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2014年06月13日(金)更新

アルバイトを正社員として登用する際の注意点

FIFAワールドカップが開幕し、イマイチ仕事に集中できない・・・なんて方もいらっしゃるかもしれませんが(*^_^*)、今回は採用に関する質問が届いたので、取り上げてみることにしました。よかったら、参考にしてください。
 
== 質 問 ==
 
アルバイトとして採用した人材の正社員登用の際の注意点等あれば、ぜひお教えください。
 
== 回 答 ==
 
私の考える採用のセオリーは、採用の決定は慎重に、未採用の決定は素早くです。
 
== 解 説 ==
 
今回の相談は、アルバイトの方の正規社員への登用の話ですが、お答えしたように、くれぐれも慎重にされるとよいでしょう。
 
一度採用してしまうと元に戻すことはかなり不可能に近い感じになり、会社にとってその方がマイナスになった場合には、苦労して退社してもらうということになります(ー_ー)!!
 
今、アルバイトということでとりあえず働いてくれているのであれば、こちらから社員になりませんか?という投げ掛けは、当面(・・・というか可能な限り)しなくても良いのではと思います。
 
というのも、失礼ながら、おそらくこの質問をされている方の会社はそんなに大きくなっていないのではないかと思うからです。
 
・・・ということは、まだ組織化や採用についてあまり経験や知識が無く、目の前に良い人がいるので、社員になりませんか?といった具合に考えたのではないでしょうか。
 
こういう会社の場合は、良い人がいたからといって、どんどん採用に踏み切る必要はないと思います。
 
その方を今回社員採用してしまうと、次に採用しようと思うまで(・・・採用できる経済レベルになるまで)には少し時間がかかると思いますから、今回は無理に社員化せずに、将来に備えて採用の枠を空けておいた方が良いと思うからです。
 
もちろん、その方がスペシャルで社員化しないと辞めてしまうなどいろいろな理由がある場合は別の選択をしないといけないわけですが、いずれにしても、採用は慎重にされるに越したことはないと思います(*^^)v
 
 
私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
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2014年05月23日(金)更新

社長が「一担当」となって動き回っている会社


あっという間に5月も月末が近づいてきましたが、経営者たるもの「忙しくて当たり前」だと思っていませんか?
ちょうどよい質問が届いたので、今回は「社長の在り方」について考えてみました(*^_^*)


== 質 問 ==
 
「事業責任者と経営者を分ける」ということに関連するのですが、弊社はまだまだ社長の経験と人脈に依るところが大きいため、社長が一担当となって動き回り、引き継ぐ者がほとんど育っていないことが先の不安となっています。
 
一人一人が抱える仕事量から、厳しいと思いますが、将来に向けた取り組みも必要かと。何か案はございますか?
 
== 回 答 ==
 
会社が赤字なら今のままとにかく黒字に持っていくことを考えた方がいいです。黒字の場合はまったく逆で、一日も早く経営者が担当を抜けることを考えて、適任者の採用なり教育に舵を切ることです。
 
== 解 説 ==
 
この質問への回答は、御社の経営状態によって全く異なります。それは、企業が黒字なのか赤字なのかによって現状で取るべき選択がまったく逆になるからです。ですから、この質問に対する回答は2つあると考えてください。
 
まず赤字もしくは、経営がまだまだ不安定な状況にある場合は、とにかく黒字化すること経営を安定させることが優先順位の一番に来るので、社長も現場で売上げを上げる陣頭指揮を執り、現場を動かしていくことに集中すべきです。
 
どこまで頑張るか、そして経営上での余裕の持たせ方ですが、決算を基準にした今期の売上げで、完全な黒字化さらには人を採用して教育に移っても当面大丈夫というところまで黒字化に余裕を持ってしまったらいいと思いますので、現場で頑張る目標はその辺になりますね。
 
単に黒字ではなく、かなりの余裕を作って経営者が現場を抜けるように持っていくという感じですが、そこが分かっていると目標に向かう気持ちもハッキリしますよね(*^^)v
 
一方、現状が黒字で、なおつ経営状態が内部留保などもしっかりあって安定している場合であれば、一日も早く社長が現場を抜けるべきでしょう。ですから、現状の社員が教育しても育たず、なかなか自分が現場を抜けることが難しいと判断した場合には、適任者の採用や、必要であればそれに伴う人の入れ替えなどに着手すべきです。
 
