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2011年09月16日(金)更新

社長の飛び込み営業は「OK!」か「NG!」か

9月になっても厳しい残暑が続いています。その昔から「暑さ寒さも彼岸まで」といいますから、そろそろ本格的な秋が訪れるかもしれませんね(*^_^*)
 
さて、今回はちょっとおもしろい質問が届きました。私はいつも「社長がいつまでも現場の仕事から抜けられないような会社はダメですよ」と教えているのですが、「社長が飛び込み営業するのはどうですか?」という質問です。よかったら参考にしてください。
 
== 質 問 ==

私を含めて4人の小さな会社ですが、今年になってようやく現場の作業をかなり離れる事が出来るようになりました。これからはマーケティングによる集客の仕組みを構築したいのですが、時間が出来た分、飛び込み営業とかに行きたい衝動にもかられます。
 
石原先生は「社長は1日も早く現場を離れなさい」とおっしゃいますが、時間があるからと言って営業に行くのはやはりダメでしょうか?

== 回 答 ==

マーケティングロジックを構築する上で、リアルな顧客情報は欠かすことが出来ません。なので、時間があるから飛び込み営業するのではなく、必須事項として営業活動するべきだと思います。

== 解 説 ==

4人の会社で、経営者が現場を離れるようになったということは、とても素晴らしいことだと思います。
 
ビジネスを成功させるコツは、今日の努力が今日の売り上げに繋がると同時に、未来の売り上げも構築できることです。ただ、一度で両方の利益はなかなか生まれないので、現場のスタッフの努力で今日の売り上げを構築し、経営者は将来の利益を創造できるように組織化することなのですが、それが出来るバランスになったということですね。
 
こういう組織化はかなり意識して取り組まないとなかなか出来ないことなので、とても素晴らしいと思います(*^^)v
 
さて、そうなった後に経営者は何をすればいいか? ですが、未来の利益を構築するためにまずは仕組みとして収益が見込めるようにすることです。ですから、あなたが進めようとしている方向はとても良いことなのですが、ここで営業活動をするのはどうかという質問ですよね。
 
先にも書いたように「するのが良いか?」ということではなく、必須の項目としてしなければならないというのが回答です。
 
理由は、マーケティングロジックは想像で作っていくと必ず失敗するか、成果が上がるまでにすごく時間がかかってしまうからです。
 
仮説を立て、それを実行し、成果を確認して行くことのトータル速度が、マーケティングロジック完成の速度になるわけですから、仮説が適切であるかないかはとても重要だということです。
 
ということは、しっかり営業活動をして、なるべくリアルな仮説を立てること、これが早くロジックをつくりあげていく秘訣です。営業が好きな自分に感謝して、マーケティングロジックを完成させるための飛び込み営業をぜひしっかりやってください。期待しています。


いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 

これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
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2011年09月02日(金)更新

公共事業への新規参入を考える

早いもので、今年も9月に入りました。台風の影響で大雨に見舞われている地域もあるかと思いますが、みんなで「実りの秋」を迎えられるよう、やるべきことに集中していきましょう。
 
そんな中、公共事業への新規参入にトライする社長さんからの質問が届きました。考え方のヒントにしていただけると嬉しいです(*^_^*)
 
== 質 問 ==

公共事業へのアプローチを試みているのですが、公共事業の新規営業について質問させてください。公務員はどうしてもいままでのやり方を踏襲してしまい、新規参入しようとする我々のような業者の提案に聞く耳を持とうとしません。ですので、どうしても既存の業者に偏る傾向があります。
 
また、既存業者は商品の囲い込みをして、新規参入業者への見積金額を吹っかけてくるような部分もあります。なかなか新規参入できないのですが、どうしたら既存業者の壁を打ち破ることができますか? ぜひ、ご指導お願いします。

== 回 答 ==

質問の文面から察するに、基本的に相手(関わる組織や企業)に対して敵対的な感情を持っているようですね。なので、このままではマーケティングは難しいと思います。
 
良くいうところの「相手の立場に立って・・・」ですが、まずはその気持ちになってフラットな感情から現状を分析すると、何らかの糸口が見えてくるのではないでしょうか?

