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2006年06月16日(金)更新

マンション管理組合にプロ派遣

梅雨の長雨が続き、各所に土砂崩れの危険が広がっているようです。沖縄那覇市内のマンションは、雨で地盤に亀裂が入り、倒壊の危機にさらされているようでいささか心配ですが、そんなニュースを見ていたら、マンション管理に関するちょっと面白い記事を思い出しました。

マンション管理

福岡県のNPO法人「福岡マンション管理組合連合会」が、マンションの管理組合にプロを派遣する事業を始めたというのです。高齢化などで役員のなり手がないマンションに、同法人の役員などを派遣し、理事長・会計担当理事等の業務をするサービスだそうですが、たとえば50戸から100戸程度のマンションで、月に2回(理事会1回、業務1回程度)派遣の場合、月額1万~3万円程度で請け負うそうです。

実際、住民の高齢化や建物の老朽化という問題に直面するマンションも多く、03年度の国土交通省のマンション総合調査では、分譲マンションの3分の1が築20年以上、世帯主の32%が60歳以上であり、前回調査(99年度)より6ポイント増えているという調査結果も出ています。

役員のなり手不足は、マンションの適切な管理・維持に関わる深刻な問題だけに、それを「管理のプロ」に任せることで、かなりうまくいくはずですから、潜在的なニーズも大きい市場だと思います(*^^)v よくぞ気がついた!って感じですよね。

ただ、この業務を請け負うのは、あくまでも「中立」の立場であることが大切で、中立を守るからこそ、そこから発展して、今後さまざまなサービスをも展開していけるわけです。
民間の管理会社の社員が理事長を引き受けているケースなどでは、どうしても営利に走りやすいようですし、提携先がある特定の企業に限定されてしまうと、発展形は望めませんよね。

その点、NPO法人は実にいいポジションといえるのですが、派遣できる人材の数や質が限られることがこれまた問題。同法人でも「マンション管理士」の資格保有者との連携も考えているようですが、どうやらマーケットでは、人材育成を含め、この事業に本格的に取り組む団体の出現が待たれているようですね!(^^)!