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2009年11月20日(金)更新

年末に向けて「仕事の棚卸し」をしてみよう!

年末が近づくにつれ、何かとあわただしくなってくると思います。そんななかでも、経営者としては自社の将来をしっかり見つめることが必要なわけですが、特に最近は時代のスピードがものすごく速いので、経営者も常に勉強し続けていかなくてはなりません。

ということで、今回はこんな質問を取り上げてみました。忙しい毎日のなかで、「将来のための時間」を確保するためには、そもそも時間管理をどう考えればいいか…参考にしてください(*^^)v


== 質 問 ==

日常の業務に追われてしまい、自分にこれから必要となる能力、経験などを考える時間、余裕がなくなってしまいます。そういう時間をとるにはどうしたらいいでしょうか? また、どのくらいの時間が必要でしょうか? 自分に今後必要となる能力をつけるにはどうしたらいいですか?


== 回 答 ==

こういう場合、まず忙しいという中身を一度しっかり検証するといいですね。案外やらなくてもイイことや、やってはいけないことで忙しくなっている場合が多いです。

== 解 説 ==

こういった内容は私の著書「成功曲線を描こう。-夢をかなえる仕事のヒント-」(大和書房)のタイムマネジメントの章の中で詳しく解説していますが、まず現状の「忙しい」という、中身の検証が一番最初にすべき事柄です。

休日などで、リラックスして時間が取れる時に、お茶でも飲みながら(仕事場では環境的に客観的になり難いので、別の場所で考えるのが良いと思います)今やっている仕事を出来るかぎり書き出してリストにしてみてください。

簡単なやり方は、週別にやったことを書き出して、一ヶ月間にどんな仕事をどれだけやっているかをデータとして出してみることです。

データが出たら次は分け方ですが、行動とその行動から得られる効果を考えて、優先順位の高いことで効果があり絶対にすべきこと、緊急度は高いが出来ればしたくないこと、やらなくてもいいこと、ルーチンワーク化できること、というように選抜していきます。

忙しくて仕事に追われている人は、ほとんど目の前の仕事に感情的(中には被害者っぽくなってる人もいます)になってしまっていて、客観的に現状を見ることが出来なくなっている方が多いのですが、こうやって仕分けしていけば、かなり無駄な仕事に時間をとらわれているということが分かると思います。

中でも、一番無駄な時間は、緊急度が高く利益をあまり生まないことで忙しくなっているという時間です。

ちなみに、こういうことの内訳は、トラブル対応だったり、スケジュールを見落としていて準備を怠っていて、急に気付いたために忙しい・・・なんてことも多いですよね(ーー;)
こういう時間は本来、日々の活動(ルーチン化などですね)や、事前の準備がしっかり出来ていれば使わなくていい時間ですよね。

でも、それをしなくてはいけなくなると、他の仕事にしわ寄せがいって通常業務が全部遅れて、おまけに感情的になるので、なおさらミスが起きて・・・などという負の連鎖を引き起こしやすい事柄でもあるのです。

私の知る限りにおいて、本当に多忙で自分のことを考える時間がないという人は、何人もいないレベルだと思いますので、まずは仕事の棚卸しをしてみてください。よろしくお願いします。


今回はちょっと難しい質問でしたが、参考になりましたでしょうか。私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。

これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があればぜひ覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~

2009年07月31日(金)更新

お酒と仕事の関係を考える

今回は「Q&A」バージョンでお届けしますが、「明大生との一問百答」のバックナンバーから質問を選んでみました。学生さんならではの、フレッシュな感覚がいいですね。


== 質 問 ==

私はお酒があまり強くありません。なので、将来接待の席などですぐに 酔ってしまうのではないかと不安になります。やはり、お酒に強いほうが社会人として得なのでしょうか?


