります。
その中で、最大のおもしろさは、なんと言ってもライバルがいないということなので、実は、かなり“おいしいマーケット”と見ることもできます。
それに、今後マーケットに伸びがなくても、撤退する会社が多くなれば残っている御社にとっては、マーケットが拡大していることになりますよね。ということで、こんな戦略を取るのもまた一つの方法です。
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2012年12月28日(金)更新
リクナビやマイナビを使わなくても、新卒は採用できる!?
== 質 問 ==
新卒採用をするには(できれば優秀な人材)、リクナビ、マイナビなどを利用しなくては採用できないのでしょうか? リクナビ、マイナビなどのなかった時代は、どうやって新卒採用していたのでしょうね。よきアドバイスをお願いします。
== 回 答 ==
リクナビやマイナビを利用しなくても、優秀な人材を採用することはできると思います。ただその場合は、リクナビやマイナビにお金をかける以外の、何か別の投資が必要になってきます。どちらが良いかは、御社の状況によりますね。
== 解 説 ==
企業経営において全ての判断の基準は、「費用対効果」ということになります。新卒や中途など人材の採用も、基準はこれと同じで投資と効果のバランスで、どちらが効果があるかと考えて、手段の選択をすべきです。
ご質問のように、リクナビやマイナビを利用しなくても、何らかの他の方法で優秀な人材は採用できると思いますし、実はそうやっている会社さんも結構あるのではないかと思いますが、そういった会社は、別の何かに時間やお金、行動という投資をした結果、採用を成功させていると思います。
その別の何かへの投資と、リクナビやマイナビへの投資・・・どちらが費用対効果が良いかという比較をした結果、こちらの方が良いと判断し、独自の方法を選んでいるのだと思います。
例えば、何か学生向けにコンテストを主催してその応募者の中から優秀な人材にアプローチする。ある程度長期に渡って学生イベントのスポンサーになり、関係する学生とのパイプを太くしていって、そこから採用へつなげていく。
あるいはもっとコアに、自分の出身大学のクラブやサークルのOB会の会長やスポンサーになり、学生を支援したり、アルバイトに雇って自社に興味を持ってもらう(実際にこれを進めてかなりの学生を集めている会社を私は知っています)。
社長自身が本を書いたり、講演やセミナー等を行ってブランド化すれば、ほおっておいても御社に興味を持った学生から問い合わせが、採用サイトに寄せられると思います。
・・・etc・・・と、いろいろなアイディアは出てくると思いますが、先ほども書いたように、こういう活動にも結構な労力や費用が要りますよね。ですので、ある程度長期に採用を考えている会社であれば、費用等を考えて、こういった別の方法を考えてみるのも良いと思います(^_-)-☆
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2012年12月21日(金)更新
叱る指導はもう限界!? 賢い会社は「褒めて育てる」社風をつくる
そんな中、社内に「褒め合うしくみ」を、とても上手につくっている企業が目立ち始めてきました。飲食店等のお試し予約サイトを運営する株式会社シンクスマイルには、『CIMOS(シーモス)』の存在を知って、入社してくる若者もいるみたいですよ。
『CIMOS(シーモス)』とは、同社が開発した“褒め合いゲーム”のようなもの。一般社員は月に20枚、経営陣は40枚のバッジを持っていて、感謝の気持ちを伝える「サンクスバッジ」、笑顔が素敵な人に贈る「スマイルバッジ」、動きがいい人に贈る「ナイスアクションバッジ」などを、毎日互いに贈り合うのです。
さらに、Facebookとも連動しているので、取引先からバッジが贈られることもあり、社員約70名は、顔出しでサイトに登場し、どのバッチを何枚送られたかが、レーダーチャートで表示されています。
つまり、この“褒め合いゲーム”が、社内外を含めた公平な評価制度の役割も果たしているわけですが、ここまでオープンになっているのは、なんとも今っぽいですよね(*^^)v
しかし、一見ただのゲームにも見えるこの制度、じつはとてもよく考えられていて、同社独自の『10の行動指針(バリュー)』をバッジで表現したものなのです。
10の行動指針とは「1.顧客に驚きと衝撃を」「2.先に与える 常に与える」といったものですが、とかく絵に描いた餅になりがちな経営理念や行動指針などにも、ほんのちょっと遊び心を加えてやれば、ゲーム感覚で社内外に普及させていけることがよくわかります。
さらに、社員自身も自分のレーダーチャートを冷静に見ることで、自分の強みを実感したり、逆に足りない部分に気づくこともできるでしょう。
