大きくする 標準 小さくする
次ページ

2018年09月21日(金)更新

店舗経営におけるネットとリアルを考える

「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉どおり、すっかり秋めてきましたね(#^^#) さて、今回も私の主宰する『高収益トップ3%倶楽部』の勉強会に参加してくださった方からの質問にお答えしてみました。あなたは近年の「ネット」と「リアル」をどうお考えでしょうか?

== 質 問 ==

先日お聞きした石原先生のお話の中で、ネットより店舗の方が強い、ネットが世の中を変えるという思考的な思い込みで、心理的に負けているが、現実にはネットよりもリアルの方が遥かに強い、ネットも利用すればもっと成功しやすいというお話に衝撃を受けました。もう少し解説をお願いできれば幸いです。

== 回 答 ==

消費全体からネットとリアルの売上げの差、そしてそれぞれの特性を確認すれば、その理由はハッキリ分かると思います。私は最近、ネットは不便、リアルはとても便利だと思っています。

== 解 説 ==

ネットの流行から、私たちは今後の消費は全てネットに置き換わるというイメージを強く持ってしまいましたが、その後、何年経っても消費におけるネットの割合が約12%前後を超えない、という現実に直面し、一時期私達が描いてしまった“ネットはリアルより強い”というイメージは、だんだんと変わって来ています。

また、ネットでの購入理由は、1)値段 2)ここにしかない、が90%位ということは、値段を見て毎回購入先を変える顧客が対象となるために、リピート客を作ることがほぼ不可能に近い・・・もしくは、リピート客を作るには常に最安値を維持するかポイントをたくさん出して実質最安値を継続するしかないという現実があり、売れば売るほど(長くビジネスをやろうと思えば思うほど)利益が少なくなっていかざるを得ない…など、ネットでの販売の難しさも露出するようになってきました。

この流れに追い打ちをかけているのが、ネットに掲載されているモノの多さと、気が付くとあっという間に時間が経ってしまうほどの検索の煩雑さです。

私達は、ある一定の数の中からだったら、選ぶことは楽しい作業となりますが、選ぶ対象が多くなるにつれ、苦痛を感じたり、急にめんどくささを感じるようになっていきます。

検索によって延々にPCやスマフォの画面を見続けるのも大変ですから、自然と“これなら専門家に聞いた方が楽かもしれない”という、思考が自然に起こってくるのではないかと思います。

この流れに対して、私は、もともと店舗にはその商品やサービスの専門家が居て、顧客の質問や要望に適切に答えてくれるという便利さを再確認する顧客が、意識的にまた無意識的に、だんだん増えて来るのではないかと思います。お店側も、この辺りのことをしっかり顧客に対して話すと良いと思いますが・・・。

モノを購入する場合のトータルのコスト=どれにするか選んで決めて購入する際に、商品の値段以外にどれ位の時間をかけているか、その使った時間や疲労度も金額換算し、購入のトータルコストと言う観点に立つと、店舗で専門家に聞いた方が圧倒的に得(楽)であるという説明をした方が良いと思います。

お店で買ったらイカシタ定員さんがコーディネートもしてくれて、ジャケットやベルト、靴や鞄もいっぺんにまとめて購入することができるし、良いモノがあったら継続して教えてくれる、連絡をしてくれたりするわけですよね。

どうですか、こう考えると、ネットよりも実店舗の方が100倍も素敵な買い物ができると思いませんか? 店舗側の方達が一度こういう事をしっかりと思い出し、失った自信を取り戻すべきだと思っています。

私は、最近、ネットは一時期の流行だったのではないか? と思っているほどです。参考にしてください(#^^#) (@^^)/~~~


私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v
 

2018年05月17日(木)更新

低価格路線のアパレル企業は「O2O(オンラインtoオフライン)」で勝負せよ!~その3~

このところ2週にわたって、私の無料版ポッドキャスト『経営のヒント+(プラス)』に寄せられた質問にお答えしてきましたが、今回はいよいよ最終回です。
 
この「O2O(オンラインtoオフライン)」は、これからの時代のキーワードのひとつだと思っているので、ぜひ何度も読み返し、しっかりと理解してくださいね(*^^)v
 
== 質 問 ==
 
私はとあるアパレル企業におりますが、低価格戦略をとっている弊社のようなアパレル企業の今後の行く末は? また低価格戦略で、ユニクロやGUなどと勝負できる方法はあるか? について教えてください。
 
過去のポッドキャスト番組でも、ユニクロは一人勝ちで、他の同業者は悲惨な状態になるとおっしゃっていたことを記憶しています。
 
弊社社長の方針は「打倒ユニクロ、GU!」で、店の面構え、商品、価格と、かなりニアになってきています。しかし、企業規模が大人と赤ちゃんほどの差があり、現実的には全く勝負になっていないことを実感しています。石原先生がおっしゃるように低価格は1位の企業のみが勝ち、それ以外は悲惨な状態になるというお話に共感します。
 
富裕層ビジネスの企業へ転職しちゃったほうが良いよ!というシンプルな回答が一番適切だと思いますが、今、好きなように商売をやれている状況(売上実績もかなり上げています)に甘え、リスクを冒してまでも、、、という意識があるのも事実です。
 
しかし、今後のアパレル業界の未来は明るくないということも痛感しています。人の行動と心を動かすことに長けている石原先生の見解をぜひともご教示いただきたく、よろしくお願いいたします。
 