== 回 答 ==

お酒が飲めないと仕事ができないとか、ゴルフが上手でないと接待ができないから出世に関わるといったことは、確かに昔はあったかもしれませんが、今はまったくないと思いますので心配しないでください。
斯く言う私も実はお酒はかなり弱いですし、ゴルフも3回しか行ったことがないのですがまったく仕事に支障は無いです(*^_^*)

== 解 説 ==

これから世の中に出て行く学生さんからすると、いろいろなことが心配になるのですね。それにサブプライム問題以来かなりの就職難ですから、こんな質問も出てきてしまうのだと思いますが、お酒が弱いからといって、今はほとんどというか、まったく仕事に支障はありませんから心配しないでください。

それから、企業の接待自体も、今は経費節減や効率化等でものすごく下火ですし、新人歓迎会等で無理に飲ませたりして事故などあった場合は、企業としても大変なことになりますので、お酒が飲めないから評価されないということもないですし、飲むことを強要されもしませんなから安心してください。

事実、私も回答に書いたようにすごっくお酒が弱いですが(笑)、仕事にまったく支障はありません。それにゴルフも忙しいのでまったくやりません(*^_^*)

ただ、お酒が飲めることを総称して、人との付き合いが良いとか、そうい機会に慣れているのでコミュニケーション能力が高いという評価をすることはよくあります。

飲める=いろんな人と気さくに話せる、機転が効く、話題が作れる、集まった人を飽きさせない、楽しませることが出来る・・・などといった感じで、人間力として見る時が確かにあるということですね(*^_^*)

なので、お酒よりもこういったコミュニケーションの能力を磨くような機会には積極的に参加して、人とのふれあいなどをたくさんして機転とか、周りを楽しませること・・・などはしっかり身に付けておいた方が良いと思います。

面接等でもし聞かれたら、「お酒は飲めませんが人は大好きなので飲み会はとっても好きですし飲み会の雰囲気は大好きです」なんて答えたら満点だと思います。

きっと(こんな質問をしてくるということは)コミュニケーションに自信がないのかな、なんて思ったのでアドバイスも回答に付けときました。参考にしてください。

いかがですか? 私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。

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2009年07月03日(金)更新

経営者は「Web」をどう理解しておけばよいのか

今回は「Q&A」バージョンでお届けします。私は日頃「経営はだんだん簡単になってきている」と教えています。なぜなら、経営に使えるインフラがどんどん整ってきているからです。

宅配便などの物流のインフラやインターネットという情報のインフラが中小企業にとってどれほどありがたい存在か…あらためて考えてみてください。

しかし、昔の経営に比べて現代の経営が難しい点がひとつあります。それは「Web」をどう理解すればいいか、という点です。その理解によって、経営は大きく変わります。


== 質 問 ==

これからの経営にはWebの勉強が必要ということを最近多く聞きますが、勉強するにはまず何からはじめればいいでしょうか? 先生の考えを教えてください。


== 回 答 ==

ウェブの勉強については、ウェブの作り方を学ぶより使い方を学んだ方がいいと思います。なので、いろいろなビジネスで成功している事例や実例を探してそれがなぜ上手くいっているかを参考に学んでいくのがいいと思います。ページを自分で作るかどうかはその次ですね(*^_^*)

== 解 説 ==

これからの経営にはウェブの勉強は欠かせないと私自身も強く思っていますが、何から学んだら良いかということになると、その前にビジネスそのものやマーケティングを学んだ方がいいのではと思います。

なので、順番としてはビジネスモデル+マーケティング→ウェブを使ったマーケティング→サイトの作り方等々・・・という順番になるのではないかと思います。

もしご自分のビジネス構築力やマーケティングセンスにまだ自信が無いようならば、まずは焦らずにビジネスそのものの勉強や、サイトを使ったマーケティングで成功している会社等の観察から入ってビジネスモデル+マーケティングの勉強をするのが良いと思います。

