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2012年04月27日(金)更新

QBハウスで頭皮エステ!? パナソニックとのコラボで販促展開

「10分1,000円でカット。洗髪・ひげそり無し」のヘアカット専門店を展開するキュービーネットは、QBハウス銀座本店で今月(2012年4月)ひと月間、「頭皮エステ」を試せるキャンペーンを展開していました。
 
これはパナソニックとのコラボ企画で、同社の美容機器を実際に使って試せるキャンペーンなのですが、6席あるうちの1席を専用コーナーとして使い、パナソニックから派遣されてきた専門のスタッフが頭皮エステをしてくれるというもの。期間中は店舗外観にも同商品のラッピング広告を施し、大々的に展開しました。
 
 

 
 
QBハウスはこの3月に500店舗に達し、12年6月期の連結売上高は前年比6%増の115億円を見込んでいると言います。しかしながら、格安を売りにする競合店も増えており、いつまでも安穏とはしていられないことから、他社との差別化を模索してきたのでしょう。
 
これまでも、座席前の画面に広告を流してカラーリング剤を配布するなど「他社の販促支援」にも積極的に取り組んできました。現在は年間10件程度の取り組みのようですが、今後は年間30件程度まで増やしたいと考えているようです。もしかしたら、店舗ネットワークをインフラとした販促支援の事業化を狙っているのかもしれません。
 
QBハウスの場合は、カット前にスタイリストが性別や年齢などの顧客情報を入力しているそうですから、販促でコラボする企業側としても、量販店や路上などでサンプルを配るより、精度の高いテストマーケティングができるわけですね(*^^)v
 
また、QBハウス側としても、自社のお客さんに「あそこに行けば何かプラスアルファのサービスがある」と認知してもらうことで、他社との差別化が図れます。ただ安いだけでは顧客満足が得られない時代、経営者が知恵を絞った戦略ではないでしょうか。
 
同社の今後の展開に注目するとともに、この事例を参考に、自社の販促戦略に新たな知恵を取り入れるべく、アイデアを出してみてはいかがでしょうか? 知恵さえあればお金をかけずに成果を残せる時代。今こそ経営手腕の見せどころです(@^^)/~~~
 
 

2012年04月13日(金)更新

花見会場にピザ!? GPSが宅配を変える

先週末は、東京の花見スポットに大勢の人が押し掛けたようです。昨年は震災の影響で自粛ムード、また今年の冬は寒さが厳しかっただけに、いっきに花開いた桜に心躍らせる人も多かったのでしょう。日本人にとって、桜は特別な意味を持つようですね。
 
そんな今年のお花見で変化を見せたのが「デリバリーサービス」です。その昔「お花見」と言えば手作りのお重を持ったり、デパ地下で惣菜を調達したりして出かけたものでしたが、今やスマホのGPS機能を利用して、花見会場までピザをはじめとした様々なメニューが届くようになったのだとか(@_@)

 


 
「楽天デリバリー」では、お花見特集を組み、オードブル寿司、ビールやワインなどを「花見会場」まで宅配できるお店を紹介しています。
 
こんなサービスが可能になったのも、ひとえにスマホに搭載されたGPS機能の成せる技ですが、ドミノピザではサービス開始後約2年で、スマホ経由の注文が10億円を超えたと発表しました。今が勝機と見たのか、スマホサイト限定クーポンで15%割引を実施したり、クレジットカード決済やドコモの機種なら携帯の料金と一緒に支払いができるサービスも取り入れました。
 
もちろん、GPSによるデリバリーは、まだまだ主流のサービスとは言ませんが、楽天リサーチの調査では「今後、お花見会場でデリバリーサービスを利用してみたい」と答えた人が59.7%に達したそうですから、潜在マーケットはかなり大きそうです。
 
かつて民間の家にも1個から荷物が届けられるようになった「宅配便」は大きな物流革命だったわけですが、GPSという技術を取り入れることで、「場所」ではなく「人」に荷物が届けられるようになったことには、それを超える衝撃を感じます。飲食のデリバリーのみならず、たとえば重いものを持てなくなった高齢者層へのサービスなど、新しい切り口のビジネスも続々と生まれてくるのではないでしょうか。 
 
いつの世も、「技術」は開発者の意図とは別に、それを使う人たちによって思わぬかたちで進化していくものです。この事例を参考に、経営者として自社のビジネスに活かせる技術はないか・・・あれこれ発想を拡げてみてください(@^^)/~~~


2012年04月02日(月)更新

ナチュラルローソンに新業態!? 進む異業種コラボ

いよいよ春本番といった感じですが、先々月末(2012年2月27日)、東京・神宮外苑西に新感覚のコンビニがオープンし、情報感度の高い女性たちの間では、ちょっとした話題になっているみたいです(*^_^*)
 
