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2014年10月10日(金)更新

経営者が税理士に求めるもの

2週続けて、週末の台風の行方が気になるところですが、最近ちょっとご縁ができた税理士さんからこんな質問を受けました。みなさんなら、この質問にどうお答えになりますか?
 
== 質 問 ==
 
経営者が「税理士」に何を求めているのかが知りたいです。また、自分がいる事業(税理士)の全体像はどのようにして見たらよいですか? 税理士だけではなく士業と言われる弁護士、司法書士なども見た方がいいでしょうか? アドバイスをお願いいたします。
 
== 回 答 ==
 
経営者が税理士に求めることは、会社の規模や経営者の思考によっていろいろあると思います。大切なのはそのたくさんの要望に答えることではなく、マーケットに合わせてサービスを特化させることだと考えてください。
 
== 解 説 ==
 
経営者が税理士に求めていることは、なるべく安く会計業務をやって欲しい、値段よりも質の高い会計業務やサポートをして欲しい、社内のスタッフを会計業務ができる一流の人材に育てて欲しい、良き経営のアドバイザーになって欲しい・・・など、会社の規模や状況、経営者の思考によって、いろいろあるというのが現状です。
 
また、日本全体の企業数は250万社あるいはそれ以上あると言われています。そう考えると、大切なのは、その経営者の求めるいろいろな希望にすべて答えるということではなく、その希望のどれかに税理士業務を特化させて、対応、経営するということです。
 
分かりやすく言うと、税理士に何を希望するかというマーケットを限定して、そのマーケットに合わせた形で経営のスタイルを作っていくということが大切なわけですね(*^^)v
 
ちなみに、私的には税理士業界全体が月次や決算業務にのみ集中して、とにかく値段を安くしてたくさんの会社を顧客にしようと考えている現状を見るにつけ、成長する企業やある程度の企業規模がありその規模(=ステージ)ごとに起こる難しい案件に対して仕事をしようとされる税理士さんが極端に少ないので、そういうマーケットに対応してしっかり税理士業務をするというのが、専門性も高まっていいのではと思いますが、選択はいろいろ考えて行ってください。
 
補足ですが、税理士業の全体像は、今書いたことなので、分かると思います。また、他の士業の方をリサーチする場合(そんなにしなくてもいいと思いますが)も、同様の見方をして、マーケットに特化して成功しているケースを見つけるようにしていただくと、参考になり良いと思います(@^^)/~~~
 
 
私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v
 

2014年10月03日(金)更新

縮小傾向の市場において経営者がやるべきこと

早いもので、今年も10月に入りました。そろそろ来年の目標や計画を具体化していきたいところですが、今回はちょっとシビアな質問が届いたので、それにお答えしてみました。よかったら、みなさんも一緒に考えてみてください(*^_^*)
 
== 質 問 ==
 
仮設足場レンタル業をしておりますが、将来ゼロにならないにしても、ゆるやかに縮小していくであろうと考えています。他社との違いが見えづらい商品、どのように考えていけばよいのでしょうか?
 
== 回 答 ==
 
ビジネスの捉え方ですが、将来を見通すと、商品やサービスの違いで差別化して売上げを上げるなどの生き残り策を考えるよりも、経営的に考えて長期の戦略を取った方が良いと思います。結構待ったなしの状況だと思いますよ。
 
== 解 説 ==
 
業種的に考えると、商品そのものが足場ということで建設のために付随的に必要なモノのため、商品での差別化はほぼ難しいと思いますし、サービスで特徴を出そうとしても、すぐに真似されてしまうと思うので、これも難しいと思います。
 
また、目先の売上げの上下を考えるよりも、もっと長期的に考えて戦略そのものを検討した方が良い時期に来ていると思います。
 
なので、将来的に生き残るか、ずっとこの仕事を続けて行くか、だとしたらどうするか、または、将来はこの仕事をやめるか、やめるとしたらどのタイミングにするかなどを検討した方が良いということです。
 
具体的なイメージですが、生き残るとしたら、少なくとも自社の存在しているマーケットで上位から3番目の規模(売上・人員・ブランド…etc)に持って行かなければ難しいので、他社を買収するなども含めて成長路線に乗せるという経営戦略を取らざるを得ません。
 
この戦略を取ると考えると、結構待ったなしの判断が必要で、他社に気づかれることなく、ある規模までは持って行かないといけませんから、すぐスタートさせてくださいね(─_─)!!
 