ウェブはあくまでも使えるツールであって、ビジネスを成功させやすくはしてくれていますが、これがあれば成功するという決定要因ではないということです。

その証拠に、サイト制作会社はたくさんありますが、そういった会社がウェブで成功しビジネスを大きく発展させているかというとそうではないですよね(ーー;)

なので、サイトが作れるということと、ビジネスで成功するということはイコールではないのです。ということは、ビジネスに自信がある人はサイトを使ったビジネスの成功事例を探して成功の要因を探れば良いということですね(*^_^*)

さて、こういう観察や勉強をしていくと、ご自身のビジネスにも使えそうな事例やパターンが見えてくると思いますので、じゃあサイトをこんな形で作ったら良いんじゃないかという流れが出来てくると思いますが、経営に必要なウェブの知識はこんな感じで付けていけばいいと思います・・・というか、これが一番現実的でやりやすく価値の高い方法だと思います。

最後に、サイトを作る能力についてですが、これは、あなたの置かれている現状でお考えになればいいと思います。

その場合に、独立したてでサイトを制作(外注)する費用が取れないとかであれば、もちろんご自身で作った方がいいので、制作方法を学ぶということになると思いますが、企業規模がある程度あって、お金よりも時 間を優先できる場合は、サイトは制作してもらった方が良いと思います。

・・・なので、こういう場合は作り方までは知らなくても良いということですね。それぞれの現状と立場に合わせて、勉強の方法などを選択してください。ぜひ、参考にしてください。

いかがですか? 私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです! 』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。

これまでのQ&Aも「バックナンバーにたくさんあるので、興味があればぜひ覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~

2008年07月04日(金)更新

高級路線で顧客拡大!? 山梨のクリーニングチェーンに学ぶネット戦略

「ワイシャツ1枚98円!」…巷には、“格安”クリーニング店が乱立するなか、それとは真逆に舵を切ることで、業績を伸ばしているクリーニングチェーンがあります。

山梨県のクリーニングチェーン「403(よんまるさん)」では、高級衣料品の「半年保管」サービス、チャイルドシートやこいのぼりなど、特殊なもののクリーニングを請負うことをアピールし、ネットを使って全国からお客さんを集めているのです。

クリーニング403

クリーニングの需要を全国規模でみると、平成4年をピークに減少を続け、平成17年には、ピーク時の半分にまで落ち込んでいるといいます。家庭用の洗濯機や洗剤が進化したことで、ウールなどのおしゃれ着も、家庭で手軽に洗えるようになったことも一因らしいですが、これを機に、業界は「薄利多売」の道へとまっしぐらに進んで行ったのです。

私は日ごろから、「世の中が右に進むなら、迷わず左に舵を切れ!」と教えているのですが、このクリーニング店は、まさにそれを地で行く戦法で、従業員38人で年商約2億円を上げ、毎年3%超の売上増加を続けているのです!(^^)!

同社の営業エリアである山梨県東部・富士五湖地域には約6万世帯があり、「世帯数×1万円」というのが業界の年間需要予測だそうです。エリア内には「403」チェーンの32店舗のほかに、他社の約100店舗があるようですが、みんなでそのパイを取り合っているという構図ですね。
そんななか、同社の社長がまず注目したのが、高級衣料の洗濯でした。「ブランド品は、家ではちょっと洗えない。うちには腕のいい職人がいる。技術に見合った料金をいただくには高級衣料を洗濯すること」だと考えたわけです。

その後、その高級衣料を無酸素パックで半年間保存し、全国に宅配するサービスを思いつきます。料金は、スーツ上下で3,000円、ワイシャツは650円と、たしかに高めの価格設定ではありますが、宅配業者と提携を決め、ネットを使って本格的なピーアールをしたところ、「かさばる冬物を預かってくれるのはありがたい」と、順調に全国から顧客を集めているみたいです(*^^)v

おもしろいことに、その「技術力」を見込んで「こんなものは洗えないか?」と相談を受けるケースも増えてきたそうで、先に挙げたチャイルドシートやこいのぼりに加え、スキーブーツやブランド品の財布、ゴルフバッグや剣道の防具を洗った経験もあるようです。