現状の経営状況が良いにも関わらずこういう段階に入っていないのであれば、それは経営者の認識が「かなりまずい」ということになりますので、待ったなしで行動に移ってください。
 
経営にはタイミングがとても重要で、経営が安定しているからといって油断していると思わぬ内部要因(主力メンバーが辞める、引き抜きにあう・・・etc)・外部要因(主力取引先の経営が悪化して注文がなくなる・・・etc)によって急に経営状況が変わったりするものです。
 
良い時にさらに良くするための決断は意外に難しいので、しっかりした判断で経営を進めて行けるように心がけていくと良いと思います。よかったら、参考にしてください(*^^)v
 
 
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2014年03月20日(木)更新

企業の採用活動について思うこと

ひと雨ごとに春が近づく今日この頃・・・年度末ということもあり、経営者のみなさんは、何かと忙しい毎日をお過ごしのことでしょう。
 
来月には新人が入社してくるという会社も多いと思いますが、今回はあらためて、企業の採用活動について考えてみたいと思います。みなさんはどんなご意見をお持ちでしょうか? よかったら、一緒に考えてみてください(*^_^*)
 
== 質 問 ==
 
日本の大学生が早期から就職活動をすることや、今行われている企業の採用活動について、どう思われますか?
 
== 回 答 ==
 
これまでの社会構造や企業活動を支えるという意味で、必要に応じて今の採用の仕組みが生まれたわけですから、世の中が変化すれば、それに従って今の形もまた徐々に変化していくと思います。
 
== 解 説 ==
 
世の中の仕組みやシステムそしてサービスは必要とする需要(顧客の要求)に応じて開発され、それがマッチすると利用され、さらに広がっていきます。
 
そういう意味で考えると、これまで行われてきた新卒者が会社の開催する会社説明会に参加して、それから面接を繰り返し最終面接で内定が決まり、採用へと進む流れは、大量生産、大量消費に対応して企業がたくさんの大卒生を効率良く一気に採用する仕組みとして開発され、利用されて磨かれていったものとしてはとても良かったのだと思います。
 
企業活動は、常にコストとの競争を迫られるわけですから、一度に大量の学生を採用すれば、採用コストが抑えられ、その後必要な人材の教育に関しても採用からの流れに沿って一度に効率良くできるわけですから、年間を通して採用活動をして入社した人をそれぞれ教育していく場合のコストと比べて、それに当てる人間(採用・教育担当者)のコストなども加味すると、相当に効率が良くなるわけですね。
 
また、新卒者の採用は、それぞれの企業のカラーや理念などを浸透させるという意味でも、中途採用者と比べてはるかに楽なので、その後の定着率や離職率なども加味すると、企業にとって、かなり良い採用手段となっていたわけです。
 
最近ではその流れが一般の中小企業にも波及して、先ほどの会社説明会、数度の面接、内定、採用という流れは、かなり一般化したのではないかと思います。
 
この定着した採用の仕組みですが、それは企業が経営上その方が良いと判断して作られていったものなので、世の中が変化して企業の経営スタイルが変わると、それによってまた変化していくというのが流れだと思います。
 
ということで、今の採用の仕組みは、遅かれ早かれいずれ無くなっていくのではないかと思っています。
 
理由は、日本のマーケットが右肩上がりの時代を抜け、企業が必ずしも大量に・・・というか、一律に人を採用することを止めていくと考えるからです。
 
どんな形に変わるかは、私もとっても興味の湧くところなので、一緒に見ていきたいと思います。ちょっと視野の広い所からの回答でしたが、参考にしてみてくださいね(*^^)v
 
 
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2014年02月07日(金)更新

後継者選びの基準

早いもので立春も過ぎ、この春からの人事に頭を悩ませている方も多いかもしれません。そこで今回は『学生・社会人との一問百答』に寄せられた過去の質問を取り上げ、経営の「後継者選び」について、あらためて考えてみたいと思います。よかったら、参考にしてください(*^^)v
 
== 質 問 ==
 
後継者を選ぶ基準はどのようなものでしょうか?
自分と同じ感覚の人材を選ぶのでしょうか?
あるいは、新しい何かを求めて選ぶのでしょうか?
 
