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2019年11月01日(金)更新

「ネット集客」からの方針転換は必要か

早いもので、今年も11月に入りました。そろそろ来年を強く意識した動きにシフトしていると思いますが、折しも私の主宰する『高収益トップ3%倶楽部』の勉強会に参加してくださった方から、こんな質問が届きました。よかったら、一緒に考えてみてください。

== 質 問 ==

最近の石原先生が発信する情報から、ネットとリアルの立ち位置が大きく変わっていくことをようやく理解しました。「リアル重視」で考えた時に、最初の集客の方法はどうすべきでしょうか? 

弊社はこれまでネット集客に頼り切っていたので、その方針を変えるべきか悩んでいます。そのあたりをご指南いただけると幸いです。

== 回 答 ==

こちらの質問ですが、「方針を変えるべきか?」ということと、「リアルな集客の方法は何か?」という2つの項目に分けて回答したいと思います。

1つ目は方針についてですが、方針を変える必要はありません。ネット中心で成果が出ているならそれは続けて、新たにリアルな集客方法を追加すれば良いだけです

== 解 説 ==

これからの時代は、ネットとリアルのどちらが重要か、ということではなく、ネットとリアルの融合が大切になっていきます。

そういう意味では、これまでネット重視でリアルは無視してマーケティングをされて来た方にとっては、今叫ばれているOMO(オンライン・マージ・オフライン)の動きは、ちょっとショックなことだと思いますが、これはネットをやめて(方針を変更して)リアルなマーケティングだけにした方が良いということではありません。

ネット重視のあまり、リアルをやっていなかった方やする必要がないと思っていた方に、リアルなマーケティングも大切なので両輪で動かした方が良いですよというインフォメーションだと捉えてください。

なぜ、今、こんな現象(OMOの動き)が起きているかというと、ネットの印象そして先行者利益もあったと思いますが、導入当初の成果があまりに強烈だったために、ほとんどの方(会社)がこれだけ成果が出るならもうリアルは必要ないと思い込み、ネット以外の取り組みをやめてしまった結果、ある所から、急速に成果が上がらないという困った現象が起きてしまったからです。

ネットが登場し普及してから今日に至るまでの間に、マーケットに何が起きたかを解説すると、当初はネットで凄く成果が出ていましたが、時間が経つにつれて2つの予想外の理由から、急速にその成果に陰りが見えています。

1つは、そもそもこれが根本的な理由ですが、ネットの利用者がある時点からまったく増えていないという現実です。

日本ではネットによる消費が全体の12%、なんとお隣中国は20%を超えた辺りで、消費がストップしてしまう、という現象が起きています。

ネットの普及で全てがネットに置き換わるはずだと思われていましたが、その期待に反して、いかにしてもこの数字が伸びて行かないのです。

・・・と面白い展開になってきましたので、この回答、何回かに分けてお届けしたいと思います。次回も、楽しみにしていてくださいね(@^^)/~~~


私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
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2019年10月18日(金)更新

エネルギー無料化社会では、企業の価値や働き方はどう変わるのか

台風19号の被害に遭われた方々に、心よりお見舞い申し上げます。
一日も早い被災地の復旧をお祈りいたします。

今回の大型台風は、日本列島に大きな爪痕を残しました。みなさん、多少なりとも影響を受けたのではないでしょうか。大いなる自然の力を前にすると、人間という存在の小ささを痛感せずにはいられません。

折しも、エネルギー問題を絡めて、企業の価値や在り方に関する質問が届きましたので、ぜひみなさんと一緒に考えてみたいと思います(#^^#)


== 質 問 ==

今後、エネルギー、物流などが無料化していくと、その分野の企業の価値や、そこで働く人たちの「生きがい」とかはどうなるのかな?と思いました。

CSR(企業の社会的責任)についても、どのように実践していけばよいものか・・・ぜひヒントをお授けください。

== 回 答 ==

エネルギーや物流など、今後AIや5Gの普及などによる社会の変化に伴って、大きく変化する領域にある企業や経営者に望まれるのは、確実に変化するという事実を受け入れることと同時に、それがどれ位の速さで進むのか(あるいは進まないのか)という両面の見解を正しく持つということです。