また、福利厚生代行の株式会社ベネフィット・ワンでも『ホメテ委員会』を開設。相手の名前とメールアドレスを入力し、「段取りがいい」などの24項目の中から褒めたいポイントを選択して、褒め言葉とともに匿名で相手に送れるしくみをつくりました。
同社はこのしくみをオープンにし、会員登録すれば誰でも利用可能にしていますが、社員同士の褒め合いに特化すべく、同じドメインのアドレスにだけ送れるようになっていて、お互いに褒め合うと、初めて相手の名前がわかるしくみになっているみたいです。
こうした“褒め合いゲーム”を、社員だけでなくパートも含めた約14万人という大規模な組織で活用しているのが、あのヤマト運輸です。「仕事は見て覚えろと、叱って育てる指導法に限界を感じた」として、会社や同僚への愛情を育てるべく『満足ポイント制度』を立ち上げたのです。
社内のイントラネットを利用し、同僚を褒めるコメントを投稿すると、褒められた相手に10ポイント、褒めた自分に3ポイントが入るしくみになっていて、累計200ポイントで銅、500で銀、1,000で金、2,000でダイヤバッジが授与され、すでに9万人を超えるダイヤバッジホルダーが誕生しているのだとか。
どうやら、賢い会社はすでに、昇給や昇進に代わる『承認(相手の存在価値を認める)制度』を上手に機能させているようですね(^_-)-☆
こうした制度は、多少の手間こそかかりますが、導入に当たりたいしたお金もかからないので、一度試してみる価値があると思います。これらの事例を参考に、自社にも“褒め合う”社風があるか・・・今一度見直してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
2012年11月30日(金)更新
「ナンバー2」は独立に向かない!?
そんな中、以前私がポッドキャスト『経営のヒント+(プラス)』で話した内容について、こんな質問が届きました。よかったら参考にしてください。
== 質 問 ==
会社のナンバー2が独立しても、成功する確率は非常に低いとのことでしたが、ナンバー2が独立して、成功するためのポイントや秘訣があれば、教えて下さい。
== 回 答 ==
組織にいた時に人を育成する方法を身につけていれば、独立しても大丈夫です。絶対に成功すると思います。
== 解 説 ==
組織に所属している人、特にナンバー2が独立する場合、意外と成功する確率が高くないことを以前にお話したことがあるので、この質問が来たのだと思います。
この内容をもう少し詳しく言うと、例えばあの会社は「あのナンバー2で成り立っている」とか「社長よりも○○部長のおかげで成功している」と言われるような一見外部から見るとすごく仕事が出来るナンバー2的な存在の人が独立した場合に、成功する確率はイメージよりもかなり低くて、上手くいくのは20~30人に1人位かな~などと話したことがあります(*^_^*) で、この回答に「意外だな~」と思った方の質問だと思います。
もちろん、成功をどのレベルで考えたら良いかも問題なので、上手くいくという状況を“元の会社と同じかそれ以上に成功する”という感じで考えて答えていると思ってくださいね。で、そういう風に独立して前職の会社を超えるような成果を出せる人はかなり少ないという感じなのです。
では、その理由を解説すると、前職ですごい成果が出せたのに、独立して成功出来る人と成功出来ない人の違いはどこから来るかと言うと、ずばり“人を育てることが出来るか出来ないか”の違いにその原因があります。
1人で独立して何かをする場合ならば、ビジネスセンスや営業力が突出していれば成功します。またビジネスモデルやマーケティングのノウハウをしっかり身に付けていれば成果を出すことは出来ると思いますが、会社経営となると、実際には人との関係をしっかり作って行くことが出来るかどうかにかなりのウエートがかかってくるのです。
ナンバー2の方が成果を出している場合に、結構ココが問題で、社長が人心を掌握してる組織の中で成果を出しているのか、自分自身にもその能力が備わっていて成果を出しているかは、一度しっかり見極める必要があると思います。
大企業をスピンアウトした方が、中小企業に来てなかなか成果を出せなかったり成功できない理由も実はこれと同じで、大企業の場合、上司部下とのコミュニケーションをそんなに気にしなくても、会社の力で部下は動きますから、簡単に組織は動いてしまうのです。
独立するにあたって、ビジネスモデルやマーケティングのノウハウも大切ですが、コミュニケーション能力や人の育て方が備わっているかということがとても大切です。特にあなたがナンバー2的な立場にある場合には、一度自分の人に対する能力の棚卸しをしてみるといいかもしれませんね(^_^)/~
