ブログ個人トップ | 経営者会報 (社長ブログ)
企業を発展させるための経営のヒントについて、独自の切り口で紹介します。
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2008年10月17日(金)更新
一室3万円の映画館!? 「セレブルーム」が経営にもたらすもの
今週は、東京株式市場で日経平均株価が歴史的下落率を記録したなどという、経営者としては先行き不安なニュースばかりが続きますが、こんな時こそわれわれは“視点”を変える必要があるのではないでしょうか。
そんな意味も込めて、今週もちょっと「セレブ」な話題を取り上げます。今年(2008年)の7月に、松竹が東京・新宿にオープンした国内最大級のシネマコンプレックスである「新宿ピカデリー」に、なんと(@_@;)「1室3万円」のペアシートがあるのをご存知でしょうか?
このペアシートは「プラチナルーム」といい、利用者のための専用エレベーターが設けられているうえ、上映開始1時間前から「専用ラウンジ」でくつろぎながら、無料で提供されるウェルカムシャンパンやお菓子を楽しみつつ、上映時間までの贅沢な時間を過ごせるのだそうです。
そして上映時、室内では、イタリアの高級家具カッシーナのソファーにゆったりと座り、最大級のスクリーンかつ、高性能の音響機器で、しかも2人っきりで映画を楽しめるというわけです(*^^)v
このタイプのバルコニー席は、2室設けられているそうですが、VIPのお忍びばかりでなく、両親へのプレゼントや、記念日の利用などで、土日は満室になることもあるそうです。
同館には、このほかにも1席5千円の「プラチナシート」を設ける一方で、平日当日券に限り、1千円で鑑賞できる「最前列席」も設けています。
同社では、「歌舞伎や芝居小屋に近い発想。それぞれのニーズに合わせて利用を促したい」としていますが、「なるほどなぁ~」という感じですよね。
ひと昔前のバブル期なら、「全館セレブ対象」という発想しかなかったと思うのですが、いろいろなグレードのサービスをひとつの建物に集めるというのが、なんとも今っぽい発想だと思います。
世の中が不景気ムード一色になると、みんながみんな「格安なサービス」に向かおうとしますが、そんななかでも、富裕層をターゲットにしたサービスを持つことは、自社の将来的な財産になる可能性が高いのです。
まず、時代と逆に舵を切った商品やサービスは「話題」になりやすい、ということがひとつ。さらに、高級なサービスに集まるお客さんを自社の「顧客リスト」にプールすることで、将来的にその人たちを対象にした商品やサービスを開発することも可能です。
そうなれば、景気回復と同時に、自社の経営が一気に変わる可能性もあるわけです。暗いニュースに沈むばかりでなく、経営者は常に発想を大きく広げておきたいものですね(@^^)/~~~
そんな意味も込めて、今週もちょっと「セレブ」な話題を取り上げます。今年(2008年)の7月に、松竹が東京・新宿にオープンした国内最大級のシネマコンプレックスである「新宿ピカデリー」に、なんと(@_@;)「1室3万円」のペアシートがあるのをご存知でしょうか?
このペアシートは「プラチナルーム」といい、利用者のための専用エレベーターが設けられているうえ、上映開始1時間前から「専用ラウンジ」でくつろぎながら、無料で提供されるウェルカムシャンパンやお菓子を楽しみつつ、上映時間までの贅沢な時間を過ごせるのだそうです。
そして上映時、室内では、イタリアの高級家具カッシーナのソファーにゆったりと座り、最大級のスクリーンかつ、高性能の音響機器で、しかも2人っきりで映画を楽しめるというわけです(*^^)v
このタイプのバルコニー席は、2室設けられているそうですが、VIPのお忍びばかりでなく、両親へのプレゼントや、記念日の利用などで、土日は満室になることもあるそうです。
同館には、このほかにも1席5千円の「プラチナシート」を設ける一方で、平日当日券に限り、1千円で鑑賞できる「最前列席」も設けています。
同社では、「歌舞伎や芝居小屋に近い発想。それぞれのニーズに合わせて利用を促したい」としていますが、「なるほどなぁ~」という感じですよね。
ひと昔前のバブル期なら、「全館セレブ対象」という発想しかなかったと思うのですが、いろいろなグレードのサービスをひとつの建物に集めるというのが、なんとも今っぽい発想だと思います。
世の中が不景気ムード一色になると、みんながみんな「格安なサービス」に向かおうとしますが、そんななかでも、富裕層をターゲットにしたサービスを持つことは、自社の将来的な財産になる可能性が高いのです。
まず、時代と逆に舵を切った商品やサービスは「話題」になりやすい、ということがひとつ。さらに、高級なサービスに集まるお客さんを自社の「顧客リスト」にプールすることで、将来的にその人たちを対象にした商品やサービスを開発することも可能です。
そうなれば、景気回復と同時に、自社の経営が一気に変わる可能性もあるわけです。暗いニュースに沈むばかりでなく、経営者は常に発想を大きく広げておきたいものですね(@^^)/~~~
2008年09月26日(金)更新
今、「バスマニア」が熱い!?
