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2013年09月13日(金)更新

勉学の秋に「勉強カフェ」!? サードプレイスのススメ

朝晩は少しずつ秋めいてきましたが、読書の秋、勉学の秋・・・この秋こそ、語学の習得や新しい資格試験に挑戦しようと意気込んでいる方もいらっしゃるかもしれませんね(*^_^*)
 
とは言うものの、日本の住宅事情では、勉強する場所を確保するのがなかなか難しい・・・。「書斎」を持つのが夢という方も多いと思います。そんな中、ブックマークの運営する「勉強カフェ」が、首都圏を中心に積極的な展開をみせています。
 




近年、自宅と会社以外に「第三の場所(サードプレイス)」を持つことをススメる向きもありますが、近所のファミレスやカフェより「勉強に適した場所」を提供するビジネスは、結構ねらい目かもしれません。
 
現に、猛暑が続いた今年の夏休みには、「1日280円」のキャッチフレーズで、月額8,400円の高校生向けプランを新たにつくり、好評を得たようです。確実に静かで、かつ自宅より勉強がはかどるスペースが常に確保されているとなれば、月8千円の価値は十分あるかもしれませんね。
 
加えて、ドリンクバーや、教科書などを置いておけるロッカー、コピー機なども整備され、使い勝手への配慮にも余念がありません。さらに、勉強に疲れたら、共用スペースで他の利用者たちとコミュニケーションを取ることも可能なのです。これって、ちょっとした「リアルSNS」ですよね(*^^)v
 
“快適な場”を提供することで会員を囲い込むという戦略には、ビジネスプランとしての将来性を感じます。今後の日本は少子高齢化に向けて一直線をたどるわけですから、どの業界でも新規の集客が困難になるわけで、会員から定期収入を得るしくみは、かなりありがたいはずです。不動産の空き物件をかかえる会社などはとくに、新規ビジネスとして検討の余地があるかもしれません。
 
また、将来有望な高校生はもちろん、資格試験を目指す社会人は、顧客層としてもかなり優良です。そこに次なるサービスの提案をしていくと考えれば、期待が持てそうな感じがしますよね。これからの日本は、一社一業種では済まない時代が来ると思います。ぜひ、他社の事例を参考にしながら、自社の新規ビジネスについても、楽しく発想を拡げてみてください(@^^)/~~~
 

2013年08月30日(金)更新

「第三の選択肢」となったブラザーの家庭用プリンタ

暑かった夏も、そろそろ終わりを告げようとしています。経営者としては、この秋から年末までの戦略を入念に練りたいところですが、家庭用インクジェットブリンタ市場における「ブラザー工業」の戦い方がちょっとおもしろかったので、私なりの視点で解説してみたいと思います(*^_^*)
 
ご存じのように、家庭用プリンタの市場では、これまで「セイコーエプソン」と「キャノン」が“2強”と言われていました。そんな中で、ブラザーのインクジェットプリンタ『PRIVIO(プリビオ)』が、ことのほか好調な動きをみせているのです。
 


 
 
ブラザーが取った戦略は、「第三の選択肢」であることを徹底的に訴求すること! 自ら「三番手」であることをうたって、勝利を勝ち取った戦術はかなりユニークです(*^^)v
 
これまでは同社は、主にスモールオフィス向けの「ファックス付き複合機」に力を入れていたようですが、昨年(2012年)から、家庭向けの機種をすべて同一ブランドに統一しました。つまり、家庭用プリンタ市場に本気で参入しようと腹をくくったわけですね。
 
とは言うものの、 “2強”を相手に真正面から戦うのは、至難の業です。品質を訴えるのか、価格を訴えるのか、使い勝手の良さ、デザイン性、ランニングコストの安さ・・・どこをどう訴えれば、消費者の心に届くのか、試案のしどころです。
 
しかし、同社が取った戦略は、他ならぬ「第三の選択肢」があることを徹底的に訴求することだったのです(@_@。年末商戦では、「プリンタに、第三の選択肢」をキャッチコピーに、主に量販店で存在感を高めていきました。
 
選択肢が増えるのは、消費者にとってもうれしいことです。考えてみれば、安さや品質をアピールするより、自ら「三番手」を名乗り、「選択肢に入れてほしい」と訴えかける作戦は、消費者の心に届きやすかったと思いますが・・・この発想って、なかなか出てきにくいんじゃないでしょうか?
 
