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2014年01月31日(金)更新

50代以上が思わず反応した「大人のきのこの山」

早いもので1月も最終日となりましたが、毎年この時期になると、お菓子売り場がにわかに騒がしくなりますよね(*^_^*) そう!今ではすっかり日本に定着した「バレンタインデー」のおかげです。

 

お菓子業界は、バレンタインデーとホワイトデーで、年間売上げのうち、かなりのパーセンテージを稼ぎ出すみたいですが、そんな中、株式会社明治が、昨年秋からちょっとおもしろい展開を始めたのをご存じでしょうか?


 

昨年(2013年)秋に、みなさんご存じの「きのこの山」の“大人向けバージョン”を出したのです(*^^)v

 

その名も「大人のきのこの山」。チョコレートの量を増やし、パッケージも大人っぽく演出。テレビCMには、嵐の松本潤くんを起用するという気合いの入れようです()。姉妹製品の「たけのこの里」も、クッキー部分をココアクッキーに変えて上質感を出し、同じく「大人のたけのこの里」として登場しました。

 

これまで業界では、チョコレート菓子は「30代以下の若い女性」が主なターゲットと言われていたようですが、この「大人」シリーズの販売を始めるや否や・・・スーパーなどから追加オーダーが殺到! 大阪工場の生産ラインをフル稼働して対応したそうですが、とてもじゃないけど供給が追いつかず、約2ヵ月ほどは店頭も品薄状態で、テレビCMを自粛するほどの状況が続いたようです(@_@

 

同社では「シニア層が思った以上に反応した」とコメントしていますが、今どきのシニアはもう、「煎餅と饅頭」じゃないんですね(+_+) 成熟した消費社会では、商品のつくり手が、ターゲットのイメージを決め過ぎないことが重要なのかもしれません。

 

また、外国人から見ても、日本のお菓子はおいしい上にビジュアルもすばらしく、お土産として買って帰る人も多いみたいなんですが、通常アイテムではなく、「期間限定」や「特別バージョン」は、とりわけ喜ばれると聞きます。

 

いずれにしても「少量多品種」が望まれる時代。つくり手はますます大変な時代とも言えますが、「大人の」という“冠”は、かなり有効かもしれません。この事例を参考に、自社らしい展開をあれこれ模索してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~