その店名は「ナチュラルローソン&food kurkku(フード クルック)」。クルックは、音楽プロデューサーの小林武史氏が代表取締役を務める外食企業ですが、「土の中に未来がある」など、メッセージ性の高いコンセプトを持ち、生産者の顔が見える食材を使ったレストランやカフェを展開しています。
 
 


 
そのクルックとワンランク上のコンビニを目指す「ナチュラルローソン」が手を組んだわけですが、通常店舗で扱う商品のほか、クルックのレストランで使っている新鮮な野菜を始めとした食材や女性に人気の中国料理店「美虎」のオーナーシェフ、五十嵐美幸さんプロデュースの「デリ」なども揃えています。
 
さらにヘルスケアと美容の観点から開発したナチュラルローソンこだわりの商品やベーカリなども扱い、イートインコーナーも設けました。コンビニの強みは「24時間営業」ですから、ランチはもちろん、場所柄もあって「夜食」のために利用する人も増えるんじゃないかと思います。
 
そういえば、先日おもしろい話を聞いたのですが、オフィス街で、居酒屋チェーンが集まったビルの隣にコンビニができると、居酒屋さんの売上げが何割か落ちるのだそうです(~_~;) 
 
考えてみれば、コンビニの唐揚げやおでんなどは、競争の激化から年々おいしくなっていますし、店舗によってはビールなどのお酒も扱っていますから、軽く飲みたいときなどは、逆に居酒屋より便利なのかもしれません。
 
今や、ライバルは「異業種」からやってくるのです。ローソンのライバルはセブンイレブンではなく居酒屋チェーンかもしれませんし、ナチュラルローソンのライバルは、近隣のおしゃれなカフェやコスメショップかもしれません。
 
だからこそ、ユニークな異業種コラボが増えているのです。業界内だけの発想では、ライバルに勝つことが難しくなってきているのでしょう。もちろん、業務提携にはそれなりの難しさも伴いますが、中小企業経営者の方には、ぜひ持ってもらいたい発想があります。
 
それは「世の中は自分のためにお金を出して実験してくれている」というもの。私の主宰する『高収益トップ3%倶楽部』の合言葉にしているフレーズですが、業務提携などせずとも、異業種で成功したアイデアを、自社の経営のヒントにすればいいのです(*^^)v
 
この発想が身につくと、急に経営が楽しくなりますよ♪ 今回の事例も、よかったら参考にしてください(@^^)/~~~


2012年03月16日(金)更新

店は小型化に向かう!? 「Echika fit」と「三越伊勢丹」の新規出店戦略

ここ最近、新規オープンする商業施設に、大きな変化が訪れているのにお気づきでしょうか? 
 
今年(2012年)2月、東京メトロ・丸ノ内線東京駅構内にオープンした「Echika fit 東京」には、アパレルのユナイテッドアローズ、ステーショナリーの伊東屋、雑貨のフランフランなどの “ミニサイズショップ”が集結しています。
 
 


 
ここは「TOKYO TRAVEL」をコンセプトとし、“大人のトラベル秘密基地”を目指しているようですが、都心の玄関口である東京駅の駅ナカという利点をぶんだんに活かし、従来の顧客とは違った層に、各店のブランドイメージを訴求していくためのアンテナショップとしても機能することになるでしょう。
 
店を小さくしたことで、既存店とは全く違う品揃えになるわけですが、それがまた“新しい楽しさ”を生み出すのではないでしょうか? ふらっと立ち寄った小さな秘密基地で、お気に入りの1点を見つけるのは、なんとも楽しい体験だと思います。
 
一方、三越伊勢丹ホールディングスも、新たに「新規小型店舗事業」を始動しています。なんと!新宿ルミネの中に「小さな伊勢丹」をつくったのです(@_@;)
 
そこは「ラグジュアリーコスメ編集ショップ」として、「ランコム」などの海外ブランドを始め、「SHISEIDO」「shu uemura(シュウ ウエムラ)」「RMK(アールエムケー)」など、国内外の高級化粧品ブランドを集結させたショップです。
 
そもそも百貨店の化粧品売り場というものは、各ブランドの販売員さんがバッチリ張り付いていますから、一度どこかのブランドで買い物すると、あちこち「はしご」しづらい雰囲気でした(――;)
 
しかし、このルミネ内のショップでは、ブランドの壁を一切取り払い、ファンデーションは「shu uemura」で、口紅は「RMK」で・・・などという買い方が気兼ねなくできるようになったわけです。ここにも“新しい価値”が生まれていますよね。
 