その昔から「鉄道ファン」の存在は一般に知られていますが、最近は、バスを愛してやまない「バスマニア」がじわじわと増え続けているのだそうです。
マニアの中心は、30~40代の男性だそうですが、この分野は関連書籍などが少ないため、自分たちで研究して、車体の微妙な違いなどを発見するといった醍醐味があるようです。
男性なら、子どものころに一度は「バスの運転手」に憧れた人も少なくないのかもしれませんが、バスマニアと一口にいっても、いろいろなタイプの人たちがいるようです。
まずは、シンプルにバスに乗るのが好きという「乗車派」。路線制覇を目指したり、エンジン音の違いを聞き分けたり、なかにはみずから免許を取得し、バスを所有して運転を楽しむ人までいるみたいです。
一方、「撮影派」と呼ばれる人たちは、熱海のビーチラインに架かる歩道橋などの“撮影スポット”に出かけ、わくわくしながら来るバスを待ち、来たバスを撮影するのだそうです。
「バス撮影の魅力は鉄道と違って、どんなバスが来るか直前までわからないところ。一期一会ですよ」と話す人もいるくらいで、ある意味、鉄道マニアよりもディープな世界のようです(――;)
その他、模型を集めたり改造したりして楽しむ「模型派」の存在もありますが、いずれにしても、バス車両の種類や装備、形態や部品などを徹底的に調べることを趣味とした人たちなのです。
業界誌の「バスラマ・インターナショナル」では、年に1~2回、バス会社の営業所を巡るツアーを企画しているそうです。もともとは業界関係者向けに始めたもののようですが、今では参加者の半数以上をバスマニアの人たちが占領してしまうのだそうです。
また、今年4月に栃木県の壬生町で開催された「バス祭り」には、総勢2000人が参加したと言いますから、ちょっとびっくりしてしまいますよね(@_@;)
イベントの目玉は、珍しいバスの展示。元国際興業バスの「いすゞ製BU04型」には大勢のマニアが群がり、車体後部のエンジンルームを開けると「おー」という歓声が上がったそうですよ。
以前もこのブログで、「ダムマニア」の話題を取り上げたことがありますが、全体から見るとかなり少数派ではあるものの、よりディープな情報を求めている、こうした「マニア層」に商品やサービスを提供するという発想は、これからの経営に欠かせない視点であると私は考えています。
ご存知のとおり、日本の消費社会も成熟し、「大量生産・大量消費」の時代はとっくに終わっています。もうあの頃のように、作った商品がバンバン売れる…という時代には戻らないのです。だからこそ、これからの時代はますます、経営者のアイディアとセンスが問われるわけです。
模型メーカーのトミーテックでは、人気のコレクションフィギュア「鉄道むすめ」シリーズに続き、今月(2008年9月)末より、『バスむすめ』シリーズの第2弾の発売を開始するようです。
こんなふうに、マーケットの存在にすでに気づいている企業もあるわけです。この事例を参考に、「趣味マーケット」「マニア向けマーケット」について、真剣に研究してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
マニアの中心は、30~40代の男性だそうですが、この分野は関連書籍などが少ないため、自分たちで研究して、車体の微妙な違いなどを発見するといった醍醐味があるようです。
男性なら、子どものころに一度は「バスの運転手」に憧れた人も少なくないのかもしれませんが、バスマニアと一口にいっても、いろいろなタイプの人たちがいるようです。