== 回 答 ==
 
リアル店舗の経営改善への解決策はあります。それは「O2O(オンラインtoオフライン)」の活用です。これが私の思う回答ですが、思考をしっかり入れ替えないと、なかなか分からないと思います。
 
== 解 説 ==
 
もし、今回からお読みになる方がいらしたら、まずは前々回前回を振り返るところから始めてくださいね。
(@^^)/~~~
 
洋服の業界は1強と言われる位にユニクロ、GUが強いわけで、他のリアル店舗が勝てる方法があるのか? という質問に対する私の答えは、「O2O(オンラインtoオフライン)」の活用がカギというものでした。
 
また、これまでの復習の意味で、「リアルの弱点とネットの弱点」を整理しておきたいと思います。リアルの弱点は“集客”でしたが、ネットの弱点は何かというと、それはズバリ“固定客ができない!”ことです(そして私はこの弱点は致命的なモノだと考えています!)。
 
なので、ネットでの顧客の囲い込み=顧客化・固定客化には、ポイントが使われています・・・が、他社もポイントを使うので、ポイントの乱発状態に陥り、結果ネット全体で利益がどんどん減ってしまっている状況が発生しているわけです。
 
ですから、アリババのジャック・マーさんが数年前に「ネットのみのショップは無くなる運命にある」と言いましたが、まったくその通りのことが起きると思います。
 
リアル店舗の弱点、ネットの弱点、それぞれ分かりましたか?
 
これ、ちょっと考えてみてください。ネットとリアル、それぞれの弱点を補完したら上手くいくと思いませんか?
 
私が「O2O(オンラインtoオフライン)」を活用すれば、一般の店舗でも、ユニクロ、GUに勝てると言っている理由はじつはここにあるわけなんですね(^_^)/
 
先日銀座で興味があったのでユニクロさんを覗いてみたんですが、「やっぱり!」という勝てる理由を再確認してきました。
ネットとリアル、それぞれの弱点を補完するというか、もっと分かりやすく言うと“強みを共有する”・・・ネットの強みである“集客”とリアルの強みである“顧客化”をリアル店舗が活用すれば、普通の店舗でもユニクロ、GUに勝てる・・・というか、収益を上げ利益を上げることができるということです。
 
ユニクロだけでなく、あの「無印良品」にも学べる点が多く、同社は既に、ネットで集客、店舗で接客して、大幅な売上げと利益増を達成しているんです。
 
いわゆる“無印パスポート”がそのサービスで、顧客は欲しい商品をネットから店舗での取り置き指定の依頼ができるようになっていて、無印側もその取り置きを奨励しているわけです。
 
理由は、顧客が来店した場合には、ネットで購入する金額の1.75倍購入する、その上、固定客化される確率が飛躍的に伸びるという結果が出ているからです。
 
なぜ、1.75倍売れるかというと、取り置きの商品を見に来たお客様が他のモノも“ついで買い”してくれるからだそうです。
 
そして、一度でもリアル店舗で接客して顏見知りになったお客様は、 お店のスタッフさんといろいろ話しながら買い物をする楽しみを思い出してくれるそうで、その後の来店数や購買回数や金額が確実に伸びていくそうです。
 
ということで、この事例を参考に、ぜひあなたも「O2O(オンラインtoオフライン)」を研究してみてください。
 
質問の方が店舗での売上げを上げているのは、リアル接客に強いからだと思いますが、その長所を更に強化するように、ネットからの集客や、一歩進んでネットでの接客からの店舗誘導なども取り入れる(それが「O2O」です)と、もっと業績が上がると思います。
 
ちなみに、銀座のユニクロに行ったらレジが自動化され始めていて、勝手に会計するシステムが始まっていました。これでは、顧客は接客を受けられない!・・・まさにチャンスだと思いませんか?! 長い回答でしたが、ぜひ、参考にしてくださいね(@^^)/~~~
 
 
私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v
 

2018年05月11日(金)更新

低価格路線のアパレル企業は「O2O(オンラインtoオフライン)」で勝負せよ!~その2~

今回も、私の無料版ポッドキャスト『経営のヒント+(プラス)』に寄せられた質問に対する回答の続きです。
 
今回のテーマとなっている「O2O(オンラインtoオフライン)」は、これからの時代のキーワードのひとつだと思っているので、ぜひしっかりと理解してくださいね(*^^)v
 
== 質 問 ==
 
私はとあるアパレル企業におりますが、低価格戦略をとっている弊社のようなアパレル企業の今後の行く末は? また低価格戦略で、ユニクロやGUなどと勝負できる方法はあるか? について教えてください。
 
過去のポッドキャスト番組でも、ユニクロは一人勝ちで、他の同業者は悲惨な状態になるとおっしゃっていたことを記憶しています。
 
弊社社長の方針は「打倒ユニクロ、GU!」で、店の面構え、商品、価格と、かなりニアになってきています。しかし、企業規模が大人と赤ちゃんほどの差があり、現実的には全く勝負になっていないことを実感しています。石原先生がおっしゃるように低価格は1位の企業のみが勝ち、それ以外は悲惨な状態になるというお話に共感します。
 
富裕層ビジネスの企業へ転職しちゃったほうが良いよ!というシンプルな回答が一番適切だと思いますが、今、好きなように商売をやれている状況(売上実績もかなり上げています)に甘え、リスクを冒してまでも、、、という意識があるのも事実です。
 
しかし、今後のアパレル業界の未来は明るくないということも痛感しています。人の行動と心を動かすことに長けている石原先生の見解をぜひともご教示いただきたく、よろしくお願いいたします。
 
