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2007年07月20日(金)更新

いじめを調査する探偵会社!?

「探偵がいじめ調査??」一瞬耳を疑ってしまいそうですが、このところ、「わが子が学校でいじめを受けていないかどうか調べて欲しい」という調査依頼をしてくる親たちが増えているのだそうです。

T.I.U総合探偵社では、多い月には30件以上の「いじめ調査」の依頼を受けるそうで、登下校中などに子どもを尾行したり、親に頼んでICレコーダーをカバンなどに取り付けてもらったりして、いじめの有無を突き止め、詳細を報告するそうです。


いじめ調査


調査の結果、親の思い過ごしだったというケースもあるそうですが、残念ながら親の勘どおり、本当にいじめを受けている子どもがほとんどで、「あまりにひどい場合には、調査を中断して、思わず止めに入る場合もある」といいます。
この探偵社は、03年7月に創業し、約40人の探偵で、素行や浮気の調査など、一般的な探偵業務を行ってきたそうですが、創業してまもなくの頃、ある中学生の女の子の親から、「確実にいじめられている。証拠を見つけて欲しい」という依頼が舞い込んだのだそうです。

当然、「仕事のジャンル」として想定はしていなかったものの、「来る仕事は受けよう」と思い、取り組みはじめたのだとか。その後も同じような依頼が続き、数をこなしながら、ひとつの調査ジャンルとして定着していったみたいです。

おもしろいもので、ビジネスというのは「想定外の依頼」が来たときから、急に広がりを見せるものなのです。

たいていの会社は、変わった依頼が来たとき、「それはうちの仕事じゃない」と断ってしまったりするものですが、市場のニーズをリサーチするような感覚で、その変わった依頼を受けてみると、そこに意外なマーケットが眠っていたりもするのです(*^^)v

最初は小さなマーケットかもしれませんが、ビジネスはさまざまなきっかけで、急激に伸びる可能性もあります。

最近では、食品会社の不祥事がきっかけで、年に数件しか依頼のなかった「食品のDNA鑑定」の仕事が、集中的に依頼を集めています。

それはともかく、「想定外の依頼も断らない」と決めることで、意外な展開が期待できるかもしれません。ぜひ参考にしてください(@^^)/~~~

2007年06月15日(金)更新

企画の勝利?! 「楽器挫折者救済合宿」

今、消費を牽引するマーケットは、“キッズ(子ども)”と“団塊の世代”だと言われており、各社ともアイディアを絞って、このマーケットに向けてのアプローチを行っているようです。

今週の私のブログでも取り上げたのですが、特に団塊の世代へ向けてのアプローチは、何かと話題性もあり、展開の仕方によっては、おもしろいビジネスになる可能性があります。

今日は、その事例のひとつとして、日本旅行が企画した「楽器挫折者救済合宿」をご紹介しようと思います。

楽器挫折者救済

このツアーの企画意図は、子どもの頃に習っていたけど途中でやめてしまったピアノや、憧れで買ったものの、結局弾きこなせなかったギターなどにもう一度チャレンジしよう、というもので、特に団塊世代のマーケットを強く意識したわけではないようですが、いざ募集を開始してみると、どうやらこの世代の熱い支持を受けているようです。
若かりし頃には手が出なかった、憧れのマーティンを買って、再チェレンジする「おやじギタリスト」も急増しているようです!(^^)!

ツアーの内容はと言えば……マルチミュージシャン「きりばやしひろき」さん指導のもと、2泊3日で宿にこもってひたすら“特訓”。最終的に参加者全員をバンド演奏のレベルにまで上達させることを目的として、今年はシンガーソングライターの種ともこさんを特別講師として招き、ボーカルレッスンも開催するようです。

1回の定員は15人で、直近では8月の夏休みに、素朴さが人気の小湊鉄道に揺られ、今春廃校になった千葉県市原市の月出小学校へのツアーが決まっていて、近くの旅館に泊まり、最終日には全員で、課題曲を住民たちの前で発表するそうですから、町おこしにも一役かうことになるかもしれません(*^^)v

