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2015年11月27日(金)更新

広島発NY行き!? ブランドバックレンタルの「Laxus(ラクサス)」

早いもので11月も月末。“師”ならぬ“社長”も走る年末が近づいてきましたが、今年はみなさんにとってどんな一年だったでしょうか?
 
時代は確実に「モノ」から「体験」へ、「所有」から「共有」へと変化を遂げているようですが、そんななか、広島市のエス株式会社が手掛ける高級ブランドバックのレンタルサービス「Laxus(ラクサス)」が、来年(2016年)ニューヨークに進出すると聞いて、ちょっと感心してしまいました(#^^#)
 




なんでも「Laxus(ラクサス)」アプリのダウンロード数が7万件を超えたそうですが、毎月6,800円(税別)を支払えば、平均30万円程度するブランドバッグ約3,000種類のなかから、好きなバッグを無期限で何度も借りることができるというサービスなんです。
 
従来ブランドバッグは、パーティなどの際にスポット的に借りるというのが定番だったところ、「高級ブランドを日常使いできるようにすれば、隠れた需要がある」と踏んだ同社の読みはみごとに的中!
 
来春までには、NYに現地支社を立ち上げ、来夏をめどに日本同様のサービスをスタートしようという意気込みです(*^^)v
 
これまで、こうしたサービスは海外からの「輸入」ばかりでしたが、こうした日本発のサービスが「輸出」されることは、誇らしい限りです。
 
時代の波を確実に読み、日本人ならではのきめ細やかさをもったサービスを提供すれば、海外でも十分通用するビジネスが展開できるはずです。この事例を参考に、自社にももっとできることはないか・・・楽しみながら発想を拡げてみてください(@^^)/~~~

2015年11月09日(月)更新

デメリットをメリットへ 『コットンヌーボー』という発想

そろそろ「ボジョレーヌーボー」の解禁日が近づいてきましたね。今年は11月19日(木)だそうです(#^^#)
 
そのほとんどは日本で消費されているなどという噂もありますが(笑)、「ボジョレーヌーボー」は風物詩のひとつとして、今では日本にすっかり定着し、毎年楽しみにしている方も多いんじゃないでしょうか? 





そんななか、愛媛県今治市のタオルメーカー「IKEUCHI ORGANIC」が、『コットンヌーボー』をうたい文句に、毎年のオーガニックコットンの風合いの違いを楽しむことを提唱していると聞き、「なるほどねぇ~」と感心してしまいました。
 
なんでも2011年からの取り組みで、5年分のタオルが発売されているようですが、このタオルに使う綿花はすべてタンザニア産。毎年の収穫量も品質もまちまちなので、タオルにすると「今までと風合いが違う」というクレームや返品になる危惧があったのだそうです。
 
それを逆手に取ったのが『コットンヌーボー』という発想です。フリーデザイナーの佐藤利樹氏いわく「むしろ違うことを個性と考え、商品の価値に転換してみた」そうですが、タオルを単なる「工業品」ではなく、ワインと同じく農作物を原料とした「加工品」として見たわけですね(*^^)v 
 
しかし、前例のない取り組みに同社も二の足を踏んだそうですが、日本にはまだ入っていなかったタンザニア産のオーガニックコットンを使えるとあって、当初はクラウドファンディングで資金を集めてのスタートだったようですが、ふたを開けてみると、初年度分はまたたくまに完売。翌年の予約が入るほどの人気ぶりだったのだとか。
 
5年目に入った今では、毎年のタオルをコレクションする人たちも現れ、「過去の在庫はないのか?」と聞かれることも少なくないそうですが、タオルに対する発想を変えたことで、新たなマーケットが刺激されたという、とてもよい事例だと思います。
 
タオルに限らず、発想の転換でユニークな展開ができる商品も少なくないはずです。秋の夜長、ワインでも傾けながら、あれこれ発想を拡げてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
 
 

2015年10月27日(火)更新

スマホ撮影画像でぴったりの靴が選べる!? 進化系サービス「シンデレラシューズ」

しだいに秋も深まってきましたが、私はオシャレが大好きなので、ジャケットやコートが着られるこれからの季節が楽しみだったりします(#^^#)
 
そんななか、「シンデレラシューズ」というサービスが目に留まったのですが、スマホのカメラで両足の側面と上面(計4枚)の写真を撮影して送ると、あなたにぴったりな靴がおススメされてくるというサービスで、只今1000人限定の先行モニター(残念ながら女性のみ)を募集し、オープン準備真っ只中だそうです。
 

 
 
 
今ドキ、ネットショップは珍しくもなんともないですが、靴となると実際履いてみないことには自分にぴったりな一足を選ぶのは難しいようで、返品率は衣料品の約10倍にもなるのだとか。
 
そこで同社では「KDDIの画像解析技術」を使って、かかとや足裏の形状など、利用者の足の形状を様々な角度から詳細に分析し、提携する大手百貨店やECサイトの商品のなかから、その方にフィットする靴を5段階の「ぴったり度」でマイページに表示する、というサービスを考え出したわけです。
 
