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2019年09月20日(金)更新

中小企業が事業を多角化する際の注意点 ~ その3 ~

「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったもので、今年も秋の彼岸に入り、すっかり秋めいてまいりました。そんな中、今回も前回の続きをお届けします。秋は集中力の高まる季節なので、会社の未来について、じっくり考えていきましょう(*^^)v


== 質 問 ==

とある中小企業経営者です。今更ですが、事業の多角化を真剣に考えています。新しいビジネスモデルを作る時の基本的な考え方や注意する点について、ご指南いただければ幸いです。ぜひ、よろしくお願いいたします!

== 回 答 ==

今回は、中小企業の多角化について、その中でもビジネスモデルについての質問ですが、中小企業が多角化をする際には、ビジネスモデルに加えてもう少し多面的に考えた方が良いと思うので、その辺りも含めて回答したいと思います。

== 解 説 ==

前回は、中小企業が多角化を行う場合の組織構築について解説をしましたが、最も重要なのは“経営の透明性”だと解説しました。

ちなみに、ここで言う“経営の透明性”とは、評価制度の構築やそれに伴う給与制度を経営者自らの給与も含めて全て開示するということです。コレ(=開示)無くして、“経営の多角化”はできません。

この開示については、開示した途端に経営者の資質や経営手腕が求められることになりますので、自らの経営手腕に自信の無い経営者には、かなりキツイ現状が迫ってきます。

中でも「経営者自らの給与も含めて全て開示する」というのは、経営者にとってかなり心のハードルが高く、「え~じゃあ多角化は辞める!」とか「無理!」と思った社長さんも結構いるのではないでしょうか?

実は、そこが“多角化”の分岐点でもあるわけですが、私のシンガポールのビジネスパートナーに、M&Aも繰り返し行い、事業というか企業そのものを急拡大させている経営者がいます。

その彼が一番大切にしているのが、この“経営の透明性”で、M&Aした会社の社員がほぼ辞めず、みんな生き生きして働くのは、M&Aされる以前よりも“経営の透明性”が高い(評価の仕組みや連動する給与制度が理にかなっている)からだと言っています。

彼は、戦略的に“経営の透明性”を使っているわけですが、これくらい威力があるということです!

このように、中小企業の多角化については、ビジネスモデルも大切ですが、経営の透明性や評価制度、リーダーの採用や育成、裏付けとなる資金政策・・・といった経営者が気づいていない大切な項目がありますので、数回に分けて解説してみたいと思います。

次回は、リーダーの採用や育成方法です。楽しみにしていてくださいね(@^^)/~~~


私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
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2019年08月30日(金)更新

中小企業が事業を多角化する際の注意点 ~ その2 ~


早いもので、来週からは9月のスタートです。夏季休暇をはさみ、少し間があいてしまいましたが、前回に続き、中小企業が多角化する際の注意点をご指南いたします(*^^)v

== 質 問 ==

とある中小企業経営者です。今更ですが、事業の多角化を真剣に考えています。新しいビジネスモデルを作る時の基本的な考え方や注意する点について、ご指南いただければ幸いです。ぜひ、よろしくお願いいたします!

== 回 答 ==

今回は、中小企業の多角化について、その中でもビジネスモデルについての質問ですが、中小企業が多角化をする際には、ビジネスモデルに加えてもう少し多面的に考えた方が良いと思うので、その辺りも含めて回答したいと思います。

== 解 説 ==

前回は、いただいた質問に沿って多角化に向け、中小企業経営者がどの様にビジネスモデルを構築していくかということを、基礎的な考え方から回答しました。

まずは、基礎となる幾つかのビジネスモデルに加えてどんどん変化し進歩している最先端のビジネスモデルを沢山知ることが大切でしたよね(p_-)

今回は、ビジネスモデルに続いて、中小企業が多角化を進める上でとても大切な、組織構造の話をしたいと思います。

いくら素晴らしいビジネスモデルを想像したとしても、それを実際に現場で実行に移してくれるのは、あなたでは無くスタッフですから、多角化に際して組織をどうするかということは欠くことのできない課題となるわけですね。

新規の事業に自分があたるとしても、既存のビジネスを任せるスタッフがいなければ、本体のビジネスが崩れてしまって、多角化どころではなくなってしまうわけですから、いずれにしても組織構築はとても重要ということです。

では、中小企業が多角化を行う場合の組織構築について解説をしていきますが、最も重要なことは何かというと、“経営の透明性”です。“多角化”を実行するのであればこれは必須となります。

ということは“経営の透明性”ができないのであれば“多角化”はあきらめる、あるいは、その状態で“多角化”を目指しても成功しないので、やめた方が良いというのが私の見解です。

では、ここで言う“経営の透明性”とは何かというと、評価制度の構築やそれに伴う給与制度を経営者自らの給与も含めて全て開示するということです。

一般的な中小企業と、組織化を目指し拡大して行く(中小)企業との差は、この評価制度&給与制度の開示だと考えていただければ良いと思いますが、コレ(=開示)無くして“経営の多角化”はできません。