反対に、どこかでこの業をやめるとしたら、何時どのタイミングで自社を売り抜けたらいいかということも含めて、企業規模を保つことが重要です。
 
・・・業界で生き残るためには、先ほど書いたように現在のマーケットで3位までに入らないといけないわけですから、残りたい3社が買いたい規模に常に調整するとか、3位の会社が1位になるための規模だったりすると、値段交渉は3社とできるわけですから、かなり面白い売却となるわけですね(p_-)
 
さらに、この売却のタイミングも小さい地方マーケットで売るか、そこそこ規模のあるマーケット、県単位のマーケット、さらに大きな規模のマーケットまで売却を引っ張るかなども考えて行うとすると、売却のために買収を仕掛けることも、ひとつの戦略となるわけです。
 
ということで、あなたの業は遅かれ早かれこのマーケット内の買収競争という局面を迎えることになると思います。それを踏まえた経営判断をしていってください(@^^)/~~~
 
 
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2014年09月29日(月)更新

[いいね!]1個で100円手当!? 社員のアイデアをFacebookで公開する会社

少し前の新聞に、長野県伊那市にある精密部品設計の「スワニー」という会社の記事が掲載されていましたが、気に留めた方はいらっしゃるでしょうか?
 
なんと!製品に関する社員のアイデアを自社のFacebookに掲載し、読者が付けた[いいね!]1個を100円相当の「技術手当」として支給する制度を始めたのだそうです(*^_^*)

 



設計担当の女性が「木製コーヒースプーン」の写真や製造過程を投稿した際には、150個の[いいね!]が付き、15,000円の手当が支給されたそうです。
 
その後、同社のブログでは、「まぁ、社長からは取りすぎだ!焼肉おごれ!と言われていますがね・・・('ー')」なんて、楽しいやり取りもありましたが、今日見たら[いいね!]が「644」になってましたから、社長は青くなってるかもしれませんね(笑)。
 
ちなみに、社員が1ヶ月に申請できるアイデアは3件まで、Facebookに投稿後、1ヶ月間に得た[いいね!]が評価の対象、というルールがあるようですから、1ヶ月を過ぎて[いいね!]が増え続けても、手当は増えません。
 
それはともかく、こんな施策ができるのも、基本的に業績のいい会社だからですよね(*^^)v 景気が低迷すると、世の中は大きく「儲かっている会社」と「儲かっていない会社」に分かれるわけですが、「儲かっていない会社」が何もできないのに対し、く「儲かっている会社」は前向きな投資をどんどんできるので、その差は開くばかりです。
 
同社は、新型の3Dプリンタをいち早く導入し、先端的なものづくりに取り組む会社ですが、日頃から社員には「業務以外でも3Dプリンタなどを使って自由にものづくりしてOK!」と言っているようで、Facebookには、試作した小物や、地元企業と連携してつくった伊那市のキャラクター「イ~ナちゃん」のおもちやなどが掲載されていました。
 
つまり会社側には、こうした遊び感覚のものづくりを通して、社員の技術力や商品企画力を向上させたいとの狙いがあるわけですが、それらがFacebookで公開され、社外の評価も得られるようになれば、さらに社員は意欲的になりますよね(^_-)-☆
 
おまけに、「製造業のソーシャルメディア活用としては全国でも珍しい試み」としてマスコミにも注目され、現に新聞にも載ったわけですから、この施策は十分“もと”が取れたのではないでしょうか(笑)? 
 
どんな時代でも、社長のユニークなアイデアと、迅速な決断力+実行力で、活路が見い出せるものです。この事例を参考に、楽しみながら経営のアイデアを広げてみてください(@^^)/~~~
 
 
 
 
 
 
 

 

2014年09月19日(金)更新

石原流情報活用術 ~自分のフィルターに引っかかるものだけを蓄積する~

その昔から「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、このところめっきり秋めいてきましたね。秋は思考を深めるには最高の季節ですので、そろそろ来年の計画も立て始めたいところです。
 
さて、今回は私の情報整理術に関する質問を取り上げてみました。あまり参考にならないかもしれませんが(笑)、ひとつの方法としてご提案します(*^_^*)
 
== 質 問 ==
 
石原先生は「業界業種を問わずコンサルする」と決めてから、様々な人や情報と出会っていく中で、それらの情報をどのように整理し“その時”を待たれていたのでしょうか?
 