== 回 答 ==
 
リアル店舗の経営改善への解決策はあります。それは「O2O(オンラインtoオフライン)」の活用です。これが私の思う回答ですが、思考をしっかり入れ替えないと、なかなか分からないと思います。
 
== 解 説 ==
 
長い回答になるので、まずは前回を振り返るところから始めてほしいのですが、質問者が言われるように、今、ファッション系のリアルショップで低価格路線の服の場合は、「ユニクロ、GU!」が独り勝ちの状況で、何処も勝てない! いったいどうしたらいいのか? 出口が全然見えない! 
という感じだと思います。
 
ズバリ言って、ユニクロ、GUに勝つ方法は、ネットとリアルを融合し店舗側に沿った形で戦略を作ることとなりますが、これが前回解説した「O2O(オンラインtoオフライン)」という方法です。
 
ではここで、リアルの弱点とネットの弱点を整理しておきましょう!
 
リアルの弱点は何と言っても、集客です。集客がとにかく難しいのでお店の繁栄は“出店場所が命”となり、出店場所さえよければ(毎日店の前を数千人が通れば)トライ&エラーで何度でも戦略を変え、最後は業態事態も変化させ成功に持っていけます。
 
服屋さんをやってダメなら、書店、ダメなら、居酒屋さん、最後は店舗化し(非合法なまた貸し大家さん)とかもできるわけですね(p_-) 逆に、出店場所が良く無かったら大変で、集客のために毎月宣伝を雑誌に載せたり、チラシを撒いたりして常時新規の顧客を獲得し続けなければなりません。
 
私は、店舗を借りる場合に、この毎月かかる集客費用も込みで家賃と考えないとダメですよと言いますが、いくら店舗側の商品や接客レベルが高くても、新規のお客さんが少なければ、ずっと苦戦するということですね。
 
ここに、登場したのがネットだったわけですが、ネットは、頑張れば集客にとても向いているので、集客に苦労していたリアル店舗からみたら“まさに神様”に見えたかも!!ですね。
 
これで、ネット万能に思考が動いたのですが、ネットの弱点とはいったいなんでしょうか?
 
ネットの弱点は何かというと、それはズバリ“固定客ができない!”ことです。(そして私はこの弱点は致命的なモノだと考えています!)
 
ネットでの顧客の囲い込み=顧客化・固定客化には、主にポイントが使われていますが・・・他社もポイントを使うので、ポイントの乱発状態に陥り、結果ネット全体で利益がどんどん減ってしまっている状況が発生しています。
 
結果、ネットは少しでも安く買おう、得して買おうという顧客を大量に生産するツールのようになっていますよね(-_-;)
 
類似商品が無く、オリジナルな商品を売っている場合は別ですが、仕入れをして同じ商品を競争しながら売っているネットショップの場合は、先行きが相当危ういと思っています。
 
アリババのジャック・マーさんが数年前に「ネットのみのショップは無くなる運命にある」と言いましたが、まったくその通りのことが起きると思います。
 
リアル店舗の弱点、ネットの弱点、それぞれ分かりましたか?
 
これ、ちょっと考えてみてください。ネットとリアル、それぞれの弱点を補完したら上手くいくと思いませんか?
 
私が、「O2O(オンラインtoオフライン)」を活用すれば、一般の店舗でも、ユニクロやGUに勝てると言っている理由は、実はここにあるわけなんですね(*^^)v
 
先日銀座で、興味があったのでユニクロさんを覗いてみたんですが、やっぱり!という勝てる理由を再確認してきました!!
 
おそらく、次回でこの質問の回答が終わると思います。私がどんな回答を最後にするか、この1週間、楽しく考えてみてください(@^^)/~~~
 
 
私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v
 

2018年05月07日(月)更新

低価格路線のアパレル企業は「O2O(オンラインtoオフライン)」で勝負せよ!

ゴールデンウィークもあっという間に終わってしまいましたが(笑)、今回は、私の無料版ポッドキャスト『経営のヒント+(プラス)』に寄せられた質問を取り上げます。
 
ポッドキャストには、毎回こんな形で、いろいろな方からの質問が寄せられていますが、実際の質問をそのまま掲載すると、やっぱりちょっと迫力がありますよね(#^^#)
 
今回のテーマとなっている「O2O(オンラインtoオフライン)」については、私の主宰する『高収益トップ3%倶楽部』の今月の勉強会でも詳しく解説します。5月9日(水)の東京勉強会も、まだ若干お席がございますので、ぜひ“リアル”でご参加ください。
 
== 質 問 ==
 
私はとあるアパレル企業におりますが、低価格戦略をとっている弊社のようなアパレル企業の今後の行く末は? また低価格戦略で、ユニクロやGUなどと勝負できる方法はあるか? について教えてください。
 
過去のポッドキャスト番組でも、ユニクロは一人勝ちで、他の同業者は悲惨な状態になるとおっしゃっていたことを記憶しています。
 
弊社社長の方針は「打倒ユニクロ、GU!」で、店の面構え、商品、価格と、かなりニアになってきています。しかし、企業規模が大人と赤ちゃんほどの差があり、現実的には全く勝負になっていないことを実感しています。石原先生がおっしゃるように低価格は1位の企業のみが勝ち、それ以外は悲惨な状態になるというお話に共感します。
 