== 解 説 ==

確かに、こういう公共事業などへのアプローチの場合は、ある種特殊な関係や事情みたいなことがあり、なかなか新規参入者への扉が開かれないと思いますが、質問の文章を見ていて最初に気が付いたのが、関係者や現状に対して、何か怒っているような感情です。
 
感情はエネルギーになりますので、通常は、怒りだとしても、たいていは“見返してやる!”みたいな感じでプラスになりますが、ビジネスでの交渉や営業の相手に対してそうした種類の感情を持ってしまうと、モノゴトの成果や解決にはマイナスになると思います。
 
特に、この質問のように、アプローチをかけて行こうとする相手に対してマイナスの感情を持ってしまうと、何かに付けて“やっぱり”とか、“どうせ・・・”みたいな感じで予測なども前向きに出来なくなってしまいます。
 
なので、一度感情をリセットして、相手の立場に立ち、相手がなぜそういう考えをしているのかとか、そういう仕組みが出来てしまった経緯とかを考えたり出来るように、情報を取ってみるといいと思います。
 
この場合で言うと、なぜ今までのやり方を踏襲してしまうのか? とか、新規参入者に聞く耳を持たないか・・・などですね(ーー;)
 
予測ですが、これまでにもあなたと同じようにいろいろアプローチをしてきた企業がいっぱいあったけど、ぜんぜんコチラ(公務員サイド)のことが分かっていない頓珍漢で、言いたいことを言われたとか・・・苦労したとか、いろいろあると思いますよ。
 
特に公務員の方は権限の中で生きているので、その批判を自分にされても・・・なんてことがいっぱいあったと思います。
 
また、既存業者がなぜ商品の囲い込みをしているのかとか、どうやって今の仕事を獲得して行ったのか・・・・などもしっかり聞いてみると良いと思います。
 
おそらく、そういう聞き方をしていくと相手の立場になって現状を考えていけるようになると思います。敵対的な気持ちのままで進んでも、良い営業の切り口やアイディアは生まれないと思います。ぜひ参考にしてみてください。 



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2011年06月03日(金)更新

顧客化の肝! 優良な顧客は「人を使って」フォローする

6月に入り早くもお中元商戦が始まったようですが、今年、某デパートでは近隣の中小企業や個人宅1万軒に管理部門のスタッフなどが直接カタログを配る作戦に出たようです。震災後、ますます人と人とのつながりが求められている・・・と時流を読んでの戦略のようですが、ちょうど私のところにもこんな質問が届いたので、タイムリーに取上げたいと思います。
 
私の主宰する『高収益トップ3%倶楽部』の勉強会で、私がお話したことに対する参加者の方からの質問です。
 
== 質 問 ==

最も優良な顧客に対し、人を使ってフォローする方法とはなんでしょう? もう少し具体的にお聞かせ願えれば幸いです。

== 回 答 ==

マーケティングの手法を選ぶ時に基本となる考えは「費用対効果」です。効果が確実に望めるのであれば、コストの高い人間をいろいろな方法で顧客フォローに充ててもかまわないということです。
ということで、手法よりも効果で、人を活かしたマーケティング手法を考えていただく方がいいと思います。

== 解 説 ==

回答を具体的にイメージするために、たとえば、はがきを送るのを止めて、そのはがきをスタッフに届けさせる・・・とか、と考えていただくと分かりやすいと思いますが、それでもその行動に顧客が感動して結果大きな収益が出るとしたら(するかどうかは別として)やった方が良いということです。
 
・・・というように、優良顧客に対して人を使ってフォローするという方法は、簡単に言うとマーケティングでやっている全てのこと(さらに+αなこと)に人を充てることができるか、ということです。
 