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2012年10月22日(月)更新
「思考できる人材」の育て方
2012年10月05日(金)更新
「現場」から会社を変えるための2つの方法
そこで、今回は敢えて「現場から会社を変えたい」と悩む会社員の方からの質問を取り上げてみました。あなたならこの方にどんなアドバイスをされるでしょうか? 経営者という立場を一旦忘れ、一緒に思考を拡げてみてください(*^^)v
== 質 問 ==
今の会社は古かったり時代の流れに遅れてしまうことがたくさんあります。ただ、自分は今の会社では未熟なこともあり、いろんな意見を言える状態ではないというのが現状です。
ただこのままでは、他の企業に負けてしまうというのが本音です。
今すぐに会社の流れを変えるために僕が今できることは、何があるでしょうか? もちろん転職すればいいのもわかりますが、部下も何人かいますし、お世話になったこの会社をなんとかしたいと思っております。現場から会社を大きく変化させるには何から始めていけばよいか、教えて頂けると幸いです。
== 回 答 ==
正しい意見であればあるほど、そういう意見を通すのが難しいと思います。ですから、まずは信頼を得る方向でスタートするのが良いと思います。では信頼はどうやって勝ち取れるか・・・その選択肢は2つしかありません。
== 解 説 ==
古い体質の会社で新しい意見ややり方を実行しようとすることは、とっても大変です。その主な理由は、これまでやっていたことが結果として否定されてしまうからです。
質問の方の会社は、かなり年月の経っている会社のようなので、歴代の責任者や現在の担当者の立場がなくなるという内容には、意識的・無意識的に関わらず感情から組織ぐるみで反発されることが多いと思います。
また、大枠賛成だが実行に移すと各部署で反発を買って動かない、なんてケースも多いと思います。
組織病とでも言うか、組織というのは不思議なモノで、他社と比べて業績が不振になったり最悪倒産とかになりそうな場面でも、自分の立場が脅かされる方がイヤだという人間を沢山作ってしまうケースが多いので、こんな状況がいろいろな会社で普通に見られたりします(ーー;)
そのような理由から、やり方が理に適っていたり正しかったりすると、なおさら反発を買うことの方が大きくて、意見そのものをつぶされてしまったり、意見を言っている人間を誹謗中傷したり、組織や役職から外してしまおうという動きが出たりします。
こんな状況なので、あなたが上司や会社に対してこんなところが良くない、改善すべきと真正面から言っても、絶対に動かないし、いい結果は生まれないと思います。こんな状況から少しでも良い方向に会社を動かしていきたいと思うのであれば、方法は2つしかありません。
ひとつは、上司の言うことを徹底的に聞きながら、少しずつ信用や信頼を得ていき、上司が自分に安心してくれたことを確認した後に、上司と相談するという形で少しずつ変革を始める方法。
もうひとつは、自分から下の組織を他の集団よりも圧倒的に成果の上がる強い組織にして、リーダーとして経営者や経営幹部から信頼され、少しずつ大きな集団のマネジメントを任されて行くようにして、組織を改革することです。
どちらの方法からスタートするかは、あなたの環境で決めてください。
いずれにしても一番良くないのが、考えや思いをストレートに言ってしまうことです。発言は信用を得てから、これが原則です。参考にしてみてください。
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2012年09月21日(金)更新
女性社員を採用する本当の理由
== 質 問 ==
女性社員を採用する本当の理由を教えてください。結婚をして辞めてしまうかもしれない女性を戦力として雇う会社はどのくらいあるのでしょうか? 男性と同じ研修は何か違う気がするのですが・・・。
== 回 答 ==
女性の雇用が上手な会社が業績を伸ばしている現状を考えると、今の考えはかなり問題があると思います。
== 解 説 ==
一昔二昔前の経営者の思考は確かにそういう感じだった感もありますが、今は女性の能力を上手に引き出した企業が業績を伸ばしています。また仕事をしっかりこなしてくれる女性がいることで組織全体が明るくなったり、前向きになったり、全体のスキルが上がったりしますので、会社経営に欠かせない存在だと思います。
特に新卒の採用時に優秀な女性を採用することは重要です。これは、若い年齢の男女の優秀さの問題ですが、新卒時に比較すると圧倒的に女性の方が優秀なので、最初に優秀な女性を採用して徐々に男性社員の採用を増やしていった方が、先輩を見ながら育つという意味で、幼さのなかなか消えない男性社員の成長が早くなるという利点があります。