富裕層ビジネスの企業へ転職しちゃったほうが良いよ!というシンプルな回答が一番適切だと思いますが、今、好きなように商売をやれている状況(売上実績もかなり上げています)に甘え、リスクを冒してまでも、、、という意識があるのも事実です。
 
しかし、今後のアパレル業界の未来は明るくないということも痛感しています。人の行動と心を動かすことに長けている石原先生の見解をぜひともご教示いただきたく、よろしくお願いいたします。
 
== 回 答 ==
 
リアル店舗の経営改善への解決策はあります。それは「O2O(オンラインtoオフライン)」の活用です。これが私の思う回答ですが、思考をしっかり入れ替えないと、なかなか分からないと思います。
 
== 解 説 ==
 
質問者が言われるように、今、ファッション系のリアルショップは大変な状況になっています。低価格路線の場合は「ユニクロ、GU!」が独り勝ちの状況で、何処も勝てない!いったいどうしたらいいのか? 出口が全然見えない! という感じだと思います( 一一)
 
どこかにヒントはないのか? というと、私はあると思っていて、それはネットとリアルの融合「O2O(オンラインtoオフライン)」の活用です!
 
これは、文字通りオンライン=ネット上の検索から、オフライン=リアル店舗に人を誘導するというやり方ですね。
 
ネットがアメリカでスタートした時には、ネットの過剰な神格化で、この考え方は無かったのですが、最近は中国を中心にアジアでは完全に一般化しようとしている販売戦略の形態です。
 
ちょっと詳しく解説すると、インターネットは“アメリカで生まれたまったく新しい産業”だったので、アメリカの世界戦略の基(もと)広がって行った経緯があります。その中心が、これからはネットが全てリアルに置き換わるという“ネットの神格化”です!
 
ネットがあれば万能で何もいらない! 世界中は、アメリカの傘下に入り、ネットはとにかく便利、ネットはすべてを簡略化して経費節減になる・・・みたいな感じでしたよね。
 
これにかなり翻弄されたのが、実は日本でした( 一一)
 
みなさんも思い出してみると、結構この思考にやられていませんでしたか? なので、ネットの導入時にはホームページを作ったら電話番号を載せてはイケナイ! すべてはメールでやる! とかって、不便なことを信じていませんでしたか?
 
この状況が巻き起こしたのが、実はネットとリアルの敵対関係です。ネットVSリアルという構図がしばらくありましたよね。
 
しかしながら、「ネットは神でも万能でも無い」という結論が現実に出始めています!!
 
例えば、ネットがかなり普及拡大した日本でも、全体の流通のうち、ネットは10%~12%を超えていないのです。
 
最初の触れ込みでは、ネットがあれば万能で何もいらない! 世界中はアメリカの傘下に入るって勢いだったのですが、時間が経つにつれ、だんだん様子が変わってきました。
 
そして、ネットはとにかく便利、ネットはすべてを簡略化して経費節減になる・・・という発想にも陰りが見えてきたというのが、最近の様相なのです。
 
そこに登場したのが、ネットを神とも何とも思わない、世界で一番合理的な思考と現実重視の中国人の取り組みだったわけですが、これこそ、私が今回の質問の回答で出した「O2O(オンラインtoオフライン)」の活用の前提になっている事例です。
 
アメリカ流のネット万能論、経費節減論では絶対にやってはイケナイことを(ネット神格化論を無視して)実行に移し、結果、凄い売上を中国ネットビジネスでは実現しているのです。
 
それが、チャットによるネット上の人間を使った接客サービスだったわけですが、これがビックリするほどの成果を上げています。
 
次回はこの辺りを、より詳しく解説しますね。ユニクロやGUに勝つ方法がだんだん見えてくると思いますよ(^_-)-☆
 
 
私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v
 

2016年12月12日(月)更新

業界で主導権を取る方法

いよいよ年の瀬も迫ってきましたが、私の主宰する『高収益トップ3%倶楽部』の会員さんから、かなりストレートな質問が届いたので、今回はこの質問にお答えしてみようと思います。
 
業種・業界は違えど、営業戦略の参考になると思いますので、「自分事」として読んでみてください(#^^#)
 
== 質 問 ==
 
私は素材メーカーに勤務しております。狭い業界で主導権を握るための人間関係の構築方法を教えてください。
 
とくに、公共事業を相手とする代理店との付き合い方に悩んでいます。大体どこかのメーカーと親密になっていたりするので、そこに割り込んでいくためのヒントがあれば、ぜひご教示ください。
 
== 回 答 ==
 
業界的にかなり大変だと思いますが、この場合は<<人称>>をさらに上げて、相手が一番喜ぶことをすることです。この方法で主導権はバッチリ取れますよ(*^_^*)
 
== 解 説 ==
 
素材メーカーはエンドユーザーに渡る最終商品を作っている会社に素材(商品)を納める営業活動をするわけですが、間の流通に商社や卸会社また公共事業の場合には代理店等が絡んでいる場合が多く、なかなか思う様に営業活動が進まないということですよね(p_-)
 
商社にしても卸会社にしても代理店にしても、間に入る会社は、納入商品を作る場合にはなるべく安く作りたいと思うので、御社のライバル会社にも見積りを出させて競争させる(ココでしか利益をあげることができませんからね~)立場にあるわけですから素材メーカーは大変なんですね。
 