基本的には、会社を維持して繁栄させてくれる人を選ぶのだと思うのですが、みなさまのお考えをお聞かせください。
 
== 回 答 ==
 
後継者を選ぶときに才能で選べればそれに越したことはありませんが、才能は無くても会社の経営はできるので、経営の知識を身に付けた人に経営を引き継ぐのもひとつの方法だと思います。
 
== 解 説 ==
 
後継者を選ぶ場合に、感情的には自分と同じ感覚や才能を持った人間を選びたいと思ってしまいますが、冷静に考えて自分と同じ能力や感覚を持った人間は、たとえ親子でもほとんどいないので別の才能や、もっというと経営の知識を持った人間を選んだ方が良いと思います。
 
これは、才能は引き継げないということですが、例えば創業者がなぜ会社を作り発展させることができるかというと、それは例えば何らかの才能があったからですね。
 
ちなみに、会社を創業できる才能というのは、売る力としての営業力、作る力としてのデザイン力や製造力、そして顧客に満足を与えるという意味でのサービス力なのですが、こういう能力や才能は創業者にはあっても、後継者に同じように備わっているということはほとんど無いということです。
 
それどころか、創業者と違った能力(父親が営業力で息子がサービス力を持っているとかです)が身に付いているということすらなかなか無いわけですから、本当に才能は引き継げないということです。
 
では、どういう人間に経営を引き継げばよいかですが、それは、例えば会計財務の知識といった経営力を持った人間ということになります。
 
理由は、たとえ自分に何らかの才能や能力が無くても、経営ができれば、営業力を持った人間を採用すればいいわけですし、製造力を持った人間やサービス力を持った人間を採用することができるからです。
 
才能は引き継げないが、経営の知識は勉強すれば身に付けることができるということです。つまり、そういう人間に事業を継承させるのが良いのではないでしょうか(@^^)/~~~
 
 
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2013年12月27日(金)更新

経営者にとっての理想的な参謀とは?!

早いもので、今年最後のブログになりました(*^_^*) 年末でとても忙しい毎日を過ごされていると思いますが、そんな時「自分にも分身がいたら…」などと思うことはありませんか?

 

そこで今回は、『学生・社会人との一問百答』に寄せられた過去の質問の中から、「経営者にとっての理想的な参謀」についての質問を取り上げ、あらためて考えてみました。よかったら、参考にしてください。

 

== 質 問 ==

 

経営者(リーダー)の周りには、参謀たる人が必要と思いますが、みなさんにとって理想的な参謀とはどういったタイプの人でしょうか?

 

== 回 答 ==

 

私が考える理想の参謀=NO.2は、ホンダの創業者本田宗一郎さんに付いた藤沢武生さんだと思っています。歴史上いろいろな経営者とNO.2の組み合わせがありますが、ある意味最強のペアーだったと思います。

 

== 解 説 ==

 

経営者が優れているので、素晴らしい参謀=NO.2が育つのか? それとも、優れた人物が自分をわきまえて経営者を選び参謀に付くかわかりませんが、原則、経営は一人ではできないと自覚して、サポートしてくれる参謀の発見、スカウト、育成は欠かせないと思います。

 

この事例でいうと、本田宗一郎さんは製造、藤沢武生さんはマネジメントと、経営者とNO.2は才能や能力が重なっていない方が良いと思いますが、往々にして経営者は採用の際に自分と同じ感覚や才能を持った人物を気に入ってしまう傾向が強いので、経営者とNO.2が掛け算のように機能して大きな成功をつかみにくくなる気がします。

 

それどころか、お互いがライバルの様に競争しあってしまって、逆効果になることも多いので、参謀の発見、スカウト、育成にあたっては、機能や才能の違う人物を意識することが重要だと思います。

 

こういうことから考えると、NO.2として理想の人物とは、自分一人でも十分に仕事ができ、成果を上げることができるけれど、同じように実力のある誰かと組むことで、一人では決して行えない大きな仕事ができると考えて組むことのできる誰かを探している人、あるいは、こういう提案を受け入れてくれる人物だと思います。

 

来たる年、さらなる飛躍を図るために、「最強の参謀」を本気で探してみてはいかがでしょうか? どうぞみなさま、よいお年をお迎えください(@^^)/~~~

 

 

この質問、あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 

 

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2013年09月20日(金)更新

「失敗」が「成長の糧」となるための条件

先週末の台風には驚きましたが、台風一過という言葉どおり、秋晴れの気持ちのいいお天気が続いていますね。いよいよ本格的な秋がやってきそうです(*^_^*)
 
秋は思考を深め、「哲学する」のにもってこいの季節です。そこで今回は、「学生・社会人との一問百答」の中からこんな質問を選び、あらためて考えてみました。
 
== 質 問 ==
 
失敗を成長の糧にするような組織をつくるために、経営者のみなさんはどのような工夫をなさっていますか?
 