しかも、新宿駅と直結しているルミネは交通の便も良く、これまで伊勢丹には足が向かなかった若い女性にも来店してもらえます。駅ビル内に百貨店が出店・・・、時代も変わったものですね。
 
同社は今後も「新規小型店舗事業」を積極的に進めていく方針で、この4月には羽田空港国内線第1旅客ターミナルに初の紳士雑貨を主体とした店舗をオープンする予定だそうですが、出店場所ごとに商品構成をガラッと変えて、常に消費者を飽きさせない戦略に出るのでしょう。
 
こうした流れを見ていると、百貨店という名が表すとおり「何でも買える」店から、真逆に舵を切ったことがよくわかります。これからの時代、“販売アイテムを編集する”といった感覚が、店舗運営に強く求められるのではないでしょうか。
 
同時に、そこに「どんな店が集まっているか」がその商業施設の価値をシビアに決めていくことになるでしょう。これまでなかったような「異色のコラボ」にも期待したいところです。
 
経営者として、こうした時代感覚を掴んでおくことはとても大切です。1社で大きな商売をするより、小さくてもそれぞれユニークな価値を持つ会社がコラボすることで、生まれる価値は何倍にもなるはずです。
 
時に、春はもうすぐそこまで来ています。この事例を参考に、思い切り発想を拡げてみてください(@^^)/~~~
 
 

2012年03月02日(金)更新

プロントだけに「プロン党」!? SNS連動の顧客化戦略

カフェ&バーを展開するプロントコーポレーションが、好調な動きを見せているようです。2011年12月期の全店売上げが、前年比1%増の175億円と、過去最高を更新。大震災の影響をまともに受けたチェーンも多い中、なかなかの健闘ぶりではないでしょうか。
 
健闘の裏側には、緻密な顧客化戦略があるのですが、同社は2003年に、電子マネー「Edy」付の「プロントメンバーズカード」を導入し、昨年までに約4万枚を発行しているようです。
 
 
 
このカードを使って支払うと、カフェタイムとバータイムのドリンクが「10%OFF」になるそうですから、リピーターにはありがたいカードだったわけですが、このカードの機能や特典を残しつつ、同社は新しい会員カードへの移行を計画しているようです。
 
新しい会員組織は「プロン党」と名づけられ、メンバーズカードを提示するとドリンクが増量してもらえたり、会員限定メニューをオーダーできたりと、その都度異なるサービスを提供し、twitterやFacebookなどの交流サイトに「こんなサービスをしてもらえました!」と、投稿してもらおうというしかけです。
 
「プロン党」設立に際しては、マニュフェストもつくる意気込みだとか。「日本のノミニケーションの復活を目指します」などの政策(?)を、販促物に掲載して認知度の向上を図るそうです。プロントだけに「プロン党」・・・若干おやじギャグの香りも漂いますが(笑)、お店と顧客のつながり方として「あり方を共有する」という視点は、逆に今っぽいですよね(*^^)v
 
会員カードといえば、来店の度にポイントが付くとか、割引が受けられるとか、お店側の一方的なサービスが当たり前でしたが、これからの時代は、お客さんがその店の姿勢に共感した上で会員になる⇒会員になったからには“身内”としてその店を応援するという展開が望ましいでしょう。
 
そんな話を事務所でしていたら、うちのスタッフにもプロントファンがいることを発見。なんでも、パスタなども結構美味しいし、女性一人でも入りやすいうえ、夜はバータイムになるので軽く飲みたいときには、ついつい足が向いてしまうのだそうです。
 
ということは、プロントのライバルはカフェばかりでなく、居酒屋さんでもあるわけですが、両者のハザマにあるポジションを上手に活かし、「プロント女子会」プランを提案している点などはさすがです。
 
アフタヌーンパーティプランとして、パスタ1品が選べ、デザート盛り合わせと1ドリンクが付いて、2.5時間1,480円というプランです。主婦層などにこの情報が上手に伝われば、ランチタイムとバータイムの隙間時間の有効活用にもなりますよね。
 
同社の竹村社長は「愚直」と「凡事徹底」をモットーとしていらっしゃるようで、「当たり前のことを人には真似できないくらい一生懸命やる」ことを、常にスタッフにも、フランチャイズ店にも語りかけていると聞きます。
 
また、今年は30店の新規出店を予定しているそうですが、その愚直さにユニークなアイデアが加わることでどんな化学反応を起こすのか・・・「プロン党」の設立とSNS戦略で、今年の業績がどう伸びるのか、しばし注目していきましょう(@^^)/~~~


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