この立ち位置が難しく、なかなか主導権が取れないというわけで、打開策を知りたいという相談です。
 
この状態を打破する方法は以下の3点しかありません。
 
 1)圧倒的に強い素材を開発、特許などで固めてマーケットを独占する。
 
 2)同一の素材でも圧倒的に低コストで提供できるように製造工程を劇的に変える。
 
  3)他がやっていないことで、相手が一番喜ぶことを先回りしてやる。
 
ちなみに、私のお勧めは、3)です。
 
1)と、2)は、企業として根本的にやって行かないといけない項目ですが、かなり大変なのですぐにはできないと思います。それに、あなたの部署では口出し難いことでもありますよね。
 
ですから、お勧めは3)の“他がやっていないことで、相手が一番喜ぶことを先回りしてやる。”なんですが、何をすれば相手が一番喜ぶかについては、かなり考えた方が良いと思います。
 
参考までに、私の著書『すべてが見えてくる飛躍の法則 ビジネスは、<三人称>で考える。』をもう一回読んで、何をしたら良さそうか、自分なりに考えてみてくださいね。
 
これは、3つの中で一番難しくて大変な方法ですが、うまく行ったら効果が抜群に出る解決法でもありますので、しっかり理解して、じっくり取り組むようにしてください。
 
では、具体的な解説に入りますが“他がやっていないことで、相手が一番喜ぶことを先回りしてやる”とはどういうことでしょうか? みなさんどんな発想やアイディアが浮かんできましたか?
 
この回答は、『三人称本』を参考に“相手の立場に立って考える”といろいろアイディアが出てきます!
 
例えば、すっごく安くしてくれたら良いとか、返品が自由にできたら嬉しい、持って来てと言ったら24時間いつでもスグに1時間以内で届けてくれる、過去の工事や発注履歴を全部持っててくれたら嬉しい、先方に出す書類を代わりに作ってくれたら喜ぶ、リスク管理のために何かあった時の保険も用意してくれると最高!、メンテナンスをうちに代わってやってくれると本当にう嬉しい・・・etc・・・と、いろいろ出てきませんか?
 
この相手が喜ぶことで、他社が“やれないこと”“やらないこと”ができるようになると最低同じ値段ならば絶対に自社を使ってくれる、使うしかないと思ってもらえるわけですね。
 
さらに、この、相手が何をしたら喜ぶかをもっともっと飛躍させて“何をしたら泣いて喜ぶか”“何をしたら絶対にうちしか発注しなくなるか?”“何をしたら高い値段でも絶対にウチを指名するか”とエスカレートさせると面白い答えが出てきますよね(*^_^*)
 
ちなみに、私ならこの答え“相手(担当者)に代わって年に何回かは仕事の受注をする”なんてことも考えて、営業してしまうとかを実行しよう・・・とかも考えます。
 
だって、もし年に数回かでも、こちらの仕事を受注してくれる会社があったら、ビックリしますもんね。結構究極です。ということで、この方法なら面白い解決策が出ると思います。いろいろ考えてみてくださいね(@^^)/~~~
 
 
私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v
 

2016年08月26日(金)更新

価格差で競合他社に負けない営業トークとは!?

早いもので8月も月末が近づいてきましたが、私の主宰する『高収益トップ3%倶楽部』の会員の方から、ちょっとおもしろい質問が届きました。あなたがもし、部下からこんな質問をされたら、どうお答えになるでしょうか? よかったら一緒に考えてみてください(^_-)-☆
 
== 質 問 ==
 
他社と同じようなものを販売していますが、お客様はライバル機と性能価格を比較して購入します。その場合どの様に価値を理解させ価格差で負けないようなトークを使用したらいいですか?
 
== 回 答 ==
 
他社と比較して、機械の性能や価格に違いが無い場合はどうしても価格競争になりますが、この場合は機械にサービスを付加して違う(比べられない)商品として販売することをお勧めします。
 
== 解 説 ==
 
値上げ本」を出版以来、こういった質問は定期的にたくさん来るので代表してお答えしますが「自分たちは製造業で提供しているのは機械だ」という考えからもっと思考の枠を広げて考えると良いと思います。
 
それに、そもそも、差別化できない(難しい)機械の値段をトークで何とかするというのは、かなり無理な話ですよね(p_-)
 
では、どうしたら良いか?ですが、自分たちの仕事を製造業=機械を作って販売する仕事、という考え方から、機械も含めたサービスを提供する仕事、と考えると他社との差別化が図れるようになると思います。
 
・・・この辺りのことは『絶対儲かる「値上げ」のしくみ、教えます』でも実はかなり詳しく書いているんですけどねぇ~・・・・(─_─)!!
 
参考までにもう少し解説すると、仕事というのは、実際はいろいろな業務がつながって(連携して)形成されているので、そのどこからどこまでが自社の仕事と考えるかはいろんな考え方ができるということです。
 
作って売る、最近ではこれまでの商品を引き取るサービスがあったりしますが、その発展と考えると、分かりやすいと思います。
 
また、納品した商品が壊れた時の修理サービスを無料にするとか、壊れる前に定期的にメンテナンスのサービスが付いているなども、考えられますよね。
 
この「もっと発展を」と考えていくと、商品+サービスの幅が広がりますよ。ぜひ頭を使ってオリジナルで、他社が真似できない、なかなか真似しづらいサービスパッケージを考えてみてください(@^^)/~~~
 
 
私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v
 

2015年07月24日(金)更新

経営判断に「好き嫌い」の要素を入れるべきか

関東地方は梅雨明け以降、連日の猛暑で、早くも「暑さ疲れ」を覚えている方も多いと思います。この季節はなかなか思考が深まらないかもしれませんが、今回はちょっと面白い質問を用意しましたので、ぜひ一緒に深~く考えてみてください(*^^)v
 
