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2013年09月20日(金)更新

「失敗」が「成長の糧」となるための条件

先週末の台風には驚きましたが、台風一過という言葉どおり、秋晴れの気持ちのいいお天気が続いていますね。いよいよ本格的な秋がやってきそうです(*^_^*)
 
秋は思考を深め、「哲学する」のにもってこいの季節です。そこで今回は、「学生・社会人との一問百答」の中からこんな質問を選び、あらためて考えてみました。
 
== 質 問 ==
 
失敗を成長の糧にするような組織をつくるために、経営者のみなさんはどのような工夫をなさっていますか?
 
== 回 答 ==
 
失敗が成長の糧になる唯一の要因は、経営が上手く行っていて、その失敗が原因で会社に大きな痛手を及ぼさないか、倒産しない場合のみです。
 
== 解 説 ==
 
失敗を成長の糧にすべき・・・という話を良く聞きますが、経営という場面において、失敗ができるという状況・状態は、そのことが原因で会社に大きな痛手を及ぼさない場合のみだということを知っておいてください。
 
小さな失敗は、小さな成長の機会に、そして大きな失敗は、大きな成長の機会になりますので、若いうちになるべくいろいろな失敗をさせた方が良いのですが、会社によっては小さな失敗でも大事=それが原因で顧客を逃してしまうので絶対に失敗するな・・・という会社もありますし、顧客を一件無くすことはそんなに大事ではない・・・それよりそれをきっかけにスタッフが大反省して成長してもらう方が将来的に大きな利益を及ぼす、という感覚を持てる場合もあったりします。
 
ただ、それを可能にするのはあくまでも経営状況が良好なときのみだ、ということを知っていなければならないと思います。そして、どれだけ社員に大きな失敗をさせられるかも、その会社の経営状況によるわけです。
 
ですので、経営者としてスタッフを成長させるために失敗を成長の糧にしたいと思ったならば、失敗を将来のプラスにできるように売上げや利益をしっかり上げる=儲かる体質にすることが絶対条件といえますね。
 
逆に、せっかく儲かっているのに利益を極限まで上げるべく、できる社員にだけ仕事をさせ続け・・・新しい社員に初めての仕事をさせて失敗をさせ、成長の機会を作ろうとしなかったりしている会社がありますが、それはとってももったいないことだと知ってほしいところです(ーー;)
 
もっと言うと、せっかく儲かっているのにいつまでも社長が陣頭指揮を取り続けている会社が結構ありますが、これでは永遠に組織化のサイクルに入ることはできないと思います。よかったら、参考にしてください。
 
 
いかがでしょうか? あなたはどうお考えになりますか(^^♪ 私の発行する週刊メールマガジン『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(購読無料)では、毎週メルマガ読者のみなさんからの質問にこんな感じでお答えしています。 
 
これまでのQ&Aもバックナンバーにたくさんあるので、興味があれば覗いてみてください。もちろん、質問も随時受付中です(*^^)/~~~
 
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2013年09月06日(金)更新

個人商店から企業へと移行するために

早いもので、9月がスタートしましたが、折りしも、今話題のテレビドラマ「半沢直樹」に出てきそうな質問が舞い込んだので、ついつい反応してしまい、回答しようと思ってしまいました(笑)。
 
あなたなら、この質問にどうお答えになるでしょうか? ご自身の経験なども照らし合わせがら、ぜひ一緒に考えてみてください(*^_^*)
 
== 質 問 ==
 
個人商店から企業へと移行中です。 いままでは家族の意見を尊重してきましたが、 企業にするにあたっては家族の意見をどこまで尊重すべきでしょうか?
 
== 回 答 ==
 
家族の意見が良いか悪いか? ではなく、意見そのものが良いか悪いか? なので、その辺は混同しない方が良いと思います。
 
== 解 説 ==
 
この場合に気をつけないといけないことは、家族の意見を聞くか聞かないかではなく、良い意見はどんな人の意見でも聞いた方が良いし、悪い意見だったら誰の意見としても聞いてはいけないという“基本的な考え方=認識”があなたの中にできているかということです。
 
というのも、同族経営には悪~いイメージが強いので、同族経営している会社はみんな悪くなっていくみたいな風潮がありますが、同族だからこそ上手くいっている会社を私は何社も知っています。
 
もっと言うと、同族経営だからこそ、そのビジネスモデルが完成しているので、ずっと同族のままで経営していった方が良いという世界的な企業だってたくさんあると思います。
 
では、現実的にどうして行ったら良いかですが、家族も含めいろいろな方の意見を聞く前に、あるいは経営にどんどん取り入れる前に、意見を出してもらうにあたっての基準となる考えを固めてそれをステークホルダー(利害関係者)全員によく理解してもらうというのが良いと思います。
 