もちろん、この開示についても大切なポイントがあるのですが、それはまた次回詳しく解説したいと思います。楽しみにしていてくださいね(@^^)/~~~


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2019年08月09日(金)更新

中小企業が事業を多角化する際の注意点 ~ その1 ~

暑中お見舞い申し上げます。このところ猛暑日が続きますが、みなさまお元気でしょうか? 来週は休暇を取る方も多いと思いますので、しっかりリフレッシュしてください。
さて、今回からは「中小企業の多角化」についての質問を取り上げました。みなさんも関心ある質問だと思いますので、ぜひ自分事としてお読みください(*^^)v

== 質 問 ==

とある中小企業経営者です。今更ですが、事業の多角化を真剣に考えています。新しいビジネスモデルを作る時の基本的な考え方や注意する点について、ご指南いただければ幸いです。ぜひ、よろしくお願いいたします!

== 回 答 ==

今回は、中小企業の多角化について、その中でもビジネスモデルについての質問ですが、中小企業が多角化をする際には、ビジネスモデルに加えてもう少し多面的に考えた方が良いと思うので、その辺りも含めて回答したいと思います。

== 解 説 ==

まずは、ご質問のビジネスモデルについてですが、新しいビジネスモデルをつくる前にご自身がどれ位のモデルを知っているかが大切です。

ビジネスモデルのパターンやタイプと言っても良いですが、そういった知識が無いと、なかなか良いビジネスモデルはつくれないと思います。

例えば、最近良く言われているサブスクリプションモデル、ネットとリアルを融合させたO2OモデルやOMOモデル、既存のマーケットに対してより高額な商品やサービスを提供するモデル、逆に値段をさらに押さえて既存客を取り込むモデル・・・etc.

例を挙げると本当にたくさんありますし、ビジネスモデルはある会社が新しいやり方を発見し世の中に示すことで、更にそれをヒントに加工しブラッシュアップするなどして、どんどん進歩しています。

こういったビジネスモデルを経営者自身がどれ位知っているかが、自社の新しいビジネスモデルを構築し、多角化をしてく上で欠かせないことだと思います。

私が主催している『高収益トップ3%倶楽部』は、こういった状況を踏まえ、新規で事業を立ち上げたいと思っている方や、企業経営者向けに、ビジネスモデルとマーケティングを多角的に学べる情報を提供しています。

この『高収益トップ3%倶楽部』は年会費制[新規入会:66,000円(税別)]で、私が詳しく書いたマニュアルを基に、ビジネスモデルや4ステップマーケティングの基礎を学び、毎月届く“経営情報レポート(A4冊子・約30ページ)”で、歴史を通して使われているオーソドックスなビジネスモデルから最近注目のベンチャー企業のモデルも含めて超最先端の事例までを学ぶことができるようになっています。
 
会員向けの月刊誌である“経営情報レポート”は既に200号以上を発行していて、年毎に合冊本としてもまとめているので、学習するには最適なコンテンツだと思います。

中小企業の多角化については、ビジネスモデルも大切ですが、経営の透明性や評価制度、リーダーの採用や育成、裏付けとなる資金政策・・・といった経営者が気づいていない大切な項目がありますので、数回に分けて解説してみたいと思います。楽しみにしていてくださいね♪


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これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
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2019年07月26日(金)更新

AIと人間の「協働」は果たして上手くいくのか ~ その2 ~

あっという間に7月も残りわずかとなってきました。いよいよ夏本番といった陽気になってきましたが、今回も「AIと人間の協働」の話題です。人間同士のみならず、人口知能ともどんなふうに仲良くしていったらよいのか・・・ぜひ一緒に考えてみてください。

== 質 問 ==

AIがいよいよ身近になってきたように思います。一部では、AIが人間の仕事を奪うと懸念されておりますが、石原先生はAIと人間の「協働」は上手くいくとお考えでしょうか?
また、AIに特化した新たな企業があれば、ぜひ教えてください。

== 回 答 ==

私はAIと人間の「協働」は十分に可能だと思っています。特にこれから少子化に加え、働き方改革等で労働力が急激に不足していく日本にとっては、AIが救世主的な役割を果たすと考えています。

また、その流れで自然と人がする事(人間でないとできない仕事)とAIに任せた方が良いこと(AIの仕事)、そして共同でやった方が良い仕事(ここで言う所の「協働」)が自然に分類されていくと思います。

== 解 説 ==

前回からの続きの回答ですが、前回は、遂に私のまわりでも、働き方改革や少子高齢化による人手不足が原因の事件が起きた、というお話をしました。

起こった出来事の内容は簡単で、いつも来てくれていたお手伝いさんが家庭の事情で来られなくなり、依頼していた会社に代わりの方をお願いしたところ、「今のところ代わりがすぐには見つかりません」と連絡が入ったそうなのです(-_-;)