== 質 問 ==
 
唐突な質問ですが、「好き嫌い」の要素を経営判断の中にどれくらい加味すればよいのか悩む場面の多い私です。商材の選択(好きじゃないけど儲かりそうとか)、付き合う人の選択(嫌なヤツだけど優秀だとか)の基準に「好き嫌い」は入れるべきか、入れないべきか・・・石原先生のお考えを教えてください。
 
== 回 答 ==
 
規模感や経営状態によって“経営に好き嫌いを入れるか入れないかの判断”は違いますが、成長を考えるのであれば“嫌い”なことや人も許容できるようになるのが良いと思います。
 
 
== 解 説 ==
 
これは、コンサルティングをしている時に良くされる質問ですから、最初に“経営に好き嫌いを入れて良いかどうか?”についてから回答したいと思いますが、これに関しては“厳密には正しい答えは無い”というのが私の回答であり見解です。
 
企業の目的は顧客の利益を考えることはもちろんですが、株主や投資家に最大の価値を返すために、また社員のためにも、投資対効果を追求するものなので、たとえ嫌いな商材や人についても儲かるモノやコトは扱ったりやった方が良いわけですが、私は会社がかなり儲かっていれば嫌いな仕事を敢えてしなくても許されるというのも十分ありだと思います(p_-)
 
また、企業によっては嫌いなことをしなかったからこそ、それがブランドになったり、またそれがビジネスモデルになったりして成功している場合もあるので、そういう会社にとっては“好き嫌いこそが経営の要”というケースもありますよね。
 
ちなみに、こういう“嫌いなことはしない系”の会社やビジネスモデルは話題になったり中小企業の理想や見本と言われたりすることもありますが、それも言い過ぎという感じがします(─_─)!!
 
“経営に好き嫌いを入れて良いかどうか”という判断は、企業の規模によってもかなり変わってきて、規模の小さい中小企業の場合だと、嫌いなことはやらないと決めてしまった方が、社内が団結して良い結果を残すことが多いですが、規模が大きくなり顧客の数も多くなってくると、好き嫌いを実行に移すと社会問題とかにもなりかねません(-_-;)
 
と、ざっと書いただけでも答えはまちまちになってしまいますので“経営に好き嫌いを入れて良いかについても答えは無い”というのが私の回答ですが、私的な意見を言わせてもらうと、好き嫌いを言っても大丈夫なほど経営状況を良くすれば、誰にも文句を言われなくなるので、経営をスタートさせたら、まず目指すべきはそんな会社と考えた方が良いと思っています。
 
それにしても、この質問、かなり面白い質問ですよね(#^^#) というか、かなり経営センスのある方の質問と思いますので、楽しく回答したいと思います。
 
もちろん、好きなことや簡単なことだけで成功すればそれに越したことはありませんが、ピンチがチャンス、チャンスがピンチという言葉がある通り、あまり良いことが続くと実力が付かないとか、いざという時や切羽詰まった時に“何も出来ない人や会社”になってしまう可能性があるので、簡単なことや好きなことばかりで経営することはあまりお勧めしません。
 
一年中暖かな赤道あたりの地域と違って、夏の暑さや冬の寒さ、四季折々の季節の変化が綺麗な日本の風景を作るように、人も会社も、たまには苦労する相手と対峙して身も心も擦り減ったり、どんなに頭を使っても解決できないくらいの問題に直面する方が良いと思います。
 
なので、儲かるけれど扱いたくない商材も稀には扱った方が良いし、優秀だけど性格的に合わない相手ともガチンコでビジネスをする機会を持った方が会社も人も良いと思います。
 
では、どれくらいの比率かというと(すごく私的な感覚ですが)全体の10%~20%くらいの比率で、人も会社も不自由な状況を作るのが成長のためには良いのではないかと思います。
 
私が企業のコンサルをする場合でもこの辺は意識していて、新規売上げがマーケティングで完全に回ってしまう会社の場合でも、わざと営業チームを残しておくとか、外注すれば簡単に済んでしまう仕事を外注しないで新人にさせるなどの指導をしています。
 
人も会社も、不自由を感じることが返って成長のチャンスになるということなので、比率を考えて取り入れれば、好き嫌いのキライが成長の糧になると考えてみてください(@^^)/~~~
 
 
私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v

2015年06月26日(金)更新

ネットでの富裕層への売り方を考える

私は最近ますます「中小企業こそが富裕層を狙うべきだ」と思っているのですが、今回はネットと富裕層の親和性についての質問が届いたので、取り上げてみたいと思います。
あなたなら、どうお答えになりますか? 
 