例えば、これは実際にやっている会社があるのですが、VIP顧客が海外に行く時にスタッフ2名を同行させてお世話させているという事例すらあります(これ、いくらかかるんでしょうかねぇ~(ーー;))。
 
もちろんこれは、扱っているモノがスッゴク利益を生む商品で、尚且つその顧客が自社だけでなく他社にとっても非常に優良顧客なので、囲い込みも意識しての行動ですが、このようにすることに際限があるわけではありません。
 
なので、優良顧客に対して人を使ってフォローする何かとっておきの方法があるわけではなく、顧客とのやり取りで、費用対効果を考えて、またライバルとなる他社と比べて、どこまで人を使えるかと考えて戦略を練っていただくと良いと思います。
 
ちなみに、なぜ人を使うことが最高のフォローかと言うと、この世の中で一番尊いのが人間だからです。その人間が1人の顧客に対して1対1(あるいはもっと多人数)の対応をすることで満足度が飛躍的に向上するからです。
 
でも、そこまで行うには担当するスタッフが相当しっかりしていないと難しいですから、それも考慮してやってくださいね。海外に行くのに2日間使えない人間が自分の周りにいたら、相当うっと
うしいですもんね(ーー;) ぜひ、参考にしてください。


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ちなみに、『高収益トップ3%倶楽部』にご興味がある方は、まずはこちらをじっくりお読みいただけるとうれしいです♪


2011年05月20日(金)更新

シェアが固定化してしまっている業界での逆転方法を考える

新緑のまばゆい季節。夏の暑さが本格化する前の過ごしやすいこの季節は、ものごとを深く考えたり、発想を思い切り拡げたりするのに、最適な時期だと思っています。
 
普段なら「仕方ない」とあきらめてしまうような問題でも、経営者の考え方ひとつで活路が見出せたりするものです。というわけで、今回は「上位1位2位の企業が圧倒的なシェアをもつ業界」での逆転方法を考えてみました。参考にしていただけるとうれしいです(*^_^*)
 
== 質 問 ==

上位1位2位の企業が圧倒的なシェアをもつ業界におります。シェアが固定化してしまっている業界での逆転方法を教えてください。

== 回 答 ==

答えは、業界の常識を変えるような試みで“競争の土俵を変える”ことです。これをヒントに考えてください。

== 解 説 ==

現状でマーケットのシェアが明確に決まってしまっていて、後発の会社が勝てそうにない場合に取る戦略ですが、単純な価格競争や、技術的な競争戦略ではまったく歯が立ちません。
 
理由は、価格戦略を取っても、経済的な体力差があるので、こちらが価格を下げた場合、大手もそれに合わせて価格を下げられてしまったら、まったく勝ち目がなくなってしまうからです。
 
もちろん、圧倒的にこちらの価格を下げられる要素があり、大手がそれに追随できなければ可能ですが、現実的にはなかなか難しいと思います。
 
もし、価格戦略を取るなら、ある分野だけ特化した商品やサービスを作って、大手より高く売るという方法が良いと思います(でも、これでは逆転はできませんが・・・)。
 
価格戦略は、大手が他社をマーケットから追い出すためには有効ですが、反対は難しいということですね(ーー;)
 
それから、同様に技術競争でも、逆転となると、なかなか難しいということです。
 
では、どうすれば、大手を逆転できるかですが、ヒントとなるのは業界の常識を覆すような「競争の土俵を変えるアイデア」を出すことだと思います。
 
最近の例で解説すると、一番分かりやすいのが、携帯電話で圧倒的なシェアを持っていたNTTドコモに対して、ソフトバンクが仕掛けた戦略ですね。ソフトバンクはどうして勝ったかですが、それは、携帯電話の通話料を廃止して、会員制度のように変えてしまったことです。
 
電話は、通話の時間で課金するというそれまでの常識を、世間もビックリするほどドラステッィクに変えてしまいましたよね。これが“競争の土俵を変える”ということですが、だからこそあっという間にシェアは逆転してしまいました。
 