== 回 答 ==
 
失敗が成長の糧になる唯一の要因は、経営が上手く行っていて、その失敗が原因で会社に大きな痛手を及ぼさないか、倒産しない場合のみです。
 
== 解 説 ==
 
失敗を成長の糧にすべき・・・という話を良く聞きますが、経営という場面において、失敗ができるという状況・状態は、そのことが原因で会社に大きな痛手を及ぼさない場合のみだということを知っておいてください。
 
小さな失敗は、小さな成長の機会に、そして大きな失敗は、大きな成長の機会になりますので、若いうちになるべくいろいろな失敗をさせた方が良いのですが、会社によっては小さな失敗でも大事=それが原因で顧客を逃してしまうので絶対に失敗するな・・・という会社もありますし、顧客を一件無くすことはそんなに大事ではない・・・それよりそれをきっかけにスタッフが大反省して成長してもらう方が将来的に大きな利益を及ぼす、という感覚を持てる場合もあったりします。
 
ただ、それを可能にするのはあくまでも経営状況が良好なときのみだ、ということを知っていなければならないと思います。そして、どれだけ社員に大きな失敗をさせられるかも、その会社の経営状況によるわけです。
 
ですので、経営者としてスタッフを成長させるために失敗を成長の糧にしたいと思ったならば、失敗を将来のプラスにできるように売上げや利益をしっかり上げる=儲かる体質にすることが絶対条件といえますね。
 
逆に、せっかく儲かっているのに利益を極限まで上げるべく、できる社員にだけ仕事をさせ続け・・・新しい社員に初めての仕事をさせて失敗をさせ、成長の機会を作ろうとしなかったりしている会社がありますが、それはとってももったいないことだと知ってほしいところです(ーー;)
 
もっと言うと、せっかく儲かっているのにいつまでも社長が陣頭指揮を取り続けている会社が結構ありますが、これでは永遠に組織化のサイクルに入ることはできないと思います。よかったら、参考にしてください。
 
 
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2013年09月06日(金)更新

個人商店から企業へと移行するために

早いもので、9月がスタートしましたが、折りしも、今話題のテレビドラマ「半沢直樹」に出てきそうな質問が舞い込んだので、ついつい反応してしまい、回答しようと思ってしまいました(笑)。
 
あなたなら、この質問にどうお答えになるでしょうか? ご自身の経験なども照らし合わせがら、ぜひ一緒に考えてみてください(*^_^*)
 
== 質 問 ==
 
個人商店から企業へと移行中です。 いままでは家族の意見を尊重してきましたが、 企業にするにあたっては家族の意見をどこまで尊重すべきでしょうか?
 
== 回 答 ==
 
家族の意見が良いか悪いか? ではなく、意見そのものが良いか悪いか? なので、その辺は混同しない方が良いと思います。
 
== 解 説 ==
 
この場合に気をつけないといけないことは、家族の意見を聞くか聞かないかではなく、良い意見はどんな人の意見でも聞いた方が良いし、悪い意見だったら誰の意見としても聞いてはいけないという“基本的な考え方=認識”があなたの中にできているかということです。
 
というのも、同族経営には悪~いイメージが強いので、同族経営している会社はみんな悪くなっていくみたいな風潮がありますが、同族だからこそ上手くいっている会社を私は何社も知っています。
 
もっと言うと、同族経営だからこそ、そのビジネスモデルが完成しているので、ずっと同族のままで経営していった方が良いという世界的な企業だってたくさんあると思います。
 
では、現実的にどうして行ったら良いかですが、家族も含めいろいろな方の意見を聞く前に、あるいは経営にどんどん取り入れる前に、意見を出してもらうにあたっての基準となる考えを固めてそれをステークホルダー(利害関係者)全員によく理解してもらうというのが良いと思います。
 
たとえば、経営理念がすでにできている場合は、その理念に則っていろいろな意見を出して欲しいとかもできますし、理念等が無い場合でも、意見を言う場合は、自分にとっても、一緒に働くメンバーにとっても、そして顧客にとっても一番良いのはどれかという姿勢で発言してくださいね・・・・etc、としておけば、ズレないですみますよね(*^_^*)
 