たとえば、経営理念がすでにできている場合は、その理念に則っていろいろな意見を出して欲しいとかもできますし、理念等が無い場合でも、意見を言う場合は、自分にとっても、一緒に働くメンバーにとっても、そして顧客にとっても一番良いのはどれかという姿勢で発言してくださいね・・・・etc、としておけば、ズレないですみますよね(*^_^*)
 
同様に、経営に加わってくれる新たなスタッフに対しても、ルールを決めておいて、こんな風に発言してくださいと、一定の取り組み方のルールや基準などもあると遠慮が無くなると思います。
 
以前私がコンサルした会社の例ですが、その会社はその社長さんの代で初めて同族以外の役員を選出したのですが、その選出の際に「〇〇家の人間の意見でも、そぐわないものであれば、しっかり否定できることが取締役の条件」という同意書にサインをしてもらっていました(*^^)v
 
これで、悪い意見だったら、たとえ創業一族の人間の意見にでも役員として反論しないと、評価が落ちるわけですが・・・・これ、すばらしいですよね。この辺りを参考に、良い会社を作っていってくださいね。
 
 
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2013年07月19日(金)更新

「人を動かす」ための練習法

こう暑い日が続くと、あまり深くモノゴトを考えられなくなったりしますが(*^_^*)、今週はあえてベーシックな質問を取り上げ、一緒に考えてみることにしましょう。
 
「部下が思うように動かない」というのは、万人共通の悩みですが(笑)、私なりの視点で解説してみました。よかったら、参考にしてください(*^^)v
 
 
== 質 問 ==
 
人を動かす(動かせるようになる)具体的な練習法などを教えてください。
 
== 回 答 ==
 
この質問は、おそらく役職者になった時に人や組織を動かすことを想定しての質問だと思いますが、練習は日常的にできると思います。
 
== 解 説 ==
 
自分が部下を持った時にどうやって指導したら良いか?  どうやって部署や部門として成果を上げていったら良いか?  など、将来リーダー的な立場や役職者になった時を想定して、部下を育成する方法を理解したり、事前に練習しておく方法があったらよいですよね。
 
練習や体験をしておけば、いざ部下を持ったり、役職者になった時に自信を持って対応できますから、なるべく多くの機会を通してこういった部下育成や教育の練習をするべきだと思います。
 
では、どこで練習するかということですが、私は、特別に何か機会を作るというよりも、日常的に起こっている事象の中から機会を見つけて指導してみる、育成してみるという体験をした方がよいと思います。
 
その場合に目標とすることですが、それは「指示命令」では無く「気持ちよく人を動かすにはどうすれば良いか」ということを念頭に置くということです。
 
マネジメントというのは、指示命令で相手を動かすのではなく、どうすれば、相手が自らの意思で動くように導くかということと捕らえると、こんな思考になりますが、こう考えると、立場が上ではなくても、周りの人をマネジメントできると気づくはすです。
 
ということは、常に練習することができると言うことですよね(*^_^*)
 
ちょっとアドバイスですが、一般に言われている指示命令で部下を動かすというマネジメント方法は、組織をひとつの方向に早く動かすことはできると思いますが、部下がおのおの担当する現場・現状に合わせて思考するということには向いていません。
 
なので、組織が自ら動くような運営には向いていないということです。マネジメントも、時流とともに進化していますので、古き良き時代のノウハウはもう、当てはまらなくなっていることに一刻も早く気づきたいものですね(@^^)/~~~
 
 
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2013年07月05日(金)更新

経済が悪い中、社員やお客様の幸せをどう考えるべきか

じつは昨日、私の主宰する『高収益トップ3%倶楽部』の東京勉強会で、今話題騒然の心理カウンセラーの心屋仁之助さんが、ゲスト講演をしてくださいました(*^^)v 
 
今回の回答は、ちょっと心屋さんふうになってしまったのですが(笑)、社会によくある構図だと思うので、よかったら参考にしてください。
 
== 質 問 ==
 
社員の幸せやお客様の幸せが大切だとわかっていても、これだけ経済が悪化してくると、そんな悠長なことは言っていられないという会社も多くなると思います。
 
私はこんなときだからこそ、従来の考え方を転換させなければならないと思いますが、この点についてはどう思われますか?
 