まずは、シンプルにバスに乗るのが好きという「乗車派」。路線制覇を目指したり、エンジン音の違いを聞き分けたり、なかにはみずから免許を取得し、バスを所有して運転を楽しむ人までいるみたいです。
一方、「撮影派」と呼ばれる人たちは、熱海のビーチラインに架かる歩道橋などの“撮影スポット”に出かけ、わくわくしながら来るバスを待ち、来たバスを撮影するのだそうです。
「バス撮影の魅力は鉄道と違って、どんなバスが来るか直前までわからないところ。一期一会ですよ」と話す人もいるくらいで、ある意味、鉄道マニアよりもディープな世界のようです(――;)
その他、模型を集めたり改造したりして楽しむ「模型派」の存在もありますが、いずれにしても、バス車両の種類や装備、形態や部品などを徹底的に調べることを趣味とした人たちなのです。
業界誌の「バスラマ・インターナショナル」では、年に1~2回、バス会社の営業所を巡るツアーを企画しているそうです。もともとは業界関係者向けに始めたもののようですが、今では参加者の半数以上をバスマニアの人たちが占領してしまうのだそうです。
また、今年4月に栃木県の壬生町で開催された「バス祭り」には、総勢2000人が参加したと言いますから、ちょっとびっくりしてしまいますよね(@_@;)
イベントの目玉は、珍しいバスの展示。元国際興業バスの「いすゞ製BU04型」には大勢のマニアが群がり、車体後部のエンジンルームを開けると「おー」という歓声が上がったそうですよ。
以前もこのブログで、「ダムマニア」の話題を取り上げたことがありますが、全体から見るとかなり少数派ではあるものの、よりディープな情報を求めている、こうした「マニア層」に商品やサービスを提供するという発想は、これからの経営に欠かせない視点であると私は考えています。
ご存知のとおり、日本の消費社会も成熟し、「大量生産・大量消費」の時代はとっくに終わっています。もうあの頃のように、作った商品がバンバン売れる…という時代には戻らないのです。だからこそ、これからの時代はますます、経営者のアイディアとセンスが問われるわけです。
模型メーカーのトミーテックでは、人気のコレクションフィギュア「鉄道むすめ」シリーズに続き、今月(2008年9月)末より、『バスむすめ』シリーズの第2弾の発売を開始するようです。
こんなふうに、マーケットの存在にすでに気づいている企業もあるわけです。この事例を参考に、「趣味マーケット」「マニア向けマーケット」について、真剣に研究してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
2008年09月12日(金)更新
「出前サイト」に学ぶネットとリアルをつなぐ発想
食欲の秋……。食べたいものを届けてくれる「出前」はとても便利なサービスですが、その「出前」をポータルサイト化することで、さらに便利さをアップした『出前館』が売上を伸ばしているようです。
これまでは出前を頼みたければ、そのお店に直接電話するしかありませんでしたが、この『出前館』が登場したおかげで、サイトを見ながら提携しているお店の数多いメニューのなかから「何を食べようか…」と楽しく選べるうえ、小まめに更新されている「待ち時間」をチェックしつつ、パソコンや携帯から注文できるようになったのです。
『出前館』は、今年で9年目を迎えるそうですが、類似サービスも増えるなか、現在の会員数は、約170万人。提携店舗数は、6月末時点で前年同月比15%憎の8,259店。同月の注文数は40万件を突破し、前年同月比55%憎という勢いなのです!(^^)!
