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2013年11月08日(金)更新

就活で2人に1人が潜在顧客へ!?

早いもので、今年のカレンダーも残り2枚となりましたが、今年もまもなく大学3年生たちの就職活動が解禁となります。日本経団連の倫理憲章見直しで2013年度の就職活動開始は121日となっているようですが、そんな中、ちょっとおもしろい調査結果が目に留まりました。

 

電通総研が、2014年度入社の内定者を対象に行なった「就職活動振り返り調査」では、就職活動を通じて「企業の印象が変化した」との回答が83.2%もあり、結果として2人に1人はその企業の潜在顧客になっていることが明るみに出たというのです(@_@

 

 

そういえば、以前スターバックスのCEOをされていた岩田松雄さんとお会いしたときに、「ボディショップの会社説明会をやると、必ずその近隣の店舗の売上げが伸びたんだ。それに気づいてからは、なるべく店舗近くの会場で説明会をするようにしたんだけどね()」などと話してくれたことを思い出しました。

 

岩田氏は、2005年に「THE BODY SHOP Japan」を運営する株式会社イオンフォレストの代表取締役社長に就任し、店舗数を107店から175店舗に拡大しながら、売上げを約2倍にして一躍脚光を浴びることになったわけですが、当時から目の付け所が違ったようです(*^^)v

 

ふつう、採用試験で注目するのは「採用する人」ばかり。「採用しない人」のことまで考えられる会社はそう多くないと思います。しかし、東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドなどは、「この人は落とそうと決めた瞬間からお客さま扱いする」と聞きますから、さすがですよね。

 

電通総研も、「企業にとって就職活動期間は、社員を見つける期間であると同時に、未来の顧客に企業・商品の価値を伝えることができる極めて重要な機会」であると結論づけていますが、この調査結果をもう少し深堀りすると、「企業における情報発信の価値」が見えてくるのではないでしょうか。

 

情報化社会が進む中で、今や企業も、ホームページやメールマガジン、ブログやSNSなど、様々なメディアでの情報発信を課せられています。しかし、いざ情報を発信しようとすると、「どう伝えるべきか」と悩んでしまうことも多いはず(―_―)!!

 

その結果、広告宣伝のテイストで情報発信を続けている企業も多く見受けられますが、消費者たちが知りたがっているのは、その企業の“本当の姿”であり、体温が伝わるような情報だと思うのです。

 

経営陣の人柄にしても、スタッフたちの社風にしても、製品開発の姿勢にしても、就活ではその企業の「生の姿」に触れられるからこそ、その会社や製品のことを好きになるのでしょう。

 

成熟した経済社会では、もう「イメージ」だけでモノは売れません。自社の姿勢やポリシーを「メッセージ」として相手に届ける・・・これができる会社は、就活生だけでなく、多くのファンを得られるはずです。この事例を参考に、自社のマーケティング戦略を、今一度見直してみてはいかがでしょう(@^^)/~~~

 

2012年12月14日(金)更新

メディアを活用したブランド化や集客のポイント

早いもので、今年もあと半月ちょっとで終わろうとしています(*^_^*)  経営者のみなさんは、来年への展望を固めているところだと思いますが、来年も飛躍の年とするべく、今回はこんな質問を取り上げてみました。よかったら、参考にしてください。
 
== 質 問 ==
 
テレビ・ラジオ・雑誌などメディア露出を活用して、ブランド化や集客につなげていくポイントとなることを教えてください。よろしくお願いします。 
 
== 回 答 ==
 
メディアの特性を利用して、地方の小さな媒体から仕掛け、だんだんメジャーな媒体へと展開していくのが良いと思います。また自社で発行する紙媒体やネット媒体があれば、それをフォローしていくとより効果的だと思います。
 
== 解 説 ==
 
メディアの特性を考えると、いきなり全国ネットのTV局など、メジャー媒体にアプローチするより、地元の新聞やラジオなど、マイナーな媒体でリリースして、少しずつ露出を拡大させた方が広がりは大きいと思います。
 
メディアの特性というのは、トーナメント制の試合みたいに、地方からのニュースが反響によって評価され、だんだんメジャーな媒体で取り上げられるようになり、最後は全国紙の紙面を飾ったり、全国ネットのTVで取り上げられるようになるという流れのことです。
 
この流れに沿ってメディア戦略を進めていった方が、全体としての露出時間が長くなるので、方法としてはおススメです(*^^)v
 
また、2つ目の特性は、メディアに取り上げられるのは宣伝ではなく、ニュース性のあるコンテンツだということです。
 
こちらはプレスリリースのような形で商品やサービスまたは企業の紹介をしたいと思うわけですが、メディア側からすると、それが一般大衆にとって有益であるか? 話題性があるか? 視聴率などが上がるか? などが問題になるということです。
 