== 質 問 ==
 
富裕層ビジネスを考えているのですが、ネットでの富裕層への売り方があるのかが知りたいです。
 
売っている商材はライバルが多いし、値下げ合戦になっていますが、そこでの生き残り方があるか、それとももっと高い商材を扱うべきか・・・でも、高いものが売れなければ、資産がショートするし・・・などと悩んでおります。
 
ぜひ石原先生のお知恵をお貸しください。
 
== 回 答 ==
 
ネットで富裕層への高額商品の販売ですが、最初はそんなに注力しないで、売れたらラッキー位の軽いトライで進んでいけばおもしろいと思います。
 
== 解 説 ==
 
できればネットで高額商品を富裕層に売りたいということですが、ネットの特徴、富裕層の購買の仕方などを良く考え工夫すれば、難易度は高いものの、可能は可能だと思います。
 
ただ、かなり難しいので、ここに経営資源を真剣に投入するとか、経営目標として真剣に取り組むということはお勧めしません。それよりも、もしできたらラッキー位の軽い気持ちでトライする方が良いと思います。
 
やり方ですが、ネットで勝つ方法はすでにハッキリしていて、ココにしかないか、値段が一番安いか、しかないので、値段勝負にしたくないわけですから、商品は特別なモノを作るしかありません。
 
これに特徴を持たせ、うんちくなどの情報を加えサイトを作り、社がネット広告をかけている商品の場合は広告費(できる範囲で)をかけて高級とか最高級とかのワードで表示させ、その商品で一番良いモノを買いたいと思っている顧客向けに露出させていくカタチになります。
 
また、最近はFBなどの広告もおもしろいのでお勧めですが、できれば、ネット以外の導線も考えた方が良いと思います。
 
ネット以外とは、雑誌やTVなどの告知、クチコミ等ですが、一番高いモノは広告というよりも、媒体によっては取材の対象になりますので、考えると結構おもしろいと思います。
 
また、商品は作って待っていると在庫になりますので、発注が来たら仕入れる・作るでOKです。
 
高いモノは、時間がかかる方が返って貴重に見えるので、ちょうどいいわけですね(^.^)  これくらいの簡単なところから始めることをお勧めします。よかったら、参考にしてください。
 
 
私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v
 

2014年05月09日(金)更新

成熟市場に新しいマーケットを発見する

ゴールデンウィーク明け・・・仕事のペースは順調に戻りましたでしょうか(笑)? 今回はちょっとおもしろい質問が届いたのでそれにお答えしてみましたが、日本には成熟市場のほうが多いと思うので、他業界の方も、よかったら参考にしてください(*^_^*)
 
== 質 問 ==
 
保険代理店でスーパーバイザー的な仕事をしています。成熟した業界で新しいマーケットをつくっていくには、どういうことに着目していけばいいのでしょうか?
 
== 回 答 ==
 
新たなマーケットをつくると考えると大変なので、見方を変えてマーケットを“再発見”する方が良いと思います。
 
== 解 説 ==
 
全体には成熟した市場と言っても顧客のセグメントを細かくしたり、サービス分野を区切り専門特化すれば、部分的にまったく手の着けられていないマーケットは意外に多く存在すると思いますので、発見も容易にできると思います。
 
なので、こういう場合はマーケット全体を大きく見ないで、目線を変えていろいろな切り口で細分化してみると良いと思います。
 
特に、保険の仕事などはマーケットそのものが巨大(メジャー)で、その巨大マーケットに対して何十年も前から数十万人という販売員が競争を繰り広げていると考えると、もう販売の余地はないかも・・・みたいに見えてしまいますが、切り口を例えば“〇〇が得意な人”だけに販売しようと考えたりすると、意外に新鮮な切り口が発見できると思います。
 
こう言った切り口は、顧客の側も思いついていない場合が多いので、あなたが何らかのセグメントという旗を立てることで“あ!”私は本当はこんな人からお世話された方が良いのではと、気付くという感じで効果につながっていくと思います。
 
たとえば、保険の場合でちょっと具体的に事例を挙げるとすると・・・あなたがゴルフがとっても好きだとすると・・・それも、実は保険の仕事よりももっと好きで、回りからも一目置かれる位上手だとすると、ゴルフというエッジを効かせたマーケットの選別ができるかもしれません。
 
ゴルフ好きな人は、あなたからゴルフを習ったり一緒にゴルフをしたり、ゴルフの話をしたりすることで、他の保険のセールスの人から保険を購入するよりももっともっと満足を感じるようになるわけですから、ゴルフ好きな顧客は、エッジの効いていない普通の保険セールスマンから買うより、あなたから保険に入ることを望むということになります。
 
さらに、あなたのゴルフ好きが高じて、プロゴルファーと仲良くなって一緒にゴルフをするようになったりすると、その話を聞いてもっとあなたから保険に入りたいと思うゴルフ好きの顧客は多くなると思います。
 
絞り込みをしないで、誰にでも、とにかくたくさん保険を売りたいと考えて販売していると、成熟市場では何を特徴としてやっているか分からない大多数のセールスマンと同じように、マーケットから捉えられてしまいます。
 
逆に何かエッジの効いた顧客選別をすることで、新特徴のあるマーケットを発見することができるようになります。こんなやり方で、マーケットを一からつくるよりも“再発見”すると考えてみてください(@^^)/~~~
 
 
私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v

2013年08月23日(金)更新

「値上げすべきかどうか…」ある経営者の悩み

先週はお盆休みで休載させていただきましたが、みなさん、今年の夏休みはいかがだったでしょうか? さすがに猛暑もおさまってきたようなので、秋に向け、思考を深めていきたいですね(*^_^*)
 
そんな中、私の主宰する『高収益3%倶楽部』の6月の定例勉強会「即時・即刻、値上げの勧め!-ビジネス成功の秘訣は値上げにある-」にご参加いただいた方から、こんな質問が届きました。あなたならどんな回答をするか・・・よかったら、一緒に考えてみてください。
 
== 質 問 ==
 
ペット関連事業をしております。今のところ、大手の値段が1番高く、中小の値段が安い状況なのですが、その場合も値上げをした方がいいのでしょうか?
 