このサービスが成功した秘訣は、ひとことで言うなら「お互いにとって便利なしくみ」だからです。ネット世代のお客さんにとっては、お店にわざわざ電話をかけるより、サイトから注文できる方が断然便利です。しかし、お店側が、忙しいランチタイムなどに、パソコンを小まめにチェックできるはずもありません。
そこで、『出前館』は、お客さんから【ネット】で受けた注文を、【FAX】にしてお店に流しているのです。こうなると、お店側も忙しいなかで電話を取り、いちいち注文を聞く回数が減るわけですから、とても助かるはずです。
また、FAXを確実にお店が受け取ったかを確認するために、送信後、『出前館』から自動応答電話がかかるようになっているのですが、出前の待ち時間の更新についても、この電話で「FAXを受け取りました」とう確認を意味する「0♯」と押した後に、「40♯」と押せば、その1秒後にはサイト上に「待ち時間40分」というふうに更新されるようなシステムを導入しているのだそうです。
このシステムにより、1日2千回近くは、サイト上の待ち時間が更新されているそうです。消費者がネットにすっかり慣れた今の社会では、このレベルのサービスを提供しないと、お客さんの支持を得られないのかもしれませんね。
また、リピーターを増やすために、サイトを利用することで貯まったポイントを使って、どの店舗でも割引が受けられるようなしくみにしています。この割引についても、ふつうの経営者なら、安易に提携店舗に負担してもらおうと考えてしまうと思いますが、この『出前館』では、ポイント利用により割り引かれた額を、「全額」店舗側に補填しているのだそうです。
「店舗が利用に前向きにならないサービスは広がらない」と考えていて、店舗が出前館に支払うのは、注文額の5%と月額掲載料の3千円のみ。現在、1店舗あたりの月間注文数が約49回で、平均客単価が約2,900円だそうですから、1店舗あたり月額約14万円の売上になる計算です。
原材料の高騰など厳しい環境が続くなか、お店側もチラシなどの広告費を負担せずにすむのは、かなりありがたいと感じているはずです。
こんなふうに、『出前館』が、ネットとリアルを上手に橋渡ししてあげることで、店舗とお客さんの両方にメリットを生むしくみを実現したわけです(*^^)v
同サイトを運営する「夢の街創造委員会株式会社」の女性社長である中村利江さんは、たびたびマスコミにも登場しているので、ご存知の方も多いと思いますが、経営者の発想しだいで、ここまでビジネスは発展します。ぜひ参考にしてください(@^^)/~~~
これまでは出前を頼みたければ、そのお店に直接電話するしかありませんでしたが、この『出前館』が登場したおかげで、サイトを見ながら提携しているお店の数多いメニューのなかから「何を食べようか…」と楽しく選べるうえ、小まめに更新されている「待ち時間」をチェックしつつ、パソコンや携帯から注文できるようになったのです。
『出前館』は、今年で9年目を迎えるそうですが、類似サービスも増えるなか、現在の会員数は、約170万人。提携店舗数は、6月末時点で前年同月比15%憎の8,259店。同月の注文数は40万件を突破し、前年同月比55%憎という勢いなのです!(^^)!
このサービスが成功した秘訣は、ひとことで言うなら「お互いにとって便利なしくみ」だからです。ネット世代のお客さんにとっては、お店にわざわざ電話をかけるより、サイトから注文できる方が断然便利です。しかし、お店側が、忙しいランチタイムなどに、パソコンを小まめにチェックできるはずもありません。
そこで、『出前館』は、お客さんから【ネット】で受けた注文を、【FAX】にしてお店に流しているのです。こうなると、お店側も忙しいなかで電話を取り、いちいち注文を聞く回数が減るわけですから、とても助かるはずです。
また、FAXを確実にお店が受け取ったかを確認するために、送信後、『出前館』から自動応答電話がかかるようになっているのですが、出前の待ち時間の更新についても、この電話で「FAXを受け取りました」とう確認を意味する「0♯」と押した後に、「40♯」と押せば、その1秒後にはサイト上に「待ち時間40分」というふうに更新されるようなシステムを導入しているのだそうです。