同様に、経営に加わってくれる新たなスタッフに対しても、ルールを決めておいて、こんな風に発言してくださいと、一定の取り組み方のルールや基準などもあると遠慮が無くなると思います。
 
以前私がコンサルした会社の例ですが、その会社はその社長さんの代で初めて同族以外の役員を選出したのですが、その選出の際に「〇〇家の人間の意見でも、そぐわないものであれば、しっかり否定できることが取締役の条件」という同意書にサインをしてもらっていました(*^^)v
 
これで、悪い意見だったら、たとえ創業一族の人間の意見にでも役員として反論しないと、評価が落ちるわけですが・・・・これ、すばらしいですよね。この辺りを参考に、良い会社を作っていってくださいね。
 
 
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2013年07月19日(金)更新

「人を動かす」ための練習法

こう暑い日が続くと、あまり深くモノゴトを考えられなくなったりしますが(*^_^*)、今週はあえてベーシックな質問を取り上げ、一緒に考えてみることにしましょう。
 
「部下が思うように動かない」というのは、万人共通の悩みですが(笑)、私なりの視点で解説してみました。よかったら、参考にしてください(*^^)v
 
 
== 質 問 ==
 
人を動かす(動かせるようになる)具体的な練習法などを教えてください。
 
== 回 答 ==
 
この質問は、おそらく役職者になった時に人や組織を動かすことを想定しての質問だと思いますが、練習は日常的にできると思います。
 
== 解 説 ==
 
自分が部下を持った時にどうやって指導したら良いか?  どうやって部署や部門として成果を上げていったら良いか?  など、将来リーダー的な立場や役職者になった時を想定して、部下を育成する方法を理解したり、事前に練習しておく方法があったらよいですよね。
 
練習や体験をしておけば、いざ部下を持ったり、役職者になった時に自信を持って対応できますから、なるべく多くの機会を通してこういった部下育成や教育の練習をするべきだと思います。
 
では、どこで練習するかということですが、私は、特別に何か機会を作るというよりも、日常的に起こっている事象の中から機会を見つけて指導してみる、育成してみるという体験をした方がよいと思います。
 
その場合に目標とすることですが、それは「指示命令」では無く「気持ちよく人を動かすにはどうすれば良いか」ということを念頭に置くということです。
 
マネジメントというのは、指示命令で相手を動かすのではなく、どうすれば、相手が自らの意思で動くように導くかということと捕らえると、こんな思考になりますが、こう考えると、立場が上ではなくても、周りの人をマネジメントできると気づくはすです。
 
ということは、常に練習することができると言うことですよね(*^_^*)
 
ちょっとアドバイスですが、一般に言われている指示命令で部下を動かすというマネジメント方法は、組織をひとつの方向に早く動かすことはできると思いますが、部下がおのおの担当する現場・現状に合わせて思考するということには向いていません。
 
なので、組織が自ら動くような運営には向いていないということです。マネジメントも、時流とともに進化していますので、古き良き時代のノウハウはもう、当てはまらなくなっていることに一刻も早く気づきたいものですね(@^^)/~~~
 
 
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2013年07月05日(金)更新

経済が悪い中、社員やお客様の幸せをどう考えるべきか

じつは昨日、私の主宰する『高収益トップ3%倶楽部』の東京勉強会で、今話題騒然の心理カウンセラーの心屋仁之助さんが、ゲスト講演をしてくださいました(*^^)v 
 
今回の回答は、ちょっと心屋さんふうになってしまったのですが(笑)、社会によくある構図だと思うので、よかったら参考にしてください。
 
== 質 問 ==
 
社員の幸せやお客様の幸せが大切だとわかっていても、これだけ経済が悪化してくると、そんな悠長なことは言っていられないという会社も多くなると思います。
 
私はこんなときだからこそ、従来の考え方を転換させなければならないと思いますが、この点についてはどう思われますか?
 
== 回 答 ==
 
質問者の疑問には、まったく同感です。特に経営者が社員を幸せにすると勝手に考えていることには、大いなる疑問を持たざるをえません。社員はもっと優秀で、社長の勝手な思い込みや、制約をはずしてあげれば、みんな自分の力で勝手に幸せになりますよ!
 