これにより新たなサービスを提供し、生きがいを持って働く組織を経営・維持・運営していくことは十分に可能だと思います。

== 解 説 ==

世界中で新しいテクノロジーの普及、例えば…電気自動車や無人運転の車の普及がどんどん進んでいるように見えますが、現実には世界中にガソリンで走っている自動車の数は無限に近いくらいありますので、そう簡単に普及しないのと同様に、今言われている数々の変化(例えば全ての仕事はAIに取って代わられる等)は起こる方向には確かに向かっていますが、現実にはそんなに急激には変化しないので、既存ビジネスがすぐに無くなるということはありません。

私達が生きている時間内に起こることは、そんなに多くはないのではないか、が私を始め私周りの方達の見解です(p_-)

その分野のビジネスを担当する経営者に課せられた使命は、変化は起きるとした上で、その変化の方向や進歩状況はしっかりと押さえて変化に備えた準備を怠らないことと、同時に既存のビジネスもしっかりと支えて行く努力をする。この両面の意識を持ってビジネスにあたることだと思います。

焦って既存ビジネスを捨て(あるいは軽視して)別のビジネスを模索してもそうそう上手くいくわけではありませんし、どうせ変化は来ないと思って準備を怠ると、実際に変化が起こった時には手遅れになります。

変化は御社や経営者であるあなたにも来ますが、同時に業界やユーザーにも訪れるわけですから、マーケットは一時かなり混乱をきたすと思います。

その時に、既存ユーザーをたくさん抱えている御社のような立場の会社は、その変化をしっかりとお客様に説明するだけでもビジネス的に優位に立てるはずです。

また、業界のリーダー的な存在になり、その変化を他社や業界全体に向かってアドバイスできる存在になれば、同様に大きなビジネスチャンスになると思います。

どちらにしても、準備を怠らず、来たる時に備えてくださいね(@^^)/~~~


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2019年10月11日(金)更新

優秀な人材の定着について考える ~その2~

せっかくの3連休ですが、台風の行方が心配です( 一一) そんな中、前回のこの質問の回答には、みなさんかなり反応され、さらにいろいろな質問が寄せられました。その中でAクラスの人材を採用するにはどうしたら良いかという質問が複数寄せられたので特別に回答したいと思います。

== 質 問 ==

働き方改革も実施されましたが、相変わらず人材の問題で悩んでいます。優秀な人ほど定着しないのです。会社のあり方が間違っているのでしょうか?

== 回 答 ==

Aクラスの人材を採用したかったらあなたの会社を大手企業に負けないAランクの会社にするしかありません。と言っても現状でこれは不可能と思いますので、経営者であるあなたの思考をベンチャー思考に変え、社内でベンチャーを立ち上げる、可能ならばCVCの設立やVCに参加してベンチャーの支援をするのが採用の近道と思います。トライしてみてください。

== 解 説 ==

それでは、企業ランクの低い中小企業がAランクの人材を採用する唯一の方法について回答します。

中小企業経営者の方から前回の感想をたくさんいただきましたが、「冷静に考えたら、優秀な人材を自社に迎える (入社させる)ことは不可能だとよくよく分かりました」と、実感を込めて話していた方もいらっしゃいました。それだけ優秀な人材の確保というのは難しいことなのです!

それでも、優秀な人材を採用したいと考えた場合に、できる方法があるとすれば、あなた自身をベンチャー思考に変え、あなたの会社そのものをベンチャー体質に変えることです。

もしくは、CVCの設立や出資などベンチャー企業に関わる何らかの取り組みをすることで、ベンチャーを目指す優秀人材との交流をまず持つ事をスタートさせることです。

これ以外に中小企業がAランクの人材を採用する方法や糸口はありません!