このシステムにより、1日2千回近くは、サイト上の待ち時間が更新されているそうです。消費者がネットにすっかり慣れた今の社会では、このレベルのサービスを提供しないと、お客さんの支持を得られないのかもしれませんね。
また、リピーターを増やすために、サイトを利用することで貯まったポイントを使って、どの店舗でも割引が受けられるようなしくみにしています。この割引についても、ふつうの経営者なら、安易に提携店舗に負担してもらおうと考えてしまうと思いますが、この『出前館』では、ポイント利用により割り引かれた額を、「全額」店舗側に補填しているのだそうです。
「店舗が利用に前向きにならないサービスは広がらない」と考えていて、店舗が出前館に支払うのは、注文額の5%と月額掲載料の3千円のみ。現在、1店舗あたりの月間注文数が約49回で、平均客単価が約2,900円だそうですから、1店舗あたり月額約14万円の売上になる計算です。
原材料の高騰など厳しい環境が続くなか、お店側もチラシなどの広告費を負担せずにすむのは、かなりありがたいと感じているはずです。
こんなふうに、『出前館』が、ネットとリアルを上手に橋渡ししてあげることで、店舗とお客さんの両方にメリットを生むしくみを実現したわけです(*^^)v
同サイトを運営する「夢の街創造委員会株式会社」の女性社長である中村利江さんは、たびたびマスコミにも登場しているので、ご存知の方も多いと思いますが、経営者の発想しだいで、ここまでビジネスは発展します。ぜひ参考にしてください(@^^)/~~~
2008年09月05日(金)更新
企画力で勝負! 「カトージ」の高級ベビーカーに学べ
今や少子化が進み、子ども相手の業界はどこも企業努力を余儀なくされていると思います。そんななか、商品の企画力に磨きをかけ、高級化路線に舵を切ることで、とても成功している会社があります。
愛知県犬山市にある「カトージ」という、1954(昭和29)年にベビー用品の卸売りから始まった会社ですが、今では東京・代官山に専門店を持ち、1台7万円近いベビーカーが、ふつうに売れていくようです。
大手メーカーでは手の回らない“ニッチ”な市場を狙うのがこのカトージの戦略で、2003年に発売した、アルミフレームを採用することで重さ3キロを切った軽量ベビーカーは、ネットやクチコミで話題となり、初年度に3万台を売るヒットを飛ばしました。
同社いわく「自動車で言えば外車のようなベビーカーを目指している」そうですが、従業員数わずか50名規模の中小企業が、こうしたユニークな製品を生み出せるのは、「商品企画」にのみ力を注ぎ、生産は100%外部に委託しているからです。
この業態は「製造小売り」と呼ばれる、ユニクロやギャップと同じビジネスモデルで、自社工場を持たないことで経営的にメリットが生まれます。今年1月に代官山にオープンした専門店は「アンテナショップ」としても機能させることで、持てる経営資源をすべて「企画開発」に集中させているわけですね(*^^)v
今、力を入れているのは、「最軽量」とは反対に、「重くてがっしり」したベビーカーです。なんと、車体重量は14.5キロ。海外製のものと比べてもトップクラスの重さだそうですが、その分、安定性を高めるベアリングやショックを吸収するバネを備え、ゆりかごやベットとしても使えるようなベビーカーとして作られています。
同社の加藤社長は、月の3分の1を海外で過ごし、契約工場や現地のベビー用品の展示会の視察などを繰り返しながら、常に新たなアイディアを出し続けているそうです。
「利幅の薄い低価格品だけでは、いずれ行き詰ってしまう。いつも誰もやっていないものをつくろうと心がけている」という加藤社長の言葉は、われわれ中小企業が採るべき経営戦略の方向性を指し示してくれているかのようです。
実りの秋。ぜひこの事例を参考に、自社の商品戦略を見つめ直してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
愛知県犬山市にある「カトージ」という、1954(昭和29)年にベビー用品の卸売りから始まった会社ですが、今では東京・代官山に専門店を持ち、1台7万円近いベビーカーが、ふつうに売れていくようです。
