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2012年05月11日(金)更新

「アップル・ストア」はティファニーの2倍!? 米小売業販売効率調査

ゴールデンウィーク、いかがお過ごしでしたか? 連休中にとある新聞記事に目が留まったので、今日はその話題を取り上げたいと思います。
 
それは、日本で言うなら「坪効率」に当たる調査結果を発表した記事だったのですが、アメリカの調査会社「エイシムコ」が米国に本社を置く小売業(レストランを除く)約160社を対象に、各社の2010年第4四半期から11年第3四半期末までの総売上高を基に、「平方フィート(約0.092㎡)当たり売上高」を調査したものでした。
 



 
その結果、堂々一位に輝いたのは米アップルストア。平方フィート当たりの売上高は年間5,626ドル(約45万円)で、2位のティファニー(2,974ドル)の約2倍! 平均的な店舗の約17倍にも達する数字だそうです(@_@。 しかも、前年同期と比べた増減率でも、アップルは49.1%増と、やはりトップの成績です。
 
上の画像は、ニューヨーク市5番街にあるアップル・ストアですが、なんともカッコイイですよねぇ~(*^_^*) 経営戦略には、「商品」をブランド化する道と「企業そのもの」をブランド化する道がありますが、アップルはその両者に成功している稀有な存在だと思います。
 
惜しまれつつも他界した創業者のスティーブ・ジョブズ氏が、たった一代でここまでやり遂げてしまったことには、敬意を表さずにいられません。「追悼ブログ」にも書きましたが、ジョブズ氏が「デザイン」を経営に持ち込んだことで、ビジネス界が大きく変わったと思っているからです。
 
「デザイン」こそ、世界に通じる”言語”です。アップル製品をお持ちの方はご存じでしょうが、同社の製品には「取扱説明書」がありません。シンプルなイラストが描かれた紙が入っているくらいで、他社製品にあるような分厚い操作マニュアルなどないのです。
 
もちろん、説明なしでも「感覚」で使える製品力の高さもありますが、製品の価値は「伝える」ものではなく「伝わる」べきものであると、ジョブズ氏は考えていたのではないでしょうか。
 
こういうコンセプトでものづくりをしているからこそ、アップルの製品はあっという間に地球サイズで広がったのだと思います。「iPhone」や「iPad」などの新製品が出る度に、世界中のアップル・ストアの前には、徹夜の行列ができ、話題になりますよね。
 
折りしも、新緑の美しい季節です。「経営は一代でここまで行ける!」・・・この事例に刺激を受けつつ、思いっきり発想を拡げていきましょう(@^^)/~~~

2012年01月13日(金)更新

東京スカイツリー VS 東京タワー 物件の価値を上げるのはどっち?

今年2012年の話題のひとつは、東京スカイツリーの開業です。墨田区界隈も大きく様変わりすることでしょうが、そんな中、ちょっとおもしろい調査結果に目が留まりました。
 
不動産総合情報サービスのアットホーム株式会社が、昨年末に発表したアンケート結果なのですが、「東京スカイツリー VS 東京タワー 住まいの眺望に関するアンケート調査」と銘打ち、それぞれのタワーが不動産物件に与える価値を調査したのです。
 
 


 
 
 


「自宅から東京スカイツリーや東京タワーの夜景が見えると物件の価値があがるか?」の問いには、約6割の人が「上がると思う」と答え、女性においては約7割がYesだったそうです。
 
「自宅から見えるなら?」の問いには、東京スカイツリーを選んだ人が2割超、約5割の人は東京タワーを選んだようで、「眺望」から言えばスカイツリーより東京タワーの人気がまだまだ高いということがわかったようです。
 
おもしろいのは、その夜景の価値を数値化したところなのですが、平均で東京スカイツリーが月額7,176円、東京タワーが月額9,233円と出ました。つまり、東京タワーの夜景が見えるなら、家賃が1万円高くてもOKだと、多くの人が言っているわけですね(*^^)v
 
また、アンケートの最後には、「東京スカイツリーや東京タワーの夜景を一緒に見たい有名人」なんて設問もあったりします。女性では新垣結衣と綾瀬はるか、男性では福山雅治と向井理が人気のようです。
 
この調査結果をどうビジネスに活かすのかはともかく、設問のセンスにはちょっと感心してしまいました。上の画像をクリックすると、同社のニュースリリースに飛べるので、ぜひ目を通してみてください。
 
以前もお話したことがあるかと思いますが、企業が発信する情報の切り口として、「ランキング」と「アンケート結果」はテッパンなんです。しかしご存じのように、今は多くの企業がこの手法を使っていますから、ありきたりの内容では見向きもされませんよね。
 