理由は、ベンチャー企業が上場することで、Aランク企業を超える企業・ブランド企業になる可能性があるからです。

次の図式が働いているという事をイメージすると分かりやすいと思います。

中小企業 < Aランクの大企業 < ベンチャー系上場企業・ベンチャー系ブランド企業

中小企業は逆立ちしてもそう簡単に有名大企業にはなれませんが、IPOを目指すベンチャー企業にならば思考を転換することですぐにでもなれるため、チャンスが生まれる、というわけです。

また、自社をベンチャー企業にしなくても、上場を目指すベンチャーを社内で育成する、あるいは、そういったベンチャーに出資する、お金にある程度余裕がある場合はCVC(社内ベンチャーキャピタル)を設立する、あるいはVCに参加することで、勢いのあるベンチャー系の人材に出会え、IPOできない場合は企業ごと採用してIPOへの再出発を支援することもできるわけですね。そうなれば、形勢逆転!です。

アメリカでは、既にかなり前からこの傾向に動いていて、優秀な大学を卒業した人材の ほとんどがスタートアップのベンチャー企業に就職し、大企業への就職を希望する学生は全体の15%位ということです。

勇気ある経営者の方は、ぜひこの方向に舵を切ってみてください。健闘を祈ります(@^^)/~~~


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2019年10月07日(月)更新

優秀な人材の定着について考える

10月に入り、ひと雨ごとに秋の気配が色濃くなってきました。今回は私の主宰する『高収益トップ3%倶楽部』の勉強会に参加してくれた、とある経営者のお悩みを取り上げてみました。あなたなら、この質問にどんな答えを出しますか? よかったら一緒に考えてみてください(#^^#)

== 質 問 ==

働き方改革も実施されましたが、相変わらず人材の問題で悩んでいます。優秀な人ほど定着しないのです。会社のあり方が間違っているのでしょうか?

== 回 答 ==

優秀な人間ほど定着しないということですが、言葉を変えると優秀な人が入社してもすぐに辞めてしまう、または、仕事を通してあるレベルまで成長したら会社を辞めてしまう傾向があるということですから、採用に関する考え方を変える、もしくは、組織運営について、経営者であるあなた自身の考え方を変えた方が良いかもですね。

== 解 説 ==

最初に考えないといけないことは、現状あなたの会社には、どれ位の人材(=優秀人材)だったら定着するのか? ということです。

この視点で考えを巡らせると、いろいろ分かってくると思いますが、そうやってイメージできた以上の優秀な人材を採用しても、結局は辞める事になる確率が高い、また、入社した人がそのレベルよりも成長してしまうと辞めてしまう確率が高いということですよね。
 
定着する確率が高いのは、現状で残っている自社の辞めないレベルの(優秀)人材という事ですから、そもそもこの現状を踏まえて、無理にハードルの高い優秀な人材を採用しようと思わない、また、教育によって成長するであろう人材の採用をしないという方針を取った方が良いかもしれません。

こういった提案をするとビックリされる事が多いですが、人材と企業のレベルは相互に関係があり、Aランクの会社にはAランクの人材が、Bランクの会社にはBランクの人材がそして、Cランクの会社にはCランクの人材が、入社して定着するという様に、バランスよく配置されるような流れが社会には存在していて、経営者の能力や企業(ビジネスモデル等)の強さ、業種、将来性などによって多様な雇用レベルが存在し社会が形成されているわけです。

そのため、人気の無い業種でも、社会には必要な仕事があり、また会社が存在していて、そこで働く人がいるわけですね(p_-)

そう考えると、こちらのケースでは、経営者の方が自社に合わない優秀な人材を求めすぎていて、その思考が、社員の定着率が良くない・・・など、返って経営のバランスを悪くしているかも知れません。

こういう問題は、一時期流行った中小企業の新卒採用ブームの時に良く見られた現象なので私は良く分かりますが、見た目をカッコ良くするなど採用ブランディング等をして会社に合わない様な優秀な人材を一時は採用できても、結局みんな辞めてしまうという問題を良く引き起こしていました。