もちろん、その商品をクリックすると、各店舗のサイトに移って買い物ができるようになるわけですが、これも一種の「キュレーションサイト」ですよね(*^^)v 
 
同サービスは、KDDIが起業家を支援するインキュベーションプログラムで優秀賞を獲得したものだそうですが、既存のビジネスに「最先端の技術」をマッチングさせることで、こんなふうに“活路”が見いだせることがよくわかります。
 
この事例を参考に、自社にも見出せる活路はないか・・・楽しみながら、発想を拡げてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~

2015年10月13日(火)更新

「ここで買いたい」を追及!? たった1冊だけの本を売る森岡書店

読書の秋・・・今日はちょっと変わった本屋さんのお話をしたいと思います(#^^#)
 
銀座一丁目に建つ、東京都選定歴史的建造物にも指定されている昭和4年竣工のビルの1階で、今年(2015年)5月にオープンした「森岡書店」は、1週間に1冊だけを紹介するというスタイルで運営されている異色の本屋さんなんです。
 




その週に何を売るかは、同社のFacebookと、著者のホームページやTwitterなどで告知されるようですが、扱っている本はネットや他の書店でも買える本ばかり。
 
場合によれば、ネット書店のほうが少し安かったりもするようですが、「ここで買いたい」というお客さんが訪れるので「収支はとんとん状態」だそうですよ。
 
失礼ながら赤字の書店さんが多いなか、こんなやり方で「トントン」は大したものだと思いませんか?
 
オーナーの森岡氏は「本の中身をできるだけ外に出すこと。平面な本の世界を立体で見せること」にこだわっているそうですが、作品と共に展示した刺しゅうアーティストの作品集は170冊、店中がブーケであふれ、ハーブ良い香りに包まれたフラワースタイリストの著書は150冊以上も売れたみたいですよ。
 
本も音楽もそうですが、今は世界中の作品が容易に手に入る時代。だからこそ「選びきれない」という状況が起こっているわけで、消費者の間には「信頼できる人に選んでもらいたい」という【キュレーションニーズ】が高まるばかりです。
 
また、私はかねてから「世の中と真逆に舵を切る」ことを教えていますが、モノや情報が氾濫するこの時代に、「たった1冊」と向き合う時間を提供するという同店のスタイルには、学べる点が多いと思います。
 
たとえば、ネットショップの勝因は「他で買えない」か「他より安い」かしかありませんが、「わざわざここで買いたい」というお客さんにアプローチできれば、高くてもネットに負けないリアル店舗が作れるわけです。
 
情報をそぎ落とすなら徹底的に!・・・同店の姿勢には、そんな美学すら感じてしまいます。秋の夜長、この事例を参考に、楽しみながらアイデアを拡げてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~

2015年08月24日(月)更新

「変なホテル」はサービス業の未来を変える!?

暑かった夏もそろそろ終わりを告げようとしていますが、来月にはまたシルバーウィークがあるので、旅行業界はなかなか好調のようです。
 
そんななか、私が最近気になっているのが、長崎のハウステンボスに今年(2015年)7月にオープンした「変なホテル」、 “究極の生産性”を追い求めて「変り続けることを約束する」ホテルです。
 
開園以来18年間赤字続きだったこのテーマパークを、エイチ・アイ・エスが買収するや否や、翌期に経常黒字を計上するという奇跡的な再生劇を見せてくれた沢田社長いわく「変なホテルの『変』は、変化の『変』だ」そうですが、カタカナのホテル名が多い時代に、妙に心にひっかかる、このネーミングセンスはさすがだなぁと思います(*^^)v
 
で、このホテルのどこが『変』かと言えば、これまでホテル業の要であった「人」の姿が見当たらないところです。まず、フロントで出迎えるのは、こんな受付ロボット。
 



 
この人型ロボットのほかにあるもう1台は、テーマパークならではの「恐竜型」で、ガイダンスに従ってチェックインを済ませると、ロビーにあるロボットアームが、部屋まで荷物を運びながら案内してくれます。会話の代わりに、ロボットアームに組み込まれたモニターには、ハウステンボスの見どころなど、ガイド映像が流れるそうですよ。
 
また、各部屋は「顔認証システム」になっているためキーはなく、部屋に入るとベッドサイドにはハウステンボスのキャラクター「ちゅーりーちゃん」型のロボットがちょこんとすわっていて、話しかけると、照明を調節したり、モーニングコールをセットしたり、明日の天気を答えたりしてくれるのだとか(@_@)
 
こうしたロボットを活用することで、人件費を3分の1~4分の1に抑えられるそうですが、ロボットであればソフトの追加で多言語対応もすぐさま可能ですから、教育費をかけずに国際化を図れるメリットもありますよね。
 
さらに、こんなホテルに泊まったら、必ず写真を撮ってSNSなどに投稿したくなりますから、多額の広告宣伝費をかけずとも、話題性は加速度的に高まっていくのではいでしょうか?
 
しかし、そうは言っても、ホテルをはじめとしたサービス業が、すべてロボットに取って変わられるとは思えません。人間はかなり複雑な生き物ですから、価格の安さや、もの珍しさだけで満足することはないからです。
 
生産性の追求に対抗するには、「人ならではのサービス」を追及する必要があると思いますが、あなたなら「変なホテル」に対抗して、どんなホテルを建てますか? この事例を参考に、あれこれと楽しいアイデアを巡らせてみてください(@^^)/~~~
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