その点、このアットホームの切り口は、圧倒的に冴えてます(*^_^*) この事例を参考に、自社ならどんな「ランキング」や「アンケート調査」ができるか・・・あれこれ楽しみながら発想を広げてみてください。
 
もしかしたら今年の年末あたりには、この経営者会報ブログの会員さんが仕掛けた「◎◎大賞」や「××ベストテン」が大きな話題になるかもしれませんね。楽しみにしています(@^^)/~~~
 
 
 

2011年10月28日(金)更新

走るトイレ!? TOTOの『トイレバイク ネオ』1,400km走行中

住宅設備機器メーカーの TOTOが、かなりおもしろいプロモーションを展開しているのをご存じでしょうか? 企業のブランディングや宣伝広告にこんな方法あったのかと、ちょっと参考になるのでご紹介しましょう。
 
バイクの座席部分に、従来の節水便器に比べて68%の節水を実現した同社の最新型トイレ「ネオレスト」の形状を模したものを据え付け、後部には巨大なトイレットペーパー状のオブジェが付いている『トイレバイク ネオ』が、本社のある福岡県北九州市から東京までの約1,400kmを約1ヶ月かけて走行するというユニークな企画なのです(@_@;)
 




 
 
 
 
今月(2011年10月)6日に北九州市のTOTO本社を出発し、毎日「今日はここに居ます!」と、サイト上のマップやブログで報告しているので、近所の人がひと目見ようと集まってきたりして、かなり話題を呼んでいるようですが、twitterなど「リアルタイム」のツールと親和性の高い企画ですよね。
 
こんなインパクトのあるバイクが目の前を通ったら、思わず携帯カメラで撮影したくなりますし、twitterやFacebookに書き込みたくもなるでしょう。まさに、ネットとリアルを繋ぐ発想です(*^^)v
 
そもそも「TOTO TALK」プロジェクトは、「TOTO GREEN CHALLENGE」をはじめとする同社の環境保全に向けた取り組みを多くの人に知ってもらうことを目的として、2009年から実施しているものですが、バイクの燃料には、家畜の排せつ物や生活排水などから生成されたエコなエネルギー「バイオガス」を使用して、環境に配慮しているようです。
 
ネットでは、動力は「○○○そのものじゃないのか」などと話題になっているみたいですが(笑)、もしかしたら、そんな話題づくりも想定した上での企画じゃないかなんて、深読みしてしまいます。
 
それはともかく、こんなユニークな企画が採用されるとは、同社経営陣の頭の柔らかさに、ちょっと感心してしまいました。たとえ大企業であっても“発想力”が問われる時代になっているなぁと、つくづく感じます。
 
「トイレバイク ネオ」は、広島、岡山、京都、箕面、四日市、静岡、沼津を経て、11月2日に東京都世田谷区の『TOTO テクニカルセンター』に到着する予定だそうです。もし遭遇できたらラッキーですね(^_-)-☆
 
この事例を参考に、自社でもできるユニークなプロモーションのあり方を、アレコレ発想してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~


2011年08月08日(月)更新

自社商品の本当のユーザーは誰!? 経営者は「リサーチ力」に磨きをかけよう!

最近私がびっくりしていることのひとつは、日本では「正確なリサーチ」なしにビジネスを始める会社があまりにも多いことです。海外の企業と比べても、そこにはリサーチというものに対しての大きな認識の違いが存在します。
 
このあたりのことは、以前、私の主宰する『高収益トップ3%倶楽部』の勉強会でたっぷりお話したので、よかったらこちらの「勉強会ダイジェスト」をお読みいただきたいのですが、どうやらその業界でプロになればなるほど「素人の意見」を聞けなくなってしまうようですね(――;)
 
しかし、時代は大きく変化しています。たとえば、今、公園を一番利用しているのは、どんな人たちだと思いますか?
 



 
 
 
 
 
イメージ的には「そりゃ、子どもたちでしょ!」と答える人が多いと思いますが、試しに近所の公園をよーく観察してみてください。・・・そこには高齢者の姿のほうが多いと思います。
 
国土交通省による休日の利用者数を年齢別にみると、今から45年前の1966年度には5歳以下の幼児が22%、65歳以上の高齢者は6%だったのに対し、07年度には幼児が13%まで減り、代わりに高齢者が14%まで増えているのだそうです。
 
また最近では、公園にこれまでのすべり台やジャングルジムに代わって、「健康遊具」なるものが設置され、それを利用して専門の指導員が運動のしかたをレクチャーする「うんどう教室」という講座が、50~80代の方々を対象にして行われるようにもなっているみたいです。公園は高齢者にとって「無料のスポーツジム」と化しているのです(*^_^*)
 
一方、こんな面白いデータもあります。今、最も食パンを食べているのは「60代の女性」であるという調査結果が出たそうです(@_@;) こちらは、製粉協会と製粉振興会が実施した「小麦食品にかかわる生活者調査」ですが、20代~60代の男女、約34,000人の食生活を調べたものです。
 
食パンを食べる頻度を聞いたところ、首位が60代女性の42%、続いて60代男性の40%。一方、20代の男女では、共に2割の人しか食パンを食べていないことがわかったのです。同協会では、20代に朝食を自宅で食べる人が少ないのが理由かもしれない、と分析していました。
 
この調査結果を聞いて、あなたはどう感じましたか? 公園の利用者は子どもとその母親が中心、食パンを食べているのはほぼ若い人・・・うっかり、こんな感覚を持っていませんでしたか?
 