そこで私は、これからの時代、家事に精通していて、コミュニケーション能力が高く、安心感を与えるプロのお手伝いさんなら、いくら値段を高くしても、引っ張りだこだと思いますよ、と解説しました。

今回は「協働」について解説したいと思いますが、車の「自動運転」をちょっと想像してもらうと分かりやすいんじゃないかと思います。

自動運転というと、私達は人がまったく運転しないで車が勝手に目的地まで走ることと思い込んでいますが、例えば駐車スペースや車庫入れなどは、既に手を放した状態で車が勝手に停めるべき場所を判断して停めてくれるようになっています。

これは、全部では無く、あくまで部分的な自動化ですが、こういった流れは、すでに様々な場面でかなりの勢いで進んでいます。

例えば、先日宅急便の受取り時間のことで問い合わせをしようとしたら、LINEの登録を勧められ、登録すると、明らかにチャットボット(=AIロボット)の対応でした。

相当おぼつかない感じで若干困りましたが、少し経ったらきっとすごいレベルにまでも発達するのではないかと思います。

このように、AIによるサービスがどんどん普及すると、高くても良いから、人が対応するサービスを受けたいというお客様も出てくるわけで、一般の方はAI、富裕層の方は人が行うというような「協働」も生まれてくると思います。

と、このようにAIの普及は、特に日本においてはですが、人の仕事を奪うどころか良い社会を構築する上でのとても良い環境整備となると考えています。

最後に、この「協働」ですが、あなたやあなたの会社がどうするべきかは、この回答をもとにじっくり考えてくださいね。

実はAI時代に一番儲かる仕事が時給2万円の超ハイレベルなお手伝いさんの派遣だったりと、面白いビジネス展開が考えられると思います。

お手伝いさんの話から始まったので、お手伝いさんの話で締めくくってみました。よかったら、参考にしてください(@^^)/~~~ 


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2019年07月08日(月)更新

AIと人間の「協働」は果たして上手くいくのか ~ その1 ~

今年も“後半戦”がスタートしました。世の中は急速なスピードで変化を遂げていますが、今回はこんな質問を取り上げてみました。あなたなら、どうお答えになりますか? よかったら、一緒に考えてみてください(*^^)v

== 質 問 ==

AIがいよいよ身近になってきたように思います。一部では、AIが人間の仕事を奪うと懸念されておりますが、石原先生はAIと人間の「協働」は上手くいくとお考えでしょうか?
また、AIに特化した新たな企業があれば、ぜひ教えてください。

== 回 答 ==

私はAIと人間の「協働」は十分に可能だと思っています。特にこれから少子化に加え、働き方改革等で労働力が急激に不足していく日本にとっては、AIが救世主的な役割を果たすと考えています。

また、その流れで自然と人がする事(人間でないとできない仕事)とAIに任せた方が良いこと(AIの仕事)、そして共同でやった方が良い仕事(ここで言う所の「協働」)が自然に分類されていくと思います。

== 解 説 ==

先日遂に私のまわりでも、働き方改革や少子高齢化による人手不足が原因の事件が起きました。

起こった出来事の内容を簡単に説明すると・・・いつも来てくれていたお手伝いさんが家庭の事情で来られなくなり、依頼していた会社に代わりの方をお願いしたところ、「今のところ代わりがすぐには見つかりません」と、連絡が入ったそうなのです(-_-;)

これまでの世の中であれば、「すぐに代わりの者を手配します」と会社は対応して、代わりの方がすぐに見つかるパターンでしたが、今回は「現在、代わりの者が居ないので対応できません」となり、まさに途方に暮れたそうなのです。

・・・本当に、今の世の中は人手不足なんだなぁ~と強く感じたそうです(-_-;)
そして、いくらお金を払っても良いので代わりの方を見つけたいと真剣に思ったそうです。

こんな状況なので、私は早くAIが普及して、このお手伝いさんのように、人がするべき仕事とAIに任せた方が良い仕事の区別が、どんどんされた方が良いと思っています。

またそれに伴って人がする仕事、人でないとできない仕事は、しかるべき値段に値上げするべきと考えていますし、自然に値上げされていくと思っています。

と、このように特に人手不足の日本では、AIが人の仕事を奪うどころか、人がすべき仕事に価値を与えると思うので、AIの普及は社会に良い関係を作ると考えています。

ちなみに、人にしかできない仕事の値段ですが、プロ化すればするほど希少性を増していくので、今後は凄い勢いで高くなるのではないかと思います。

家事に精通していて、コミュニケーション能力が高く、安心感を与えるプロのお手伝いさんなら、いくら値段を高くしても、引っ張りだこだと思いますよ!

また、「協働」についても解説したいと思いますが、この続きは「また来週!」ということで、1週間楽しみにしてくださいね(@^^)/~~~ 


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これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
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