ちなみにツアー価格は、39,800円。ギターとベースは3,000円でレンタル可能という親切ぶりです。このツアーにはこれまで670人を超す人たちが参加しているようですし、8月のツアーもすでに満員御礼のようですから、なかなかの人気ぶりと言えるでしょう。

「いつかはやりたい……」と思っていても、なかなかきっかけをつかめないようなことが、私たちの周りには結構あるものです。そんな需要をうまく取り込めるような企画を考えると、意外にすんなりと新しいビジネスが立ち上がるかもしれません(@^^)/~~~

2007年05月10日(木)更新

“ダムマニア” にみるニッチでディープなマーケット

今、ダムをこよなく愛する「ダムマニア」が急増中だそうです。個人運営のダムホームページも30を超え、ネットを通じてダムに興味を持つ人の輪が広がり、実際に仲間同士でダムを見学するイベントを開催したり、ダムの写真集やDVDまで発売されているそうですから、ちょっと驚きです(@_@;)


ダム


数あるサイトの中でも、会社員の荻原さんが運営する『ダムサイト』は、全国約180ヵ所のダムを網羅し、ランキングなどのデータも充実、1日200~600ほどのアクセスがあると言います。サイトでは、重力式やアーチ式といったダムの形式や、構造上の特色などを図解して解説しているので、国土交通省の幹部からも「われわれのサイトよりもわかりやすい」と太鼓判を押されているのだとか。
また、人気サイト『ダムマニア』を運営する宮島さんは、「ダムマニアにもヒエラルキーがある」と分析しています。

ダムマニアのレベル1は、ダムに行く目的が写真という「撮影派」。鉄道マニアの中でも、写真目的の人を「撮り鉄」と呼ぶそうですが、こちらは「撮りダム」ってわけです。一般的には、風景写真のようなものを想像しますが、本格派のマニアは、水門やバルブといった施設の細部も丹念に撮影するそうです。

レベル2は、他のダムとの違いを比較したりして、「調べて楽しむ学習派」。さらに、レベル3は、ダムを求めて全国行脚する「巡礼派」だそうです。宮島さんは、この巡礼派を集めた見学ツアーを3か月に1回程度開催しているようです。

おもしろいのが、この宮島さんが勤務先の割烹料理店で作ってしまった「ダムカレー」。ご飯を堤体、ルウを水に見立ててカレーを盛り付けたもので、ダムの形式に合わせて、アースダム、重力式ダムなど4種類あるそうですが、メニューには載っていない完全な「裏メニュー」ながら、マニアの間ではけっこう評判になっているみたいです!(^^)!

実際、マニアたちが食べに来ると、スプーンでご飯を崩すときに「ダム決壊!」と掛け声を口にするのがお約束だそうですから、だいぶディープな世界ですね(笑)。

しかしながら、一瞬誰が買うんだろうと思ってしまうダム写真集やDVDも、それぞれ数千程度売れているといいますから、ビッグヒットは狙えないものの、マニアたちは確実なマーケットになりつつあるいうことです。

情報化社会では、ネットを通じ、マニアたちは勝手にコミュニティを増殖させていきます。一般的には少数派の趣味でも、全国規模で集まれば、けっこうな人数になるというもの。ネット社会では、それがいとも簡単に実現するのです。

マニアたちは、自分の趣味に合えば、けっこうな金額を使ってくれるものです。経営者としては、こうした現象に目をむけ、「自社の商品もマニア向けに提供できないか」なんて考えてみると、おもしろいかもしれません(@^^)/~~~

2006年09月15日(金)更新

豪華客船で世界一周の旅

ある日、新聞の全面広告に目が留まりました。『飛鳥Ⅱ世界一周102日間クルーズ!』102日間とはこれまた優雅だなぁと、その費用を見てみると、何と350万~1700万円・・・ちょっとすごい金額ですよね(@_@;)

しかも、この募集広告は2008年4月からのツアー客を募集するもので、この金額は「早期割引価格」なんだそうです。正規の価格だと、387万から~1900万円するのだとか。

iisyasin

巷では、2007年問題などと騒がれていますが、団塊の世代の退職金を狙った広告なのかな、などと思ったりもしますが、それはともかく、世の中には、こういう旅行に行こうと普通に思う層が確実に存在するということです。
長いこと会社を経営していると、自分の業界の枠に囚われた思考回路が出来上がり、ついつい自分の物差しで世間を見てしまいますが、経営者としては、「自分の想像外」のことにも注意深く目を向ける感性を持ちたいものです。