メーカーとして「商品の良さ」を訴えるのはカンタンですが、自社商品がお客さんから「どんな風に見えるのか」は、マーケット全体を俯瞰するような視点を持ち合せない限り、気づくことはできません。
 
たぶん、プリンタを買いに来たお客さんは「へぇ、ブラザーも家庭用プリンタ出してるんだ」というのが、正直なリアクションだったと思いますが(笑)、それを素直に戦略に活かせる同社のセンスは、評価に値するんじゃないでしょうか。
 
その証拠に、今では同社もすっかり“3強”の仲間入りを果たした感さえあります。最近は、「三番手」というポジションをきちんと確立した上で初めて、家族や運動会の写真など、身近な日常の光景を印刷したサンプル冊子を店頭で配布し、品質や使用感を訴え始めているようです。モノゴトには“順番”があるわけです。
 
競合に食い込むための秀逸な戦略のひとつとして、よかったら参考にしてください(@^^)/~~~


2013年08月12日(月)更新

ファンを身内に! 「LEGO」快進撃の裏側

夏休み真っ只中。今ドキの子どもたちは、やれ習い事だ、やれ学習塾だと、のんびり遊んでいる暇などなさそうですが(―_―)!!、子どもの頃に、誰もが一度は遊んだことがあるであろう、デンマークのブロック玩具「レゴ」が、あいかわらず世界中で大ヒットを飛ばしているようです。
 
同社は、1949年からプラスチック製のブロック玩具を作り始めたそうですが、60年以上も同じブランドの玩具が人気を持ち続けるのは、結構すごいことだと思いませんか?
 
 


 
もちろん、その経営戦略もすばらしく、これまで「男児玩具」のくくりに入っていたレゴが、女児向けの新商品「レゴフレンズ」に力を入れ、マーケットを拡大した戦略については、私の主宰する『高収益トップ3%倶楽部』の会員向け月刊誌「経営情報レポート」でも取り上げたことがあるのですが、どうやらその戦略が功を奏し、昨年(2012年)の売上高は、前年比約25%増だそうです(@_@。
 
さらに、その戦略を見ていて感心するのは、顧客の巻き込み方です。世界中にいるレゴの熱心なファンやアクティブな消費者たちとの連携プレイが、同社の成長を支えているわけですが、そのプラットフォームになっているのが、『LEGO CUUSOO(レゴクウソウ)』というサイトです。
 
一般の消費者が、「こんな商品があったらいいな」を投稿できるサイトで、商品化を支持するサポーターを1万人集めれば、レゴ本社が商品化を検討してくれるしくみになっているのです。
 
同社が一年間に発売する商品は約300種類に達するそうですが、これらを生み出すデンマーク本社の開発部員はわずか150名ほどで、この『LEGO CUUSOO(レゴクウソウ)』から企画のヒントを得ることも少なくないと言います。
 
それはともかく、これからのビジネスは、「みなさんの声を積極的に聞きますよ!」という窓口を上手に設けられるかどうかで、明暗が分かれてくると思います。世の中が日増しに“SNS的”になっていますから、消費者は「お客様」ではなく「身内」として扱う距離感や感覚が好まれるわけですね(*^^)v
日本のように、成熟した消費社会には、「好きなメーカーやお店のために一肌脱ぎたい」と思っている人が、じつは大勢いるのです。こういう人たちの手を上手に借りない手はありません。
 
この事例を参考に、自社でもそういうしくみを持てる方法はないか・・・この夏の暑さに負けず、ビジネス脳をフル回転させてみてください(@^^)/~~~


2013年07月29日(月)更新

粋の美学!? 「痛スーツ」という着眼点

以前、私のブログでも「痛ネイル」を取り上げたことがありますが、中小企業が向かうべき“コアマーケット”という意味でも、オタクの世界については、日頃から観察を続けていたりします(笑)。そんな中、「痛スーツ」の登場を知って、ちょっと笑ってしまいました(*^_^*) 
 