== 回 答 ==
 
この場合は、今の商品の値段を上げていくより(今の商品ラインはそのままにして)他に大手より高額なラインを作って告知・販売するのがよいと思います。
 
その場合の値段は、顧客から見てはっきり高いと感じる(差別化される=何かあるに違いないと感じる)レベルにしてください。
 
== 解 説 ==
 
大手が一番高くて尚且つたくさん商品が売れているというのは、顧客のイメージの中にブランドが構築されてしまったからです。
 
趣味的なマーケットの場合は特にですが、トップブランドは仮に他社と比べて内容がそんなに良く無くても、一番というだけで信用がついてしまうので、高くても売れてしまうという要素を持っています。
 
昔の話で言うと、携帯電話でDoCoMoとauだと圧倒的にauの方がサービスが良くて安かった時期もあったのに、高くてサービスの劣るDoCoMoの方がダントツで売れていたりしてましたよね(@_@;)
 
こういうふうに大手がトップシェアを持ってしまうと、そのイメージから値段をどんどん上げても、いえ、値段を上げるからこそ売り上げが上がるという構図が現れます。
 
言い方を変えると・・・トップシェアになったら、いくらで値段をつけてもOKという状況(こういう権利を価格決定権って言います)を、トップ企業に持たれてしまったということですね。
 
学習のために書いておきますが、トップ企業はまず商品やサービスを他社より安くして、マーケットを占領、完全に他社を占め出した後に、少しずつ商品やサービスの値段を上げていって、独占的に利益をどんどん手に入れていくという戦略を持って経営を進めていきますが、先に書いたように趣味的なマーケットのペット関連だと以外と簡単にできてしまうのかもしれませんね。
 
こう、考えると、ユニクロがカジュアルマーケットを占領したら、そのうち値段を上げていって、本当は原価ベースで考えるとかなり高いのに国民全員がユニクロで買うしかないっていう、映画みたいな世の中が来たりするかもですねぇ~(ーー;)
 
いえ、もしかしたら、すでに商品単位ではこの状況が起こっているかもしれませんねぇ~(ーー;)(ーー;)
 
通常はたくさん売ってるところは、安いんですけど、それが逆転してしまっているというのは、あなたの戦っているマーケットでは、すでにこの状況(トップが勝って値段をコントロールしている)が起きているということなので、あなたの戦略としては、ズバリ意識してこの流れに逆らった方が良いということになります。
 
・・・でないと、いつかは消えてなくなってしまいます(ーー;)
 
大手がマーケットを独占してその後値段をコントロールしてどんどん利益を上げる、という話はインパクトがあったみたいで、いろんな人からビジネスって結構怖いんですね・・・(ーー;) とか、計画的にビジネスを進めている会社ってかなり先を見て仕事しているんですねぇ~みたいな感想をよく聞きました。
 
ちなみに、こういった戦略によって世界中の市場を独占、巨大化したのが、石油大手メジャーという石油関連の世界的企業です。
 
発展の遅れている国に対して、自国でいろいろとインフラを揃えるより、うちが協力して安く石油の供給をしてあげるからということで、その国の市場を独占、産業が起きてきてたくさん石油を使わないといけなくなってきたら、「値段を上げる=利益を吸い上げる」という構図で、産業を支配していくわけですね。
 
こういう話を書くと面白いので、ついつい回答が長くなってしまいますが、こういう大手に対して中小企業がどう戦っていくかというと、趣味的なマーケットであれば、はっきりと値段を上げて、大手よりも良いというイメージで商品をぶつけていくというのが戦略として良いと思います。
 
その場合は、既存商品の値段を上げるより、別ブランドを立てる=商品のラインナップを増やして差別化する方が良いと思います。その方が経営的にもリスクが回避され、既存の商品を買う人以外のマーケットに商品を売ることができるからです。
 
さて、“値段をどれくらい高くするか?”ですが、イメージとしてお客さんが見た瞬間に“はっきりと高いと感じる値段で、尚且つリピート購買が可能な値段”にするべきです。
 
この辺の感覚は、実際に商品を開発・販売している方ならなんとなく分かりますよね(*^_^*)
 
値段を上げることによって、商品に使う原材料を工夫出来る幅も大きくなるので、有益な栄養素なども盛り込んだ説得力のある商品の開発も可能だと思います。この商品を時間をかけても良いという姿勢で、じっくりマーケットに浸透せていくと、マーケットでの御社の位置付けも変わってくると思います。ぜひ、参考にしてみてください。
 
 
いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v


次へ»

ボードメンバープロフィール

board_member

石原 明(いしはら あきら)氏

僖績経営理舎株式会社代表取締役
AZ Collabo株式会社

ヤマハ発動機株式会社を経て、外資系教育会社代理店に入社。約6万人のセールスパーソンの中で、トップクラスの実績を収める。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立し、経営コンサルタントとして独立。中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている。毎年の講演回数は100回以上。ビジネスの発想力やマーケティング力を開発・育成する「新経営戦略塾」には1000人が登録し学び、全国延べ4500社が参加。
2万人の読者を抱えるメールマガジン『石原明の「新経営戦略塾」』や、独自の視点で経営を綴るブログ『石原明の経営のヒント』も執筆中。大人気Podcast番組『石原明の経営のヒント+(プラス)』は累計ダウンロード数6000万回を超えている。著書に、累計30万部を超え『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『「成功曲線」を描こう。』(大和書房)、『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(KADOKAWA)などがある。

バックナンバー

<<  2024年11月  >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30