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2013年06月14日(金)更新

「iPhoneのおそばに置いて」!? ウィルコムの新商品戦略

今週は、Appleの開発者向けのイベント「Worldwide Developers Conference(WWDC)2013」がサンフランシスコで開かれ、「いよいよ新型iPhoneの発表か!?」と世界中から熱い視線を集めていました。残念ながら正式な発表はなかったようですが、スティーブ・ジョブス氏亡き後も、何かと世間を騒がせているApple社です。
 
そんな中、PHSのウィルコムがちょっとユニークな立ち位置を確立しつつあるのをご存じでしょうか? 同社の出してくる新製品を見ていると、「人気のiPhoneについていこう!」と腹を決めた感さえあります(*^_^*)
 


 
 
携帯電話3社が6月7日に発表した2013年5月の新規契約件数(純増数)は、ソフトバンクモバイルが29万8000件と17か月連続で首位。2位はKDDI(au)で22万7000件。続くNTTドコモは9万1800件の純増という結果でしたが、「iPhone」と「iPad」が上位2社の純増数に貢献しているのは言うまでもありません。
 
一方、PHSという独自の路線を行くウィルコムではありますが、かつてはこの上位3社に、真っ向から戦いを挑んでいた時期もありました。独自でスマホを開発していたりしたわけですが、どうもその路線を180度転換したようなのです。
 
これからの時代、PC代わりのスマホと電話のための携帯を2台持ちするユーザーが増えることを見越して、「電話」に特化することを決めたようで、インターネット分野の開発をきっぱりあきらめ、「ネットはスマホで電話はピッチ」でとばかり、電話とメールしか使えない機種も登場しているのです。
 
さらに最新機種では、Bluetooth機能でスマホとつないで「子機」として使えたり(つまりスマホにかかってきた電話にPHSで出られるわけです!)、とかくバッテリーの持ちが悪いスマホの充電器にもなるタイプが登場したりしています(@_@。
 
さらに、一世代前のiPhone4S(ソフトバンク回線)を、お得な値段で自社ユーザーに販売開始! これはもう、完璧に「iPhoneのおそばに置いて作戦」ですよね(笑)。
 
日本の経営者は、とかく「潔さ」を追求したりしますが、時には“戦わずして勝つ”という発想も必要ではないでしょうか? 人気の商品があったら「それと一緒に使ってもらえないか」と考えてみるのも、大事な発想ですよね。よかったら、経営のヒントにしてください@^^)/~~~