== 解 説 ==
 
こういうのは、心屋仁之助さんふうに言うと、親を心配しているあまり結婚できない娘がかえって親の自立を妨げているっていう構図にそっくりですね(ーー;)
 
社員の幸せを考えるのは経営者の務めと言うのは、まあ、確かにそうですが、一見正論に聞こえてしまうこの考えの怖いところは、こういう社長さんほど社員の能力を信用していない確率が高いということです(合ってなかったらごめんなさい!)。
 
俺が付いていないと、社員は絶対にダメになる、こんな不景気を生きていけないに決まっている、また、俺はそうやって会社を経営しているのに、世の中の経営者は何をやっているんだ~みたいに聞こえてしまいますよね(ーー;)
 
こういう会社だと社員は自立しなくてすむので、どんどん力を出さなくなっていく傾向に向かいます。だって社員を幸せにするのは社長の役目なんだから、社員自らが自分で幸せになるように努力しなくてもいいんですからね。
 
それどころか、社員が勝手に幸せになったら、社長は役割を果たせなくって不幸になってしまう・・・みたいなスパイラルです。勝てないチームの監督がやってることとそっくりですよね(―_―)!!
 
一人でがんばらないで、みんなと一緒に努力するとか、起きていること全部が自分のせいみたいに考えないで、もっと肩の力を抜いて経営する方が良いと思いますが・・・すべては経営者の”思考”が決めているような気がします(*^_^*)
 
 
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2013年04月05日(金)更新

ある社員の悩み…「社長が一担当となって動き回っていることに不安を感じます」

新年度を迎え、社内外に新しい風が吹いてきた会社も多いと思います。そんな中、とある企業の優秀な社員の方から、相談を受けました。「一担当となり、動き回る社長が心配だ」と言うのです(―_―)!!
 
あなたなら、この質問にどうお答えになるでしょうか? ・・・ぜひ一緒に考えてみてください(*^^)v
 
== 質 問 ==
 
以前石原先生がお話されていた「事業責任者と経営者を分ける」ということに関連するのですが、弊社はまだまだ社長の経験と人脈に依るところが大きいため、社長が一担当となって動き回り、引き継ぐ者がほとんど育っていないことが先の不安となっています。
 
一人一人が抱える仕事量から、厳しいと思いますが、将来に向けた取り組みも必要かと・・・何か案はございますか?
 
== 回 答 ==
 
これ以上の新規の顧客をとらないで・・・あるいは減らして、教育や採用に注力し、引き継ぎの方法を考えるべきです。それが不可能だと判断したら最小単位で経営する形に会社をシフトするか、別の仕事を選択するのが良いと思います。
 
== 解 説 ==
 
経営者としては、現状売り上げが上がっているのでなかなか将来の経営状況に思考が回らないのだと思いますが、経営的に考えて今の状況はかなり危険な状態だと早く理解することが必要です。
 
理由は、目先の顧客に目を奪われてしまって、将来に対してまったく対処出来ていないからです。こんな状況にも関わらず「そこそこ売上げが上がっているので我が社は結構安泰だ!」などと、もし経営者の方が考えているとしたら、非常に危険だと思います。
 
この状況で何をしないといけないかというと、新規の仕事をとらないで、人を採用、教育し、今の仕事を組織化していくことが可能なのかということを早く検証することです。状況によっては、売り上げを落としてでも、教育等に時間を割かないといけない場合もあると思います。
 
中小企業の場合、経営者が仕事が出来てもその仕事を部下に引き継ごうと思った時にスキルや人材レベルの問題で難しいということはよく起こります。引き継ぎ可能な人材レベルを考えると給与とのバランスで難しいなどという問題がでてきてしまうからです。
 
また、仕事そのものがとても属人的な場合には、そもそも組織化は不可能という場合もあるのです。で、あるなら社長の仕事レベルを求めないで、普通の人でも出来るレベルに仕事の質を落として値段を下げた場合に顧客が納得するかなども、考えないといけないわけです。
 
もっというと、引き継ぎが不可能と分かった時には、会社を大きくしないで経営するか、組織化が可能な別の仕事を創造するということも必要になってくるからです。
 
企業経営で大切なのは、現状よりも将来のあるべき姿です。目先の利益に動かされないで、早く将来のための一歩を踏み出すようにしてください。
 
 
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ボードメンバープロフィール

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石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

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