大手メーカーでは手の回らない“ニッチ”な市場を狙うのがこのカトージの戦略で、2003年に発売した、アルミフレームを採用することで重さ3キロを切った軽量ベビーカーは、ネットやクチコミで話題となり、初年度に3万台を売るヒットを飛ばしました。
同社いわく「自動車で言えば外車のようなベビーカーを目指している」そうですが、従業員数わずか50名規模の中小企業が、こうしたユニークな製品を生み出せるのは、「商品企画」にのみ力を注ぎ、生産は100%外部に委託しているからです。
この業態は「製造小売り」と呼ばれる、ユニクロやギャップと同じビジネスモデルで、自社工場を持たないことで経営的にメリットが生まれます。今年1月に代官山にオープンした専門店は「アンテナショップ」としても機能させることで、持てる経営資源をすべて「企画開発」に集中させているわけですね(*^^)v
今、力を入れているのは、「最軽量」とは反対に、「重くてがっしり」したベビーカーです。なんと、車体重量は14.5キロ。海外製のものと比べてもトップクラスの重さだそうですが、その分、安定性を高めるベアリングやショックを吸収するバネを備え、ゆりかごやベットとしても使えるようなベビーカーとして作られています。
同社の加藤社長は、月の3分の1を海外で過ごし、契約工場や現地のベビー用品の展示会の視察などを繰り返しながら、常に新たなアイディアを出し続けているそうです。
「利幅の薄い低価格品だけでは、いずれ行き詰ってしまう。いつも誰もやっていないものをつくろうと心がけている」という加藤社長の言葉は、われわれ中小企業が採るべき経営戦略の方向性を指し示してくれているかのようです。
実りの秋。ぜひこの事例を参考に、自社の商品戦略を見つめ直してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
2008年08月08日(金)更新
もしも「電報」というインフラに自社商品を乗せたら!?
今、ユニークな電報が続々と誕生しているのをご存じでしょうか? ディズニーキャラクターの電報が世に出たときもちょっとびっくりしましたが、最近では「リカちゃん人形」付きの電報や、結婚式に身に付けると幸せになると言われている「ブルー」のアンクレット(足首に付けるブレスレットのような装飾品)付きの電報なども登場しているのです。
リカちゃんはウェディングドレスを着ていて、結婚式の祝電にひっぱりだこ。昨年は限定発売の4,000体を完売した実績もあるそうです。下の写真は、今年バージョンの限定版です。
NTT東日本によると、電報の発信件数は昭和40年に約9,000万通を記録したものの、パソコンメールや携帯メールなど、新たな通信手段の登場で年々減少の一途をたどるばかり。平成18年には、約1,860万通にまで激減したようです。
そんななか、同社の子会社で電報事業を手がける「テルウェル東日本」では、減少傾向にある冠婚葬祭需要を追いかけるばかりでなく、誕生日や入学・卒業のお祝い、還暦や米寿などのお祝い、はたまた父の日や母の日など、新たなシーンでの需要を掘り起こす戦略を取りました。
今や定番になりつつある、キティちゃんやドラえもんのぬいぐるみが付いた「キャラクター電報」、プリザーブドフラワーや本皮ブックカバーを添えた「カジュアル電報」など数十種類を用意しています。
今年の母の日には、宝石箱としても使えるオルゴールボックス付きの電報が人気を集めたそうですよ。電報と同時にプレゼントも贈れちゃう感覚で、なかなかいい企画ですよね(*^^)v
同社では「電報という(相手の)想定外の手段でサプライズ感を演出でき、メールでは伝えきれない感謝や励ましの心を贈ることができる」と、人気の背景を分析しているようですが、本当にそのとおりだと思います。
Eメールというバーチャルな通信手段が主流になった今だからこそ、「リアル」に物が届くということに、かえって“ありがたみ”が増しているのだと思います。
冒頭で紹介した「リカちゃん付き電報」は、インターネット経由のサービス「ベリーカード」を展開する「ヒューモニー」が企画したものですが、同社ではそのほかにもガチャピンとムックの声でメッセージを届ける「しゃべキャラシリーズ」など、計64種類をそろえています。
今年5月に発売した中日ドラゴンズのマスコットキャラクター「ドアラのぬいぐるみ付き」は、発売初日だけで150通の申込みがあったそうです!(^^)!