こうした経験を通じて、「利用者はクリーニング店を使い分けている」と判断。同社では、ワイシャツ1枚150円の通常コースを残しつつも、今後は「他では洗えないもの」の扱いを増やしていく方針で、通販会社とのタイアップも視野に入れているといいます。

それにしても、インターネットの存在はありがたいですよね。たとえニッチな商売でも、全国からお客さんを集めることができれば、十分採算が取れますし、この事例のように「半年保管」のようなサービスを付加するともなれば、地方で営業していることが、逆に優位性を生み出すことにもなるのです。

ビジネスは、すべて“発想”で決まります。たとえどんな業種でも、新しい付加価値を見出すことができれば、起死回生の戦法は必ず見つかるものです。この事例を参考に、ぜひ自社のビジネスモデルに磨きをかけてみてください(@^^)/~~~

2008年06月06日(金)更新

「素人動画」を自社の広告戦略に活用する

これまで、テレビCMをはじめとする“動画”の制作には、莫大な費用がかかるものと相場が決まっており、中小企業にはとても敷居の高い存在でした。ですが、情報技術の目覚しい発展は、その敷居をかなりの勢いで低くしてくれたようです。

これは、テレビとは別に、インターネットという巨大なメディアが出現したこととも大きく関係しているのですが、今、「素人の作る動画」を、積極的に自社の広告戦略に活用しようという企業も現れています。

filmo

そんなムーブメントを素早く察知し、昨年春にそのしくみを立ち上げたのが、マーケティング支援の「エニグモ」です。同社の手がける『filmo(フィルモ)』では、“素人CM制作軍団”を約2万人もかかえ、企業のCMを制作しています。

企業側から“お題”が出されると、この企業のCMを作ってみたいと思ったクリエーターの卵や美大生、あるいは映像に関しては全くの素人も含めた制作軍団が、いっせいに動画の制作にとりかかります。

そのなかから、一定の条件を満たした作品には、数千円程度の制作費が支払われ、特に優秀な作品には、最高12万円の賞金を渡しているようです。

この“素人CM”は、エニグモのサイト「Filmo TV」や「YouTube」で公開されているようですが、「プロの気づかない視点」に立ったものが多く、予想外の効果を発揮する場合もあると言います。確かに、お店や商品のことは「お客が一番知っている」のかもしれませんね(*^^)v
昨年秋には、JTBなどが中心となって、横浜市内の約200店舗を対象とする「素人CM」の実験が行われ、500作品に上る応募があったそうです。この実験でシステム面を担当した「QLOP」は、『勝手広告』と銘打って、企業に頼まれてもいない広告を勝手に制作し、十数作品をネットで発表しています。

なかには、企業側からも「自分たちにはなかった視点でおもしろい」といった声が寄せられるほど、完成度の高い作品もありますし、今や「勝手広告」はネット上でひとつのジャンルとなって、増殖を続けているようです。

すでにアメリカでは、コカコーラやアップルなどが、こうした素人動画を巧みに使った広告戦略で成功を収めていますが、私は、中小企業こそ、こうしたしくみに上手く乗っていくべきではないかと考えています。

もちろん、著作権や公序良俗に関する問題もありますし、度が過ぎれば、逆に企業イメージを損ねたとして問題になるケースも出てくる可能性はありますが、そうした心配をさておいても、取り組むべきメリットを感じます。

もう、イメージだけではモノが売れない時代です。独自の鋭い切り口や新しい感性で、商品やサービスを紹介するユニークな素人動画を、もっと活用すべき時が来たのではないでしょうか?

たとえば、自社で作品コンテストを開催するなど、企画しだいで、自社もクリエーターの卵たちも、互いに喜べるしくみが誕生するかもしれません。今回の事例を参考に、ぜひアイディアを広げてみてください(@^^)/~~~
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