これがもし、自社商品のユーザーに対しての感覚だったらどうでしょう? もしかしたら、30代の女性向きに開発していた商品が、「かわいいからお友達にプレゼントしたい」という理由から、60代女性に爆発的に売れているかもしれません。
 
今の高齢者層は感性も若いですし、可処分所得も高いですから、ここがメインユーザーになっている業界も少なくないと思います。
 
それはともかく、過去の経験や思い込みだけで仕事をすることは、本当に怖い時代になりました。外資系企業が参入してきて、正確なリサーチの元に、お客さんを根こそぎ持っていってしまうかもしれませんよ(――;)
 
何も、高額の費用を投じてリサーチ会社を使え、という話ではありません。リサーチの第一歩は、「自社の顧客の声を生で聞く」ことから始まります。もう一度初心に戻って、目の前のお客さんの声に耳を傾けてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~


2011年07月22日(金)更新

お寺でヨガ!? 今「寺ヨガ」にブームの兆し

好奇心旺盛なうちの女性スタッフから聞いたのですが、最近「寺ヨガ」なるものが流行ってきているらしいですね。なんと、お寺の本堂の中で「ヨガ」をするのです。
 
試しにネットで「寺ヨガ」と検索してみると、いろいろなお寺さんのページや、体験者のブログにヒットします。知らないだけで、結構あなたのご近所のお寺もでもやっているかもしれません。
 


 
 
 
 
 


うちのスタッフは東上野の「明順寺」というところで体験してきたらしいですが、お線香の香りに包まれつつ、ご本尊を前に「ヨガ」をするという体験は、なかなかディープだったようですよ。
 
なんでも、元々は住職さんご自身が腰痛を患っていたとかで、前々から「ヨガ」に関心はあったそうですが、忙しい毎日の中ではなかなかヨガ教室に通うことも叶わず、「だったらヨガの先生をお呼びしたらどうか」と思いついたのだとか。まさに「逆転の発想」ですね(*^^)v
 
最初の頃は、先生とご住職とその奥様のたった3人・・・などという日もあったそうですが、どこで嗅ぎつけたのか、いつしかメディアの知るところとなり、新聞や雑誌に取上げられたり、FM局から取材が来たり、朝のワイドショー番組からタレントさんが体験レポートに来たりもしたようです。
 
そんなこんなで、今では予約するにも「2~3ヶ月待ちは当たり前」の状況。10月までは毎回「満員御礼」だそうです(@_@;) もちろん、自主的な宣伝は何もしていないのに、です。
 
その昔、お寺は地元住民の心の拠り所でもあったのでしょうが、近年、観光地以外でお寺を訪れたことがあるでしょうか? もちろん、そのお寺の檀家さんであれば別ですが、正直なところ檀家さんの高齢化といった問題もあり、年々お寺を訪れる人は減ってきているという現状があります。
 
そう考えると、この「寺ヨガ」は、お寺に若い女性を呼ぶには、最高のしかけですよね!(^^)! なぜ女性がいいかといえば、「男性は女性が連れて来るから」と、そのご住職もおっしゃっていたそうですよ。まさに、そのとおりだと思います。
 
もちろん、ここのお寺の場合は、前述のとおり、集客のために始めたわけではありませんから、そこがまたいいんです。結果的に「しかけ」として機能していても、こんなふうに純粋な理由で始めたことは、簡単に陳腐化せず、長続きするのが世の常です。
 
考えてみれば、お寺だけに限らず、中小企業でも代々受け継がれてきた「資産」をお持ちの会社は、結構あるんじゃないでしょうか。蔵なども含めた古い建造物、あるいは骨董品や美術品の類・・・自分たちには「見慣れたモノ」だとしても、外部の人には魅力的に映っている場合が多々あります。
 
この「寺ヨガ」のように、自分たちのフィールドに、これまでとは違った層の人たちを上手に呼び込むしかけ・・・何か思いつかないでしょうか? そこからまた、新たなビジネスの可能性が開いていくかもしれませんよ(@^^)/~~~
 
 
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