質問の中に、女性の問題として結婚ということがありますが、これも考えようで、給与がどんどん上がる前に優秀な女性に短期間でも働いてもらって業績を伸ばしてもらえると考えると、非常に効率の良いスタッフの雇用といえると思います。
現場のスタッフを女性も含めて多めに採用して、その年代の人間が役職者になる時期に結婚と共に何割かの社員が辞めていってくれて、自然に人数調整ができるという利点もあると思います。
また、本当に優秀な方には、子育てが終わった後に職場に復帰してもらえるなどの利点もあります。そう考えると、これからの経営者は女性をいかに有効に活かせる組織を作れるかが経営の鍵かもしれないと思うくらいです。よかったら参考にしてください(@^^)/~~~
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2012年09月07日(金)更新
成長する人間の原理とは
== 質 問 ==
私は関西の学生です。以前、石原先生のセミナーにお邪魔させていだいた際に、「コミュニケーションを深くする為に、心理学の本を読んだらいいですよ」と言っていただき、現在何冊かの本で勉強中です。
最近、相手と真剣に話をする時、個人と全体を分けて聴くことが少しずつできるようになりました。まだまだこれからだと思いますので、これからも続けていきたいと思っています。
さて、質問です。 「ポッドキャスト年間100万回ダウンロード記念」第一回で安田先生とお話されている際に、安田先生から「成長する人は成長するべくしてする」というお話がありました。確かに、私が親しくさせていただいている力のある方は、経歴も面白い方が非常に多いです。
そこで、「成長する人間の原理」を教えていただきたいのです。もし、自分がそれに当てはまらなくても成長し続けようとするのは変わらないとは思いますが…。その時は、もし自分が何かプロジェクトを行うような時に参考にしたいと思います。学生の興味本位の質問かもしれませんが、ご回答いただければ幸いです。
== 回 答 ==
人間の成長速度は、何かに夢中になって集中することで加速します。なので、若いうちに夢中で何かすることを覚えれば、成長のパターンに入りやすいと思います。そうなる自分を早めに作る、体験するといいのではないでしょうか?
== 解 説 ==
「成長する人間の原理」ということですが、成長に関してはいろいろな観点から話せると思います。私は、人間が成長するというのは“脳が活性化すること”だと思っているのでその観点から回答させていただきます。
何事においてもそうですが、それを“大変だとか苦痛だと思う人”と“楽しいとかおもしろいと思う人”がいますが、私は成長しにくい状態としやすい状態というのがまったくこの状態とイコールだと思っています。
そして、この状態を脳的に考えると“大変だとか苦痛だと思う状態”が脳が活性化されにくい状態にある時、そして“楽しいとかおもしろいと思う時”が脳がどんどん活性化していってしまう状況だと考えています。
●おもしろい、楽しい = 脳が活性化しやすい状態
●大変、苦痛を感じる = 脳が活性化しにくい状態
・・・ということですね(^_-)-☆
なので、自分が成長したければ、脳が活性化するような状況を自分で作れるようになったら良いと思っていて、それには夢中になって何かに取り組むことを覚えるのが、一番の近道だと思っています。
・・・ということで、お勧めは、若いうちに何かに夢中になって取り組むことを覚えること、そして何かし始めたら、自分を夢中にさせるパターンにもっていけるようにトレーニングしてしまうことだと思います。
例を挙げると、あなたが何か初めての仕事でそんなに興味の湧かない内容のものを依頼されたとした時に、その仕事を終えるまでずーっと大変だな~と考えて取り組むのと、最初はおもしろくなかったけれど、仕事を進めながら興味を湧かせ最後はおもしろいと感じるようになって終えるとすると、楽しく終えた人の方がずっと成長が早い(=大きい)ということになるので、そういう自分のパターンを作ってしまうことに慣れると良いということです。
何かで夢中になることができていると、他の何かも同じように好奇心をもって取り組めるようになると思いますが、その状態が一番「脳が活性化=成長スピードが速い」状態だと思います。
そんな状態を早く作れるようになると、どんどん成長できる自分を作れると思います。今後のますますの成長に期待しています(^_-)-☆
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2012年08月24日(金)更新
新規ビジネス優先すべきは「箱モノ」?それとも「人材」!?