3つ目の特性は、一度露出した内容はニ度三度と取り上げることは滅多に無い・・・というか、一度露出した内容は(メジャー媒体の場合は特にですが)二度と扱わないので、露出に失敗した場合にはチャンスは二度と訪れないということです。
 
以上を踏まえると、企業側ではどんな内容でメディアの関心を集めるかという戦略がとても大切になってくると思います。
 
なので、できればメディアに詳しい人も交えて、この内容で勝てるのか、どのタイミングで露出をすれば長い時間取り上げてもらえるのか・・・なども含めたプラン設計を真剣に立てることが必要だと思います。
 
また、露出後の反響も重要なので(一回の露出ではなかなか大きな波は起こせないと思いますので)、メディアに露出したことを、自社で発行する紙媒体や自社サイトなどでタイミングよく再告知することも重要です。
 
メディア戦略を練る場合は、その辺のことも考えて進めるといいと思います。ぜひ、計画的にチャレンジしてみてください(@^^)/~~~
 
 
いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v
 

2010年12月03日(金)更新

セミナー集客に悩める経営者がリアルに人を集めるために

今年もあっという間に師走に入りました。文字通り、走りまわっている方も多いと思いますが、今回は自社で開催するセミナーの集客に悩む経営者からの質問にお答えしてみました。

ネット全盛の時代下で、リアルに人を集めるということについて、あらためて考えてみることにしましょう。

== 質 問 ==

最近、自社で開催するセミナーに人が集まりません。セミナー集客についてよい方法があれば教えてください。

== 回 答 ==

セミナー集客は、告知可能な見込客データが参加人数の最低10~30倍は無いと、あるいはこの告知可能な母数となるデータを増やし続けるしくみを作らないと難しいと思います。なので、まずはこの母数を集めることを考えてください。

== 解 説 ==

BtoBビジネス、BtoCビジネスによらず、セミナーを絡めたマーケティングはすごく上手く行く場合が多いので、いろんな会社が何かを販売しようと考えた時に勉強会の開催やセミナーを計画しますが、ココで困ってしまうのが集客の問題です。

こちらの会社も当初は人が集まり、良い形でセミナーからの販売が進んでいったのだと思いますが、その集客に陰りが見えてきたのでしょう。

こういう場合に考えられる方法ですが、即効性を考えるのならば、何らかの形で広告を出して、露出を高める以外には無いと思います。なので、状況が緊急ならば、見込客のいそうな媒体に広告を出して集客してください。

これは雑誌などの紙媒体でもネットでの告知でも何でもいいです。これでしばらくは集客が出来ると思います。

ただ、同時に考えないといけないことがあります。それは、その雑誌やネットでの媒体から見込める顧客にも限りがあるということです。

例えば、発行部数5万部の雑誌にセミナー参加をうながす広告を掲載して、効果があったとしても、何回か広告を出すうちにその雑誌の中であなたの会社の広告に興味を持つ人が全て集まってしまったら、効果がストップしてしまうということです(ーー;)

分かりやすく言うと、もともとあった御社の見込客データでセミナー集客を図った時に、何回か告知するうちにまったく反応がなくなったと思いますが、それが遅かれ早かれ必ずやってくるということです。・・・これは、既存の見込客を対象に告知して集客を図ると、必ず起きる結果ということです。

では、どうしたらセミナー集客を継続的に進めることが出来るかですが、それは、広告を出す場合でも、いきなりセミナー集客するということではなく、潜在的な見込客層をまず集めて、情報発信などの教育をしていくという以外に方法は無いと思います。

例えば、将来的にセミナーに興味を持ってくれそうな人や会社に対して興味を引くオファーを広告に掲載して、アドレスや住所を取得、その後、そのアドレスや、住所にいろいろな情報を送り、教育していき、ゆくゆくはセミナーに参加してもらうように育成するということです。

見込み客情報をハウスリストといいますが、これが毎回のセミナー参加人数の10倍、出来たら30倍くらいになると良いと思います。

こう考えると、雑誌一回の広告掲載で、セミナーに集客するより、一回の告知で魅力あるオファーをもとに将来的にセミナーに参加してくれそうな層の見込顧客をごっそりその雑誌から取ってしまって、その後、育成していくという方がずっと良いということです。

そして、その母数をしっかり獲得できれば、毎回のセミナーへの集客はそんなに難しくないと思います。参考にしてみてください。


いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。

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2010年11月12日(金)更新

「プチプチ」に学ぶ自社商品のメディア露出

毎年年末が近づくと、「今年の10大ニュース」のようなランキングが各メディアから発表されますが、今年間違いなくランクインするだろうニュースのひとつに、「チリの鉱山落盤事故」がありますよね。閉じこめられた作業員33人の感動的な救出劇は、記憶に新しいところだと思います。