一方、“地球へのギフト”も兼ねた「ECO電報」を扱うのは大阪市のKSGインターナショナル。砂漠化が進むモンゴルで植林活動を続けるNGOと提携し、「e-denpo」1通につき1本の木を植える寄付が行えるのだとか。
先に紹介した「アンクレット付き」もこの会社の企画で、そのほか直筆サインや顔写真入りなどユニークな商品を企画し、前年比2倍以上の売り上げが続いているようです。
こうした新規参入企業に、自社商品を付けた電報の企画を提案してみたら、結構すんなり通るかもしれませんよ。試してみる価値はあると思います。もちろん、商品を売りたいがための発想ではダメで、企画力が勝負になってくると思いますが…。
たとえば、けんかをしてしまった相手や、仕事上のちょっとしたミスでご迷惑をかけてしまった相手に「謝る」ための電報なんてどうでしょう。こんなふうに考えれば、まだまだユニークな企画が生まれてくると思います。
夏休み中の、ちょっとした“経営脳トレ”の課題として、楽しく考えてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
リカちゃんはウェディングドレスを着ていて、結婚式の祝電にひっぱりだこ。昨年は限定発売の4,000体を完売した実績もあるそうです。下の写真は、今年バージョンの限定版です。
NTT東日本によると、電報の発信件数は昭和40年に約9,000万通を記録したものの、パソコンメールや携帯メールなど、新たな通信手段の登場で年々減少の一途をたどるばかり。平成18年には、約1,860万通にまで激減したようです。
そんななか、同社の子会社で電報事業を手がける「テルウェル東日本」では、減少傾向にある冠婚葬祭需要を追いかけるばかりでなく、誕生日や入学・卒業のお祝い、還暦や米寿などのお祝い、はたまた父の日や母の日など、新たなシーンでの需要を掘り起こす戦略を取りました。
今や定番になりつつある、キティちゃんやドラえもんのぬいぐるみが付いた「キャラクター電報」、プリザーブドフラワーや本皮ブックカバーを添えた「カジュアル電報」など数十種類を用意しています。
今年の母の日には、宝石箱としても使えるオルゴールボックス付きの電報が人気を集めたそうですよ。電報と同時にプレゼントも贈れちゃう感覚で、なかなかいい企画ですよね(*^^)v
同社では「電報という(相手の)想定外の手段でサプライズ感を演出でき、メールでは伝えきれない感謝や励ましの心を贈ることができる」と、人気の背景を分析しているようですが、本当にそのとおりだと思います。
Eメールというバーチャルな通信手段が主流になった今だからこそ、「リアル」に物が届くということに、かえって“ありがたみ”が増しているのだと思います。
冒頭で紹介した「リカちゃん付き電報」は、インターネット経由のサービス「ベリーカード」を展開する「ヒューモニー」が企画したものですが、同社ではそのほかにもガチャピンとムックの声でメッセージを届ける「しゃべキャラシリーズ」など、計64種類をそろえています。
今年5月に発売した中日ドラゴンズのマスコットキャラクター「ドアラのぬいぐるみ付き」は、発売初日だけで150通の申込みがあったそうです!(^^)!
一方、“地球へのギフト”も兼ねた「ECO電報」を扱うのは大阪市のKSGインターナショナル。砂漠化が進むモンゴルで植林活動を続けるNGOと提携し、「e-denpo」1通につき1本の木を植える寄付が行えるのだとか。
先に紹介した「アンクレット付き」もこの会社の企画で、そのほか直筆サインや顔写真入りなどユニークな商品を企画し、前年比2倍以上の売り上げが続いているようです。
こうした新規参入企業に、自社商品を付けた電報の企画を提案してみたら、結構すんなり通るかもしれませんよ。試してみる価値はあると思います。もちろん、商品を売りたいがための発想ではダメで、企画力が勝負になってくると思いますが…。
たとえば、けんかをしてしまった相手や、仕事上のちょっとしたミスでご迷惑をかけてしまった相手に「謝る」ための電報なんてどうでしょう。こんなふうに考えれば、まだまだユニークな企画が生まれてくると思います。
夏休み中の、ちょっとした“経営脳トレ”の課題として、楽しく考えてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
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