お盆を過ぎてもまだまだ暑い日が続いていますが、この暑さの中で集中力を維持するのは、かなりの鍛錬がいりますよね(笑)。そんな中、今回はちょっとおもしろい質問が届いたので、取り上げてみることにしました。
質問を読んで、みなさんならどう回答するか・・・私の答えを読む前にご自分の回答をつくってみてはいかがでしょうか(^_-)-☆
== 質 問 ==
質問します。例えばコンサルティングのように人に帰属する新規ビジネスを始めるにあたって、コンサルタントがいない状態で箱モノだけつくり開業することについてどう考えますか? 上司からはとりあえず仕組みだけ作り、人材は後から探せば十分と言われており、困っています。もし開業して依頼が来た場合、何もできずに悪い評判が広がるだけのような気がしています。
人材を探すなり、育成するなりするほうが先だと思うのですが…。上司の考え方は経営者として一般的で、私の考え方が慎重すぎるのでしょうか。石原先生のお考えをお聞かせください。よろしくお願いします。
== 回 答 ==
経営的に考えて、上司の方の言うことは一概に間違ってはいません。また、あなたの考えも正しいのですが、どちらの言い分を重視したら良いかというと、この場合は上司の考え方に軍配が上がると思います。理由は、顧客と雇用ではどちらが動かしやすいか、変化させやすいかということですね。
== 解 説 ==
今回私が書いた「三人称」本のまさに見本となるような質問ですが、上司とあなたの問題解決にあたっての人称の高さ(=見ている広さ×時間軸)が違うということですね。
回答に書いたように、意見としてはどちらも正しい(あなたの考えも正しい)のですが、経営のリスクを考えた時に、人を雇用してしまうとその時点から費用が発生してしまうというリスクがあります。・・・これは、売れそうだからと営業を雇ったら、契約そのものがキャンセルになってしまう・・・などということも含みます。
また、進めているプロジェクトそのものを止めるということも、可能性としては無くは無いので、焦って人の手配をするということにはかなりリスクがあると思います。
なので、上司は売上げが確定してから人の手配をした方が良いと思っていると思いますが、その背景には、もちろん、人の手配も大事とは思っているが、顧客の方は最悪雇用が間に合わなかったら待ってもらえるとか、顧客を探すよりも、人を採用する方が楽だろうという算段があって判断しているということです。
これは、現状で、どちらが簡単に動くか、あるいは決めてしまったら動かせないかで考えて判断していると思います。そういう意味では、あなたの上司の判断は、良く分かる判断と言えると思います。
そんなことを言って「人の育成はどうするのか?」とか「信用の問題は?」と、いろいろ疑問を持つと思いますが、その辺の対応も「今回は半額で対応します」とか「タダでやります」というように、結構“動かせる”と考えていると思います。
もちろん、これは今のように雇用が簡単に決まりやすい時代背景の元での判断ですから、動かしやすいのが雇用ということで、こんな判断をしていると思います。
時代が雇用がほとんど激戦となってる状況であれば、この上司の方はきっと雇用を重視して良い人がいたら即採用となると思いますので、それも参考にしておいてくださいね。
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ボードメンバープロフィール
石原 明(いしはら あきら)氏
僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社
ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。
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