自分だったら、お金はもっと別のことに使うとか、102日間も家を空けられないよとか…色々思うことはおありでしょうが、この豪華客船・飛鳥が大人気を得ていることだけは確かな事実のようです。

ちなみに、日頃、嫁×姑のバトルにうんざりしているご主人が、102日間の平穏な暮らしを求め、親孝行と称して、お母さんをこの船に乗せるなんて、シニカルな需要もあったりするみたいですから、世の中には自分の想像を超えることがたくさんあるものです(笑)。

このツアーは、日本で最初のクルーズ専門の旅行会社ゆたか倶楽部というところが企画しているものですが、この会社が本当に上手な「顧客化」をしていたなら、「怖いものなし」といった感じですよね。なんせ、客層がいいですから(*^^)v

それに、102日間も一緒に船旅をすれば、気の合うお客さん同士は、相当仲良くなるはずですから、自然とコミュニティが出来上がりますし、旅から帰った後も、そのお客さんたちに楽しい情報を提供し続けていけば、そこから新たなビジネスチャンスも生まれてくると思います。

たまには日常を離れ、枠を外していろいろと考えてみると経営に活かせるヒントが見えてきますよね(@^^)/~~~

2006年08月11日(金)更新

「ゲド戦記」に見るジブリの一人勝ち現象

今日明日あたりからお盆休みに入られる方も多いかと思います。久しぶりに帰省される方、避暑地の別荘で過ごされる方、はたまた映画鑑賞に出かける方など、お休みの過ごし方もいろいろありますね(~o~) 

さて、夏休み映画の中でも、大注目株として公開中の「ゲド戦記」。もうご覧になった方もいらっしゃるでしょうか?映画の内容については、いろいろな評判が聞こえてきますが、その広告戦略の裏側を覗くと、ちょっとびっくりしてしまいます。

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この映画は、なんと電通博報堂DYメディアパートナーズが共同で広告宣伝を展開しているのです!(^^)!

これまで両社はジブリ作品に交代で出資し、制作メンバーに参画することが慣例となっていました。前作「ハウルの動く城」には電通が出資していたので、今度のゲド戦記は、博報堂DYの順番だったわけですが、今回はジブリ側からの要請もあり、両社が協力して、広告宣伝を優位に進めていくことになったようです。

ちなみにこれは、国内広告の上位2社が『同一案件に取り組む初のケース』だそうで、電通と博報堂DYがタッグを組んじゃうんですから、もう怖いものなしって感じですよね。

アニメ映画の世界でスタジオジブリが完全にトップの地位を確立したことがわかります。これはもう「一人勝ち現象」と言ってもいいですね。

金額は明らかにされていませんが、2社はこの作品に同額を出資したとか。「ゲド戦記」は複数の出資者から資金を調達する「製作委員会方式」を採用しているので、その他にも、日本テレビ放送網、ウォルト・ディズニー、東宝、三菱商事の子会社でアニメ制作のディーライツなどのそうそうたるメンバーも参画しているようです。

映画を作るには、ものすごいお金が必要ですから、たとえ才能があっても、お金を集められなくて、映画が作れない方も大勢いるだろう中で、「ゲド戦記」の内情を知ると、そこには完璧な「勝者の理論」を見るようで圧倒されますよね。

トップになるということは、欲しいものが全て手に入るということなのです(*^^)v 今後はますます「勝者の理論」が強烈になり、勝ち組と言われる企業連合軍VS消費者という構図が鮮明になっていくことでしょう。

私は「ひとりだけで儲ける時代はもう終わった」と思っていて、これからは優秀な企業がコラボして、全てのマーケットに影響を与える時代が来ると考えています。

「アニメ」はもう、日本が誇る巨大ビジネスになりつつありますが、こういうムーブメントも踏まえ、2005年春に徳間書店から独立したスタジオジブリの今後を、温かく見守りたいと思います(@^^)/~~~
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