そのニュースとともに、メディアに多く取り上げられたのがこの「プチプチ」です。ご存じ「プチプチ」は、緩衝材メーカー最大手「川上産業」の登録商標ですが、「暗い地中生活の気晴らしにしてもらいたい」と、チリ大使館を通じて作業員らにプレゼントされたのです。


puchpuchi.jpg


以前はもっぱら緩衝材として使われていた同社の製品を「気晴らしグッズ」として売り出したという話題は、以前、私のブログ「石原明の経営のヒント」でも取り上げたことがありますが、このチリのニュースを見て、「あいかわらず“発想”のいい会社だな」と、ちょっと感心してしまいました(*^_^*)

同社は平成16年の新潟県中越地震の際にも、プチプチを使用した「寝袋」(けっこうあったかいらしいですよ)を被災地に届けていましたが、この会社には「自社の製品と社会をどう結びつけたらいいか」を常に考え続ける、頭の柔らかさがあるように感じます。

海外支援は今回が初めてだそうですが、地下約700メートルの閉ざされた空間に、長期に渡って閉じ込められている作業員のことを考え、「私たちにも何かできることはないか」と考えたのでしょう。自社商品の「宣伝」といえばそれまでですが、自社と社会のつながりを常に意識していなければ、なかなか迅速にこんな行動は取れません。

その業界に長く居すぎると、どうしても発想が凝り固まってしまうものですが、この「プチプチ」のように、自社製品がまったく違う用途で、社会の役に立つケースもあるのです。

ぜひ、経営者はいつも発想を柔らかくして、チャレンジを続けてほしいものです。経営者のちょっとした「思いつき」が、メディアへの露出につながり、一躍有名になる会社も出てくるかもしれませんよ。この事例を参考に、発想を拡げてみてください(@^^)/~~~

2010年08月06日(金)更新

集客のために効果的な媒体を選ぶ法

早くも8月に入りました。来週からお盆休みを取られる方も多いかもしれませんが、経営者は休暇中といえども、「世の中をウォッチング」する眼だけは休めないでいただきたいと思います。

というわけで、今週はこんな質問を取り上げてみました(*^^)v

== 質 問 ==

集客のために告知を考える時、最もコスト効率の良い媒体(マスメディア、メルマガ、ミニコミなど…)をどうやって見つけ出すのが良いのでしょうか?

「コスト低いがヒットが低い」とか「コスト高いがヒットも高い」とか…、参考になることを教えてください。よろしくお願いします。

== 回 答 ==

効率の良い集客の方法を見つけるには、テストマーケティングを繰り返すことが必須です。

ですから、まずは考えられる方法を選定して実際に費用をかけて実行してみる以外にはないと思いますが、投資できる金額がそんなに多くないというのが現状だと思います。

== 解 説 ==

というわけで、なるべく費用を抑えた方法で、媒体を選定するためのアドバイスをすると、それは、ライバル企業や同一マーケットでの類似企業、または別のマーケットで同じ商品やサービスを扱っている企業がどんな告知媒体を使って集客をしているかをリサーチすることです。

特に、そういった企業がずっと使っている媒体、また、例えば、広告だったらだんだん広告スペースが大きくなっているような媒体というように、何らかの方法で効果が確認できるようであればもっといいわけですから、出来れば継続的にそういった企業の告知情報を集めておくと良いと思います。

これは以前に私の顧問先で実際にやった方法ですが、他地域の情報を取るために、知り合いで異業種の社長さんに、自社のエリアのその業種の告知情報を集めてあげる代わりに、自分の業界の情報を集めてもらい、お互いのマーケティングの強化をサポートし合ったりしていました。これもなかなか良い方法だと思います。

こういう情報を常に集めておくと、同じ媒体に広告を出している会社でも、広告の書き方にかなり違いがあるとか、毎月内容を変えている会社があるとか、いつも同じ広告を出し続けている会社があるといったことも分かってきたりと、それぞれの企業の真剣度なども分析できたりしますので、いろいろ勉強にもなると思います。

この分析はネットで集客している企業の場合には、出しているメルマガをストックして内容を分析したり、サイトで集客をしている企業の場合は、サイトそのものを毎月プリントアウトして変更点を探したりというようにして分析していきます。

こういう方法は「高収益トップ3%倶楽部」のマニュアルに詳しく書いていますが、日本の中小企業の欠点は、努力が勝手な独断で行なわれていて、マーケティングをする時にほとんどライバル企業の分析をしないことだと思います。

マーケティングとは同一エリア内の他社との競争なので、こういう感覚では、絶対に進歩が遅いと思いますよ(――;)

また、私が常に言っている『世の中は自分のためにお金を出して実験してくれている』という感覚で世の中を見るということも常に大事にしていただきたいと思います。
以上が費用をなるべくかけずに、効果の上がる集客の方法を見つける方法です。ぜひ参考にしてください。

ただ、これもマニュアルで書いていますが、効果が上がったら絶対にその効果をもっと大きな投資に繋げていってくださいね。そして、最終的には集客の方法も一種類より多くの媒体や手法を使っていくような会社にならないとなかなか成功していきませんので、それも忘れないでください。

いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。

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