== 回 答 ==
 
情報の整理法は良く聞かれますが、私は、メモを取ることは一切ありません。見るモノ・聞くモノ・感じることに、フィルターをかけていて、そのフィルターに引っかかることのみを自然に蓄積するという方法を身につけています。
 
== 解 説 ==
情報の整理法は良く聞かれますね(^.^) いつ本や雑誌、新聞を読んでいるのですか?とか、ネットをどれ位活用しているのですか?・・・等、特に私のポッドキャストを聞かれている方たちからの疑問は凄いようで「なんでそんなに何でもカンでも知ってるんですか?」とか、果ては「先生は知らないことが無いのですか?」まで、本当に最近良く情報の整理法等を聞かれるようになっています。
 
で、私なりに、自分を観察・分析した結果ですが、私はどうも、ある一定のフィルターをかけて物事を見たり・聞いたり・体験しているようで、そのフィルターにかかったことを自然に無意識に記憶できるようになってしまっているようです。
 
どんなフィルターをかけているかは企業秘密ですので、言えません(最近私が何でもタダで教えたり、話してしまうので、秘書や会社スタッフからなるべく自粛してください命令が出ています…笑)が、このフィルターにかかった情報は必要な時に「え~と、あれはなんだっけ?」と自分の脳にアクセスすると、絶対に「あ~あれあれ!」「そうそうこれ!」みたいな感じで思い出せるようになっています。
 
そのかわり、このフィルターにひっかからなかったモノやコトは全部バッサリと忘れる、捨て去る、記憶から完全に消される・・・位に覚えていない感じで、脳が動いているようです。そう、興味の無いモノや意味を感じないことは、まったく関心を示さないで忘れ去る感じですね。
 
また、これは絶対に覚えておくぞ!なんてこともしませんし、いつか使うためにファイルするとか何かしておくということもありません。ですから“その時を待つ”なんてこともまったく意識したことはありません(p_-)
 
何度か人並みに、ファイリングすることにトライしてみたことも、白状するとありますが、全然、使わないので、不要の努力と今は思うようになっていますm(__)m
 
では、どうその記憶情報を使っているかというと、先ほど言ったように、必要に応じて「う~ん、あれなんだっけ?」っていう感じで脳に問いかけると、自然に必要な記憶が戻ってくる感じで活用しています。
 
・・・この辺の脳の使い方を知りたい方は、私の著書『成功曲線を描こう。』の潜在意識について書いている章を読んでいただけると分かると思いますので、ぜひ、読んでみてください。
 
情報の収集と、その情報の活用の仕方は、実は本当にこうしています。なので、あまり参考にならないかと思いますが、今回の質問がきっかけになり、自分のやっていることが、さらにはっきりしたことには感謝していますm(__)m 質問いただいた方、ありがとうございました!
 
また、この話かなり面白いので、有料ポッドキャストのプレミアム版(トータル60分の番組)でいずれ話してみようと思います♪
 
 
私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
また、オフィシャルマガジン『石原明の不定期情報通信』をご希望の方はコチラから読者登録ができますので、ぜひこの機会にご登録ください。様々な切り口から“経営脳”に刺激を与える内容を配信しています(*^^)v
 

2014年09月12日(金)更新

大学の図書館支援で読書好きを増やせ!?

今年も秋がやってきました。本好きの私としては、若者の本離れが進むなかで、「読書の秋」という言葉が死語にならないことを願うばかりですが(笑)、丸善CHIホールディングス傘下で書籍関連事業を担う「編集工学研究所」が、大学図書館の運営支援に力を入れているようです。
 



 
上の画像は、東京都八王子市にある帝京大学の図書館ですが、一瞬、都心のおしゃれな書店に見えませんか? 同社との契約で、図書館内の一部を改装したりもしたようですが、書棚には黒板の素材を使っていて、そこに書かれたカラフルな文字やイラストが目を引きます。
 
民間企業が大学図書館の運営を支援するのは、非常にめずらしいケースだと思いますが、同社が推進するのは「共読」という切り口。学内に「共読サポーター」を募り、黒板の素材を使った本棚に、本の感想や推薦文が自由に書き込めるようになっているんです。
 
これって、図書館の中を「リアルSNS」にしたってことですよね(@_@。 運営3年目の今年は、40人以上のサポーターが活動しているようですが、自分がすすめた本を誰かが借りてくれると、とても嬉しいみたいです(*^_^*)
 
また、普段は図書館に足を運ばない人たちへのきっかけづくりとして、本を一冊借りると、女優の蒼井優さんや、モデルの知花くららさんに1つ質問ができるというイベントを企画したり、学生に読書習慣をつけてもらうための「読書術コースウェア」という有料講座を展開したりしています。
 
昨年(2013年)度は、664名の学生が受講したそうですが、5~10人でひとつのグループをつくり、本の読みあわせをしたり、キーワードを抽出したり、感想を話し合ったり、本の内容を要約したりして、読書の基礎力を鍛えるそうです。
 
講座終了後には、自らが考えたフレーズを本の帯として印刷してもらえるようで、なかでも評価の高かった作品は、図書館の本の帯として陳列されるんだとか。これって、結構感動しますよね(*^^)v
 
あなたなら、どんな方法で、若者たちに本を好きになってもらうでしょうか? この事例を参考に、秋の夜長、楽しみながら発想を拡げてみてください(@^^)/~~~
 
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