そういった反省から、新卒採用に際して、どこにでも入れるような素晴らしい人材には「申し訳ないけれど、うちには内定を何社もとれる優秀な人材の採用枠はありません・・・うちの入社の枠は、これまで1社も内定が出ていなくても、また光るモノをほとんど持っていなくても、採用したら感謝して長く一緒に仕事をしてくれるという方の枠のみです」と言って、素晴らしい組織を作っている経営者の方もいました。

組織マネジメントや、採用に関してもいろいろな考え方があるということが良く分かる、素晴らしい事例です。自社に合わない優秀な人材を望んでも、上手くいかないということですね。参考にしてください(@^^)/~~~


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2019年09月27日(金)更新

中小企業が事業を多角化する際の注意点 ~ その4 ~

早いもので、来週から10月のスタート。そろそろ、来年の計画を具体化する時期ですが、そんな中、今回も前回の続きをお届けします。会社の未来に、一緒に考えていきましょう(*^^)v


== 質 問 ==

とある中小企業経営者です。今更ですが、事業の多角化を真剣に考えています。新しいビジネスモデルを作る時の基本的な考え方や注意する点について、ご指南いただければ幸いです。ぜひ、よろしくお願いいたします!

== 回 答 ==

今回は、中小企業の多角化について、その中でもビジネスモデルについての質問ですが、中小企業が多角化をする際には、ビジネスモデルに加えてもう少し多面的に考えた方が良いと思うので、その辺りも含めて回答したいと思います。

== 解 説 ==

今回で“中小企業の多角化”についての最後の回答になりますが、リーダーの採用や育成方法について、解説したいと思います。これまでは中小企業の組織化についての解説をしてきましたが、最後はある意味一番重要なリーダーの採用や育成の方法についての解説となります。

いくら素晴らしいビジネスモデルがあっても、また組織に透明性を持たせても、中心となりビジネスを動かす人材がいなければ、何も動かないわけですから、ビジネスを動かすリーダーの採用や育成についての仕組み作りは、とても重要と言えるわけです。

では、その仕組みをどう作るのかですが、採用に際してはストレートに「自社のリーダー、できれば部門のトップや経営陣、GR会社の社長候補を採用している」と明確に告げて採用することです。

いろいろな企業で採用のアドバイスをし、優秀な人材の獲得を目指して数々の取り組みをした結果、一番優秀な人材の獲得に成功した投げ掛けは万国共通で「うちに来れば将来社長になれる!」でした(p_-)

※もちろんこれは、社長が口だけで言ってもダメで、前回解説した組織や評価の透明性に裏付けされたモノでなければかえって不信感を買うだけなので、発言には組織の透明性という根拠を付けるのは必須です。必ず実行するようにしてくださいね。

続いて、そうやって採用したリーダー候補の育成の方法ですが、こちらも数々の取り組みから行き着いた答えは“任せて・失敗させて・経験を通して成長させる”ということで、これ以外に経営者(あなた)と信頼関係を気づきながら優れたリーダーを育成する良い方法は、無いのではないかと考えています。

任せて、結果が悪くても、それを良しとして成長の機会とする・・・ということは、言葉で言うのは簡単ですが、なかなかできるコトではありません。理由は失敗=何らかの損失ですから、企業が業績を求める組織であるという建前からすると正反対の行為となるわけで、経営的になかなかできない育成の仕組みということになります。

また、失敗の中には部下の育成法などでの失敗で優秀な部下が辞めてしまう・・・などというもっと重たい内容も含まれている訳なので、本当に“言うは易し行うは難し”というやり方です。

ところが、実際にリーダーの育成には、この失敗を通しての成長が不可欠で、また、その重大な失敗をした自分を、なお信じて登用してくれるという経営者(あなた)の姿勢が、経営者(あなた)とリーダーとの本当の絆や信頼関係を構築する上でも不可欠な要因となるわけです。

もちろん失敗させる・・・育成の糧とする、ということは、相当業績の良い会社でないとできない方法なので、リーダーの教育には業績も重要ということなりますね。よかったら、参考にしてください(@^^)/~~~


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