この方法は、既存企業が利益を上げている正にそのポイントを突いた戦略なので、先行企業は立ち往生してしまうような感じになってしまうと思います。
 
・・・というように、上位1位2位の企業の圧倒的なシェアが固定化してしまっている業界での逆転方法は、“競争の土俵を変える”ことしかないと思います。ぜひ、がんばってください(@^^)/~~~


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2010年09月17日(金)更新

続く消費不況。マーケットの閉塞感にどう立ち向かうか<>

今週は、前回のQ&Aの回答でふれた「バックヤードの省力化」という部分にスポットを当て、続けて解説してみたいと思います。ぜひ、参考にしてください。

== 質 問 ==

ここ数年、消費不況が続いています。こんな時代に、お客様の財布の紐をゆるめるには、どうすべきでしょうか? 日々の営業に閉塞感を感じて困っています。

== 回 答 ==

バックヤードの省力化についてもう少し詳しく解説しますが、経営とは常に革新と考えて、コレまでの習慣を見直すクセを組織全体につけること、経営者は常に新しい情報に触れ、システム化などを含めた最新の手法を取り入れることです。

== 解 説 ==

消費が低迷して企業間の競争になった時に、どうやってその状況を打開するかですが、前回お話したように、顧客が本当に自社の商品なりサービスを気に入ってくれているかを見直すことが重要です。

特に売り上げの数字が大きくなると、一人一人のお客様との距離感が離れてしまう傾向にあるので、その辺の見直しは重要なのです・・・と、先週も回答しましたが、企業として同時に考えておかないといけないことは、仮に他社と同じ商品やサービスレベル(商品やサービスで優位性が出せないという状況)になってしまった場合でも競争優位に立てるようにするにはどうするかということです。

その解決策は、ズバリ、値段的な競争になっても勝てる体質を企業内に作っておくことです!

それには、バックヤードや間接部門の作業効率を上げて、他社ではスタッフが数人でやることを、当社では1人で出来るというように、工夫しておくということです。効率化をする時に一番大切なことは、これまでの常識を疑うことですね(*^_^*)

特に御社が歴史を積み重ねて、社員数もかなりいる会社だとすると、仕事のための仕事みたいな感じで業務が拡大・肥大(?)している可能性があるので、気をつけて見直さないといけないと思います。

今の世の中の風潮は、歴史のある古い会社が、新しく出来た会社にどんどん負けているという状況です(-_-;)

コレは、伝統のある会社が創立当時の最新の仕組みでいまだに仕事の仕組みを作っているのに対して、最近設立された会社は最新の仕組みをどんどん取り入れているので、コスト的に圧倒的に勝っている結果、起きていることなのです。

・・・今の中国が国を挙げてそんな感じなので、日本の企業は根こそぎ危ない感じですよね(ーー;)

コレを打開するためには、経営者が常に新しい情報に触れ、今やっている仕事をもっと簡単に出来る方法がないか常に研究する必要があります。新しいということは、これまでやっている仕事を、安く・簡単に・人手をかけずにやれる・・・ということなのです。

他の分野でもいいので、最近伸びている会社を見てみてください。システムはじめ御社で行っている業務をゾッとするくらい、恐ろしく少人数でやっているはずですよ。

一昔前の経営者は、社内に目を配り外に出る時には常に顧客回りをしろと言われましたが、そんなことを今も守っている経営者は、省力化を進めている他社に圧倒的に価格で負けることになると思います。

顧客の消費行動における価格差はネットの普及によってさらにハッキリとして来ています。「高くてもうちの商品はこんなに良いんです・・・」と、言っていても、リアルに顧客と接することが出来ればまだ売れる可能性はありますが、ネットではまず無理ですよね。

ということで、「同じ値段でも他社と比べて利益が取れる=いざとなったら、値段で勝負できる」という体制を社内に作っておく努力は怠らないでください。


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