== 回 答 ==
 
質問者の疑問には、まったく同感です。特に経営者が社員を幸せにすると勝手に考えていることには、大いなる疑問を持たざるをえません。社員はもっと優秀で、社長の勝手な思い込みや、制約をはずしてあげれば、みんな自分の力で勝手に幸せになりますよ!
 
== 解 説 ==
 
こういうのは、心屋仁之助さんふうに言うと、親を心配しているあまり結婚できない娘がかえって親の自立を妨げているっていう構図にそっくりですね(ーー;)
 
社員の幸せを考えるのは経営者の務めと言うのは、まあ、確かにそうですが、一見正論に聞こえてしまうこの考えの怖いところは、こういう社長さんほど社員の能力を信用していない確率が高いということです(合ってなかったらごめんなさい!)。
 
俺が付いていないと、社員は絶対にダメになる、こんな不景気を生きていけないに決まっている、また、俺はそうやって会社を経営しているのに、世の中の経営者は何をやっているんだ~みたいに聞こえてしまいますよね(ーー;)
 
こういう会社だと社員は自立しなくてすむので、どんどん力を出さなくなっていく傾向に向かいます。だって社員を幸せにするのは社長の役目なんだから、社員自らが自分で幸せになるように努力しなくてもいいんですからね。
 
それどころか、社員が勝手に幸せになったら、社長は役割を果たせなくって不幸になってしまう・・・みたいなスパイラルです。勝てないチームの監督がやってることとそっくりですよね(―_―)!!
 
一人でがんばらないで、みんなと一緒に努力するとか、起きていること全部が自分のせいみたいに考えないで、もっと肩の力を抜いて経営する方が良いと思いますが・・・すべては経営者の”思考”が決めているような気がします(*^_^*)
 
 
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2013年04月05日(金)更新

ある社員の悩み…「社長が一担当となって動き回っていることに不安を感じます」

新年度を迎え、社内外に新しい風が吹いてきた会社も多いと思います。そんな中、とある企業の優秀な社員の方から、相談を受けました。「一担当となり、動き回る社長が心配だ」と言うのです(―_―)!!
 
あなたなら、この質問にどうお答えになるでしょうか? ・・・ぜひ一緒に考えてみてください(*^^)v
 
== 質 問 ==
 
以前石原先生がお話されていた「事業責任者と経営者を分ける」ということに関連するのですが、弊社はまだまだ社長の経験と人脈に依るところが大きいため、社長が一担当となって動き回り、引き継ぐ者がほとんど育っていないことが先の不安となっています。
 
一人一人が抱える仕事量から、厳しいと思いますが、将来に向けた取り組みも必要かと・・・何か案はございますか?
 
== 回 答 ==
 
これ以上の新規の顧客をとらないで・・・あるいは減らして、教育や採用に注力し、引き継ぎの方法を考えるべきです。それが不可能だと判断したら最小単位で経営する形に会社をシフトするか、別の仕事を選択するのが良いと思います。
 
== 解 説 ==
 
経営者としては、現状売り上げが上がっているのでなかなか将来の経営状況に思考が回らないのだと思いますが、経営的に考えて今の状況はかなり危険な状態だと早く理解することが必要です。
 
理由は、目先の顧客に目を奪われてしまって、将来に対してまったく対処出来ていないからです。こんな状況にも関わらず「そこそこ売上げが上がっているので我が社は結構安泰だ!」などと、もし経営者の方が考えているとしたら、非常に危険だと思います。
 
この状況で何をしないといけないかというと、新規の仕事をとらないで、人を採用、教育し、今の仕事を組織化していくことが可能なのかということを早く検証することです。状況によっては、売り上げを落としてでも、教育等に時間を割かないといけない場合もあると思います。
 
中小企業の場合、経営者が仕事が出来てもその仕事を部下に引き継ごうと思った時にスキルや人材レベルの問題で難しいということはよく起こります。引き継ぎ可能な人材レベルを考えると給与とのバランスで難しいなどという問題がでてきてしまうからです。
 
また、仕事そのものがとても属人的な場合には、そもそも組織化は不可能という場合もあるのです。で、あるなら社長の仕事レベルを求めないで、普通の人でも出来るレベルに仕事の質を落として値段を下げた場合に顧客が納得するかなども、考えないといけないわけです。
 
もっというと、引き継ぎが不可能と分かった時には、会社を大きくしないで経営するか、組織化が可能な別の仕事を創造するということも必要になってくるからです。
 
企業経営で大切なのは、現状よりも将来のあるべき姿です。目先の利益に動かされないで、早く将来のための一歩を踏み出すようにしてください。
 
 
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