 
 
「痛スーツproject」の代表を務める吉田氏の実家は、神戸で50年続く仕立屋さんだそうですが、近年クールビズなどの流れもあって、将来的に先細りになると考え、彼自身がもともとアニメやアイドルなどオタク文化が好きだったことから、「スーツ×萌え」に活路を見出せないかと考えたのだそうです。
 
お値段は上下で5~50万円と、ちょっと高めの路線を狙っているみたいですが、居酒屋さんなどで「上着をお預かりします」と言われた時に味わえる優越感を考えれば、意外と安い投資かもしれませんよね(*^^)v
 
日本にはもともと「チラ見せ」の文化があり、着物や羽織の裏地に派手な模様の生地を使ったり、地味な着物の下に真っ赤な襦袢を着てみたり・・これぞ「粋」の美学なのです! 下着では見せられる人が限られてしまいますが(笑)、スーツの裏地とは「いいところを突いたなぁ~」という感じがしませんか?
 
また、同プロジェクトでは、今月(2013年7月)にフランス・パリで開催された、ヨーロッパ最大の日本文化イベント「JAPAN EXPO」に出展するために、「クラウドファンディング」のしくみを使ってパトロンを募集し、15万円以上集めたようです。
 
そんなところも“今っぽい”ですよね。よかったら参考にしてください(@^^)/~~~


2013年06月28日(金)更新

ガンダムの“世界観”を商品化!? 「アムロ・スタイル」で大人を狙う

国民的ロボットアニメ「機動戦士ガンダム」の人気は相変わらず根強いようですが、玩具のバンダイがそのアパレル路線に本気で乗り出しているのをご存じでしょうか?
 
昨年(2012年)4月に“COOL JAPAN”をコンセプトとしたメンズアパレルブランド『STRICT-G(ストリクト ジー)』を立ち上げ、新東名高速道路の静岡サービスエリアと、江東区青海のガンダムフロント東京に直営店を開きました。
 
失礼ながら、玩具メーカーのアパレル部門と聞くと、キャラクターをプリントしたTシャツのようなものをイメージしてしまいますが(-"-)、TシャツはTシャツでも、『STRICT-G』のものは、マジでカッコイイ(*^^)v 逆によ~く見なければ、ガンダムブランドだとは気づかないくらいのデザイン性の高さなんです。
 
その『STRICT-G』の次なる展開が、主人公であるアムロ・レイの私服をイメージしたカジュアルウェアシリーズとして発表した「アムロ・スタイル」。
 



 
上の写真のデニムジャケットとパンツ+インナーの茶色のニットは、アムロの私服の代表的なコーディネートだそうですが、3点で72,240円と、お値段もかなりのレベルです。その他、フード付きパーカー(23,250円)やストライプ柄のショートパンツ(15,225円)なども取りそろえているのですが、近ごろ流行りのファストファッションとは、一線を画したラインナップですよね(^_-)-☆
 
よくありがちな発想だと、アニメファンを狙ったコスプレ色の強いウェアを企画してしまいそうですが、「あえてガンダムらしさを抑え、大人向けのカジュアルウェアに仕立てたのがミソ」なのだとか。直球ストレートな企画ではなく、“世界観”というキーワードで商品展開を広げているところは、さすがだと思います!(^^)!
 
同じく広げているのが、作り手側のネットワークで、バンダイのオリジナル商品だけでなく、“EDWIN”、“JAM HOME MADE”、 “SWANS”など、日本を代表するファッションブランドともコラボレーションしていく戦略なのです。
 
ここまで本気を見せれば、アニメの世界も「キャラクター商品」の域を越えられるんだなぁ~と、妙に感心してしまった事例です。「くまモン」もいいですが(笑)、その背景にある“世界観”を商品化するという企画の“高み”に、敢えてチャレンジしてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~


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